死ねばいいのに(京極夏彦)

登録日 :2012/09/20(木) 13:22:25
更新日 : 2017/05/20 Sat 13:17:34
所要時間 :約 2 分で読めます




『死ねばいいのに』は、京極夏彦の小説作品である。

「アサミ」という女性が殺された。
彼女について話を聞きたいという若者「ケンヤ」、そしてケンヤが訪ねたアサミの関係者たちとのやり取りにより、徐々に事件の全体像が明らかになってゆく。
全六章構成で、各章はケンヤと対面する関係者の視点から描かれる。

登場する関係者たちは、みな心に不満と葛藤を抱えている。
突然現れた無礼な訪問者に、ある者は怒りある者は戸惑い、苛立ちから自身が抱える不満を爆発させ彼にぶつける。
しかしそれを聞いたケンヤは、あっけらかんとこう言い放つ。

――ならさ
――死ねばいいのに

ケンヤは学もなく、礼儀も言葉遣いも知らず、バイトについてもすぐにクビになる、自他ともに認める「馬鹿」である。
しかし彼の言葉は、登場人物たちが気付かない、もしくは目を背けている自分自身の内面を的確に暴き、心に突き刺さる。
結果、百鬼夜行シリーズの京極堂と同じく、対面した人物の「憑き物」を落とすのである。

そんなケンヤがなぜアサミのことを聞いて回るのか、アサミは誰に、なぜ殺されたのか、結末は一読して確かめてほしい。


「あのさあアンタ、そんなに追記・修正がしたいんなら」

――すればいいのに

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