蒼き流星SPTレイズナー

登録日 :2010/07/25(日) 01:34:34
更新日 : 2016/11/30 Wed 12:01:33
所要時間 :約 8 分で読めます




1985年10月〜1986年6月に放送されたサンライズ制作のロボットアニメ。
全38話+OVA3話(内2話は総集編)。
監督は『太陽の牙ダグラム』『装甲騎兵ボトムズ』『機甲界ガリアン』などを手がけた高橋良輔氏。

平均視聴率は裏番組に人気番組の「夕焼けニャンニャン」があったにもかかわらず10%と高い方だったが、プラモの売れ行きが悪く、さらにスポンサーが事件を起こして降板したため、4クールの予定だったはずが3クールで打ち切りとなった。
しかも当時としてはよくあることだが、打ち切り濃厚になった 第3クールで突然『北斗の拳』をパクッたような路線変更を行い 、ますます迷走した。

プラモが当時の視点でも全くやる気の無かった出来なのはこの際おいておく。

そのため、本放送時の最終話はそれ以前の話とは繋がっていない総集編的なものになるが、視聴者からその間の話を見たいという要望が高まり、OVAという形で映像化された。

高橋監督によれば幻の第4クールではレイズナーの後継可変機「レイズナーMK-Ⅱ」の登場やゴステロの再々登場、刻印発動後、地球に残されたグラドス人を助けるためにエイジがグラドス星に向かうストーリーが予定されていたらしい。

後にレイズナーMK-Ⅱはスーパーロボット大戦シリーズや、A.C.E.2に参戦している。


【あらすじ】
1996年。アメリカとソ連との冷戦が続く中、遂に人類は火星進出を果たす。国連主催の火星体験教室コズミック・カルチャー・クラブで火星にやって来たアンナ達は突如現れた人型起動兵器・SPT(スーパー・パワード・トレーサー)の襲撃に遭う。
窮地に陥ったアンナ達を救った一機の青いSPT「レイズナー」のパイロットである少年エイジは彼女達の前に現れ、こう告げた―。

「僕の名はエイジ…地球は狙われている!」



【登場人物】
アルバトロ・ナル・エイジ・アスカ
cv:井上和彦
主人公。地球人の父とグラドス人の母を持つ。
グラドスの地球攻撃計画を地球人に知らせるため、グラドス艦隊にあったレイズナーを強奪し、火星へとやって来た。
不殺主義
第一部ラストで行方不明になるが、第二部で再登場。トンファーを使いこなすようになり、若干性格と考え方が変わった。

◆アンナ・ステファニー
cv:江森浩子
今作のヒロインで宇宙体験教室に選ばれた学生の一人。周りの誰もが疑っていた初対面時のエイジを一番最初に信じた。
行動を共にするうちに彼を愛するようになる。

デビッド・ラザフォード
cv:梅津秀行
宇宙体験教室に選ばれた(ry
当初は友人がSPTとの戦闘に巻き込まれて死亡したことから、エイジにキツく当たっていたが、彼と戦っていくうちに親友となった。
第二部ではグラドスに対抗するレジスタンスに参加。
誰か説明してくれよぉ!

◆シモーヌ・ルフラン
cv:平野文
宇宙体験教室に(ry
第二部ではデビッドと共にレジスタンスに参加し、次第に彼といい仲に。

◆ロアン・デミトリッヒ
cv:鳥海勝美
宇宙体験(ry
落ち着いた雰囲気の知性派でエイジ達を何度か助けた。
第二部でグラドス側に寝返るが…。

◆アーサー・カミングスJr
cv:鹿股裕司
宇(ry
愛すべきバカ。少年少女の中の最年長でありながら、一番頼りない存在ではあったが、彼のおかげで、エイジ達の危機を何度か救われたことがある。
どういうわけか第二部で一気に老ける。

◆エリザベス・クレブリー
cv:戸田恵子
コズミック・カルチャー・クラブの引率者で、火星に行った大人の中では唯一の生き残り。
第二部ではレジスタンスの一員として地球製SPT「ドール」の開発を担当している。

