石田光司(カイジ)

登録日:2011/09/25 Sun 12:38:08
更新日:2024/01/04 Thu 19:32:32
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諦めなければ........諦めなければ......!



石田光司とは、賭博黙示録カイジに出てきた眼鏡のおっさんである。
アニメでのCVは家中宏、実写映画版では光石研が演じた。

【性格】

とにかく弱気で涙脆く、内気でだらしない、ぶっちゃけギャンブルにはむかない性格。
しかし、自分も同じ立場にあるのにカイジに下心なく純粋に心配したり激励したり、自分の家族の為に帝愛のギャンブルに参加したりと、普通に…っていうかカイジの中で一、二を争うぐらいいい人である。
この性格が、後のカイジに大きな影響を与えたと言ってもいいだろう。

【活躍】

賭博黙示録カイジ

序盤で軍資金を借りる所で登場、この時は怒っていたのもあったが「クソ野郎!」と後の石田が言わなそうなことを言ったり性格が若干乱暴だった。
そしてカイジが船井に騙され落ち込んでいるころ、坂井という男に☆を失った者が行く別室を利用した「通し」の戦略に誘われわざと負けた。
カイジが来たときは自分と同じ救われる身でよかったと親しげに話しかけた。しかし、肝心の坂井は助けるどころか二階でビールを飲んでいた。
それでも、同じく仲間に裏切られたカイジを本気で心配した。その優しさあってか後に自力で脱出したカイジに☆で助けられた。限定じゃんけんで下心なしで接してくれたのは彼ぐらいなもんである。

  • 「人間競馬」
久しぶりの再会を喜び一緒に協力しようと言うもカイジにあんたも敵だと釘をさされてしまう(それでもまだニコニコしていた)。
人間競馬自体は後ろからの「押し」もなんとか振り切り二着でクリアし1000万チケットを手にする。

なお中年であることと気が弱そう=勝ちそうにないためか、かなり高い倍率がつけられていた(原作だとそのレースの参加者の中で最高倍率)。

  • 「電流鉄骨渡り」
石田さんがもっとも輝いたのはこのギャンブルだろう。
死と隣り合わせのプレッシャーに連鎖……止まらない連鎖が続き、生き残りがカイジ、佐原、石田さんの3人になり、弱気な石田さんもプレッシャーに耐えられず、涙を流して徐々に落ちそうになっていく。
カイジの激励もあり、一度は持ちこたえるも己の限界を感じ、カイジに妻に渡すよう1000万チケットと激励の言葉を送る。
「自分はダメな人間だ、どうしようもない男だ」と卑下していたが、カイジは「石田さんは立派に戦った、最後まで他人のことを思えた人だ」と思い、せめてそのことを伝えようと後ろを振り向くが…。

石田さんはすでにいなかった
カイジを動揺させないために叫ぶのを耐えて落下。この行動で石田さんの意地と強さがわかるだろう。

死ぬ瞬間までも自分ではなく他人を思いやり続けた人柄はカイジに「矜持」を会得させ、《ただ死ぬのではなく、石田さんのように強く死ぬ》と大きく影響を与えた。
そのこともあり、利根川によって金の約束を屁理屈で反故にされた際には、佐原や石田さんのことを真っ先に思い浮かべ、またEカードで勝利した際にも「石田さんや佐原たちに謝れ!」と激昂していた。

息子の石田広光が登場。
どこかやさぐれていて、「親父を嫌っていたが、自分も同じようになってしまった」と嘆くダメ人間。
そのためカイジは石田さんが人間競馬に出た理由を知り、自分の親父を馬鹿にする広光を殴った。
当初は班長の大槻に反抗している45組を馬鹿だと罵りつつも、報復で事故を装い殺されかかったカイジに「危ない」と叫んだりと根っこは父親と同じな様子。

で7億もの大金をゲットしたものの、分け前の配分と遠藤に騙された(契約書を読まなかったカイジに非がないわけでもないが)ことから、三好達45組メンバーを解放すると1000万しか手元に残らなかった。
しかし、その金で(三好達の合意が条件とはいえ)全く助ける義理もない広光を地下から解放。
「どうしようもない男だけど、その男の父親から託されたから」という理由からである。
ようやくカイジは石田さんとの約束を果たしたのだった。

【実写版】

エスポワール編から登場しており、ジャンケン運がなく残り☆2個になってオロオロしていたところをカイジに拾われた。
船井を叩き潰した後、申し合わせのジャンケンでカードを消費するも1枚残っており、地下に落ちた。

その後再起をかけてカイジや佐原に混じって鉄骨渡りに参加するも、人間競馬が端折られた以外は原作通りの展開で死亡する。
息子ではなく娘がパチンコ屋で働いており、カイジは遠藤(♀)に騙し取られたEカードの賞金の残金を渡して去った。

2作目ではその娘・裕美(演:吉高由里子)が登場。原作の広光と違い一定は父への愛はあり、一条に「カイジが父を見捨てた」と唆され帝愛側のスパイとして終始カイジを翻弄するが…。

【人物評】

上述したようにかなり優しい良キャラであり、カイジが今まで会ったいい人の中でまず思い浮かべるのが石田さんというくらいのいい人である。
カイジも彼から大きな影響を受けており、兵藤和也など人の絆を信じない連中への反論として石田さんを思い出している。
カイジは賭博黙示録以降も裏切りや醜い人間との遭遇を経験していき、自身もギャンブル中毒者として人間性が退化しているが、それでもカイジがギリギリ人間を保てているのは石田さんの功績と言っても過言ではない。
賭博黙示録の優しいおじさんと言えるだろう。

一方、多重債務者なので一般的に考えると社会的には堕落している。
妻にも多大な苦労をさせているので、夫としてはあまり褒められた身分ではなかった。
広光の性格を見るに、親としてもあまり上手く子供を育てられた訳ではなかったようだ。
それでも家族に関しては最期まで愛情をもって接していたのは確かで、広光も大学に進学させてはいたようだが。

優しい人間ではあるが、金とギャンブルと裏切りが飛び交うカイジ世界(というか福本ワールド)では順風満帆に生きるのは厳しい人物だったとも言える。

【名言】

「こんな地の果ての穴蔵みたいなところでも……こんな逆転が……諦めなければ……諦めなければ……!」

「人間には二種類いる……と……土壇場で臆して動けなくなってしまう人間とそこで奮い立つ者と……オレは……そのダメな方……ダメなんだ……」

「オレにかまわず……行ってくれ!決して振り返らず……振り返っちゃいけないっ……!」

「勝てよ……勝てっ……!人は勝たなきゃ嘘だ……!オレは敗れた……敗れて……本当に無意味な……無駄な一生だった……そんな……そんな一生をカイジくんは送っちゃいけない……カイジくんは………勝てる人間なんだから……!勝て……勝つんだ……!カイジくん……」









「オレは敗れた……敗れて……本当に無意味な……無駄な一生だった……そんな……そんな一生をアニヲタくんは送っちゃいけない……アニヲタくんは………追記・修正できる人間なんだから……!追記・修正……するんだ……!アニヲタくん……」

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最終更新:2024年01月04日 19:32