横島忠夫

登録日:2012/03/09 Fri 03:37:43
更新日:2024/04/14 Sun 20:19:12
所要時間:約 6 分で読めます






かんにんやーー!!しかたなかったんやーーーーー!!


横島忠夫は、椎名高志の漫画GS美神 極楽大作戦!!の登場人物。
中の人は野菜王子西の高校生探偵でお馴染みの堀川りょう


【概要】

美神令子の色香に迷い、時給250円と言う薄給でこき使われる高校二年生。なお、後に時給255円に上がる*1
役目は霊能グッズの荷物持ちで、モノノケの類に好かれやすい性質から囮などもさせられる。美神いわく「丁稚」。
大阪府出身。現在は東京都練馬区在住。

とにかく煩悩に忠実で、初対面の女性に抱きついたり覗き行為などを平然と行うスケベの鑑。ナンパにも勤しむが、例外を除けばほぼ確実に失敗する。
自身の欲求に忠実なのは煩悩に限った話ではなく、生命の危機に陥る度に「死ぬ前に~したかったー!!」と叫んだり、金に釣られてとんでもない事をしでかしたりする。
総じてギャグ色が強く、脇にいてこそ光る小物系キャラと言えるだろう。

ちなみに中の人は野菜王子などのシリアスキャラに疲れた頃に横島役のオファーが来たため、ノリノリで引き受けたと言われている。
特にアドリブの応酬では嬉々として放送禁止用語の連発まで行い豪快なNGを乱発したとか。
そのためか自身が演じた役でも愛着のあるキャラとして挙げる事もあるという。





追記・修正は煩悩まみれのスケベになってからお願いします。

























美神「だったはずなんだけどなあ……」
















実際の所、上で述べた事はGS美神全39巻の内1~9巻ぐらいの話である
アニメはこの辺りで終わっているので上記のイメージも根強いが……

ではこれ以後横島がどうなるのか、順を追って説明していこう。

【超神合体ヨコシマン】

(コレが始まるまではまだギリギリ常人枠だった……)
高速道路で暴走を繰り返す鬼と化した韋駄天と、特殊チューンしたスポーツカーで(許可を取った上で)チェイスする美神達。
そんな中、更に後方から近づくもう一体の韋駄天の姿があった。
先方の韋駄天は、止めに来た彼を足止めするため、美神のスポーツカーに横付けし後方の韋駄天めがけ横島を投げつける。
直撃こそしなかったものの、コレにより横島は(作中通してもかなり珍しい)命の危機に陥り
追ってきた韋駄天・八兵衛は横島の命を救うために彼と合体
慌てて駆けつけてきた美神とおキヌの心配を他所に「あー、死ぬかと思った。」と言い放ち命の危機を脱する。
副作用として、体育の授業の際に周囲からドーピングを疑われる脚力が備わった。

そして後日、悪を許せない性格の韋駄天はかつての仲間を追いつつも、そこら中にはびこる魑魅魍魎や悪人を退治するため
憑依中の横島の精神を乗っ取り、覆面をし、彼の持つシャツ全てに数字の8のアップリケを付け
横島くんそっくりの住人が住むヨコシマ星からやってきたなどというバレバレの嘘を付き、正義のヒーローヨコシマンとして戦うことになる。

最終的に鬼とかした悪の韋駄天は止められたものの、最後の攻撃に横島の治療に回しているエネルギーが必要だったため、
すでに命に別条はなかったものの、全身骨折の上に小錦にのしかかられる衝撃という横島でなくとも拒否したくなるダメージが返ってくることとなった。

この後、当然ながら韋駄天の特殊能力はなくなったはずだが、
後々の異常すぎる生命力の原因は、この韋駄天・八兵衛との合体にあったのかもしれない……。

【GS試験】

一般人にもかかわらず様々な危機を乗り越え、横島には素質があると見出した小竜姫によりサポートアイテム『心眼』を与えられ、潜入捜査の目的でGS試験に臨む(誰が為に鐘は鳴る!!(GS美神))。
途中、GS試験に潜んでいたメドーサ息のかかっている人間も見つかったため「これ以上の危険を侵す必要は無い」と美神たちからリタイアを勧告されるも、ここで男の意地を見せて試験を続行。
運に助けられる事も多かったが、最終的に霊力を収束させ攻防一体の武器とする技『サイキック・ソーサー』を修得。
他にも精神状態に左右されるため非常に不安定であるが、煩悩を霊力に変換できるというトンデモ性能を持っている。
しかも、時間と余裕さえあれば覗きや妄想で霊力を蓄えたり回復できるという自家発電が可能。
ちなみに心眼は美神も欲しがる品だったが、GS試験で横島をかばって失われてしまった。
その際心眼から「自分を信じろ」と言われ、


自分を…信じる…!?

