オルフェノク

登録日:2011/07/24 Sun 02:22:55
更新日:2024/03/30 Sat 22:19:18
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オルフェノクとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー555』に登場する怪人達の名称。


【概要】

を迎えた人間が、その死を乗り越える事で誕生する存在。
人間から転生した新たな生物であり、謂わば「人類の進化形」

オルフェノクという名称について劇中での由来は不明。
現実の企画会議では名称をどうするかで「オルフェ」か「エノク」か議論になり、いつまで経っても結論が出なかった。
だがちょうどその時、脚本担当である井上敏樹氏の「そんなもんまとめてオルフェノクでいいだろ」という鶴の一声で決定したというのは有名な話である。
その井上氏の手掛けた小説版『仮面ライダーファイズ正伝 異形の花々』においては、インターネット上でオルフェノクの存在が都市伝説的に語られる中で、上記の語源を元に名付けられた設定になっており、
園田真理も「あんな怪物にそんな崇高な名前なんて……」と憤激していた。

何故オルフェノクがこの世に発生したかは未だに謎ではあるが、一説では
  • 「オルフェノク自体がいずれ絶滅する生物を地球に残しておく為の“ノアの方舟”の役割を果たしている」
  • 「地球の代表者として別の脅威と戦う為に生み出された」
  • 「人間と競わせる事で人間の進化を促しているとする」
といった様々な説が存在しており、ますます謎が深まるばかりである。

設定上は88体存在するゾディアーツや108体存在するロイミュードを除き、映像作品中に新規登場した個体数は平成ライダーシリーズでもトップクラス。


◇誕生方法

前述の通り死を乗り越えることで誕生するが、その方法は大きく2種類に大別される。
ただし、どの方法においてもオルフェノクとなるのはある種の素養を持った人間に限定される。

1.自力でのオルフェノク化
事故や病気などにより命を落とした後、本人の意思とは関係なく蘇生しオルフェノクとなったパターン。
この方法で誕生したオルフェノクは「オリジナル」と呼ばれ、高い能力を備えている事が多い。

2.使徒再生によるオルフェノク化
オリジナルのオルフェノクによって殺された人間がオルフェノク化したパターン。
「使徒再生」はオリジナルがなんらかの方法(触手、体液など)で人間の心臓にオルフェノクのエネルギーを送り込み灰化させる行為で、この方法で殺害された人間がオルフェノク化する。
ただし成功率は低く、殆どの場合は一時的に蘇生した後、身体が灰化しそのまま死亡してしまう。

この他にも、流星塾生に行われた「オルフェノクの記号」のように、人為的に人間をオルフェノク化させる研究も行われているが、こちらも成功率は低かった。
漫画『仮面ライダー913』の設定に基づけば自力でオルフェノク化する確率は0.1%未満、使徒再生の場合は3~5%程度の模様。


◇覚醒後のオルフェノク

蘇生後にオルフェノクとして覚醒した者は元々の人間としての姿とは別にオルフェノクとしての異形の姿、つまりは怪人態を得る。
怪人態は動物や植物などモチーフは様々だが、共通点として体色は灰色で彫像のような姿をしており、他の仮面ライダーの怪人とは一線を画したデザインとなる。
デザインや存在意義、名称の設定など設定は緻密に描かれているが、ここでは割愛。

中には通常の怪人態から別の形態(激情態、疾走態など)への変身能力を持つ者もいる。

怪人の姿で言葉を発する時などは影が人間時の姿になるという演出(普通の特撮における「影だけ怪人のままの人間態」の意趣返し?)が取られている。

怪人に変身せずとも高層ビルからの転落や通常の銃火器に耐えられる強固な肉体、本気で殴ればコンクリートくらいは粉砕する怪力など、身体スペックは人間を遥かに超える。
さらに後の『仮面ライダーリバイス The Mystery』によれば、人間態のままで首にナイフを突き立てても死なないと断言された。
強大なオルフェノクとなると、人間の姿のまま超能力のような力を使いさえする。何故か人間にモップで殴られただけでヘタレる某琢磨さんもいるが。
ただし、ウイルスなどによる病気への耐性はなく、普通に風邪をひいたりする。
また、オルフェノクに覚醒したからといって過去に受けた傷などが癒えることはなく、海堂直也はスネークオルフェノクとして覚醒したが、事故の後遺症は治らなかった*1

怪人態ともなると常人が携行可能な武器程度はまるで通用せず、乗用車の突進も容易に受け止めるなど兵器に等しいスペックを発揮する。
人工的にもたらされる能力ではないため個体差はあり、後半に登場するオルフェノクが必ずしも前半に登場したオルフェノクより強いとは限らない*2
オリジナルの方が強い傾向にあるといってもまちまちで、現に第1話に登場したスティングフィッシュオルフェノク仮面ライダーファイズの踏み込みをつけた普通のキックで倒されている*3が、後年オリジナルであったとの説明がなされた。

個人としては強大な力を持つ反面、まだまだ人類に対抗できる数ではないため(映画『劇場版 仮面ライダー555 パラダイス・ロスト』ではこの態勢が逆転していると言える)、
スマートブレイン社を隠れ蓑に互助会を作り、オルフェノクになってしまった者への援助、寿命の問題を解決するための研究、時には仲間を増やすべく人を襲ってオルフェノクに変えるなどの活動を行っている。


