精神疾患

登録日 :2012/07/03(火) 20:30:55
更新日 : 2017/04/27 Thu 19:44:30
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本項目は一般論について書かれています。

症状に心当たりがある
知り合いに症状の疑いがある

等の場合、こんなところでのんびり調べてる場合じゃないので

専門機関にてご相談下さい。



精神疾患とは、その名の通り精神。即ち我々の『心』の病である。

肉体の損傷である『怪我』
体内の不調である『疾患』

その両方を兼ねたある意味で究極の病気である。
これはあらゆる生物で大なり小なり発生しており、所謂精神病への薬は年々新しいものが作られている。
その薬の種類は他の病気に比べて 圧倒的に多い

何故なら、例えば風邪の場合。悪寒、発熱、咳、鼻水等だが、風邪の原因の細菌を殺すか身体の免疫を補助するか熱等を抑えるかで良い。
しかし仮にイジメが原因で心が病み、不登校したいが為に脳が風邪に似た症状を出させた場合、
症状を抑えるのか不安を抑えるのか安眠剤を出すのかカウンセリングなのか環境を変えるのか性格を変えるのかとやたらパターンがある。

まして主因が学校での虐めだと(本人すら)分からなければ、かなり遠回りなアプローチになる。

またかつてのペニシリンみたいな特効薬がない事もそれを後押して、こぞって薬を作り続けている。

もしほぼ確実な治療法が見つかったなら、ノーベル賞なんて余裕だと思ってもいい。

そしてこうしてる間も研究と新病の発見、細分化が続いているので、既に古くなった情報や誤った情報が載っている可能性があると理解した上で読み進めて欲しい。
逆に言えば、もしかしたら明日にもあなたの不調の原因が分かり、それはすんなり治るのかもしれない。

ただし、何をもって正常、異常と判別するのか。何が障害で何が才能なのか。そういう哲学的な事も含むのが難しいところ。
この点を政府が悪用すれば、「自分たちに反対する者=重度の精神疾患患者」と認定し、閉鎖病棟にブチ込むことも可能となってしまう。
旧ソ連や中国等、これが原因で非難を受けた国も存在する。
また、製薬会社等の医療業界が売り上げを伸ばすために、
それまで異常扱いされなかった性格・行動等をを精神疾患扱いにしているのではないかという疑惑も常にささやかれている。
さらにこの点から、「精神疾患などというものは体制や業界がでっち上げたもので、実在しない」と主張する者まで出現し、
過去には彼らのために運営不能に追い込まれた精神科も数多く存在する。
これらで被害をこうむるのは、悪いところもないのに政府の胸先三寸で閉鎖病棟に閉じ込められる健常者と、
適切な治療を受けられずに病状を悪化させてしまう患者であることは言うまでもない。



まず大きく分けて原因は3つ。外因、内因、心因がある。


  • 外因
脳の腫瘍や異常な高熱、怪我等で脳細胞がダメージを受けること。
アルツハイマー病やアルコール、麻薬なんかによるのはこれ。

  • 内因
脳に原因があると思われるが ぶっちゃけ原因がよく分かっていないもの をこれに分類する。
統合失調症やもはや知らぬ者などいないであろううつ病等が筆頭である。

  • 心因
精神へのダメージによるもの。
様々なストレスにより発生するのが主。
適応障害や感情失禁等を発症する。


勘違いされがちだが、原因は多岐に渡るのが普通であり、確実な究明は不可能である。
外因、内因、心因のミックスでなる事もあるし、心因のみでもやたら複雑である。

なぜなら私達の心は日々のあらゆる事の積み重ねで現在に至る途方もない建築物のようなものだからだ。

もちろん戦争や災害、薬物等の大きな原因のものだって問題だ *1
けれども、街中で肩がぶつかった、蟻を踏み潰した、挨拶を忘れた、あの人がこう言った、自分は他人より劣っているのではないか等の小さな小さな揺らぎだって、
積み重なってしまえば病になる。