きれいごとぬかしてんじゃねーーーっ!!

この世に自分ほど信じられんものがほかにあるかあああっ!!


という名言を残している。
ともあれ、横島は試験に合格して無事にGS資格を得るに至る。
次に香港でのメドーサ一味との戦いの最中、扱いやすく安定した技『栄光の手(ハンズ・オブ・グローリー)』を修得する。
これ以後、いっぱしの戦力として積極的に戦闘に加わることとなる。
ちなみにその戦い方は、


蝶のよーに舞い!!ゴキブリのよーに逃げる!!


…と見せかけてハチのよーに刺ーす!!


で、ゴキブリのよーに逃げーる!!


という美神譲りのトリッキーで卑怯な裏技を用いた戦術を主にしている。
それからも過去に跳んだりおキヌちゃんの過去を知ったりと色々な事に巻き込まれるが、何だかんだで活躍している。

その後、魔族との戦いが本格化した為に妙神山で修業を行い、作中最強と名高いチート能力文珠』を修得する。

【アナタはどこに落ちたい……?】

その後、月世界が襲撃を受けた際に救援として彼もついていくことに。
女性しか居ない月神族に狂喜乱舞したり、宿敵メドーサを倒したと思ったらエイリアンの如く寄生されたり色々あったが、
ついに帰還する際、再度のメドーサの襲撃を受けることに……。
この際、初登場以来何度も戦ってきたメドーサとの決着は、小竜姫でもなく美神でもなくなんと横島が倒している。
甘く見ていたメドーサも、散り際に横島を最初に殺しておくべきだと後悔する羽目になった。
(実際、能力的にもしぶとさ的にも、敵として相対する場合、横島は真っ先に倒しておきたいタイプである。)

……が、その代償は大きく横島の帰還船への帰還は困難となり、このままでは生身で大気圏突入をする羽目になってしまう。
彼の窮地を救うために人造人間マリアが駆けつけるものの、具体的な方法を尋ねた際の答えが……・


……そう、有名漫画作品の最後、流れ星になってしまった二人のうちの片方の、最後の名台詞のパロディを(意図してかは不明だが)言われてしまったのだ。
それを聞き、悲鳴を上げつつ哀れ横島はマリアと共にマジで生身の大気圏突入をする羽目に……。

二人が落下したと思われる場所には、そこそこのクレーターが出来ており、傍から見れば生存はどう見ても絶望的だったが
ここまで散々しぶとさを見せてきたため、仲間から死んだとは思われておらずそのうちひょっこり顔だしてくると話している中……。

「あー、死ぬかと思った。」


なんと黒焦げになりながらも、ひょっこり穴の底から這い出してきた。
流石に何もなしで大気圏突入して平気だった訳はなく、マリアがボロボロになりつつも、冷却装置などでかばってくれたおかげでこの結果となったようだが

ただ、流石にコレで何もなしではなく、帰還後少しの間記憶喪失になってしまったが……。
並大抵の人間じゃ流石にこうはいくまい。

メドーサ、まっさきに殺そうにも、コイツを本当に殺せたんだろうか……?

【アシュタロス編】

そして来るべきアシュタロス編。
詳しい事はこちらの項目に書かれているので割愛するが、此処でとうとうラスボス的存在であるアシュタロスを倒すと言う空前絶後の快挙(暴挙?)を成し遂げてしまう。
ちなみにこの編で美神と1対1で戦い勝利している(この時横島は美神の事を戦闘用シミュレーターが作り出した幻だと思いこんでいた)。ただし、直前で寸止めしたために本人は引き分けだったと思っている。

その後、物語は終わりを迎えるが、完結後の読者の感想はみな同じだった。






この漫画の主人公って誰だっけ?