経緯はともかく死ぬ事でオルフェノクとなり、なおかつその出現はランダムであるため、組織化された怪人ではない。
「オルフェノク」という呼称も謂わば人種名のようなもので、「ショッカー怪人」などのような所属組織を示すものではない。
事実上の敵組織であるスマートブレインも積極的な勧誘を行いながらも全てのオルフェノクを仲間にできているわけではなく、それどころか存在自体を把握していないオルフェノクもいる程である。


更に言えば元は全員普通の人間であり、覚醒によって既存の人格が極端に変貌するわけでもない。
そのため、人間を超えた力を持ちながら他者を傷付ける事を拒む者も少なからず存在し、中にはスマートブレインの勧誘を蹴って普通の人間としてそれまで通りの生活を続けている者もいる。

一方で、オルフェノクへと覚醒した時点で「人間に対する殺人衝動」が脳裏に鳴り響くとされ、強固な意志や人間としての人生に希望を見いだせればその声を上書きすることも出来るが、何らかの切っ掛けで人間に絶望すると殺人衝動に完全に飲み込まれてしまうとのこと(この設定の初出は小説版だが、TVシリーズでもそれらしき描写がある他、『パラダイス・リゲインド』では明確な言及・描写がなされている)。

衝動に加えて、常人離れした力に溺れて殺戮に手を染める者も多い。画面の前の貴方とて、もし明日銃弾の効かない肉体と誰にも負けない怪力を手に入れたとしたら?嫌いなアイツに痛い目見せてやろう、普段できないことをやってみよう、などと考えない保証があるだろうか?
また、劇中でオルフェノクになった人間には不幸体質だったり凄惨な過去の持ち主だったりする者が多く、オルフェノクになると同時に復讐を決行してしまったり、何かのきっかけでブチ切れて実力行使に出てしまったりするパターンも多い。
このため、「オルフェノクへの覚醒には人が抱える負の感情が起因しているのでは?」との見方もある。
まぁ、「不幸じゃない人間はそもそも死ぬような目に遭わないのでオルフェノクになる事もない」という身も蓋もない見方もできないではないが。
意外にも他殺でオリジナルとして覚醒し、殺されたこと自体の復讐を行う、というありそうなパターンは描かれていなかったりする。


劇中ではオルフェノクへの覚醒は“進化”と捉えられている(『小説 仮面ライダー鎧武』でも「ヘルヘイムとは違う進化に至ったもの」とされている)が、
言うなればそれはドーピングに近く、その急激な進化に身体が耐えられず、寿命は常人よりも短い。
個体差はあれど、何もしなくても体は徐々に灰化し、最終的には青白い炎に包まれて骨も残さず灰となってしまう。
故に仮面ライダーや他の怪人に倒されなくてもいずれは死んでしまう、哀しい運命の怪人でもある。

ただし、乾巧は幼少期にオルフェノク化してから十数年(一部映像作品も含めれば更に10年以上)、海堂直也もオリジナルではないにもかかわらず最終回以降最低でも11年以上生きている事が『dビデオスペシャル 仮面ライダー4号』で判明した為、
ある程度個人差があるようだが、オルフェノクとしての力を乱用しなければ長く生きることも可能ではある模様。
その後、海堂に至っては『仮面ライダーリバイス The Mystery』のゲスト出演(2022年)で更に更新している。
恐らくは、「オリジナル」の中には自分がオルフェノク化してる事に気付かないまま天寿を全うした…というケースも少なからずあると思われる。
逆に澤田亜希は人工的に覚醒した事や積極的に力を使っていた事もあるが、オルフェノクとなってからわずか数ヶ月で灰化が始まっているため、やはりオルフェノクの力を使いすぎると寿命が縮んでしまうようだ。

そして、「オルフェノクの王」が覚醒すれば、彼に選ばれた者は長い寿命を手に入れることができ、オルフェノクは一つの種として確立できるとされている。
このため、スマートブレイン社は「王」になるであろう人物を探し求めている。


なお、モチーフについては蜘蛛、馬、蛇などといった王道のモチーフから、過去ショッカーなどで題材にされたサボテンやミミズやナメクジなどまだかわいい方で、
トビウオ、ナマケモノ、ナマコ、カメムシ、サンゴ、果てはツクシやオクラなどといった奇抜なものもある。
デザイナーの篠原保氏は「オルフェノクの姿はその者が意識の奥底で潜在的に抱いている『戦う姿』が具現化したもの」とコメントしているが、
ナマケモノやオクラからどうやって戦うイメージを見出しているのだろうか?
ただし、これに関してはあくまでも篠原氏の見解であり、公式の設定とはまた異なる可能性がある事には留意する必要がある。
一部のオルフェノクは『人造人間キカイダー』や『仮面ライダーX』の登場怪人が裏モチーフとなっている(『555』の企画段階で『キカイダー』のテレビシリーズを放送する案があったからだろうか?)
更に所謂「最上級のオルフェノク」はドラゴンオルフェノク以外でも想像上の動物が裏モチーフに入っている。例としてはホース→ケンタウロスとユニコーン、ウルフ→フェンリル、ゴート・バット→悪魔など。



【主要なオルフェノク】

モチーフは
武器として使徒再生の魔剣と「クリムゾンスマッシュ」をも防ぐを所有する。
下半身を馬に変形させてケンタウロスのような疾走態にもなれる他、感情が昂ぶると激情態と言われる形態にも変化。
通常形態でもラッキークローバーにもひけを取らない戦闘力を有する。
元ネタは『キカイダー』のブラックホースかもしれないが、最早この辺に来るとコジツケかも。
ちなみに『人造人間ハカイダー』のゲーム版には騎士要素を加えた「シルバーホース」が登場している。

