登録日:2012/01/06(金) 15:29:26
更新日:2023/10/16 Mon 12:13:15
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この項目では国ごとに定められたワインの格付けについて説明する。
ラベルやキャップシールに書いてあるので、ワイン選びの参考にしてほしい。
特番で行われる飲む人の方の格付けについては扱わない。
※下にいくほど認定基準が厳しい
〇フランス
【ヴァン・ド・ターブル】
Vin de Table
原産地や原産国の異なるワインをブレンドしたもの。
地名、ブドウ品種、収穫年は記載できない。
ただしフランス産の品種のみをブレンドするなら、フランス産表示おk。
【ヴァン・ド・ペイ】
Vin de Pays
産地が限定されたフランス産ワイン。地酒を意味し、ブレンドは許されない。
ラベルには『Vin de Pays 生産地名』と表示される。
【VDQS】
上質指定ワインという意味の略語。
AOCのすぐ下だが、最近のVDQSワインはAOCに昇格しつつあるのでちょっと空気。
日本の輸入数もかなり少なくなった。
【AOC】
原産地統制呼称法に基づいて造られたワイン。
VDQSより基準が厳しく、規定を守って造る→国家機関INAOの検査に合格→専門家の利き酒テストに合格してようやくAOCを名乗れる。
ラベルには
『Appellation 〇〇〇 Controlee』
と表示される。
真ん中には地方、地区、村、畑の名前が入り、範囲が狭くなるほど規定も厳しく品質もよい。
フランスの地名を知っていないと難しい。
銘柄や地方ごとの格付けについては、基本を覚えたらぐぐればいいと思います。
~フランスのワイン生産地域~
ボルドー
ブルゴーニュ
ヴァル・ド・ロワール
アルザス
コート・デュ・ローヌ
コート・ド・プロヴァンス
シャンパーニュ
ラングドック
ルーシヨン
ジュラ
西南地方
カルヴァトス
コルシカ
〇イタリア
【ヴィーノ・ダ・タヴォラ】
Vino da Tavola
イタリアワインの生産量の約90%がこれ。
並ワイン。
イタリア国内で収穫されたブドウだけを使用する。
【DOC】
原産地統制呼称。
フランスのAOCに相当。
約230種類。
コンソルツィオ(Consorzio/品質保護協会)の品質保証である通し番号のついた封印をつけているものが多い。
【DOCG】
DOCよりさらに厳しい規定を満たし、国の製品検査に合格したワイン。
コンソルツィオのマークと、国の検査済みシールを貼付されている。
~イタリアの重要なワイン生産地~
トスカーナ州
ピエモンテ州
ヴェネト州
〇ドイツ
【並級ワイン】
ターフェルヴァイン
ラントヴァイン
【上級ワイン】
QbA
このクラスまで補糖を許されている。
【肩書き付き高級ワイン】
Qmp
(さらに以下の六つに分類)
カビネット
シュペートレーゼ
アウスレーゼ
ベーレンアウスレーゼ
アイスヴァイン
トロッケンベーレンアウスレーゼ
なんか必殺技みたいだね!
QbAとQmpにはAPナンバー(公式検査番号)が必ず表示されている。
このナンバーには検査所、所属共同体、生産者、樽番号、検査申請年のコードが連なっていて、最後の二ケタの数字は検査を行った年が記載される。
~指定栽培地域~
モーゼル・ザール・ルーヴァー
ラインガウ
ラインヘッセン
ファルツ
ナーエ
バーデン
フランケン
アール
ミッテルライン
ヘッシッシェ・ベルクシュトラーゼ
ヴュルテンベルク
ザーレ・ウンストルート
ザクセン
〇カリフォルニアワイン
【ジェネリック・ワイン】
数種のブドウ品種をブレンドして作ったワイン。
安価で気軽に楽しめる。
【ヴァラエタル・ワイン】
品種名を表示したワイン。
ジェネリック・ワインより個性があり品質も上。
~有名な産地~
カリフォルニア州ナパ、ソノマ
〇スペイン
フランスやイタリアを真似て1970年に法律作ったよ! んで1988年に改定したよ!
【ヴィーノ・デ・メーサ】
イタリアのヴィーノ・ダ・タヴォラにあたるかと。
【DO/デノミナシオン・デ・オリヘン】
原産地呼称ワイン。
【DOC/デノミナシオン・デ・オリヘン・カリフィカーダ】
特選原産地呼称。
フランスの項を読んだなら想像はつくと思うが、DOより上のランク。
~特に有名な地域~
リオハ
ペネデス
〇日本
昭和63年より「国産果実酒の表示に冠する基準」が実施されたけど、国際基準には程遠いレベルの法。
というか、日本は高温多湿な気候なのでヨーロッパ系のワイン用品種の栽培は難しい。
しかし!
最新のバイオテクノロジーを駆使したり、純国産ワインと輸入ワインをブレンドしたりとか多種多様化しつつあるよ!
ワイン先進国の最上級品と肩を並べる完成度のワイナリーもあるよ!
~高評価されているワイナリー~
桔梗ヶ原メルロー(メルシャン)
シャトー・メルシャン・甲州居平(同上)
サントネージュ・エクストラ・キュヴェ(サントネージュ)
サントリー・シャトー・リオン・ノーブル・ドール(サントリー)
サントリー・シャトー・リオン・登美(同上)
シャトー・ブリヤン(サドヤ醸造場)
マンズ・ワイン・シャルドネ・バレルファーメン・テーション(マンズ・ワイン)
余談
フランスの一年分のワイン生産量を日本国内で消費するには、60年かかる。
追記修正はここテストに出るぞー
- ワインでもこんなに決まりがあるのか。川原泉先生の「美貌の果実」を思い出した。 -- 名無しさん (2014-02-08 17:49:13)
- 通しか分からないことでもアニヲタに来れば知識が得られるな。 -- 名無しさん (2014-06-10 23:07:49)
- 日本の「高評価されているワイナリー」って書いてあるけど、ここにあるのってワインであってワイナリーじゃないよな? ワイナリー名ならそれぞれシャトー・メルシャン(メルシャン)、サントネージュ山梨ワイナリー(アサヒビール)、サントリー登美の丘ワイナリー(サントリー)、サドヤ醸造所、マンズワイン山梨ワイナリー(キッコーマン)になるんじゃないか。ここで挙げられてるのは全部山梨のワイナリーだが、あと長野にもあるな。逆に言えばほとんどはこのあたりでしか作ってないけど。 -- 名無しさん (2017-06-07 07:04:13)
- ワインは飲み物じゃなくて煮込み料理の水代わりにしてるって日本人少なくないと思う -- 名無しさん (2020-04-16 18:47:02)
- 「Vin de Table」って字面でなんとなくわかる通り用はテーブルワインって事だよね -- 名無しさん (2023-04-21 15:02:34)
最終更新:2023年10月16日 12:13