ロイコクロリディウム

登録日 :2010/08/29(日) 21:17:21
更新日 : 2017/07/06 Thu 18:26:48
所要時間 :約 4 分で読めます





吸虫。寄生虫の一種。
学名はそのままロイコクロリディウム(Leucochloridium)。

現在『パラドクサム』と『ヴァリアエ』の二種が確認されており、どちらともカタツムリ及び野鳥に寄生する。
非常に数奇な一生を送る寄生虫であり、寄生虫の中でも一際異彩を放つ存在。


通常、寄生虫と言うものは中間宿主の中にひっそりと隠れており、最終宿主がこれに気付かず中間宿主を捕食すると言うパターンが多い。
、ロイコクロリディウムは、 中間宿主を利用して積極的に最終宿主の餌の真似をする事 に大きな特徴がある。


ロイコクロリディウムの卵は鳥の糞の中に含まれている。
これをカタツムリが食する事で卵はカタツムリの中へ入り込み、消化器官内で孵化してミラシジウムと呼ばれる幼体となる。

更にそこからスポロシストというステージに到達すると本格的な寄生行動に入る。
細長いチューブのようになったロイコクロリディウムは、カタツムリの触角へと移動する。因みに理由は未だ明かされていないが、左側の触角に移動する事が多い。
そして触角内で自らの身体を動かし、カタツムリの触覚を鳥の大好物である芋虫のように振る舞わせる……の、だが。

その姿は――――――――






キモチワルイ







とにかくキモチワルイ










果 て し な く キ モ チ ワ ル イ




成長した幼体が入り込む事でカタツムリの触角は膨れ上がり、その中で に色付いたロイコクロリディウムが、恰もポンプのようにドクドクと脈打つ――

最早カタツムリの触角に短い芋虫が引っ付いているとしか思えない。しかも芋虫の目や口を再現するかのように、触角の先には黒い斑点が付くと言うこだわりっぷり。

吐き気を催す程によく出来た擬態である。


そして恐ろしい事に、ロイコクロリディウムは カタツムリの行動さえも操る。
カタツムリは通常、鳥に食べられるのを防ぐ為に暗く湿った場所を好むが、ロイコクロリディウムに寄生されたカタツムリは明るく見通しがよい場所に出るようになる。
もう 「私を食べてぇえ!」 と言っているようにしか思えない、何とも凄まじいまでの捕食――ならぬ被食(?)欲である。

恥ずかしがり屋だった少女が或る日突然、下半身を露出させていると何か興奮する事に気付き、公開露出を行う――そう脳内変換すれば、なかなかにそそるシチュではないだろうか?

しかし実際カタツムリにしてみれば、自分の意識はあるのに、知らない何者かに操られている事に等しい。
即ち

「なに…? なんで私、明るい所になんか行こうとしてるの? いや、やめてッ! そんな所に行ったら、食べられちゃう! やめてぇええぇえぇぇえッ!」

こう言う事である。










うっ……


……ふぅ



――話を戻そう。

そうなれば最早自然界での結末は明白。
キラリと鋭く目を光らせる野鳥に睨まれ、為す術もなくカタツムリは触角をロイコクロリディウムごと捕食されてしまう。

そして、実はロイコクロリディウムの中では数十匹程度の次のステージの幼体が生まれて成長している。
まんまと鳥の体内に入り込んだ幼体たちは、胃液を潜り抜けて直腸に到達、その最中に成体であるジストマとなり、幼体時にはなかった腹部の吸盤で直腸内に吸着し、鳥の消化物を吸収して生活するのだ。

成体になったロイコクロリディウムは無性生殖が可能だが、実は 雌雄同体で交尾もできる と言うチート能力を持つ。
そして鳥の体内で卵を産み、それは糞と共に排泄され、カタツムリがそれを食し――と言うサイクルを延々と繰り返す。
何とも、数奇な運命である。


因みにセルカリア時の色は個々によって異なるらしく、 の個体もあれば 黄色 の個体もいる。

























※警告※

この先には、暴力的で鬼のようなロイコクロリディウムに寄生されたカタツムリが待ち受けています。
「ヌルヌルは苦手…」と言う方、間違えて入ってしまった方、自家発電中の方はUターンする事をお勧めします。賢者タイムを発動させてから、またお越しください。
なお、この警告を無視して閲覧し絶望を味わったとしても、立て主、編集者及びアニヲタwiki(仮)は一切の責任を負い兼ねます。





上が画像。
下はYouTubeの動画に繋がります。


ちなみに、大塚英志原作の漫画『黒鷺死体宅配便』では、ロイコクロリディウムの亜種(もちろん架空)として、人間に取りつくというなんともおぞましい寄生虫が登場する。言葉に表せないくらいグロい。



追記、修正はカタツムリを眺めながらお願いします。

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