プリンプリン物語

登録日:2011/09/10 Sat 09:00:31
更新日:2024/01/01 Mon 09:52:30
所要時間:約 6 分で読めます





『プリンプリン物語』は、1979年~1982年までの3年にわたりNHK総合で放送されていた人形劇。
ひょっこりひょうたん島』の流れを汲むNHK人形劇の1作で、主人公がプリンセスのプリンプリンだった事から女児の間で絶大な人気を博した。


【あらすじ】
アル国アルトコ県アルトコ市の港にて、一人の赤ん坊と一匹の猿を乗せた籠が流れついた。
赤ん坊は女の子で、漁師達から「プリンプリン」と名付けられた。
そしてプリンプリンが14歳になったある日、仲間達と共に母親、ならびに祖国探しの旅に出るのであった。


【物語の展開】
オサラムームーから始まり、アクタ共和国、バルンバ帝国、マンガン王国、ネチア、ケントッキー、ドオンブリカ、ピテカンドロップオシモサク、デルーデル、
ウンゴロ連邦、タンガラトントン、ガランカーダ

といった感じで物語が進んで行く。
それぞれの国々では大抵政争が起こっており、一見平和な国もその平和は歪んだ国家体制に基づいたかりそめの物にほかならない。
プリンプリンという子供の視線から、争いを繰り返す大人の愚かしさと悲しさを描く社会風刺劇、という性質を強く持った作品である。


【再放送と散逸】
そんなわけで、ぜひとも大人になった人々にこそ観てもらいたい作品……だが、残念ながらいまだ一部が欠落している。本放送当時はビデオテープが高価で、上書きして使い続けるのが普通だったためだ。

当初は大部分の話が視聴可能な状態になく、2003年に教育テレビで再放送が行われたものの、記録されていたビデオテープが他に再利用される等で映像が失われてしまった。
このため、当時はまともに放送されたエピソードは後半1/3程度にとどまり、前半~中盤についてはわずかに残っていた映像を第2回にダイジェストで紹介するに留まっていた。
このため、NHKではNHKアーカイブスに全話を収録するプロジェクトを行なっており、現在も『プリンプリン物語』の記録されたビデオテープを募集している。
そして2010年代にはスタッフ・出演者・人形操者・一般視聴者からの提供等によって殆どの話が集められ、2017年7月からBSプレミアムにて2度目の再放送が行われた。
もし録画された記憶のある方がいれば、ぜひともご実家のビデオを漁ってみてほしい。

なお、2023年1月時点では全656回中、全編未発見1話分・一部欠落分5話分まで迫っているとのこと。


【キャラクター】
  • プリンプリン
CV:石川ひとみ
主人公。14歳になったある日、本当の母親、そして本当の祖国を探す為、仲間達と共に旅に出る。

ちなみに中の人は新人アイドルで、本編やエンディングにも度々顔出し出演、放送期間中には紅白歌合戦にも出場していた。そこでもその時の紅組司会だった黒柳徹子に「プリンセス・プリンプリン」と紹介されている。
番組終了後は後の朝倉南、クリィミーマミや光GENJIの紫色が出演する歌番組で司会を務めたり、お部屋にニャンちゅうがやってきたりした。

  • ボンボン
CV:神谷明
プリンプリンの仲間の一人。
ギターが得意な少年。
プリンプリンの事が誰よりも一番好き。リアルでも番組VTRを多く保存していた。

  • モンキー
CV:斎藤隆
プリンプリンのペットの猿。ランカーの天敵。
彼の出身地からプリンプリンの故郷を割り出そうとするが…?

