ロイヤルナイツ

登録日:2009/07/12 Sun 14:44:20
更新日:2024/02/29 Thu 21:47:50
所要時間:約 23 分で読めます




ロイヤルナイツはデジタルモンスターに登場するオメガモンデュークモンが所属することで有名な組織のこと。

初出はDアークに付属のデュークモンプロモーションカードのフレーバーテキスト。

もし13体言えたならあなたは間違いなくデジモンフリーク。


【概要】

デジタルワールドそのものを管理する「イグドラシル」を主とした、ネットワークセキュリティの最高位にして最強の聖騎士軍団。
一般デジモンからは伝説の存在、守護神と思われている。
現在の設定で13体所属している。そして、物語に出てくると大体仲間割れ起こして大規模な欠員が出る。

それぞれが独自の正義を持って行動し、デジタルワールドの平和や秩序の維持のためならば、大規模な破壊行為や大量殺戮などの非情にも徹する。
モデルはアーサー王伝説の『Knights of the Round Table(円卓の騎士)』である。ナイトオブラウンズではない
だが、メンバーが特定の人物をモチーフにしているという訳ではない。

全員が『種族:聖騎士型』であること*1以外の共通項は少なく、属性もワクチン種が6体と多く、次いでデータ種*2の5体、ウィルス種*3の2体とバラバラ。

メンバー内でもその知名度・人気には大きな差があり、キャラ被りしないようにするためか、異形の獣型や単なる竜っぽいもの、頑固おやじなどの騎士なのか怪しいものも増えていった結果、全員登場までに長い年月を要した。*4

味方として出すには13体(欠けていても10体)は多すぎて、設定的にも強すぎて主人公らの活躍を奪うからか、微妙な出番になったり*5、ロイヤルナイツで仲間割れを起こしてみたり*6、悪役になったり*7と、『ロイヤルナイツとして登場』をしても不評に繋がることが多い。
13体なんて設定したのはいったい誰だ。

当初はアニメや漫画(メディアミックス)主役級デジモンの大半が所属する、ある種のアイドルグループのようなものであった。
13体という設定もオメガモンやデュークモンやマグナモンのように、「主役デジモンもそれくらい増えていったらいいなあ」と言う希望だったのかもしれない。
現実は、人気と知名度の7~8割位はオメガモンやデュークモンなどの数体くらいな気もするが…

D-Artsにデュークモンが登場した際に、数多くのデジモンを手掛けたイラストレーターのAs'まりあ氏は、
オメガモンとデュークモンについて「ロイヤルナイツの両翼」と語る。

このように、あえて敵キャラにし(迷走し)たりしながら今日に至ったロイヤルナイツだが、主要メンバーの作中での圧倒的な強さとその肩書きの荘厳さから根強いファンは多い。

【年表】



【構成】

◇所属メンバー

オメガモン

いや……お前もデジモンならば、きっと……
その行く先、辿り着くはまた悪しき存在か
或いは良き存在か…

いや、それだけに縛られはしない。
我々には無限の可能性があるのだから

────さらばだ。また会おう

ウォーグレイモンとメタルガルルモンが融合する事で生まれる奇跡の聖騎士。
遠距離から近距離までハイレベルにバランスの取れたマルチタイプのオールラウンダー。
ロイヤルナイツの中でも最も有名かつ、人気があると言っても過言ではない。

詳細は該当項目にて。


デュークモン

すべての生命は生きるためにある。
最初から存在を拒否された生命など、
この世のどこにもありはしないよ

聖槍「グラム」と聖盾「イージス」を持ち、デジタルハザードの力を正義に使う竜騎士。
ワクチン種に誤認されることもあるが、ロイヤルナイツでは珍しいウイルス種である。

詳細は該当項目にて。


マグナモン

ブイモンが奇跡のデジメンタルでアーマー進化した聖騎士。

その黄金のクロンデジゾイドの防御力から『ロイヤルナイツの守りの要』を勤める。

唯一のアーマー体だが、実力は究極体に勝るとも劣らない設定に対して、派生作品で防御力を見せたシーンはあまりない。
「(ロイヤルナイツとしてのマグナモンではなく、この状態に進化したブイモンが)長くこの状態を保てない」と明言されることもあるなど、少し扱いが悪いところもある。

詳細は該当項目にて。


アルフォースブイドラモン

古代種エアロブイドラモンが限界まで鍛え、誰かを守りたいという気持ちが強くなった時に進化するロイヤルナイツ最速の存在。
また、神秘の力「アルフォース」を所有し、いかなる傷も一瞬で再生される。

詳細は該当項目と、ゼロマルの項目も参照。


デュナスモン

何故に疑う?迷う?