モチーフは鶴。
飛行能力を持ち、高い聴力やジャンプ力を有している。
本人の性格上戦いを苦手としているが、高い殲滅能力を持つ翼で攻撃する。
激情態は『パラダイス・ロスト』のみの登場。サイガと渡り合う飛行能力を誇る。
より女性的な容姿になり、弓矢を武器とする。使わなかったが

モチーフは蛇。
木場と長田の研修時に教員役の戸田(下記参照)によって殺されて使徒再生したため、上記2人と比べると戦闘力は少しばかり劣るが、海堂の服装をあしらったデザイン、なによりそのキャラクターにより人気は高い。
終盤はチャクラムのような武器を使用。

以上3人はもう一つの主人公グループとして数多く登場した。




【スマートブレイン社】

表面的には様々な業種に進出している複合企業だが、裏ではオルフェノクを半ば強引に束ね、組織を形成している。
オルフェノクの滅びを回避する方法を探しており、その可能性を持つ「オルフェノクの王」を守護するため3本のベルトを開発した。

社長

モチーフは薔薇。
透明な頭部から脳みそのような中身が見える。他のオルフェノクとは色が違い、純白に近い外見を持つ。
茨状のムチが武器の他、バラの花びらで攻撃したり念力を使ったりとライダー3人もまとめて相手に出来る無類の強さを誇る。
なお、他のオルフェノクと違って鎧を纏っていない生身に近いフォルムをしているのは彼の強い自尊心によるもの。
デザイン原案は60〜70年代における東芝のマスコットキャラクター、光速エスパー*4
設定ではファイズと同等の身体スペックを持つとのことだが、明らかにそれより強く、王を除けば最強説のあるオルフェノクの一人で、ラッキークローバー以上という意見が根強い。

モチーフは山羊
山羊がシンボルとして使われることも多い悪魔のイメージも込められているかもしれない。
先代社長というだけあってローズオルフェノクと同等かそれ以上の実力を誇る最上級のオルフェノクで、こちらも最強説のあるオルフェノクの一人。
アクセルフォームを上回るスピードを見せたことのあるドラゴンオルフェノク(龍人態)相手ですら、彼を超える速度で動き回って軽く手玉にとり、共鳴音波で攻撃する。アホか、と思うくらい強い

一応設定では味方側なのに、初回から登場していた怪人のためか、アトラクションでフルボッコにされまくった
元ネタは『X』に登場したパニックであると言われている。


ラッキークローバー

村上に見初められた「上の上」たる上級オルフェノク達の集団。
村上直属の精鋭部隊としての側面が強いが、メンバー全員良くも悪くも我が強く、村上とも対等な関係であるかのように振る舞う。
当初は琢磨・影山・ジェイ・北崎の4人で構成されていたが、ジェイの消滅後は追加メンバーを巡ってドラマが展開した。
基本は冴子が経営するバー「バー・クローバー」を根城としている。
オリジナルメンバーのモチーフは『キカイダー01』に登場したハカイダー四人衆と、その変身形態。()内は変身形態の名前。

モチーフはムカデ(紅ムカデ)。武器は鞭。
ベルトを強制的に剥いで大活躍するかと思えば、ライダーに引っ張られて逆に拘束されたり、琢磨さんのクオリティと共に激しく株が乱高下。
北崎が登場してからは彼に一方的にイジメられていたが度々地味な復讐をし、第49話ではこれまでの鬱憤を晴らすかのようにムチで弱った北崎を滅多打ちにした。

ラッキークローバーの紅一点たる妖艶な女性。
モチーフは海老。両手に付いた手甲とフェンシングの剣で戦う。
銀エビ(シルバーハカイダー)がモチーフなためか、銀色に近い体色をしている。

モチーフは(青ワニ)。
命を3つ持ち、3種類の形態に変わりながら強化再生する特異なオルフェノク。ファイズのクリムゾンスマッシュを破った強敵。
また戦闘以外の面でも他のラッキークローバーの面々と異なり敵対者でない他者に対して温厚であるなど、上の上と頷ける部分も存在する。
元となった『キカイダー01』の怪人と同様、スーツはピジョンオルフェノクに改造された。

モチーフは龍(ドラゴン)。『555』に登場するオルフェノクの中では唯一の想像上の動物。
パワー主体で防御力も高い魔人態と、細身でスピード主体の龍人態の二種類の形態を持つ。
しかも彼の体や波動に触れた存在は全て灰になってしまう。この力に多少なりとも耐えられるのはオルフェノクやライダーズギアのみ。
登場時から別格の強さでライダーや他のオルフェノクを圧倒し、敵味方からリンチされてようやく倒れたほど。

モチーフは蜘蛛。舵輪のような大型手裏剣が武器。
実験により後天的にオルフェノクとなったが、オリジナルらに劣らない強さで、一時的にラッキークローバー入りも認められた。
かなり傾斜がキツい壁面でも蜘蛛のように這って移動することも出来る。
小説版では草加雅人がこのオルフェノクとなった。


スマートブレイン側のオルフェノク

モチーフはオコゼ。
格闘態と遊泳態2つの形態を持つオリジナル個体。
トライデントを武器としており、手から伸ばす触手で使徒再生を行う。
ファイズギア目的で真理を狙い、ツーリング仲間を躊躇いなく殺す外道で、上記の能力だけ見ると強敵なのだが、ファイズの通常キック一発で死亡したのでそこまで強敵感はない。
しかし、漫画『913』では紳士風の男に化身しており、子供を躊躇いなく殺すなど外道振りに拍車がかかっている。
オマージュ元はGOD神話怪人のネプチューン。

