ガンダムキュリオス

登録日:2009/05/27(水) 01:48:57
更新日:2024/01/29 Mon 16:08:13
所要時間:約 11 分で読めます






反射思考の融合……

それこそが…超兵のあるべき姿だぁッ!!





GUNDAM KYRIOS


ガンダムキュリオスとは『機動戦士ガンダム00』に登場するモビルスーツ(MS)。




機体緒元

型式番号:GN-003
頭頂高:18.9m
本体重量:54.8t
装甲材質:Eカーボン
動力機関:GNドライヴ
所属:ソレスタルビーイング(チームプトレマイオス)

武装:
GNビームサブマシンガン
GNビームサーベル×2
GNシールド/GNシールド・クローモード
GNシールドニードル
ハンドミサイルユニット
テールユニット
 ┗ミサイル/ナパームコンテナ
  テールブースター

搭乗者:
アレルヤ・ハプティズム
ハレルヤ・ハプティズム


機体概要

ソレスタルビーイングの所有する第3世代ガンダムの一機。
膝から生えた翼、白とオレンジを組み合わせたカラーリングが特徴。
機体名の「キュリオス」は主天使を意味する「キュリオテテス」に由来する。


第2世代ガンダムの一機「ガンダムアブルホール」から発展した機体であり、第3世代のガンダムでは唯一可変機構を有し、MS形態と飛行機形態を使い分けることが出来る。
同時期には既にユニオンフラッグAEUイナクトなど飛行機形態への可変機構を持つMSは複数存在するが、それらは基本的に出撃時の変形を想定しており、戦闘中の単独空中変形はそうそう行わない*1
しかし、本機は高速飛行しながら両形態へ自在に変形出来、運用上の柔軟性は非常に高く、その圧倒的な加速力を活かした一撃離脱戦法を得意とする。
また、飛行機形態から上半身だけをMS形態にして推力を上げつつ両腕を使用可能にする、謂わば半飛行機形態をとることも可能である。

大気圏内外を問わずの移動力は随一で、更にあらゆるミッションに対応した武装コンテナを搭載可能。
その飛行能力を活用し、物資輸送や僚機を乗せてのサブフライトシステム的運用を行うこともある。

ちなみに、【ガンダムである】と主張し威圧するため、飛行機形態でも下からガンダムフェイスが見えるようになっている。


また飛行機状態の機首部分となるバックパックには、大気圏突入時の助けになるようGNフィールド発生装置が内蔵されている。
タクラマカン砂漠の合同演習に対する武力介入の最中では、機首のみ展開してGNフィールドを展開するシーンが見られた。


アレルヤは中距離兵器の武装コンテナやGNビームサブマシンガンを使いつつの遊撃、ハレルヤは近接兵器のGNビームサーベルやGNシールドニードルを用いた近接戦闘を行う等、機体・パイロット共に二面性を抱える機体でもある。



主な武装

  • GNビームサブマシンガン
二つの銃口を持つビームマシンガン。
高速戦闘での命中率を重視して連射力を高めた仕様。
他のガンダムの主武装に比べると単発の威力は低いが、それでも数秒の連射でティエレンを爆散させる程度の威力はある。
また、銃身部分とグリップ部分は着脱が可能になっており、飛行機形態では分離させて右腕に装着してあるコネクターに銃身部分を接続し、無線発射する形で使用される。
この状態でも接続部の可動軸によって旋回砲塔となり、方向に制限無く攻撃する事ができる。

  • GNビームサーベル
リアスカートに装備された斬撃装備で、MS形態専用。グリップデバイス自体は他の第3世代機の物と同型。
一撃離脱主体の機体ではあまり使用機会に恵まれなかったうえ、近接戦ではハレルヤがGNシールド・クローモードを好んでいたため若干不遇だった。

  • GNシールド
左腕のコネクターに接続されている
エクシアなどの物よりも横幅が短い。高い機動性を活かした回避主体の当機においては、その機動性を損なわないためにやや小型のものになっている。
放映初期は非公開だったが、先端部を展開させることで巨大なハサミGNシールド・クローモード」となり隠し武器として使用可能。
通称「カニバサミ」。
クロー部分はアームで若干リーチが伸び、90度回転させることも可能。
また、GN-Xを刺し貫いたり「挟み殺し」たりと、シールド自体も実体剣のように使えることを示唆する描写もある。
ハレルヤはこのクローモードを好んで使用した。