そうした邪念は精神を曇らせ、
戦場に於いて
十分に力を発揮することを妨げる。

従うのだ、ルーチェモン様の命令に…
忠誠を誓うのだ

白と青を基調としたカラーの竜騎士型デジモン。
空中戦では随一の実力者で飛竜の力で敵を強引にぶちのめす。

詳細は該当項目にて。


ロードナイトモン

私のように美しい者は
何をしても許されるのだ…

ばら輝石(Rhodonite)」の名の通り、ピンクの鎧を着た聖騎士で、派生作品では高慢かつ上品な性格にされることが多い。くっ殺枠
また「Lord Knight(ナイトの主)」という意味もあるのか、ナイトモンを束ねる指揮官タイプ。
敵や弱者に対しては一切容赦しないが、自身の正義のためならば平然と悪と手を組むという矛盾じみた行動をする。
また、あまり語られないがロイヤルナイツではこれまた珍しいウイルス種である。



詳細は該当項目にて。


クレニアムモン

分かったな?
さぁ、次の一撃でお前達の未練を断ち切ってくれよう!

骸骨のような顔の、鎧を着た聖騎士。
「ブラックデジゾイド」の鎧(イグドラシルがコード操作した鎧)に身を包み、最強の魔槍「クラウ・ソラス」と最強の魔楯「アヴァロン」を携える。
矛盾とか守りの要とかぶってるとか言うな

見た目は悪そうだが、れっきとしたワクチン種。戦いにおいては一騎討ちを信条としている。
完璧主義者で任務達成率はロイヤルナイツでトップクラス。


詳細は該当項目にて。


スレイプモン

イグドラシルが言う通り、
人間は傲慢で愚かな生き物なのかもしれない。

だが…人間は己の過ちを正すことができる。
我々と同じく進化することができるのだ。
私は人間の可能性を信じる!!
ロイヤルナイツの中でも珍しい獣の姿をした異形の聖騎士。
6本の足で人型には出来ない超高速移動が可能。
神速のアルフォースブイドラモンとかぶっているとか言わない。実際、ゲーム『デジモンストーリー サイバースルゥース』では比肩する両者のスピードがカギとなったことも。
後に獣型に変身できるやつとか龍型とかが出てくるなど、異形さではスレイプモン以上な気もする面子も多い。

鎧はクロンデジゾイドの中で最も硬度の高い「レッドデジゾイド」。
聖弓「ムスペルヘイム」と聖楯「ニフルヘイム」を持つ。

詳細は該当項目にて。


ドゥフトモン

我はァ…ドゥフトモン!
聖騎士にしてェ!最強の獅子…!!
グルァオゥ…!グルァアアアアアッ!!

軍師の役割を持つ聖騎士。
ナイトモンを指揮するロードナイトモンとかぶっているとか言わない。
我の強いロイヤルナイツの中で集団戦の要となる。

基本的には人型だが、戦場に赴く際には獣型のレオパルドモードをとる。

詳細は該当項目にて。


エグザモン

悦べ…貴様らの罪は
この“竜帝”エグザモン焼き尽くしてくれよう
…貴様らに止められるか?
クハハハハハハ!この世界の終わりの始まりだ!
灰塵と帰し、塵芥と成り果てるがいい!

ドラコモンの二つの進化パターン『ブレイクドラモン』と『スレイヤードラモン』のジョグレス体。
完全に竜型であり、最早騎士には見えない。
飛竜の力をウリにしていたデュナスモンの立場がない

あまりに膨大なデータ質量を持っているため、従来のデジタル機器では描画が出来ず、発見できなかったらしい。
ゲームで登場する際も巨大な姿で描かれ、「サイバースルゥース」では最早ウルトラ怪獣かゴジラばりの巨体で登場している。

全ての竜型デジモンの頂点に立ち「竜帝」と言われる。
しかし、四大竜との関連性は明らかにされていない。
意思を持つ翼「カレドヴールフ」と、様々なウイルスが仕込まれた槍「アンブロジウス」を装備。

見た目は鎧もほぼないでかいドラゴンという“ナイツ”の中では異形な姿だが、実はエグザモンとブレイクドラモンのジョグレスでスレイヤードラモンが究極体になる予定だったことがデジモンウェブ公式Twitterにて明かされている。