  • ロングコートの男/エレファントオルフェノク
モチーフはゾウ
真理のファイズギアを狙(ry
格闘態と下半身が巨大な象のような突進態という2つの姿を併せ持ち、使徒再生は頭の牙を伸ばして行う。
設定上は大砲を所持しているが、全く使用されなかった。
人間態は事あるごとにロングコートを脱ごうとする男で、ファイズギアを奪う目的そっちのけで車の中にいた真理を押し潰そうとしていた所を「クリムゾンスマッシュ」であの世送りにされた。
仮面ライダージオウ』EP06にも同エピソードの映像を流用する形で登場したが、歴史改変の煽りを受けて消滅している。
小説版では激情態が登場している。

  • 青木/オックスオルフェノク
モチーフは牛。
真理のファイズギア(ry
両腕についた拳状の鉄球を巧みに操る怪力を持つ。
人間態は粗暴で他人のバイクを奪おうとするサングラス姿の男。
フォンブラスターの連射で吹っ飛ばされた挙句、「グランインパクト」を食らって死亡した。
亡骸はその後しばらく残っており、啓太郎に突っつかれて風化するというあんまりな末路を迎えた。
オマージュ元はGOD神話怪人のミノタウロスまたはダークロボットのブルーバッファローと思われる。

モチーフはサボテン
真理のファイズ(ry
顔の表面が棘に覆われており、使徒再生はこの触手を伸ばして行う。
巧以外で初めてファイズに変身した人物だが、オートバジンにタコ殴りにされた挙句、ファイズギアを取り返されて引導を渡された。

  • 緑川/マンティスオルフェノク
モチーフはカマキリ
赤井と組んで真理のファイ(ry
両腕の鎌や腰マントでの飛行能力などカマキリらしい能力が揃っているが、ファイズギアの力を手に入れて調子に乗った赤井に抹殺されるという末路を辿った出オチ要因。
オマージュ元は名前からダークロボットのグリーンマンティスではないかと言われている。

モチーフはイカじゃなイカ?
木場と結花の教育係として派遣され、2人にオルフェノクとしての死や、使徒再生とはなんたるかをその身をもって教えた。
オルフェノク視点では良き教育者ではあるが、劇中では巧の恩人を殺害するなど人間視点では悪役なのは他の個体と変わりない。
棍棒から使徒再生能力を持つ墨を放つ他、柔軟な肉体で打撃を受け流す能力を持つ。

モチーフはツクシ。
虚無僧とも衛兵とも取れる外見をしており、クロコダイルオルフェノクとファイズの戦闘に突如加勢してきた正体不明のオルフェノク。
毒胞子をばらまく能力や、地中を掘り進む能力、武器に槍を持っているらしいが、そういった能力を披露する事なく、カイザブレイガンの連射だけで呆気なく死亡した出オチ要因。

  • 眼鏡の男/スカラベオルフェノク
モチーフはコガネムシ。
全身が硬い装甲で覆われており、サーベルを武器としている。
真理の持つファイズギアを手に入れるべく、ストーキングを行なっていたが、真理の夢を守るべく現れた巧ファイズのスパークルカットの餌食になった。
小説版「異形の花々」にも登場するが、猛毒の唾液や噛みつき攻撃などTV本編とは異なる攻撃方法を用いる。

  • 自転車の男/フライングフィッシュオルフェノク
モチーフはトビウオ。
滑空や水中での移動が得意な遊泳態と格闘態の2つの姿を持つオリジナル。
しかし、格闘態という名称に反し、近接戦は不得手でクロスボウでの狙撃がメイン。
カイザやファイズと複数回戦闘しており、本調子ではない巧ファイズを追い詰めているが、覚悟を決めた巧の敵ではなく、アルマジロオルフェノクが誤って吹っ飛ばしてしまった所を「クリムゾンスマッシュ」で葬られた。

  • ピエロ/トードスツールオルフェノク
モチーフは毒キノコ
毒胞子をばらまいて対象を腐食させる能力を持っているが、劇中では棍棒を武器にする程度しか能力を披露しなかった。
九死に一生を得た子供である倉田恵子を付け狙った。人間態が一輪車に乗りながら近づいて来る姿は恐ろしい事この上ない。
ファイズと戦闘になった所、木場に仲間だと誤認された事でその場を逃げおおせるが、ファイズとの再戦で「クリムゾンスマッシュ」で灰化した。

  • 小林義雄/ラビットオルフェノク
ウサギをモチーフとしたオルフェノクで、本編では数少ない使徒再生によって誕生したオルフェノク。
優れた聴力とジャンプ力を持ち、巨大なブーメランを武器としている。
海堂を「先輩」と呼び慕い、彼と共謀してファイズギアとカイザギアを村上に献上する事に成功するが、ラッキークローバーに入れるのは一人だけだと知ると次第に増長。海堂を見下していくようなる。
最期はカイザの「ゴルドスマッシュ」で粉々にされた。

