AVP2 エイリアンズVS.プレデター

登録日:2012/01/04(水) 11:01:41
更新日:2023/08/28 Mon 18:40:48
所要時間:約 5 分で読めます




2007年に公開されたアメリカ映画。2004年に公開されたエイリアンVSプレデターの続編である。

監督は『スカイライン』シリーズのストラウス兄弟。

前作がどちらかと言えばアクション重視の内容だったのに対し、本作はホラータッチな内容になっている。監督曰く「ALIENシリーズに近づけた」とのこと。

ちなみに原題は「AVPR ALIENS VS PREDATOR:REQUIEM」。



◇あらすじ
成人の儀式が終了したことで、プレデター達の宇宙船は地球から去っていった。その中の一部のクルーは、新しい儀式の場を設置するために小型宇宙船で地球へと引き返した。しかし、小型宇宙船には前作のラストで誕生した、エイリアンとプレデターの血を受け継ぐ新種プレデリアンが侵入していた。プレデリアンはクルーを殺戮し、コントロールを失った小型宇宙船は、アメリカはコロラド州の田舎町ガニソンの森に墜落する。
プレデリアン、そして内部の標本用のフェイスハガーが外界へと解き放たれ、そして追い討ちをかけるかのように、エイリアン駆逐を生業とするプレデター・ザ・クリーナーが派遣される。



○主な登場キャラクター

○人間サイド

◇ダラス・ハワード(スティーブン・パスカル)
CV:咲野俊介
刑期(おそらく傷害罪)を終えて帰ってきた主人公その1。成り行きでリーダーポジションに。
エイリアン1にもダラスという名前の人物がいるが、無関係。

◇ケリー・オブライエン(レイコ・エイルスワース)
CV:湯屋敦子
女性兵士で二年ぶりにガニソンに帰還した主人公その2。
参謀兼リプリーポジション。

◇エディ・モラレス(ジョン・オーティス)
CV:小山力也
ガニソンの保安官。小太り。
中の人がある米国ドラマで死亡フラグを演じているが…

◇リッキー・ハワード(ジョニー・ルイス)
CV:野島健児
ダラスの弟。ピザ屋でアルバイトをしている。
序盤からとにかくついてない。

◇モリー・オブライエン(アリエル・ゲイド)
CV:松久保いほ
ケリーの娘で七歳の幼女。
エイリアン2でいうニュートポジションだと思われるが、彼女とは異なり終盤はやや空気気味。

◇ジェシー・サリンジャー(クリステン・ヘイガー)
CV:園崎未恵
リッキーが思いを寄せる同級生。しかし彼女はデイルという人物と付き合っている。
流れレイザー・ディスク注意。


プレデターサイド
∴執務クルー
∴プレデター・ザ・クリーナー


エイリアンサイド
▲フェイスハガー
▲チェストバスター
▲ヌーヴェル・ウォリアー
▲プレデリアン

詳細はそれぞれの項目で。





SF映画の人気二大クリーチャーの対決、その続編であることから期待を集めたが、日本ではあまり話題にはならず、やや微妙に終わってしまった。
以下、主な理由。

◆見づらい
最大の問題点。とにかく画面が暗い。後半になればなるほど何も見えなくなり、誰が何をやっているかわからなくなる。
おそらくホラー色の強い「ALIENシリーズに近づけた」と言うあの兄弟が恐怖を醸し出すためにやったことだろうが、完全に逆効果だった。
それぞれの1作目なら「見えにくい」もどんな敵が襲ってくるか分からない恐怖の演出になっているが、今作の観客はエイリアンとプレデターのガチバトルを目的で見に来ている人がほとんどなので、ニーズに応えているとも言い難い。そのため地上波放送版は特別編集して見えやすいものとなっているバージョンもある。

◆ザ・クリーナーの矛盾
ザ・クリーナーはエイリアン及びそれが関わったもの全ての痕跡を消すのが仕事であるが、エイリアンや自分を目撃した人物を殺さなかったり地下からコンクリートをアッパーで殴り付け道路を破壊し下水道から脱出する、発電所でプラズマ砲ぶっぱなすなど、隠密する気があるのかと疑いたくなる行動を取る。
(フォロー入れればクリーナーの仕事は地球に逃げた数匹のエイリアンの始末程度だったが、プレデリアンや、エイリアンの異常繁殖によって完全にクリーナーの想定外の事態になっていた。当初は比較的隠密行動をとっていたが、状況が悪化するにつれクリーナーは事態を密かに収拾することを諦め、完全になりふり構っていられない状態に追い込まれていた。端的に言えば、ブチ切れていた)
まぁ「結局は爆弾で処理するつもりだった」と言ってしまえばそれまでだが。

◆強酸の血の扱い
エイリアンの血液は鉄さえも溶かす酸性を持つが、本作ではなんと雨で中和される。ザ・クリーナーに至っては室内で思いっきり返り血浴びてるのにまったく溶けない。反対に冒頭に登場した民間人は、フェイスハガーの血を腕に浴び腕が溶け落ちている。
人間やプレデターの遺伝子がエイリアンの血液に何らかの作用をもたらした……と考察してみる(擁護すると、エイリアン4でエイリアンと一緒にクローンとして復活したリプリーは酸の血液を持つものの、それほど溶けた描写がない。ニューボーンも同様)。

◆プレデリアンの繁殖方法
その方法とは、妊婦に口移しで自身の生殖器官を挿入、卵(あるいは幼体)を流し込み、胎児を複数のチェストバスターへと変移させる、というなんともえげつないもの。妊婦はその後プレデリアンの分泌液によって身体を拘束され、胎内に宿した子供が得体のしれない化け物に変えられる(あるいは食い荒らされる)のを知覚し続けた挙げ句、産まれるチェストバスターに腹部を食い破られ絶望と苦痛のままに死亡する。
これに関しては「それでこそエイリアン」、「さすがにやりすぎ」と本国ですら賛否両論。
この生態のためにプレデリアンは産卵をする必要が無く、ヌーヴェル・ウォリアーも寄生ホストを捕獲する必要が無い。

上記のプレデリアンの繁殖方法以外にも、本作ではエイリアンが
  • プレデリアンが殺したプレデターの生皮剥いで逆さ釣りにする(カットされました)。
  • フェイスハガーが子供を襲う(実は映画の描写としては今まで無かった)
  • 死体をいたぶる(捕食?)

など、より残忍な性格にされており、本作は前作以上に規制が厳しい作品になった。

地上波での放送は難しいと思われていたが、2012年に日曜洋画劇場で前作と本作をくっつけ再編集したものが放送された。





アニヲタはもう、逃げられない。



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最終更新:2023年08月28日 18:40