詳細は該当項目にて。


ガンクゥモン

弟子のハックモンを鍛えながら旅をしている。
また、行き倒れる寸前だったシスタモンノワール&ブランを助け、ハックモンのお目付け役を任せている。

見た目は仮面をつけたマッチョな口髭のオジサマで、設定や技からわかる通り「頑固親父」がモチーフ。『ナイツ』要素はどこへ…。
身体から浮き出る金色の獣状のオーラは「ヒヌカムイ」といい、これも成熟期からの進化過程である。
ヒヌカムイは言葉を出すことはないが、戦闘では問答無用で手を出す。
「ヒヌカムイ」が力を解放する時、敵と判断されたデジモンは全て消滅するという。

ゲームでは口調は特に荒くなく、やや古風で丁寧。

装備はクロンデジゾイド製ちゃぶ台。

詳細は該当項目にて。


ジエスモン

世代 究極体
タイプ 聖騎士型
属性 データ種
必殺技 轍剣成敗(てっけんせいばい)
高速移動しながら腕の刃で敵を瞬時に斬り裂く技。
・シュベルトガイスト
敵からのあらゆる攻撃を「アト」「ルネ」「ポル」と共に九つの刃で迎え撃つ全方位カウンター技。
・アウスジェネリクス
自分のデータを一時的に書き換え、物理限界を超えた活動を可能にする。
身体能力がデジタルワールドの法則に縛られないため、いかなる敵であろうとジエスモンに傷ひとつ付けられずに屈する。
白い竜騎士のような姿をしたデジモン。
ガンクゥモンの弟子であるハックモンの究極体。

デジタルワールド各地に起こる異変や混沌の兆しを感知する能力を備え、どのロイヤルナイツよりも速く駆けつける。
ジエスモン自身で行動するよりも、近くのデジモンや修業を手伝っていたシスタモン達と連携し対応にあたるという、ロイヤルナイツでも稀なチームでの活動を行う。
それは他者を信頼し、自分への過信を行わないためである。
指揮官も見習ってください

体からガンクゥモンのヒヌカムイのようなオーラ「アト」「ルネ」「ポル」*8が湧き出ている。
基本的にジエスモンの指示で動くが、独自行動もできる。
敵への直接攻撃、ジエスモンの援護、他デジモンの救済など侮れない行動能力を誇る。


ちなみに彼が長らく登場しなかったのは、
『長い間ロイヤルナイツにふさわしいとされる13体目が存在しなかったので、ガンクゥモンがハックモンのロイヤルナイツへの素質を見出した』
と言う設定が存在する。
つまり公式で彼が一番若く、最後(13番目)に所属する事になったロイヤルナイツという事になる

「13番目のロイヤルナイツって後述のアルファモンのはずじゃね?」とか、
「今まで居なかったのに何で最初から13人って数えてたの?」といったツッコミはやめよう。

「13番目の席」と「13番目に所属した」の二つの関係性は必ずしもイコールとは決まってないし、
ロイヤルナイツが作られた当初からメンバーは13人と既に決められていた、
何らかの理由で一時的にメンバーが欠けていた…などといった理由なら矛盾は一応なくなるので安心しよう。

ちなみに、その場合、彼の前にもう一人ロイヤルナイツのメンバーがいたことになるが、後述のロイヤルナイツの始祖がそれなのか、あるいは別のデジモンだったのかは不明。
もしかしたらロイヤルナイツは代替わりする組織なのかもしれない。
デジモンウェブ小説『デジモンクロニクルX』でのガンクゥモンは「俺が持つロイヤルナイツとしての称号はジエスモンに継がせるつもりだった」と述べている。

  • ジエスモン(X抗体)
世代 究極体
タイプ 聖騎士型
属性 データ種
必殺技 究極戦刃(きゅうきょくせんじん)聖覇剣(せいばけん)
胸のデジコアから引き抜いた剣で、斬りつけた敵の闘争本能だけを破壊し戦闘不能とさせる不殺の切札である。
・鉄拳断罪
撃ち出したタクティカルアームズで、ガンクゥモン譲りの鉄拳を相手にぶち込む。
・シュベルトフリューゲル
全身の剣を敵に向かって飛翔させ、両腕の大剣と共に連撃を繰り出す。
ジエスモンがX抗体を得て進化した姿。
全身の装甲を刃に変え、より攻撃に特化したフォルムとなった。
また、いくつもの剣が新たに装備されたうえ、それぞれが自立行動を可能としている。
一対一の勝負において一方的に敵を圧倒し続けることが可能。
また、「アト」「ルネ」「ポル」は一つのタクティカルアームズとして合体・覚醒を遂げ、全方位に向けて全く隙のない戦闘スタイルを生みだした。