◆アルバトロ・ミル・ジュリア・アスカ
cv:横尾まり
エイジの姉であり、ゲイルの婚約者。
ゲイルがエイジによって殺されたと思い、ブラッディカイザルを駆ってエイジを倒そうとするが…。
第二部では地球人とグラドス人の共存を訴える「クスコの聖女」の中心人物として再登場する。

◆アーマス・ゲイル
cv:堀秀行
グラドス軍に所属するエイジの先輩で、ジュリアの婚約者。階級は中尉。
グラドスを裏切ったエイジに何度も投降を呼びかけたが、エイジがそれに応じず本気で戦う事になる。
最後の戦いではエイジをあと一歩のところまで追い詰めるが、V-MAXを起動したフォロンに撃墜される。死の間際、地球の美しさに心を動かされる。
愛機はグライムカイザル。

ゴステロ
cv:広瀬正志
グラドス軍の大尉で人殺しが好きな残忍極まりない人物。ジュリアに恋をしていた。
火星でのレイズナーとの戦いで死亡したかに見えたが、第二部でサイボーグとなって再登場。
バズーカ一丁でSPTと互角に戦うなど、ぶっちゃけこの物語で一番印象的な人物。

◆エジール・カルラ
cv:佐々木るん
グラドス軍の小尉。
愛していたゲイルが戦死し、ゲイルの仇討ちに乗るつもりだったブラッディカイザルをジュリアに取られ、グレスコの指示でル・カインの下へ行けば勝負の邪魔だと追い返され、最後は口封じのために消されるなど、貧乏くじを引きやすい。

◆グレスコ
cv:渡部猛
グラドス軍地球侵攻艦隊の司令。グラドス創世の秘密を知る、数少ない人物。
地球を占領後、地球の文化に感化されつつある。

◆ル・カイン
cv:塩沢兼人
第二部に登場するグレスコの息子で、グラドス占領軍の指揮官。専用のSPT「ザカール」を駆る凄腕のパイロットでもある。
グラドス人のような優れた者こそが民衆を支配するべきだと考え、劣等なる地球文化の撲滅を推進するが、その一方で地球人であるロアンを部下に置き、何かと信頼している。
エイジとの賭けに負けた際に約束通りに引き上げる潔い面も持つ。

グラドス創成の秘密を知って以降、己の理想が崩壊していく様を目の当たりにすることになる。
因みに、彼の髪はカツラである。

死鬼隊
ル・カインの私兵。第二部の雰囲気が北斗化した原因の一つ。
サイボーグ化したゴステロを始めとしたならず者の集まりで、メンバーそれぞれに専用機が用意されている。
強敵なのは間違いないが、メンバー間の協調性はほぼゼロで、ゴステロの暴走をきっかけに壊滅の道を突き進む。
詳細は彼らの項目を参照。


【主なSPT】
SPT=Super Powered Tracer (スーパー・パワード・トレーサー/超強化機能服)
飛行機能をデフォルトで持ち、バックパックを交換することであらゆる戦場に投入できる。
元々は外宇宙開拓作業用のパワードスーツ。

◆SPT-LZ-00X「レイズナー」
第二世代型SPTの試作機。
主な武器はレーザード・ライフルやナックル・ショット、カーフミサイルだが、
第一部中盤で緊急高速離脱システム 「V-MAX」 が搭載されていることが判明する。
バックパックの追加武器の設定は本編で使用されなかった。(破棄された事になっているがグラドス製であるためか一部は死鬼隊の追加武装としてリサイクル採用されている)
火星到着から第二部終盤のル・カインとの決闘で大破するまでの三年間、エイジとともに数多くの戦いを切り抜け続けた。

◇レイ
cv:原えりこ
レイズナーに搭載された戦闘補助AI。エイジから指示を受ける時に了解の意味として「レディ」と答えるのが印象的。
「レイ」の愛称はエイジがレイズナーを持ち去られないために個人識別キーワードとして与えたものであり、本来は他のSPTの補助AI同様名無しである。

なおレイに限らず、SPTの補助AIは量産機レベルでも極めて優秀で、命令するだけで殆どの戦闘行動を行う。
人間要らなくね?と思わなくもないが、人間を排除したスカルガンナーはやられ役なので難しい所である。