A.横島忠夫


【性格】

基本ギャグパート等で描写される性格は上の通り。
しかし、本来は情にほだされ易い優しい心根の持ち主(作中では長所としても短所としても描写されている)。
イケメンを敵視していると言いつつも、鬼道政樹の境遇に同情する様子を見せたり、レーサーのヴィスコンティを尊敬していたりとリア充っぷりが絡まなければ割と普通に接している。
変態でない紳士な面もあり、女食人鬼(グーラー)が消滅しかけた時は敵を倒すより助ける事を優先するなど、余計なフラグを立ててお仕置きを喰らった。
また何だかんだで見境が無いわけではなく、スケベ行為をする相手は選んでいるので、立ち居振る舞いは女性によって変わる。(ただしアニメ版ではマネキンにされた一般女性の胸を揉んだこともある。)
頑なに自分の事を「モテない奴」と言っているが思い込みの節が強く、彼の本質を理解している者からは(男女、人間・人外問わず)大なり小なり好意を持たれている。しかも異性の場合はかなり可愛い子や美人のことが多く、意外とリア充である。
子供の面倒見も良く、後述の特技と相まって世話をした子供には大抵なつかれている。
思春期を経る前の小学生時代は多くの同級生から好かれていたらしく、初恋の子とは両思いだった(前述の思い込みで気付かなかったが)。
いざとなれば簡単に手の平を返される非常に薄っぺらい関係か、途中で逃げ出しても心からは失望されないほどの絆を持った仲間の2パターンしかいない。


【才能】

作中ではやたらと無能呼ばわりされている*2が、実際は霊能力以外にも様々な技能を作中で披露している。
上記の通り「人に使われる側」としてはイマイチだが「人を使う側」としてはかなり優秀。
美神が一時的に抜けた際は、知り合いのGSを集めて事務所を黒字経営にしたこともある。
ちなみに、父親は裏工作でナルニアに飛ばされたが、現地で利益をあげ後々日本社の重役に復帰予定のエリートサラリーマン。
母親は『村枝の紅ユリ』と称される程のバリバリのキャリアウーマンだった。彼の商才は両親から受け継いだと思われる。
なお、美神はこの両親のエピソードを聞いて、ある種の危機感を覚える羽目になった。
小学校時代にミニ四駆のジャパンカップを連覇したり、UFOキャッチャーを一人で空にする等、遊戯関係には結構強い。
カラオケも上手いらしいが、美神がJASRACへの著作権料支払いを理由に持ち歌を強引に変更してしまったため、本来の実力は不明。
ちなみに前世は陰陽師で、美神・西条とも浅からぬ因縁があり、かなりの割合で様々な事件の原因の一端となる(悪い意味ではない)。

●霊能力

霊力を安定して発揮できる冥子を除く他メンバーに対し、ムラっけが激しい横島は霊力自体はかなり不安定。
だが欲望が昂れば高い潜在能力を発揮し、更に自前のタフさと根性が合わさった時には凄まじい爆発力を生む。
能力面では「霊力の物質化」に特化しており、大火力をダイレクトに生み出せないが幅広い汎用性の高さが売り。
しかも霊具の調達には高性能・大火力なモノならば数百万~数十億はザラにかかるなど高額な費用が基本なので、
『GS美神』の世界において自分の霊力だけを材料に霊具を自在に生み出せる横島の能力は財政的にも非常に有用である。
特に後述の「文珠」に関しては作中随一のバランスブレイカーと言っても過言ではない。


  • サイキック・ソーサー
記念すべき横島の必殺技第1号。フルネームは「スペシャル・ファイアー・サンダー・ヨコシマ・サイキック・ソーサー」。
掌に霊力を集中させて六角形のプレート状の霊力の塊を作り出す。
サイズは小さいが耐久力に優れており、格上相手の攻撃でさえ弾き返すことが出来るピンポイントバリア。
ただし霊力コントロールを掌の一点に集めすぎているため、そこ以外の肉体は霊的にも物理的にも無防備となる欠点を抱える。
攻撃にも転用可能で、フリスビーのような形状に変化させて投擲してぶつける。エミ曰く「威力ならちょっとしたもん」。
やや制御が難しいらしく、横島はサポートアイテム無しだと碌に扱えない*3。使い手によっては投擲後の遠隔操作も可能。
発動後は使い手の霊力と常にリンクしており、集中力が乱れれば形状を維持する事さえ難しいが、逆に霊力が増せば投擲後でも威力が増強する。
技自体の癖の強さもあって、サポートアイテムを失ってからの出番はほとんどない。