  • ジエスモンGX
世代 究極体
タイプ 聖騎士型
属性 データ種
必殺技 ・ナイツ・イントルーダー
ロイヤルナイツのエネルギーを集中させることで、彼自身が存在し得ない14本目の究極戦刃の依り代となる。
それはどんな強敵をも瞬時に消滅させるほどの突撃弾劾剣であるという。
またそうやって、「13本の究極戦刃」とか無駄な設定を増やす…
・聖拳滅破
アームズ状態となったタクティカルアームズでガンクゥモンの奥義を継承した亜光速の連撃を放つ。
ガンクゥモンによる厳しい修行を耐え抜き、免許皆伝によって真の力を覚醒させたジエスモンの最終形態。
ジエスモン(X抗体)がX進化を超えた更なる進化を遂げた姿、ともされる。
“GX”のGはガンクゥモンのGであろうか。
XはX抗体であろうが、図鑑では他のデジモンの様に「ジエスモンG(X抗体)」とはなっていない…と、未だに謎が多い。

闘志と正義感を全身にみなぎらせたその姿は、燃えさかる炎の赤い色をまとっている。
メイン武器となる“アンリミティヴガントレット”は、状況に応じてソード、ナックル、シールドの各モードにも切り替えられる攻防一体の装備である。
タクティカルアームズも更なる進化を遂げて翼状のエネルギー体になり、飛行能力も飛躍的に上昇した。

デジモンウェブ小説『デジモンクロニクルX』では、七大魔王の力をすべて持っており「少しでも悪意のあるデジモンでは力を相殺され、倒すすべはない」とされたオグドモンXに対し、ロイヤルナイツ全員の力をジエスモンGXに結集することでオグドモンXを討ち果たした。

…設定上はオメガモンやアルファモン王竜剣(を圧倒したオグドモンX)と並ぶ最強格のロイヤルナイツだが、映像作品での登場が今のところないためそもそもの知名度が低め。
今後に期待である。

アルファモン

こいつは俺の影だ。
俺は…仲間に出会っていなければ、
今はこの姿ではなく、
こいつと同じになっていたかもしれない…

でも今はこのデジタルワールドにいる
貴方達と出会えたことを誇りに思う。
命は…受け継がれるものだから

ロイヤルナイツが暴走した場合に対抗手段として現れる『抑止力』たる存在。
伝説上でしか存在しないとされる「13番目の席」空白の席の主」と言われ滅多に姿を見せない。

あまりに登場しないせいか、同じロイヤルナイツのメンバーでさえ名前だけしか知らないと言う表現がされる事も多い。

当時明かされていたロイヤルナイツが勢ぞろいした『デジモンセイバーズ』でも、OPのシルエットのみで唯一本編には登場なし。
「特別な時にしか現れない『空白の席の主』」という設定に恥じず、比較的丁寧な扱いとなっている…とも言えるかもしれない。
デジモンアドベンチャー tri.』のように詳細不明なままの敵キャラで終わったこともある…

ゲーム『デジモンストーリー サイバースルゥース』でも、他のロイヤルナイツもその所在を知らない、ほぼ伝説上の存在のような扱いをされていたが…?


詳細は該当項目にて。


◇創始者

インペリアルドラモン:パラディンモード

オメガモンの聖騎士のデータをインペリアルドラモンが受け継いだ姿。
古代より伝わるインペリアルドラモンの最終形態。
古代デジタルワールドの大破壊を防いだと云われるが、その実力は未知数。

『なんでオメガモンから生まれた奴が創始者に?』という疑問があるかも知れないが、
別に両方とも1個体しか存在しないという訳でもないため、おかしな話ではない。
また、今確認されているパラディンモードはオメガモンの力でかつての能力を取り戻した姿、ということかもしれない。

ただ、『アドベンチャー02』以降の作品での出番は恵まれず、人気投票でもロイヤルナイツに比べると奮わないことが多い。

詳細はインペリアルドラモンの項目にて。


◇統括者

イグドラシル

愚かなる人間共よ。
この私に歯向かった罰、今こそ下してくれよう。

我は…神ぞ!