時間に比例し増えて行く沢山の穴によって、最後には崩壊するジェンガのようなものだと思っても良い。

つまり心の病は、「あの時こうしていたら」「きっとこれが悪いんだ」といったシンプルな問題ではないのだ。
心が複雑なのだから、そこで起きる病だって複雑である。


◆精神疾患及びその患者の増加

研究が進み様々な病がこの世に明らかになった事で、今まで疾患でありながら治療出来ない不運な人々が治療を受けられるようになった。
その結果、毎日沢山の人がメンタルクリニックで治療を受けられている。

また世間一般の「弱い奴がなる」「患者は頭がおかしい異常者」といった偏見が、
医学の向上と今日の情報化社会によって無くなり始め(代わりに別の偏見や誤った常識も増えたが)、抱え込んでしまう人間が減った事もあるだろう。
メンヘルサロン板の項目に、「かまってちゃん」のタグ付けたおまいらが言うことじゃないがな。



しかし悲しいかな、この精神疾患への理解が広がった事が新しい精神疾患を生み出す原因にもなっている。

なんの病でも無いのに「ヤバい、あの病気じゃないか?」と深刻に悩んで結果、本当になった人は実は少なくない。
胃薬が広まって胃痛を感じた人間が増えたのと少し似ているかも。


◆予防法、治療法


千差万別



その人にはその人にしか合わない予防法と治療法がある。

ただ、大多数に通用する方法はあるから、そっちも一応紹介しよう。


予防法
精神と肉体は互いに影響しあうので精神の不調はそのまま肉体の不調に繋がる。
だが逆に言うと肉体を健康にすると精神も健康になる傾向がある。
自分なりのストレス解消法や目標を決めたり、あまり考え込まない事。
そしてストレスを必要以上に毛嫌いしない事。

ストレスは人生のスパイスであり必要悪であり滑走剤だ。
悪い事をストレスのせいにすれば人間のせいにするより気が楽だし、嫌と感じられるから楽しいと感じられる。

そもそも心臓の筋肉を動かす事だってストレスになるんだから、ストレス0にしたいならゾンダー化ぐらいしかない。


治療法
心療内科や精神科で相談する。
ただし、あなたに合う医者合わない医者もいるので、2カ所以上を試す事や処方された薬についてネットで調べてみる事もオススメする。

★有名な精神疾患

簡単にいえば人を信じられない精神疾患。度合いによって様々だが往々にしてフラッシュバックをする。詳しくは当該項目にて。
戦争や天災の多い国や地域に多いタイプ。地震や津波の多い日本在住の人はなりやすいと言われている。
近年は訴訟絡みの過剰診断が問題視されており、発症が疑わしい例にも関わらず賠償請求が認められてしまったケースまであった。

  • 解離性障害/解離性同一性障害(DID)
本人にとって堪えられない状況に陥った時、ダメージ回避の為に「これは自分のことではない」として処理する。
これが重くなると二重人格や多重人格になる。男女とも性犯罪や虐待被害者に多い。最近では会社勤めにも多くなっている。
解離性同一性障害は創作でよく取り上げられるが、過小診断のきらいはあるとはいえ実際の症例を目にするのは稀だと言われている。
なお心因性の遁走や健忘(記憶喪失)などを含む一連の解離症状と離人症状は他の精神障害でも確認される症状であり、
必ずしも解離性障害ないし離人感・現実感消失障害(離人・現実感喪失症候群)によるとは限らない。

  • パーソナリティ障害(人格障害)
パーソナリティの歪みに起因する思考面・行動様式の問題により、本人か周辺あるいはその両方が悩まされる精神障害。
かつて精神病質者(サイコパス)/社会病質者(ソシオパス)や性格異常とされていた一群も、現在ではこの括りに入る。
本来であれば心神喪失や心神耗弱の対象とされず、米国精神医学会のDSM-5制定前は統合失調症やうつ病などと別の扱いを受けていた。
ただし一部のタイプは他の精神障害との強い関連性が疑われており、本当にパーソナリティの歪みによるものなのか疑問視もされている。
逆に研究の結果、従来の説で想定されていた程の特別な関連性が見い出されなかったタイプも存在するのだが。
パーソナリティ障害の中でも反社会性(非社会性)、自己愛性、演技性らが属するクラスターB群のタイプが知名度が高く、
境界性(ボーダーライン)については専門家のみならず、ボダという蔑称を頂いて一般人からも忌避されている。