  • 眼鏡のスマートブレイン社員/バーナクルオルフェノク
フジツボがモチーフ。
アメフト選手を思わせる風貌通り、硬い外殻とハンドボール型の爆弾を備えている。
九死に一生を得た子供を作為的に生み出すべく、様々な場所に現れては火災を引き起こしていた犯人。
デルタギアを回収すべく三原修二達を襲い、三原デルタを変身解除させたが、偶然居合わせた巧が変身したデルタに追い詰められ、撤退を余儀なくされる。
直後に警察に足取りを掴まれ、スマートブレインが疑われるという失態を犯した為に村上から見放され、口封じとしてスマートブレインから命を狙われる。
後にこのことを知ったようで、ベルトを見返りに許しを請うつもりだったのか、ファイズギアを奪うべく木場と真理を強襲*5
最期は木場ファイズの「グランインパクト」を浴びて灰塵に帰した。

  • 青沼/スロースオルフェノク
モチーフはナマケモノ。
元流星塾生でありながら流星塾の同窓会の日に出現し、鋭い爪を武器に北崎と共に流星塾生を襲ったが、通り掛かった巧が変身したウルフオルフェノクにあっさり倒されて出番終了。

  • 革ジャンの男/コーラルオルフェノク
モチーフはサンゴ。
武器は槍と口から吐き出すゲル溶液で、ゲル溶液は浴びた相手を固めて動けなくする働きがある。
照夫の中に眠るアークオルフェノクの恐ろしい雰囲気を感じ取り、スマートブレイン本社に赴くも、「王の生贄になれ」と言われるばかりでマトモな応対をされず、ならばやられる前にやってやろうと決心。
村上の意向に反して照夫に遭遇すると正体を表して襲おうとした。
駆けつけたファイズとデルタを相手に互角以上の戦闘力を発揮するが、最期は「ルシファーズハンマー」で吹っ飛ばされた所をファイズの「グランインパクト」を浴びて塵に帰った。
『555』最後の一般オルフェノク。


村上配下

カブトムシがモチーフ。
鎧武者をイメージさせる頑強な鎧を身に纏っており、カブトムシのツノを模した長槍を武器としている。
村上の側近を務め、設定上はエリートでデザインも非常にかっこいいのだが、草加が変身したデルタに敗れるなど良いところなし。

ライノセラスビートルの相方であるクワガタの怪人。
こちらも鎧武者を思わせる風貌が特徴で、クワガタのツノを模した刺股を武器としている。
草加との戦いでは撤退し、今度は三原を襲ったが、覚悟を決めた三原が変身したデルタの「ルシファーズハンマー」を浴びて敗北した。

モチーフはコウモリ
西部劇のガンマンを思わせる外見に違わず、二丁拳銃を巧みに操る百発百中のガンスリンガー。
設定上は肩からブーメランを取り外して投げつける能力も持っている。
人間の手の内を探る為、武器としての名目で村上の要請で南雅彦の下に武器として派遣された。
詳細は個別項目を参照。


琢磨配下

  • サラリーマン風の男/シーキュカンバーオルフェノク
ナマコをモチーフとしたオルフェノク。
常に無表情だが、人を殺す事に躊躇いのないサラリーマンを人間態としている。
掌から溶解液を分泌して敵に投げつける能力を持つが、センチピードオルフェノクの鞭を溶かす大ポカをやらかしてしまい、アクセルフォームの「アクセルクリムゾンスマッシュ」で葬られた。

  • 琢磨の部下の男/ピジョンオルフェノク
鳩をモチーフにしたオルフェノク。
飛行能力を持ち、羽手裏剣を武器とする。
ファイズに変身できない巧を襲ったが、木場ファイズには歯が立たず、「クリムゾンスマッシュ」で葬られた。
オマージュ元は『キカイダー01』のキチガイバト(クレージーピジョン)。ちなみに元ネタと同じく流用元がワニの怪人である。


冴子配下

  • 大野木/スコーピオンオルフェノク
モチーフはサソリ
武器は頭にある毒針とフレイル。
ラッキクローバーに入る為に冴子のターゲットを殺害してアピールした事で候補生として認められた。
ロブスター、ドルフィンと組んでファイズを襲ったが、最期はアクセルフォームの「アクセルグランインパクト」で葬られた。

  • 浩一/ワームオルフェノク
ミミズがモチーフのオルフェノク。
スケートボーダーの青年に姿を変えており、頭から伸びる触手と遠近両方に対応できるブーメランが武器。
ラッキークローバー候補生だが、カイザとの戦いで命乞いをするなどそこまで強そうには見えない。
ラッキークローバーを利用しようとした草加を殺害しようとした所、返り討ちにされ、「カイザスラッシュ」であの世に送られた。

  • ゴージャスな男/ソードフィッシュオルフェノク
メカジキをモチーフとしたオルフェノク。
ソードフィッシュというだけあり、全身から生えた刃での刺突や日本の長剣を使った剣術が得意。
真理殺害の為に呼び出されるが、アクセルフォームの「アクセルスパークルカット」を食らって死亡した。

  • フリルドリザードオルフェノク
モチーフはエリマキトカゲ。
リザードマンを思わせる外見のオルフェノクで、結花殺害の為に派遣された。
武器はサーベルとエリマキトカゲの顔そのまんまな巨大な盾。
設定では口が開きっぱなしな見た目通り、口からは超音波を放ち、高速で走行する能力を持っているが、能力を使用する間も無く「クリムゾンスマッシュ」と「カイザスラッシュ」の同時攻撃を受けて灰化した。