多くの作品でロイヤルナイツを従える者として描かれる存在(全ての作品でロイヤルナイツの主がコイツという訳ではない)。
その正体は所謂デジタルワールドそのもののホストコンピューターであり、その在り方からあらゆる作品でデジモン界における「神」として崇められる存在。

「イグドラシル_7D6」はネットワーク上の「デジタルワールド」の全てを司る謎のホストコンピュータ「イグドラシル」が創造した化身体のこと。
『クリスタルの破片』、『巨大なクリスタル』を放ち、『自己修復』の能力をもつが、不明な部分が多い物体である。
ちなみに、名前の「7D6」は16進数で「2006」を表し、恐らく初登場作品である『デジモンセイバーズ』の放送年を示していると思われる。

一応、ゲームなどでは戦う事は出来るのだが、本体デジモンとしてカテゴリーしていいか相当怪しい存在である。
あくまで実体化するのは化身なので何回か倒される事はあっても、本当の意味で倒せたのかは実質不明、その他の設定も不明と非常に謎が多い存在である。

しかし、イグドラシルが作品に出る事は割と多い。
……多いのだがファンからは コイツが出てきたら大体黒幕 として扱われてしまっている。
実際、コイツが出てくる作品では、ほぼ全てにおいてロイヤルナイツが暴走したり仲間割れする根本的な原因である(デジモン皆殺し命令とか)。

ロイヤルナイツが仲間割れを行う場合、基本的な構図は以下の二派。
「たとえどんな命令でもとにかくイグドラシルに忠義を尽すんだ! 勢」
  VS
「流石にイグドラシルやりすぎじゃね?反逆させてもらうわ勢」
たまにどちらにも属さず静観を決め込む奴もいるが、大体この構図で戦いが勃発する。

ちなみに、上述の殲滅命令なんか出しちゃった理由は以下の通り。
  • イグドラシルはデジタルワールド及びデジタルモンスター自体を一つの実験と認識している。
  • 何からの条件を満たしたら全てをリセットして、また一からデジタルワールドを反映させてを繰り返す事を目的としている*9
  • そうしてデジモンが一体どのような発展・進化を遂げるのかを逐一観察する。
要は、この条件を満たしたからである。

このように「だいたいコイツのせい」、「ラスボス」及び「裏ボス」的なポジションのイグドラシルであるが、
ぶっちゃけ『嫌な奴』『ロイヤルナイツが敵になる理由』を押し付けられているともいえる結構損な役回り。
デジモンネクスト』みたいに賛否両論というかどの面を見るかで読者の評価が真っ二つに分かれるタイプもいる。

また、『デジモンクロスウォーズ(漫画版)』では『イグドラシルは人間界をデジタルワールドに対する脅威として滅ぼそうとして、急遽破棄された。』(その失敗の教訓を踏まえて建造されたのがホメオスタシス)という設定で登場した。

ちなみに唯一例外なのは「サイバースルゥース」。
ネタバレに触れるため詳しい事情は隠すが、
ここでのイグドラシルは「敵対者」ではあるが「黒幕」でもないし「悪役」でもない非常に珍しいポジション、というかほとんど被害者である。
その為か全作品の中で唯一、EDで主人公を見送るイグドラシルが見れたりする。

ちなみに、近年では『オリンポス十二神族はイグドラシルとは別管理下サーバーのデジタルワールドを守護している』という、設定が語られ
『デジタルワールドの絶対的管理者』という存在から『いくつか存在するデジタルワールドの管理者の一つ』という形に落ち着いてきている。


【関連作品におけるロイヤルナイツ】

アニメ『デジモンフロンティア

七大魔王の一柱ルーチェモンに仕える形で、ロイヤルナイツのデュナスモンロードナイトモンが38話より登場。
ルーチェモンとの契約で、デジタルワールドのデジコードをルーチェモンに献上することを任務としている。

「ロイヤルナイツ」という単語が、アニメに登場した記念すべき初作品であり、
「オメガモンやデュークモンが所属するロイヤルナイツのメンバーが敵に?!」という衝撃をファンに与えたかもしれない

実際のところ、この二体以外の活躍も言及もなく、当時のロイヤルナイツの知名度もあまり高くなかったため、
よくわからなかった人が多いだろう。

超越形態のカイゼルグレイモンとマグナガルルモンを、4クール目、およそ10話近くにわたって一方的にボコり続け、デジコードを奪って戦略的勝利を遂げるという、ロイヤルナイツとしては妥当かもしれない強さを見せつける。
だが、展開としてはワンパターンだったことは否めず、「人間が変身」などに加えて主人公側がしてやられる展開が続いたことは、本作の評価が下がる一因になった。