  • カセイジン
CV:堀絢子
プリンプリンの仲間。火星人ではなく地球人。
哲学者。予感です、予感がします。

中の人はかつて『ひょっこりひょうたん島』で美少女キャラ「プリン」を演じ、オサゲ声の医師と共演していた。

  • オサゲ
CV:はせさん治
プリンプリンの仲間。男の娘。

  • 軍曹
CV:緒方賢一
サブレギュラー。元々はルチ将軍の部下だった。
主亡き後、サブレギュラーとして度々登場する。

  • ルチ将軍
CV:神谷明
アクタ共和国に独裁体制を敷く頭がデッカイ将軍。ことあるごとに知能指数1300を自慢する。
元々は墓守りの老人だったが、隕石と合体してこうなった。
その知能指数が『空想科学読本』で取り上げたため、リアルタイム世代でない人にも地味に知られている。

  • チンタム
CV:キートン山田
中華風の男でランカーの部下。
「はいはい、此方ダマスクセのチンタムです!」

  • ゼロゼロセブン・ヘンナキブン
CV:神谷明
ランカーの部下。
名前の通りスパイ

  • ヘドロ
CV:眞理ヨシコ
ランカーの部下。
プリンプリンを「小汚ない娘」と呼んではランカーから叱責されている姉御。

実は中の人は『おかあさんといっしょ』の初代「うたのおねえさん」。

  • ランカー
CV:滝口順平
ヘドロ達のボス。
ダマスクセに本社を置く兵器会社「ランカー商会」の社長で、俗に言う「死の商人」ながら社会的には「名士」として扱われている。
プリンプリンを自分のお嫁さんにしたがっており、表の名声のせいで彼女達がランカーの変態性はた迷惑な執着での被害を訴えても周囲に信じてもらえない事が旅に出る切っ掛けの一つとなった。
はっきり言ってロリコン。
実は、ガランカーダ人で、13人兄弟の長男。

  • トントン
CV:富山敬
タンガラトントンの王子。
実はサイボーグで、彼の祖国は科学者が間違いを犯した為、子供が生まれなくなっていた。
プリンプリンにプロポーズをするも、見事に玉砕。

  • 花のアナウンサー
CV:つボイノリオ
アルトコ中央テレビ(略してアル中テレビ)のアナウンサー。本作のナレーター的存在でもある。
タラコ唇がトレードマーク。

ちなみに中の人は名古屋では知らない人はいないラジオDJ兼シンガーソングライターだが、NHKでは絶対に放送できない様な歌で有名だったりする。

  • イモのアナウンサー
CV:増山江威子
花のアナウンサーの妹。副業でエレベーターガールもやっている。
やはりタラコ唇がトレードマーク。

  • ケーチャップ
CV:中尾隆聖
デルーデルの大統領・スーパゲッチの一人息子。
ボンボンとはプリンプリンを巡って喧嘩した事もある。
母親はポリス長官・マカローニ夫人。

  • シドロ&モドロ
CV:パンチョ加賀美・猪熊虎五郎
ランカーの部下。
チビがシドロ、ノッポがモドロ。
シドロがオサラムームー人、モドロがタンガラトントン人。
が、後者は後になかった事にされた。

  • 老婆
タンガラトントンで生まれた最後の赤ん坊。
若いころはプリンプリンにそっくりで、トントンに対し、
「機械の体になってまで生き続けることが彼女にとっては本当に幸せか?」
と、投げかけた。

  • ゲーペー
バルンバ帝国の秘密警察。
プーチンとクスカは、これを使って、プリンプリンやインコ達を厳重に警備した。

  • ディレクター(三波豊和)
シリーズの最初の方と最終回にちょっとだけ顔を出した実写キャラ。設定としては番組スタッフ。
演者は前番組『紅孔雀』の主演役者でベテラン歌手三波春夫の息子。


【シリーズに登場した歌】
  • 三つ子の王子のうた
オサラムームー
長男・アイ、二男・マイ、三男・ミイの三人が、争いごとを止めて、祖国のために歌う歌。

  • ガランカーダの歌
ランカーの祖国・ガランカーダ
バリ島かジャワ島のような音楽が流れる。プリンプリンの民族衣装に注目。


♪さ~あ、未来へ~、追記・修正~

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最終更新:2024年01月01日 09:52