北崎配下

  • オクラオルフェノク
モチーフはオクラ。
モチーフとは裏腹に北崎の部下を務めるだけあり、彼との連携でカイザやデルタを苦しめた強敵で、強粘性の投網(ネット)や片手斧を武器としている。
また硬い頭部を持ち、頭突きでコンクリート塊を粉砕できる。
ブラスターフォームの打撃で即死しなかった辺り、オリジナルではないかと目される。
最期はブラスターフォームの「フォトンブレイカー」で操車場の列車諸共切断されて死亡した。
『小学一年生』で連載された漫画版では「レディースフィンガーオルフェノク」の名称で登場している。
ちなみにデザインは公募で決定した事が有名だが、考案者はなんと女児だったりする。ハガキに描かれた見た目はオクラが巨大化したような緑色の怪人というコンセプトだった。


鈴木照夫/アークオルフェノク

「オルフェノクの王」と称される最強のオルフェノク。
頭部にある大きな複眼と触覚、首から生えたマフラーが特徴。モチーフはバッタと思われるが、設定としては「不明」。
ファイズ達ライダーズギアで変身する仮面ライダー達と似たビジュアルとなっているが、これはライダーズギアがアークを基にしているという設定のため。

他のオルフェノクとは異なり、人間が変化したものではない(鈴木照夫は謂わば繭であり、アークオルフェノクの完全覚醒とともに消滅した)。
更にその実力もオルフェノクの王だけあって、他のオルフェノクとは完全に一線を画す。脅威的な力を持つドラゴンオルフェノクでさえ、捕食の対象でしかない。
ドラゴンオルフェノクでも多少力を込める必要がある、ライダー達のエクシードチャージによる拘束も、片手で事も無げに振り払い、ファイズのブラスターフォームすら手玉に取る実力がある。
しかし、覚醒には他のオルフェノクを喰らう必要があり、その為に反乱を企てる者が現れる。3本のベルトは覚醒するまで王を反乱者たちから防衛する事を目的に制作された。

なお、アークオルフェノクが死ぬと全てのオルフェノクが滅びるとの事。恐らくはアークオルフェノクが滅ぶとオルフェノクを延命する手段がなくなるためであると思われる。
他のオルフェノクがアークオルフェノクに受け入れられると人間の部分が取り除かれオルフェノク態が固定され、人間の姿には戻れなくなる(影に映る人間としての姿も消える)。
その代わりに灰化して死ぬ事は無くなる。

その出自のついては多くは語られておらず、正体については諸説ある。

ちなみに小説版『異形の花々』ではオルフェノクの王の設定自体が存在せず、必然的にオルフェノクは「滅びゆく種族」として描かれ、
講談社キャラクター文庫『小説 仮面ライダーファイズ』後日談に登場する人間とオルフェノクの間に生まれた存在こそが真なる人類の進化系であるとも受け取れる描写がなされた。


【スマートブレインに属さないオルフェノク】

モチーフはフクロウ。
武器は巨大な鉄爪と口から放つ猛毒のガス。
海堂の恩師だった人物だが、その正体は自分より才能ある生徒を妬み、徹底的に追い込んだ上で生かしておくという井上脚本の真骨頂みたいな人物。
最期は木場に引導を渡された。

モチーフはカタツムリ
食べ物を盗んでいくが、空き巣に入った家を掃除して行く変な空き巣が人間態。
カタツムリらしく、垂直の壁を登って行く能力や広範囲の視力を確保、鈍器状の左腕で敵を殴打する能力を持つ。
殺しの愉悦に目覚めて一線を越えてしまった事が仇となり、巧が変身したファイズに引導を渡された。
オマージュ元はダークロボットのダイダイカタツムリだろうか?

  • 森下義正/アルマジロオルフェノク
モチーフはアルマジロ。
全身が硬い装甲で覆われ、大剣と盾を装備している攻守に優れたオルフェノク。
触手はアルマジロの舌よろしく口から放つ。
フライングフィッシュオルフェノクに襲われた森下が覚醒した。
殺された妹の行方を追って妹の大学の同級生や元恋人である木場達の自宅を訪問していたが、同級生の妹への罵倒を耳にした事で一線を越えてしまった。
自らをオルフェノクに変えたフライングフィッシュオルフェノクと組んで巧ファイズを追い詰めるが、最期は「スパークルカット」の餌食となった。

イルカをモチーフとしたオルフェノク。
巧と木場を雇ったピザ屋の店長が人間態で、ピザには並々ならぬ情熱を注いでいる。
大剣を武器としており、超音波で周囲を探知しつつ、遊泳する能力を持つ。
人間として平穏に暮らすことを望んでいたが、冴子らに脅迫され、渋々巧を襲う。ただ、彼に恩があり事情を察した巧は手加減する事で見逃した。
オックスオルフェノクと苗字が一緒なためか、一部の媒体では苗字が「野間」になっている。
一方で『仮面ライダーディケイド』では別個体なのか、ドルフィンオルフェノクが思いっきり敵として登場している。

  • クラブの男/フロッグオルフェノク
モチーフはカエル。
澤田に襲われたディスコの客の一人に紛れていた。
高いジャンプ力を備えており、流星塾生河内を襲っていた所、駆けつけた草加カイザと戦闘になり、ウォーターガンから放つ溶解液でカイザブレイガンの刃を溶かして逃走するも、デルタによって葬られた。

  • スティンクバグオルフェノク
モチーフはカメムシ。
神社で人を襲っていた黒子のようなオルフェノク。人間態は設定上存在するようである。
腰に付けたカメムシ型手榴弾で嘔吐や皮膚炎などを起こす攻撃が得意とされるが、劇中では披露せずに木場の魔剣で引導を渡された。