47話で、二人のロイヤルナイツは主人公たちに敗北するも、用済みとしてルーチェモンにスキャンされ吸収されて消滅した。

作中でのデュナスモンらは、ルーチェモンによってデジタルワールドに秩序がもたらされることを信じ、
加えて自身らは人間界に侵攻することが目的の一つだったようだが、バックボーンが語られたことはなく詳細は不明。



ちなみに本筋とは全く関係のないところで、17話にてデュークモン武器屋の店主としてワンシーンに登場*10
…アンタなにしてたんですか。

まあ、後述するように、デュークモン(ナイツメンバー)ならばロイヤルナイツというわけではない。
ロイヤルナイツの下手な登場への不満がある面々からは「メンバー構成デジモンは逆に、こういう組織とは全く関係のない登場のさせ方も必要だ」という声もある。
……それでも究極体かつ前作の主役デジモンが武器屋の店主というのはなかなかインパクトが高いが。


アニメ『DIGITAL MONSTER X-evolution

容量の増大しすぎてパンク寸前のデジタルワールドの再建のため、イグドラシルは『プロジェクト・アーク(箱舟計画)』を計画。
ごく一部の選ばれたデジモン以外の全てのデジモンのデリートをロイヤルナイツに指示。

これに対し、
  • イグドラシルの正義を信じ忠臣となって任務を遂行するマグナモン
  • 大多数のデジモン抹殺を命じるイグドラシルの正義に疑問を呈し反旗を翻すデュークモン
  • 任務を遂行していたが盟友デュークモンの行動から己の正義に迷いを感じ始めたオメガモン
など、各々の正義に準ずる姿が見られた。

ちなみに本編に登場したのは3、4体程度だが、ロイヤルナイツ達の会議用の画面(円卓の席のようなもの)が12枚あるのを見るに、一応アルファモン除いた12体が揃っていた模様。(メンバーの一人がジエスモンだったのかは不明だが)
ガンクゥモンとか何をしていたんだろうか

そんな中、イグドラシルによって創られた実験体デジモン『ドルモン』はまるで導かれるように進化を続け、空白の席の主アルファモンに。
(進化と共に、欠けていた13枚目の席が埋まる)
そして、最終的にアルファモンと共にオメガモンはイグドラシルに反逆。
イグドラシルらしきものの破壊し、プロジェクトアーク自体の凍結には成功したと思われるが詳細は不明。
アルファモンへの進化と、それによってデジモン達が相克から相生に至ったことも、もしかしたらイグドラシルの考えの一つだったのかもしれない。
最終シーン、デュークモンは「我が君も生きたかったのであろう」と述べているが…。
デジタルワールドのパンク問題は大丈夫なのだろうか。似た設定のデジモンウェブ小説『デジモンクロニクルX』では人間の子供達が容量を広げようと頑張るオチになった。


アニメ『デジモンセイバーズ

後半のOPではシルエットも含むがロイヤルナイツが揃う胸が熱くなるようなシーンもある。
だが、アルファモンの登場はOPのみ。まさに「空席の主」。

作中でも、空席の席の主を除くその時点で判明している全ナイツが登場。
デジモンの抹殺をもくろむ人間・倉田により、デジモンたちの虐殺が何度も引き起こされたことをきっかけに、堪忍袋の緒が切れる形でイグドラシルが人間界の消滅を決定。

ロイヤルナイツはその命令に従い人間界を襲撃するが、
人間の監視のために人間側のパートナーとなっていたスレイプモンはイグドラシルを離反しデュークモンと相討ちになる。
また、主人公たちの反撃でロードナイトモンやドゥフトモンは倒される。
主人公の情熱にほだされたクレニアムモンは人間を認め、倉田の暴走で衝突しかけた人間界とデジタルワールドがぶつからないように支え続けた。
そんなクレニアムモンやスレイプモンを見て、残るロイヤルナイツの面々もイグドラシルに離反。
イグドラシルも主人公に敗れ、自身の認識を改めて静観することを選び、倒された2体以外のロイヤルナイツもデジタルワールドに帰還した。

ちなみに、今作がアニメ初登場はスレイプモン、クレニアムモン、ドゥフトモンの三名。
前二名は上述したような活躍を見せるが、ドゥフトモンのみ設定にある知将としての面は見せず、主人公たちのバーストモードのかませになるなど見せ場がほとんどなかった。