精神疾患の歴史

紀元前から近代までの精神病の歴史を簡易的にまとめる。

古代

ギリシャ
ヒポクラテスが精神病は悪魔の仕業ではなく脳疾患であると考えてんかんや産後うつ病について書き残している。
この時代に「当たらずとも遠からじ」程度まではまとめられていたのは凄いといえるだろう。
またガレノスは労働が精神に良い影響を与えるとしてこれを推奨した *2

ローマ
ギリシャのガレノスの影響を受けて治療の一環として作業療法のようなものが取り入れられていた記録が残っている。
具体的には精神病の患者を牢屋から出して部屋を与えてマッサージ、湯治、運動等で不安や恐怖を和らげるというもの。
現在でも(前述したように「患者によっては」だが)軽く運動したりのんびり過ごしたりすることでそれなりに良くなる報告が多数あるため、ガレノス共々とりあえず理にはかなっている。

中国
前漢時代に著されたとされる黄帝内経では精神病について癲と狂に分けてさまざまな記述がなされている。
内容から癲はてんかん発作、凶は躁状態と考えられる。
また精神状態と内臓の働きの関連について言及している。
催眠療法(ただし精神疾患だけではなくあらゆる疾患の治療に用いられていた)についての記述も興味深い。 *3

日本
大宝律令に精神病の犯罪者の取り扱いについての規定がある。
その内容は重い精神病を患っている者が犯した犯罪(たとえそれが謀反のような重い罪であっても)については減刑し
またその者の供述を証拠とは認めないというものであった。
現在で言う刑法第39条の考え方に近いか。

中世

ヨーロッパ
ローマ帝国滅亡後は各所で差別されるようになる。
この頃になると精神医学は停滞して精神病は悪魔の仕業と考えられるようになる。 *4
要はいろんな分野で見られる 「古代ギリシャやら古代ローマから劣化しすぎやんけ!どないなっとんねん!」 のパターンである。
魔女狩りで狩られた者たちの中には精神病患者も多かったようだ。
少なく見積もっても15万人の精神病患者が魔女裁判にかけられ虐殺されたと言われている。
魔女狩りでは魔女に与える鉄槌という論文がマニュアルとして使われた。 そんなマニュアルがある時点で色々お察しである。
魔女狩りのピークが過ぎた16~17世紀に入ると精神病の研究が始まり
各地で精神病院も建てられたが患者の扱いは非人道的であった。
また13世紀からのペスト流行によって施設に隔離されていたらい病患者の多くが亡くなると
あまった施設に精神病の患者を収容していた。

日本
時代が進むと次第に日本でも狐憑きや犬神憑きといった霊の仕業といった見方をされるようになる。
治療法としては行水、祈祷、お灸、漢方など。治療は主に寺社で行われ
薬王寺、慈光寺、妙行寺、大雲寺などにはたくさんの患者が訪れた記録がある。
専用の収容施設としては室町時代に光明山の順因寺や泉州の浄見寺が建てられたが大半の精神病患者は放置されていた。
江戸時代に入ると精神病は乱心、愚昧、酒狂などと呼ばれるようになった。
資料から乱心は気分の上下が激しい者(双極性障害と見られる)、癲癇や妄想・幻聴等の症状がある者
愚昧は知的障害者、酒狂は文字通りアルコール依存症と見られる。
この時代では精神病患者に対して治安上の理由から入檻、入牢、溜預けという措置が取られるようになった。
入檻、入牢は患者の家族・親族から幕府(奉行所)への手続き・承認によって行われた。入檻は自宅に檻を作り閉じ込めて置くこと。
入牢は自宅では対処できない場合に取られた措置で奉行所等の牢屋へ収容する措置である。
溜預けは溜という施設に精神病患者を収容することである。
入牢されている者の状態が悪化し相牢の者に迷惑をかけるようになり牢役人の手に負えなくなったり
身体的な病気が悪化したときにこの措置が取られた。





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