  • ボクサー風の男/オクトパスオルフェノク
シャドーボクシングをしながらその場に居合わせた通行人を襲っていた。
「タコ殴り」という言葉があるように柔軟な体から繰り出されるパンチが得意技。
配達中の真理と啓太郎を襲ったが、駆けつけた木場ファイズの「クリムゾンスマッシュ」で葬られた。
この他に口から煙幕状の墨を放ったり、触手を伸ばす能力を持つが、いずれも劇中では使用せず。
後者は『ディケイド』第1話で使用しており、こちらでは灰化した人間から覚醒している。

モチーフはカニ。
南雅彦の研究所で改造された結果、体の半分が機械化されており、左腕のハサミで自動車をいとも容易く握りつぶし、音波や電波を頼りに対象の居場所を探知する能力を持つ。
しかし、度重なる改造手術の結果、人間態に戻れなくなる程に体が弱り切っており、最後の力を振り絞って結花を研究所から逃した。
その後、悪意のあるオルフェノクだと勘違いした啓太郎の通報で現れた三原デルタと草加カイザの攻撃を受けてしまうが、事情を知っている巧が止めに入るも、逃亡中に体が限界を迎えて灰化してしまうという悲しい最期を迎えた。
オマージュ元は外見から恐らくキカイダーだと思われる。
声を演じているのは前作『仮面ライダー龍騎』で秋山蓮/仮面ライダーナイトを演じた松田悟志氏(といってもうめき声が殆どであまりセリフらしいセリフはないのだが)。


【劇場版のオルフェノク】

モチーフはサイ
元ネタはグレイサイキングだろうか(『555』より後に公開されたキカイダーのリブート映画『キカイダー REBOOT』ではなんの因果か巨大兵器になっていた)。
理性を完全に失ってしまっており、全長10メートルを超える激情態を常に維持し暴走している。角には人型だった頃の名残がある。
最期は「フォトンバスター」で灰になった。
桜庭一樹のノベライズ版ではスマートブレインの女性社員たちが変身する設定で複数個体が登場。
映画よりもサイズは小さめだが(それでも数メートルはある)、数の暴力で結花と直也を斬殺しながら、任務が終わると変身を解いて退勤するその姿は、映画のそれとは別の意味で「人間性」を喪ったそれ。
映像作品同様の巨大な個体も登場するが、こちらは話の順序上、仮面ライダーオーガの前座となっている。
サイの特質を備えたオルフェノクとあるが、厳密には古代のサイの一種「エラスモテリウム」をモチーフとしている。

ライオトルーパー部隊長が変身するライオンの怪人。
胸のライオン顔からは火球を放ち、槍を武器としているが、劇中では使用されず。
最期は「変身一発」を飲んでカイザに変身した啓太郎の「ゴルドスマッシュ」を浴びて灰化した。
劇場版の等身大オルフェノクで唯一の流用を前提としていないデザインだが、これは元々、レオの正体として考えられていた為である。
『HERO SAGA』の555編ではレオの正体が別個体のライオンオルフェノクとされている。

モチーフはチョウ。
OLに化けていたオルフェノク。人間解放軍に追い立てられて恐れをなしたかのように見せかけて口から触手を出し、解放軍の一員を灰に変えてみせた。
設定では飛行能力を持っているが、使用する間もなくカイザの「グランインパクト」であの世行きとなった。
『ディケイド』ではスマートブレイン・ハイスクールに落ちた女子高生の正体として登場したが、ファイズの「スパークルカット」で灰と化した。

飛行能力と嘴での刺突を得意としているが、えらく突きにくい造形である。
サイガのフォンブラスターであっさり撃沈した。
仮面ライダーでは数少ない数少ないペリカンモチーフの怪人で、他には『仮面ライダークウガ』に設定のみが存在するメ・ガベリ・グのみ。

モチーフはナメクジ。体は柔軟で全方位を視認する能力に長ける。
最期はサイガに首をへし折られて死亡。
小説版では中曽根という太った男が変身し*6、こちらは溶解液と長い舌を武器としている。

モチーフはイノシシ。
怪力から来る突進が得意とされるオルフェノク。その割にサイガのフォンブラスターの餌食になった。
マスク以外はロングホーンと共用。

  • アベックの男/ロングホーンオルフェノク
モチーフはカミキリムシ。
強靭な顎を持ったオルフェノクで人間解放軍にデートを邪魔された事に怒って正体を表した。
劇場公開版ではその後フェードアウトするが、ディレクターズカット版ではジラフ共々カイザにあっさり瞬殺されている。
『ディケイド』には複数に渡って登場。覚醒例として登場したり、スコーピオンロード レイウルス・アクティア達と共に市民を殺害する役割で登場している為、やたら目立っている。

  • アベックの女/ジラフオルフェノク
せり出た首での刺突攻撃と高速移動能力を持つオルフェノク。
触手はキリンの舌よろしく、キリンの頭から放つ。
ロングホーンの彼女で、デートを邪魔された事に怒って正体を表したが、ディレクターズカット版にてカイザに瞬殺される。
映画『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』では槍を武器としている。
ちなみに哺乳類のキリンをモチーフとしたライダー怪人は2021年現在後にも先にも彼女だけという超レアなモチーフ。
マスク以外はバタフライオルフェノクと共用。

  • ライオトルーパー隊員/ムースオルフェノク
モチーフはヘラジカ。
優れた脚力を持ち、キック力が戦力らしいが、劇中の出番はかなり少ない。
テレビシリーズにも回想で登場するが、やはり出番は(ry
マスク以外はペリカンと共用。