漫画『デジモンクロスウォーズ

上記のように、悪役や敵役としての登場がほとんどだったロイヤルナイツだが、今作では主人公たちの完全な味方として登場

今作では、性急すぎるイグドラシル*11に代わって建造されたという、デジタルワールドの神である『ホメオスタシス』に仕えている。
破棄されたイグドラシルもまた、神の御蔵「情報樹イグドラシル」としてデジタルワールドの奥深くに存在し続けている。

ホメオスタシスの予言(超高度の演算によって垣間見えた未来)によって、滅亡を呼ぶ「赤黒の双頭龍」の存在が示唆され、それを止めるべくロイヤルナイツはデジタルワールド中を捜索。
が、七大魔王の多くも事態を静観して妙な動きを見せておらず、手詰まりの中、突如謎のデジモンバグラモン率いる軍団がデジタルワールドを襲撃。

刹那的で欲望に忠実なため組織に属することがないと思われたリリスモンや気まぐれで脳筋のブラストモン
同時にロイヤルナイツ3体を相手にしても圧倒してみせる謎の武人タクティモンらの突然に襲撃には対応しきれなかった。
更には、タクティモンの蛇鉄封神丸によってデジタルワールドがゾーンに分断されてしまう。
分断させられたロイヤルナイツはバグラ軍を止めきれずに大苦戦することとなる。

作中時点ではオメガモンがすでにバグラ軍に敗れてしまっている。
ただ、アルフォースブイドラモンはじめ並のロイヤルナイツ3体を圧倒できるタクティモンとその主君であるバグラモンの二人がかりでも仕留めきれず、バグラモンがオメガモンの秘奥義『オメガインフォース』をクラッキングすることでなんとか倒せたという規格外の実力者として描写されていた。

話は進み、工藤タイキ達クロスハートの反撃に合わせ、分断されながらも生き残っていたロイヤルナイツの面々も集合に成功。
他のゾーンでバグラ軍の鎮圧をしていたデュークモンらや、すでにバグラ軍に敗れた面々(つまり当時未登場の面々…)を除き、バグラ軍との決戦の場に集結。

初見殺しの能力“ドットマトリクス”を持つバグラ軍のアルカディモンに対して、一度ドットマトリクスを見ただけでワクチンを開発済だった知将ドゥフトモンとアルフォースブイドラモンがその相手をして撃破。
また、ダークナイトモンの策略で現れた無数のキメラモンムゲンドラモンの相手をするなど、ロイヤルナイツとしての底力を見せ、主人公たちを援護した。

作者としては、マグナモンやデュークモン、エグザモンといった他の面子も出したかったようだが、如何せん尺がなかったためにできなかった様子。
(これはロイヤルナイツに限らず、ベルゼブモンといったクロスハートのモブキャラも同様)。
漫画本編では、アニメで味方としてあまりいい活躍をしたことがなかった面々を中心に見せ場が描かれている。
単行本のおまけでは、出番のなかったロイヤルナイツの面々が作者に嫌味と圧力をかけていたりする。大人げない。


ゲーム『デジモンストーリー サイバースルゥース

ついに真の意味でロイヤルナイツ全員集合!…だが、当然のように半数は敵。

主人公たちに味方するものと、主人公…というか人間を敵視するものが互いの正義を掛けて激突する。
ついでに言うと、珍しくマグナモンが活躍する作品でもある。

今回は上述したようにイグドラシルに非がほとんどないため、ロイヤルナイツが敵対する理由は勘違いによる暴走に近い。
基本的には1体を除いて、ある程度の出番は与えられている。
と同時に「やっぱり13体は多すぎると改めて認識してしまった」という意見も

ちなみに、ハードルは高いが無料DLCクエストをクリアした上で進化条件を満たすと、自分のデジモンをロイヤルナイツに進化させることもできる。
スピンオフの『ハッカーズメモリー』では、さらに「デュークモン クリムゾンモード」などの強化形態にも進化可能。
流石にストーリーに登場するロイヤルナイツとは別個体なので、戦闘時ボイスは他のデジモンにも使われている汎用のものになる。
この影響で、ロードナイトモンはストーリーでは女性声優が声をあて、どことなく女性的な雰囲気なのに、自分のデジモンが進化したものは男性のボイスなので違和感がある*12


【関連種】

オメカモン

世代 成熟期
タイプ パペット型
属性 データ種
必殺技 ・ラクガキロケット
背負っているペンをロケット弾にして放つ。
体に色が付いてしまうので他のデジモンからヒンシュクをかっている。
得意技 ・オメカキック
意外と威力のあるキック。
とあるコンピュータの設計図面のデータから誕生したパペット型デジモン。
こう見えて、X抗体持ち。
自分が何者かを知らず、とりあえずデジモンの中でも有名な聖騎士“ロイヤルナイツ”(どう見てもオメガモン)の格好をしてみているという。
見た目は、レ○ブロックの人形に、画用紙でパーツをくっつけたような感じ。


