The Spy

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&font(#6495ED){登録日}:2017/09/06(水) 15:28:04 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- The Spyとは、[[Magic the Gathering]]におけるコンボデッキの一つで、[[リアニメイト>リアニメイト(TCG)]]を用いた瞬殺デッキである。 **デッキの動き まず、マナ加速カードを使い、黒マナを含む4マナを確保する。 その後、以下のクリーチャーを召喚する。 >&color(purple){欄干のスパイ / Balustrade Spy (3)(黒)} >クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue) >飛行 >欄干のスパイが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。 >2/3 このクリーチャーのcip能力で、対象にするのは「自分」である。 すると、自分のライブラリーが削られる。 どれだけだって? &font(#ff0000){ライブラリー全部である。} さて、このデッキの特徴をもう一つ説明しよう。 このデッキには&bold(){土地が全く入っていない。} スパイの効果は「土地がめくれるまでライブラリーを全部落とす」というものなため、ライブラリーに土地が入っていないとライブラリーが全部吹き飛ぶのである。 とにかくライブラリーを空にしてからがスタートなので、類似能力の《地底街の密告人》も採用して早期着火を狙う。 >&color(purple){地底街の密告人/Undercity Informer(2)(黒)} >クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue) >(1),クリーチャーを1体生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。 >2/3 というわけで無事にライブラリーがすべて墓地に行ったら、以下のカードが落ちていることを確認しよう。 >&color(blue){ナルコメーバ/Narcomoeba(1)(青)} >クリーチャー — イリュージョン >飛行 >ナルコメーバがあなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはそれを戦場に出してもよい。 >1/1 >&color(purple){戦慄の復活/Dread Return(2)(黒)(黒)} >ソーサリー >あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。 >フラッシュバック ― クリーチャーを3体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッ>シュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。) ナルコメーバが効果で戦場に出ているので、それらをコストに戦慄の復活を唱える。 このカードの効果で、特殊勝利できるクリーチャーをリアニメイトして勝つ、というのが大まかな流れである。 かつては《栄光の目覚めの天使》から《研究室の偏執狂》《巻物の君、あざみ》に繋げるパターンが一般的だったが、新たに登場した《タッサの神託者》は1枚で勝利を決められるため、現在のフィニッシャーは専らこちら。 既にデッキが0枚なので、場の青シンボルが《タッサの神託者》分しかなくとも勝ち確定である。 //>栄光の目覚めの天使 / Angel of Glory's Rise (5)(白)(白) //>クリーチャー — 天使(Angel) //>飛行 //>栄光の目覚めの天使が戦場に出たとき、すべてのゾンビ(Zombie)を追放し、その後あなたの墓地にあるすべ//ての人間(Human)クリーチャー・カードを戦場に戻す。 //>4/6 //>研究室の偏執狂 / Laboratory Maniac (2)(青) //>クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard) //>あなたのライブラリーにカードが無いときにあなたがカードを引く場合、代わりにあなたはこのゲームに勝利する。 //>2/2 //>巻物の君、あざみ / Azami, Lady of Scrolls (2)(青)(青)(青) //>伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard) //>あなたがコントロールするアンタップ状態のウィザード(Wizard)を1体タップする:カードを1枚引く。 //>0/2 //あとはあざみの効果で1枚ドローすれば、偏執狂の効果で勝利である。 //対応して偏執狂を除去されそうになっても、偏執狂自体がウィザードなのでもう1回ドロー能力を起動できる。 >&color(blue){タッサの神託者/Thassa's Oracle(青)(青)} >クリーチャー — マーフォーク(Merfolk) ウィザード(Wizard) >タッサの神託者が戦場に出たとき、あなたのライブラリーの一番上からX枚のカードを見る。Xは、あなたの青への信心に等しい。