  • GNシールドニードル
GNシールド・クローモード基部に隠された実体ニードル。
高周波振動とGN粒子効果により、高い切断・貫通能力を持ちMSの装甲を容易に刺し貫く。
GNソードと同じくGNフィールドに対抗できる兵器。
前述のGNシールド・クローモードと同様、ハレルヤが好んで使用していた。
かなり繊細な操作が効くようで、劇中ではパイロットを殺さないようじわじわとコックピットに刃を押し込むという神業を見せていた。

  • GNハンドミサイルユニット
11話の人革連・超兵機関破壊ミッションで使用された、3連装のミサイル発射管。1門に3発まで搭載できるため、最大装填数は1基につき9発となる。
コネクタはGNビームサブマシンガンと共通しているため、グリップでの保持と腕部への装着の2パターンで装備可能。
通称「絶叫ミサイル」。
発射される弾種はGN粒子を使用しない通常タイプ。

  • テールユニット
Eカーボン製の大型コンテナ。
上部にミサイルランチャー、下部にナパームを搭載したオプション装備。
飛行機形態時、開いている脚の間に挟むような形で装着され、GNフィールド展開状態なら装備したまま大気圏突入も可能。
ガンダムデュナメスの高高度射撃銃使用時にも安定脚として使われる。
また、狙撃体勢に入ったデュナメスを乗せる足場にも使用された。
使用後は投棄する使い捨て品であるため他のガンダム用の武装と異なり、搭載しているミサイルなども含めて既存の技術しか使われておらず、
回収した人革連の分析結果も「最新素材ではあるが目新しい技術は使われていない」との事だった。

  • テールブースター
テールユニットに似たコンテナ状のオプション装備。
接続部もテールユニットと同じだが、後部にブースターを内蔵し飛行機形態での機動性をアップ。
更に上部に長射程・高威力のGNキャノンを2門備え、火力も向上させる。
国連軍との決戦で使用。



装備変更形態

◆ガンダムキュリオス ガスト


型式番号:GN-003/af-G02

キュリオスの脚部に大型追加バーニアを取り付けた、高高度戦闘形態。
機体名の「ガスト」は「突風」の意。決してファミレスではない。

機首ユニットも専用のものに交換され、主兵換もマシンガンから遠距離からの精密射撃に向くキャノンに変更。飛行機形態にも変形できる。
ガンダムは単独で大気圏突入が可能だが、この機体は単機で大気圏を離脱出来る程の推力を有する(プトレマイオスはガンダムとの連動で離脱可能)。

主に広域でのテロに対して運用されている。
また、「流星の夜(メテオーアナハト)」と呼ばれる事件が起きた際にも本機の姿が目撃されている。



【劇中の活躍】

その高い機動力を活かし、軍事基地や大麻栽培をしていた村落を爆撃するなど活躍の幅が広かった。
パイロットの出自から人革連の超兵機関破壊ミッションなどでも高い戦果を挙げてもいる。
またその圧倒的な推力で、大気圏内に落下しかけた重力ブロックを宇宙型ティエレンと共に救う事に成功し、多数の民間人を救うなど戦闘以外での活躍にも目覚ましい。
この際、重力ブロックを支えつつ大推力を発揮するため上記の半飛行機形態を披露した。
またセルゲイの発言によると、この時のキュリオスは宇宙用ティエレンの6倍ものパワーを発揮していたとのこと。

しかし中盤以降は出番が極端に少なくなり、GN-X相手には火力面で押し負けがちなど苦境に立たされた。
国連軍との最終決戦ではアルヴァトーレ極太ビームが掠めて中破。
右腕右足を失った半壊状態となってしまうが、アレルヤとハレルヤの人格統合により驚異的な戦闘能力を発揮し、ソーマ・ピーリスとセルゲイのGN-Xを圧倒。
トランザムを発動し一気に畳み掛けるがセルゲイ機を攻撃した隙をソーマ機に突かれて大破。
戦闘不能となり負傷したアレルヤと共に宇宙空間を漂流。