ブルムロードモン

世代 究極体
タイプ 妖精型
属性 ワクチン種

植物が甲冑を纏ったデジモンで、自然を守るために戦う心優しい騎士。
肩の花から太陽光を吸収することでエネルギーを蓄えており、限界までエネルギーが高まった時に発揮する力の高さとして、ロイヤルナイツが挙げられている。
どんな悪天候も晴天に変える能力を持ち、屋外では常に有利な戦場を作り出せるという。

詳細は該当項目にて。


プリンスマメモン

世代 究極体
タイプ 突然変異型
属性 データ種
ネット上の王家に関するデータを取り込んだ、マメモン界の究極体にしてプリンス。
性格は悪くはないのだが、キングエテモンと共にニセ王家を演じるうちに自分が本当に王家の者だと思い込み、ロイヤルナイツすらも自分の配下だと思ってしまっている困り者だとか。

イグドラシル「……ちょっとお話ししましょうか」

詳細はマメモンの項目にて。


【余談】

聖騎士型デジモンとロイヤルナイツ

よく勘違いされるが、聖騎士型デジモンのすべてがロイヤルナイツに所属している訳ではない(ラピッドモン・アーマー体等)。
つまり、命題的に「聖騎士型ならばロイヤルナイツ」ではなく「ロイヤルナイツならば聖騎士型」ということである。

そして非常にややこしいが、七大魔王とは違い、ロイヤルナイツのメンバーのデジモンでありながら「ロイヤルナイツには所属していない」個体も普通に存在する。
(各アニメ作品の主人公のパートナーはその代表例。多分、武器屋の店主も。)
また、メンバーの強化系(デュークモンの強化体であるデュークモン:クリムゾンモード等)や、派生種(オメガモンの派生種オメガモンAlter-S等)も含まれない。

このことから察するに、『ロイヤルナイツ』とは上記のデジモンの中でも更に選ばれしデジモンが名乗る/所属する事を許される組織、ということなのかもしれない。
…その割には結構な数が人選おかしくね? とか思っちゃいけない。きっと選んだときにはそいつしか居なかったんだ。
そもそも選んでる奴が出るたびにトラブルしか起こさないイグドラシルだし。

また、イグドラシルの命令が無い通常時はデジタルワールドの平和維持に務めているようだ。


ロイヤルナイツだよ、全員集合!

デジモン15周年記念アイテム「デジタルモンスターカードゲームリターンズ プレミアムセレクトファイル Vol.1」(2013年8月5日まで予約受付)
ここでは、なんと、アルファモンも含めた全 12体 のロイヤルナイツが 一堂に会している!!
……一堂に…12体?……あれ?



そして、上述したように『デジモンストーリー サイバースルゥース』で、遂に13体のロイヤルナイツ全てがストーリー中に登場した。




追記・修正は、ロイヤルナイツ13体の名前を暗唱してみてからお願いします。

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最終更新:2024年02月29日 21:47

*1 聖騎士型ならばナイツ、という訳でもない

*2 エグザモン、デュナスモン、ドゥフトモン、ガンクゥモン、ジエスモン

*3 デュークモン、ロードナイトモン

*4 オメガモンの初登場が2000年3月、最後のナイツ、ジエスモンは2014年12月。その間、約14年 である

*5 地味な扱いやいるだけ参戦的なノリ

*6 実際、最初からが出る作品以外だと、主人公たちがロイヤルナイツの問題に途中から巻き込まれる構成になりやすい。

*7 メディアミックス作品初登場時点で敵だった面子

*8 「三銃士」の「アトス」「アラミス(別名:ルネ)」「ポルトス」から

*9 作品によっては、デジタルワールドの容量パンク、消滅を防ぐためにリセット命令を出していることも

*10 17話では、モブキャラに今までのシリーズの主要デジモンが数多く登場している…究極体なのは彼と数名くらいだが

*11 『セイバーズ』等のことが示唆されている。

*12 一応、ストーリーに登場したロードナイトモンが女性的になっていた理由も明かされるため、そちらがイレギュラーな変質をしていたとは推測できるが、それでも他のロイヤルナイツはここまでギャップはないので際立って見える。