芥川龍之介

登録日:2012/02/26(日) 15:54:59
更新日:2024/02/23 Fri 19:43:22
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芥川(あくたがわ)龍之介(りゅうのすけ)日本の小説家。

1892年3月1日、東京市京橋区入船町(現 東京都中央区明石町)の牛乳屋、新原敏三、フクの長男として生まれる。

生後7ヶ月頃、母が精神異常となった為、母の実家の芥川家に預けられ、伯母のフキに育てられた。

11歳の時に母が死去。翌年には、母の兄である芥川道章の養子となり、芥川姓となる。

府立第三中学校(現 都立両国高等学校)、第一高等学校(現 東京大学)を卒業後、東京帝国大学に入学。


1914年 一高同期の菊地寛、久米正雄らと「新思潮」を刊行。

1915年 級友鈴木三重吉の紹介で夏目漱石の門下に入る(夏目は翌年死去)。

1916年 海軍機関学校の嘱託教官に赴任。

1918年 教職を辞して、大阪毎日新聞社に入社。

1919年 塚本文と結婚。

1921年 海外視察員として中国へ派遣。
中国から帰国後、芥川は徐々に心身が衰え、神経衰弱、腸カタルを発病。

1927年7月24日、自室にて服毒自殺を図り死去。


家族

妻、文との間に三子を儲ける。

  • 長男/比呂志(1920-1981)
俳優兼演出家。戦後文学座に在籍するも、後に離脱し「劇団雲」を設立。晩年は「劇団雲」とも決別し(比呂志について行かなかった人々は「劇団昴」を結成)「演劇集団円」の初代代表となった。つまり朴ロ美の遠い先輩。
手塚治虫製作総指揮・やなせたかしキャラクターデザインのアニメ映画「千夜一夜物語」にもムーミンの初代中の人や刑事コロンボの中の人等「劇団雲」の面々をひきつれ出演していた。
  • 次男/多加志(1922-1945)
第二次世界大戦にて戦死
  • 三男/也寸志(1925-1989)
作曲家



少くとも僕の場合は唯ぼんやりした不安である
何か僕の将来に対する唯ぼんやりした不安である
(友人に宛てた手紙の一説)


睡眠薬を大量に服用し意識が朦朧とする中、芥川は遺稿となる「歯車」を書き残し絶命する。


作品

盗賊になろうか思い詰める若い下人と、死んだ女の髪を引き抜いていた老婆の話。

「人の幸福を妬み、不幸を笑う」人間の心理を描いた作品。夏目漱石に評価された。
人として、最低だ。

  • 地獄変
芸術至上主義の末路。
芸術と倫理の対決の先にあったのは…。

  • 蜘蛛の糸
たった一度の善行から掴んだ最大の好機を己の醜い欲で無くした男・カンダタの話。

真相が今でも議論され続けている作品。
真実は永遠に藪の中。

  • 杜子春
夢オチによる教育的な話。

  • アグニの神
児童向けの童話。「童話なのになんか不気味」とか言うな。
その為彼の作品では比較的分かりやすい勧善懲悪ストーリー。

芥川ワールドにおける桃太郎。
子供の夢をぶち壊します。

あの猿蟹合戦の蟹がその後どうなったのかを描く。
子供の夢をぶち壊します。(2回目)

あばばばば

  • 河童
河童の社会…と見せかけて人間社会を痛烈に批判・諷刺した作品。
「どうかKappaと発音して下さい。」

遺稿の一つ。歯車が幻覚として現れる男の話。

  • 或阿呆の一生
遺稿の一つ。彼自身の「ぼんやりとした不安」を短い章をいくつも連ねる形で描いている。
「歯車」にしてもそうだが、彼自身の自伝に近い作品になっている。

  • 軍艦金剛航海記
実際に戦艦「金剛」に乗船した際の体験記、8P程度の短編。
その中で帽子をかぶった軍艦の夢を見たと書かれている、まさか・・・

「僕はもうこの先を修正・追記しつづける力を持っていない。
 こう云う気もちの中に生きているのは何とも言われない苦痛である。
 誰か僕の眠っているうちにそっと修正・追記してくれるものはないか?」

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最終更新:2024年02月23日 19:43