  • 栄光の手(ハンズ・オブ・グローリー)
手に集中させた霊力をエネルギー状の籠手のような形状に具現化させる能力。
魔装術のように霊力を集中させる事で作られる霊波刀の一種で、文珠を使う前では横島の代名詞と言ってもいい技。
文珠習得後も文珠とは違い咄嗟の使用が出来、あちらは数に限りがあり生成に時間がかかる為、ここ一番以外ではこの技を使って対処する事が多い。
劇中では主に刀剣のような形状にして扱っているが、元は霊力の塊であるため形状は応用が利き、マジックハンドの様に伸ばしたりサイズを巨大化させることも可能。
何より制御が容易なのが最大の利点であり、初回発動後は横島の意志で任意発動させている。戦闘中も半常時発動が可能。
ただし切れ味はあまり良くないのか、斬ると言うよりはたくといった感じでハリセンのような音がする。カギヅメの貫通力は高い。
ちなみに人狼族の長老やシロも横島のような霊波刀を扱うが、横島と違って形状を変える事は出来ないのか作中では描写されていない。


  • サイキック猫だまし
「栄光の手」の応用技。
両手に「栄光の手」を作った後、霊力を集中させてから相手の眼の前で手を叩き、閃光を発生させる技。
文字通り霊力を使った単なる猫だまし。攻撃力はないが相手の不意を突いて怯ませるのに役立つ。
なお、専ら放つ相手は敵ではなく味方である。


横島がチートとなった最大の能力で、霊力をビー玉程度の大きさに凝縮することで完成する霊具。他の技と違い完全に物質化している。
能力は「漢字一文字をイメージしてその文字に則した様々な効果を起こす」という非常にシンプルなもの。
だが、この能力の最も凶悪な点はずば抜けた汎用性と応用力にあり、具現化できればあらゆる事に使えるある種の万能アイテム。
一度作れば文珠は意識下にストックできる他、念を込めて漢字が書かれた後でもその文殊を使用しなければ後から別の文字を上書きする事も可能。
更に一度作り出せば後は横島以外にも使用できる上に、複数の文珠を同時使用することで効果により指向性を与えたうえで性能を強化できる。
ただし、発動する効果は漢字のイマジネーションも関係するため、必ずしも使い手の意図に沿うものではないという欠点を抱える。
また一個作成するのに一週間~慣れても数日もの時間がかかるので、常用できるわけではない。
詳しくは個別項目を参照。

余談だが文珠以外は横島が命名したものである。



なお、ここまで散々強いことを書いたが、横島自身は過度にシリアスキャラになると著しく霊力が低下し、一転して役立たずに成り下がるというのが実情である。













と美神はアシュタロス編で上述の事を言っているが、ぶっちゃけ作中で横島が活躍する場面はシリアスモードの時もたくさんある。



【余談】

原作28巻で、作中の時間軸から10年後より未来の横島がやって来る。
その未来ではなんと美神と結婚しており、ちゃんと横島の事が好きと断言している。彼自身もGSとして大成している事が明らかになっている。
しかし、本人に言わせれば「それでも今までの苦労の分の元を取れたかは微妙」らしい。さもありなん。
未来の横島は14個の文珠を同時に制御して時間跳躍して来たので、元々コンプレックスの塊である横島は相手が未来の自分だとは信用できなかった。
なお、この未来はあくまで可能性の一つ(パラレルワールド)であり、劇中の彼らがこうなるとは必ずしも決まっていない。
ちなみに、この未来の横島はおキヌちゃんと決して目を合わせようとしない



追記…修正…!?きれいごとぬかしてんじゃねーっ!!この世にアニヲタWiki(仮)ほど信じられんものがほかにあるかあああっ!!

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最終更新:2024年04月14日 20:19

*1 その後具体額不明ながらさらに上がったらしい。が、銭ゲバの美神が黙って給料を増やした事実は周囲に激しい不安感をまき散らした。

*2 唯一雪之丞のみが、横島と出会った時から彼を過大評価している。が後の事を考えると実は慧眼だったのかも知れない

*3 雪之丞は見様見真似でやってのけた