  • ライオトルーパー隊員/モールオルフェノク
モチーフはモグラ。
腕に装備した爪甲と怪力で地面を掘り進む能力を持つが、出番は一瞬だけ。
マスク以外はスラッグオルフェノクと共用。

【本編外のオルフェノク】

トラがモチーフ。『ディケイド』で登場したスマートブレインハイスクールを牛耳る4人組「ラッキークローバー」のリーダー格。
クロコダイルオルフェノクが諸事情によりハブられた事から*7、「龍虎相打つ」という感じで入ったのだろうか?
戦闘で死亡・灰化したオルフェノクを復活させる特殊能力を持つ。
元ネタは『キカイダー』に登場するピンクタイガーと『X』に登場したタイガーネロ(百瀬→桃→ピンク)。

  • ドッグオルフェノク
イヌがモチーフ。
HERO SAGA』に登場する間口正一につき従うオルフェノク。正一が飼っていた犬が使徒再生して誕生した。
雑誌掲載時には『555』と『アギト』の世界観の関連性を示唆する存在だったが、書籍『S.I.C HERO SAGA Vol.2』収録分では名称が「ドッグロード」となりアンノウンへと変更されている。

  • イールオルフェノク
鰻がモチーフ…だが、外見はどう見てもヤツメウナギ。
公式のメディア展開に登場した事のないオルフェノクだが、それもそのはず、ファンの勘違いが原因で生まれたオルフェノクだからである。
Twitter上で土用の丑の日にちなんで、鰻の怪人の名前を上げていく企画がファン同士で行われており、各々がマイナーメジャー問わず様々な怪人を挙げていったが、ある一人のユーザーが二次創作に登場したオルフェノクの名前を答えてしまう。
そこに公式デザイナーの篠原氏が反応し、「描いてないけど折角だし描いちゃいましょう(笑)」とノリノリでデザインを起こして誕生した。
このことから、「丑の日の奇跡」なんて別名で呼ばれる事があるとか。

  • クリオネオルフェノク
漫画『913』にて登場。
モチーフはライダーでも珍しいクリオネで、全体的に修道女を思わせる外見をしており、体の一部分が人間に近いデザインになっている。

  • レイブンオルフェノク
漫画『913』にて登場。モチーフは後述のクロウオルフェノクに続くカラス。
見た目は『ティーン・タイタンズ』に登場するレイブンを白くした感じで、片翼だけ黒いのが特徴。

  • スワローテイルオルフェノク(アゲハチョウ)
  • ココナッツクラブオルフェノク(ヤシガニ)
  • バンブーオルフェノク(竹)
  • ゴリラオルフェノク(ゴリラ)
  • クロウオルフェノク(カラス)
  • ピーコックオルフェノク(孔雀)
  • カメレオンオルフェノク(カメレオン)
  • マンモスオルフェノク(マンモス)
  • モーニンググローリーオルフェノク(アサガオ)
  • インセクティバーオルフェノク(オナモミ)
  • ウィーズオルフェノク(雑草)
  • アンモナイトオルフェノク(アンモナイト)
何やら聞き慣れない名前のオルフェノク達だが、全て『小学一年生』版に登場した公募オルフェノク達である。
惜しくもTV版への登場は逃したが、カイザ賞とファイズ賞を受賞した為、漫画への参戦が実現した。
しかし、あくまで主役怪人がオクラオルフェノクである為、彼に始末されて出番が終了してしまった。
しかし、スワローテイルとバンブー、ココナッツクラブは扉絵に採用されるなど破格の待遇を受けている。
ちなみに、スワローテイルのモチーフはアゲハチョウの幼虫と蛹である…わかるか!
彼らが超超ドマイナーな理由としては彼らが登場した『小学一年生』版が単行本化されておらず、当時の雑誌の現物を持っていなければお目にかかれない存在だからである。
そのせいで公式書籍はおろか、怪人を纏めたWikiにすら載っていなかった。
仮面ライダー3号以上に歴史の闇に埋もれてやしないだろうか。


【余談】

デザイン担当の篠原氏が語ったところによると、全身が白色/灰色という特徴的なデザインは、「一度死んでいる」と言う設定から「動物の死骸/骨」「死と再生」のイメージに辿り着き決まったものであるとのこと。
かなり挑戦的なデザインであるが故に相当な覚悟をもって臨んだのだが、現場からは「見分けがつかない」「とにかく地味」「人形が売れてません」と、ネガティブな意見・報告ばかりで常にヘコまされていたのだとか*8



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最終更新:2024年03月30日 22:19

*1 他方、小説版では四肢を失ったある人物がオルフェノク化した際は四肢が元通りになっている。

*2 例えば『555 超全集 上巻』によると、第17話で倒されたアルマジロオルフェノクは「3.5tのパンチ力を誇る」とされ、単純なパンチ力だけなら仮面ライダーデルタと互角。

*3 『仮面ライダー555 超全集 上巻』では「ファイズのキックのパワーは5t。オルフェノクによっては通常のキックでも倒すことができる」とある。

*4 しばしば「ハカイダーがモチーフ」と言われるが、デザイナーの篠原保氏が「よく言われるけど、実は全然意識してない」と語っている

*5 命を狙われてよほど焦っていたのか、三原と対峙した時は紳士的な口調だったが、このときは乱暴な口調になっている

*6 厳密には小説の地の文では「ナメクジタイプのオルフェノク」とのみ記述されており、スラッグの名前は登場しない。

*7 撮影用のスーツが後のエピソードに登場したピジョンオルフェノクに改造されている。

*8 『平成仮面ライダー怪人デザイン大鑑 完全超悪』より。