四大(分類)

登録日 :2011/02/27(日) 22:32:29
更新日 : 2017/08/22 Tue 21:43:56 NEW!
所要時間 :約 6 分で読めます




四大(しだい)とは、森羅万象を「四つ」に分類して考察する思想体系の一つ。
基本的に西洋のそれを指すが、東洋の類似系統もまとめて紹介する。




【西洋の四大】
西洋における四大は、「物事の根源は○○である」という哲学に由来する「四大元素」のこと。
簡潔に言えば「万物はおよそ四つの元素から構成されている」と考えで、東洋哲学の「五行」に相当する。

以下がその分類。

変化を象徴する属性。
精霊は サラマンダー(火蜥蜴)

象徴は「液体」。タレスが提唱した最初のアルケー。
精霊は ウンディーネ(水の乙女)

象徴は「固体」。
精霊は ノーム(土翁)

象徴は「気体」。
精霊は シルフェ(風精)


さらにこれらを「熱・冷」と「湿・乾」で分類することもできる。
これを当てはめると、

火:熱・乾

水:冷・湿

土:熱・湿

風:冷・乾

となる。


何? 判りづらい?
ここに来てる人間なら、取りあえずカードキャプターさくら読めば問題ない。



また、タロットカードの小アルカナもそれぞれ硬貨が対応する。


地水火風は重さの順に地→水→風→火と積み重なっていると考えられており、その更に外側にはエーテルという元素があると考えられていた。
そのため五番目の元素としてエーテルが加えられる場合がある。


【東洋の四大】
インド哲学においても地水火風の四大が存在する。
ただしこちらは「空」を加えた五大の方が有名で、
更に万物の生成論としては中国由来の五行もあり、そちらの方がメジャー。

とはいえ五大は宮本武蔵の「五輪書」の各巻タイトルとしても有名で、
五輪塔や卒塔婆の形も五大を象徴する形でできているので意外と身近にあったりする。

また四大の方も仏教における各方位の守護者である十二天の中に、
それぞれ地天(プリティヴィー)、水天(ヴァルナ)、火天(アグニ)、風天(ヴァーユ)が存在する。


中国哲学の方では五行説とも深い関わりをもつ陰陽二元論において、陰陽の交わりによって生まれる四象という分類が存在する。

陽+陽→太陽:夏・日
陽+陰→小陰:春・辰(天体の意)
陰+陽→小陽:秋・星
陰+陰→太陰:冬・月

ちなみに四象がさらに分化したのが八卦。現代でも易などで使われる。
アニヲタ的には某冥王様のアレである。

太陽+陽→乾:天・西北
太陽+陰→兌:沢・西
小陰+陽→巽:風・東南
小陰+陰→坎:水・北
小陽+陽→離:火・南
小陽+陰→震:雷・東
太陰+陽→艮:山・東北
太陰+陰→坤:地・西南



ほか、象徴を四分類したものはいくつかある。


1.四神
四方位を司る神。
一応五行にも対応し、中央に 土・黄龍 を当てはめるがここでは割愛。
わからないならベイブレードでもやればいいよ。

  • 青竜
文字通りの『蒼い龍』。
方位は『東』、季節は『 』、色は「 」、五行では「木」を司る。
二十八宿は角・亢・とも(氏にアンダーバー)・房・心・尾・箕。

  • 朱雀
文字通りの『朱色の鳥』。
方位は『南』、季節は『 』、色は『 』、五行では『 』を司る。
二十八宿は井・鬼・柳・星・張・翼・軫。

  • 白虎
文字通りの『白い虎』。
方位は『西』、季節は『 』、色は『 』、五行では『 』を司る。
二十八宿は奎・婁・胃・昴・畢・觜・参。

  • 玄武
玄が黒を意味し、武は甲羅を意味する。姿は想像しにくいが『黒い亀と蛇が交わっている姿』。
方位は『北』、季節は『 』、色は『黒』、五行は『 』を司る。
二十八宿は斗・牛・女・虚・危・室・壁。


二十八宿? っていう人はふしぎ遊戯でも読むがよろし。


2.瑞獣四霊
縁起の良い動物、特に東洋の動物四分類の頂点。

  • 麒麟
毛虫(「けむし」、ではなく「もうちゅう」。毛の生えた獣)の頂点。
アフリカのヤツではなく、ビールのヤツ。

  • 鳳凰
羽虫(「はむし」、ではなく「うちゅう」。鳥類)の頂点。
しばしばフェニックスと同一視されるが別物。

  • 応竜
鱗虫(「りんちゅう」。爬虫類や魚類などの鱗を持つ生物)の頂点。

  • 霊亀
甲虫(「こうちゅう」。殻を持つ動物)の頂点。要するにムシキング。


タユタマの『綺久羅美守毘売』と『三強』がこれにおおよそ相当する。
(麒麟が綺久羅美、毛虫が四足の獣、霊亀が鵺に置き換わってはいるが)




最近の創作ではこれらがごっちゃになってることが多々ある。
(四神に西洋四大を当てはめたり、鳳凰の属性が『火』だったり)
※まあ朱雀と鳳凰を同一視する思想もあるっちゃああるからあながち間違いでもないけどね。
あと創作では玄武の蛇が描かれないことが多い。

これから創作する人は、こうした下地についてアプローチすることも、より深い設定を創る上で時には必要だろう。





追記・修正よろしく。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/