◇フォロン
cv:原えりこ
レイズナーに搭載された第二のAI。グラドス創成にまつわる重大な機密データを持っている。
普段はレイの陰に隠れて表に出ない(そのため、エイジもフォロンの存在を途中まで知らなかった)が、レイズナーが危機に晒されると機体のコントロールを奪う形で出現し、機体とデータの保護を最優先に行動する。
一時はエイジと反りが合わずに一触即発の状態に陥ったこともあるが最終的に根負けし、エイジに後を任せて手を引く。


当初V-MAXはフォロンのみが使えるシステムだったが、フォロンが置き土産として起動プログラムをレイに託した後は、エイジの指示で自由に起動可能になる。
それ以降は、本来脱出機能であるV-MAXは捨て身の攻撃技としても使用されるようになった。

◆強化型レイズナー
第二部終盤に登場した地球製の第二のレイズナー。ル・カインのザカールに敗れて大破した初代レイズナーからレイとフォロンを移植している。
基本構造や装備は初代を踏襲しているが、推進機関や動力部を中心に性能が底上げされ、総合的にはザカールに対抗可能なレベルにまで強化されている。
一応V-MAX用の強電磁界ジェネレーターも強化されている。
「ニューレイズナー」と呼ばれることもある。

◆ベイブル&バルディ
エイジがレイズナーと共に奪ったSPT。
どちらもレイズナーの兄弟機であり、ベイブルは近距離戦、バルディは遠距離攻撃を得意とする。
第一部ではデビットがベイブル、ロアンがバルディに乗ってエイジと共闘したが、地球がグラドスに支配された際にグラドス軍に回収された。
第二部でベイブルがレジスタンスをおびき出す罠に使われて破壊されたのが最後の出番になった。

◆ザカール
レイズナーを基に開発されたル・カイン専用の金色のSPT。基本性能ではレイズナーを上回り、特殊な添加剤でV-MAXの出力を
更に15%引き上げる(よく勘違いされているが普通のV-MAXも使える)「V-MAXスーパーチャージ(別名:レッドパワー)」を使える。

◆ドール
第二部終盤でレジスタンスが開発した地球製SPT。
地上形態と飛行形態に変形し、地上形態がレーザードライフル、飛行形態がナックルショットを中心に戦う。
OVAでは名前がロードテイラーに変更されている。

◆レイズナーMK-Ⅱ
アニメ未登場。元々は強化型ではなくこちらがエイジの二代目機として登場する予定だった。
大破したレイズナーに代わり、地球の技術だけで建造された全く新しいレイズナー。
V-MAXを完全再現できなかったため、苦肉の策として戦闘機への変形機能を搭載。
この為SPTではなくMFに分類が変更されている設定資料も有る。
足りないスピードを変形で補うのだがV-MAX機能は段階が増え最大段階「V-MAXIMUM」が採用されている。
不完全再現だが、フォロン的にはまあ満足したようだ。
スパロボでは没設定の救済措置として強化型レイズナーとどちらかを選択できる。

【V-MAX】
レイズナーに代表される新型SPTに搭載された 緊急離脱装置
発動すると機体が 電磁バリア に包まれ、同時に全リミッターが解放され 通常の3.57倍のスピード を発揮する。
強力なフィールドを纏っての体当たりや格闘戦によって敵機を一撃離脱で複数高速に破壊することもできるが、あくまでメインの用途は離脱装置。
つまり、 目の前の障害を全てぶっ壊しながら全速力で逃げる という何とも傍迷惑なシステムである。
もちろん脱出に邪魔であれば味方も破壊する。
ザカールに搭載された「レッドパワー」は通常のV-MAXに特殊な薬剤を散布することで電磁バリアの伝導率を上げるというもので
これを使うと通常時は黄色(もしくは黄金色)なバリアフィールドは赤くなり、強化される。

ただしこのシステム自体はパイロットへの負荷が高く乗り手を選ぶ有様だったので結局ザカールの様な高級機以外採用されることは無かった。

このシステムは、新しいロボのギミックを求められた高橋伸輔氏がひねり出した「末期」のアイデアだったらしいが、
「味方をも殺す緊急用の謎システム」という要素は当時大変なロマンとして映り、
ゼロシステム、トランザムシステムなど後の作品に大きな影響を与えた。


「レイ、この項目の追記・修正・編集を頼む。」
「レディ!」



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