その後、仲間たちが回収してくれることを祈って太陽炉だけはパージしたものの、機体はアレルヤ共々国連軍に鹵獲された。
捕獲した陣営が人革連だった為、この機体の解析結果が国連の開発部でイニシアチブを取った(アヘッドの項目参照)。
鹵獲後は機体解析と共に新型機開発の土台として扱われ、GN-Xの腕を接続する技術検証シーンが存在する。
アヘッド開発後の処遇は不明。

また、スペシャルエディションでは変形シーンが新規に書き起こされ、ティエレンタオツーとの戦闘も新たに描かれた。



関連機体

◆ガンダムアブルホール

第2世代ガンダムの一機でキュリオスの原型機。
こちらは飛行機形態としての要素が強い。

アリオスガンダム

キュリオスから発展した後継機
変形機構は簡素化されている。

アヘッド

キュリオスを鹵獲解析した技術から造られた疑似太陽炉搭載機。
機体構造が似通っているようだが装甲で覆われており外観からは判らない。

◆Iガンダムキュリオス

「IガンダムTYPE-キュリオス」とも。舞台『-破壊による覚醒- Re:(in)novation』に登場。
イノベイド勢力が生産した第3世代ガンダムの複製機の1機でカラーリングが赤系統になりGN-X系の四つ目になっている。
パイロットはリヴァイヴ・リバイバル。



立体化

ガンプラ

1/144FG・HG GUNDAM 00と同トランザムバージョン、1/100、MGが発売。
FGは非変形。HGは一部差し替えで、1/100とMGは差し替え無しの完全変形が可能。

HGにはガンダムエクシアガンダムナドレの左平手と対になる右平手が付属。尚エクシア、デュナメス同様、サーベルのクリア刀身は付属しないのでガンダムヴァーチェやナドレ等から流用しよう。
足の付け根がやけにグラグラするので、気になるならちょっとした補強が必要。
また、1/144、1/100どちらもハンドミサイルユニットが付属していない。

意外と人気で、CBのガンダム(初期)4機の中で一番プラモが売れたらしい。
参考出展で止まってしまったが、ミサイルコンテナがHG対応規格で発売される予定だった。


そして「MGガンダムデュナメス」の発売から約1年2ヶ月後である2020年5月にMGが発売。
パーツの幾つかはMGガンダムデュナメスと共通しており、上腕と太腿がTV放映時の設定画とやや異なるが、
最新技術が投入されているだけあって可動範囲は広い。プロポーションも旧1/100で目立っていた肉抜き穴が減って優秀。
旧1/100よりも設定に近い変形が可能な上に、ロック機構により飛行形態での安定性が高まっている。
別売りのLEDユニットを接続させる事でGNドライヴを点灯させる事が可能。
さすがにテールユニットまではないが、ハンドミサイルユニットが付属している。




ゲームでの活躍

◆機動戦士ガンダムVSガンダム NEXT

ガンダムヴァーチェのアシスト機体として参戦。
召喚されると変形状態で低速で突進しながらGNミサイルを一斉掃射する。
しかし発射から着弾までかなりのラグがあり、"召喚時の"相手の位置に向けて発射するので基本動きっぱなしのこのゲームではまず当たらない。

ぶっちゃけネタアシストである。
まあアラート鳴らし目的なら使えない事も無いが…

しかしサイコガンダムを始めとしたあまり動かないMA勢にはめっぽう強い。


◆GUNDAM VERSUS

プレイアブル機として遂に参戦。ようやくVSシリーズで第三世代CB機体が全て操作できるように。
コスト300の射撃寄り万能機で大まかな性能としては、マキシブーストのアリオスガンダムの中コスト版といったところ。当然GNアーチャーもいない。
普段はアレルヤ状態だが覚醒するとトランザム発動と共にハレルヤに交代し、一部格闘攻撃が大幅に変化する。

…のだが、射撃/変形武装の貧弱さ、咄嗟のダウン取りやカットができない、当たっても大してダメージが与えられないといった欠点が目立ち、
コスト300の中で最弱と言われるほどだった。

余談だが、今作以後のGNクローによる捕縛攻撃の演出では機体全長以上に伸びるGNクローが出る。さながらゴムゴムの実でも食べたかのような射程に、原作崩壊だの超演出だのと言われていた。


機動戦士ガンダム Extreme vs. 2

期間限定かつモバイルサイト会員限定で入手できるエクストラ機体第6弾として2019年7月に参戦。
GUNDAM VERSUSの性能を引き継いでいるが、一部コマンド変更やヴァーチェ/ナドレ呼び出しなどの新規武装追加に伴う強化が施された。

…のだが、順当な強化を貰っているにもかかわらずエクストラ機体最弱とまで言われている。
その理由はよろけすら満足に取れない射撃と汎用機の域を出ない格闘性能が原因で、アレルヤ機全般に共通する一撃離脱主体の機動力特化という個性がゲームに上手く落とし込めていないためパッとしない。
一応覚醒するとTRANS-AMが発動し特殊格闘が強武装に進化するが、基礎性能は据え置きなので覚醒中を適当に凌がれてしまうとあっという間に不利になる。
続編の機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 X BOOSTでは前特殊格闘に格闘前派生を移行、変形中サブ射撃が連射可能になるなど追い風が吹いている。
…またしてもなのだが、後継機のアリオス、ハルートが未だ不遇の中では順当な上方修正を貰っているものの、マイスター初期4機体の中で、唯一新規武装を貰えず、コスト2000下位の位置にとどまってしまっている。
機動戦士ガンダム Extreme vs. 2 OVER BOOSTでは変形サブ射撃にMS形態に変形し後退しつつビームマシンガンを撃つ新規攻撃が追加。
……のだが適当にばらける弾を数発撃つだけなのでよろけも満足に取れず、後ろステップしてメイン射撃撃った方が強いとまで言われる始末。
また変形中のミサイルばら撒きが特殊射撃に移行したせいで、コマンド連打すると上下に小刻みに動く謎の仕様になった。

スーパーロボット大戦シリーズ


移動能力に優れているが、武装数は『00』のガンダムの中で最少の3つ、かつ威力は地味とイマイチパッとしない。
強そうなGNシールドニードルもなく、トランザム攻撃以外は微妙。

本作が早解きメイン&出撃枠数が少ない為、「愛」が無い限りはサブオーダーでの金策に使われるか放置されるかの不遇な扱いを受ける。
大型マガジン系統があるか或いはパーツスロットが3であれば多少は違ったかもしれない。

但し、エースボーナスは『回避率20%アップ』の為、使い込むと一応切り込み隊長に使える……かもしれない。

但し、パイロットのアレルヤの能力がやや地味……というか格闘がしたいのか射撃がしたいのか判らないどっち付かずな能力の為、キュリオスを使いたいならある程度考えた育成が必要。序盤では必中すら無いので攻撃を当てるのも苦労する。
因みに、能力は地味な割に戦闘アニメーションやカットインはソレスタルビーイングのガンダムどころか全機体の中でも屈指のカッコよさなので、それだけの為に使っても良い。

中途半端なだけで使えないわけではないので、活躍はする筈。
実際、フル改造ボーナスで『全ての武器が移動後使用可能』となるので、先述の通り切り込み役に使える。
…うん、全ての武器とか言ったが、P武器だらけのキュリオスでは実際にはGNビームマシンガンしか効果がないんだけどね!
それでも射程6がP武器になるのはとんでもない進化である。


SDガンダムGジェネレーションシリーズ

GジェネWARSから参戦。原作同様に素早い機動力と、変形も相まって移動可能範囲は広い。任意で発動可能なTRANS-AMで性能を急激に上げられるため、他の機体と比べても引けはとらない。
WORLDからはTRANS-AMが武装化したためテンションゲージの管理がより重要となった。またミサイル兵器が1hitで還元したため、纏まったダメージが取りづらい欠点も抱えてしまった。
クロスレイズではそのミサイルが取り上げられてしまい、TRANS-AMも超強気モード以上で無いと使えない仕様に変更。一応マシンガン系武装の補正強化の恩恵は受けているが、下手をすると00系ストーリー1話目でヘリオンに押し負けかねないほど脆弱な性能となっている。



追記修正の融合……

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最終更新:2024年01月29日 16:08

*1 出来なくはないがあくまでもパイロットの腕次第であり、失敗すれば失速して墜落、成功しても一度やってしまえば各部への過負荷によって戦闘後のオーバーホールが必要になったりする。