そのうち最大1枚をあなたのライブラリーの一番上に置き、残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。Xの値があなたのライブラリーにあるカードの枚数以上であるなら、あなたはこのゲームに勝利する。(あなたの青への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(青)の総数である。) >1/3 **デッキ構築 デッキ内には土地を入れられないため、かつては土地に頼らずともマナ基盤がしっかり構築できる、エターナル環境でのみ成立していた。 が、「ゼンディカーの夜明け」にて&bold(){土地モードを持つ両面カード}を手に入れたことで、一気に構築できる環境が広がることとなった。 >&color(purple){アガディームの覚醒/Agadeem's Awakening(X)(黒)(黒)(黒)} >ソーサリー >あなたの墓地から望む枚数のクリーチャー・カードを、それぞれの点数で見たマナ・コストがX以下かつ互いに異なるように対象とする。それらを戦場に戻す。 > >&color(purple){地下遺跡、アガディーム/Agadeem, the Undercrypt} >土地 >地下遺跡、アガディームが戦場に出るに際し、あなたは3点のライフを支払ってもよい。そうしないなら、これはタップ状態で戦場に出る。 >(T):(黒)を加える。 「ゼンディカーの夜明け」の両面カードとは、プレイ時に呪文/土地のどちらかを自由に選択できるが、代わりに片面の効果は既存類似カードよりも劣る、というもの。 これは「戦場以外の領域では第1面のみを考慮する」というルールになっていて、つまりライブラリーの中ではこれらは全て&font(#ff0000){呪文扱い}になる。 これにより&bold(){「土地を好きなだけ投入しながらも、スパイの効果ではこれまで通り土地0枚判定でライブラリーを全て吹き飛ばせる」}というバグじみた動きが可能になった。 -ヴィンテージ、レガシー あらゆるマナ基盤を投入できるため、[[ストーム>ストーム(MtG)]] デッキ並にマナ加速手段が積まれる。 コンボを確実に通すためのカードとして0マナで使える「契約」サイクルを用いる事も多く、コンボが通れば勝ちなため除去などはほとんど投入されない。 同じ墓地利用デッキである【[[ドレッジ>ドレッジ(MtG)]]】、特に「Manaless Dredge」に構造が近いため、ハイブリッドすることもある。 「ゼンディカーの夜明け」の両面カードを少量採用するタイプも出現。中でも《アガディームの覚醒》は呪文面もリアニメイト効果であり相性が良い。 また、土地0枚というデッキ構成は【[[ベルチャー>ベルチャー/Charbelcher(MtG)]]】と非常に近い構造なので、サイドボードに 《ゴブリンの放火砲/Goblin Charbelcher》と《Taiga》、《土地譲渡/Land grant》等を仕込み、アグレッシブ・サイドボーディングによってベルチャーも変形することも多い。 -モダン、パイオニア 前述の通り、両面カードを大量に採用してスパイのキャストを狙っていく。 《戦慄の復活》が使えないので、勝ち方は特殊勝利ではなく大量の墓地ソースを利用したアグロ戦術となる。 >&color(purple){這い寄る恐怖/Creeping Chill(3)(黒)} >ソーサリー >這い寄る恐怖は各対戦相手にそれぞれ3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。 >這い寄る恐怖があなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはこれを追放してもよい。そうしたなら、這い寄る恐怖は各対戦相手にそれぞれ3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。 墓地に落ちるだけでドレインが出来る《這い寄る恐怖》はどちらもフル投入。 殴り切るまでに複数ターン掛かる可能性があるので、ライブラリーアウト防止用に《世界棘のワーム》や《運命のきずな》など勝手にライブラリーに戻るカードも仕込んでおく。 ちなみにパイオニアは引いてはいけないカードが他のフォーマットよりも多いため、&bold(){デッキを70枚~80枚に水増しして安定感を上げる}リストが登場。さらに徹底したものだと《空を放浪するもの、ヨーリオン》を相棒にしてデッキタイプを偽装するケースも。 >&color(brown){弱者の剣/Sword of the Meek(2)} >アーティファクト — 装備品(Equipment) >装備しているクリーチャーは+1/+2の修整を受ける。 >装備(2) >1/1のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地から弱者の剣を戦場に戻し、その後それをそのクリーチャーにつけてもよい。 >&color(purple){回収するタイタン/Salvage Titan(4)(黒)(黒)} >アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem) >あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、アーティファクト3つを生け贄に捧げてもよい。 >あなたの墓地にあるアーティファクト・カード3枚を追放する:あなたの墓地にある回収するタイタンをあなたの手札に戻す。 >6/4 >&color(green){復讐蔦/Vengevine(2)(緑)(緑)} >クリーチャー — エレメンタル(Elemental) >速攻 >あなたが呪文を唱えるたび、それがこのターンにあなたが唱えた2つ目のクリーチャー呪文である場合、あなたはあなたの墓地にある復讐蔦を戦場に戻してもよい。 >4/3 モダンは《ナルコメーバ》+《弱者の剣》が戦場に戻った後に《回収するタイタン》を手札に戻し、《弱者の剣》をコストに唱えて《復讐蔦》に繋げる。 >&color(purple){銀打ちのグール/Silversmote Ghoul(2)(黒)} >クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 吸血鬼(Vampire) >あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがライフを3点以上得ていた場合、あなたの墓地から銀打ちのグールをタップ状態で戦場に戻す。 >(1)(黒),銀打ちのグールを生け贄に捧げる:カードを1枚引く。 >3/1 >&color(blue){秘蔵の}&color(purple){縫合体}/&color(blue){Prized} &color(purple){Amalgam}(1)&color(blue){(青)}&color(purple){(黒)} >クリーチャー — ゾンビ(Zombie) >クリーチャーが1体戦場に出るたび、それがあなたの墓地から戦場に出たかあなたがそれをあなたの墓地から唱えていた場合、次の終了ステップの開始時に、あなたの墓地から秘蔵の縫合体をタップ状態で戦場に戻す。 >3/3 >&color(green){悪戦/Driven(1)(緑)} >ソーサリー >ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーはトランプルと「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。」を得る。 > >&color(purple){苦闘/Despair(1)(黒)} >ソーサリー >余波(この呪文はあなたの墓地からのみ唱えられる。その後、これを追放する。) >ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは威迫と「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカード1枚を捨てる。」を得る。 パイオニアは《這い寄る恐怖》のライフゲインで《銀打ちのグール》が場に戻り、《銀打ちのグール》が復活することで《秘蔵の縫合体》も一緒に戻る。次のターンに《悪戦+苦闘》の《苦闘》を墓地から唱えてゲームセット。 -パウパー パウパーでもハマったときの爆発力からか地雷デッキとして親しまれている。 >&color(green){土地譲渡/Land Grant(1)(緑)} >ソーサリー >あなたの手札に土地カードが1枚も無いなら、あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、あなたの手札を公開することを選んでもよい。 >あなたのライブラリーから、森(Forest)カードを1枚探す。そのカードを公開し、あなたの手札に加える。その後あなたのライブラリーを切り直す。 さすがにヴィンテージやレガシーほどマナ加速が充実しているわけでは無いので、パウパー版では1枚だけ《森》を投入し、それを《土地譲渡》で持ってくることでライブラリーに土地0枚を擬似的に達成している。 そのため引き次第ではライブラリーをすべて落とせずコンボが成立しないことも。 >&color(purple){忌むべき者の歌/Songs of the Damned(黒)} >インスタント >あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(黒)を加える。 >&color(purple){モルグの窃盗/Morgue Theft(1)(黒)} >ソーサリー >あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。 >フラッシュバック(4)(黒)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。) ライブラリーが墓地に落ちた後は、《忌むべき者の歌》でマナ加速し、《モルグの窃盗》をフラッシュバックしてパーツを回収する。 >&color(red){無政府主義者/Anarchist(4)(赤)} >クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard) >無政府主義者が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるソーサリー・カード1枚を対象とする。あなたは、それをあなたの手札に戻してもよい。 >2/2 >&color(blue){記憶の壁/Mnemonic Wall(4)(青)} >クリーチャー — 壁(Wall) >防衛 >記憶の壁が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とする。あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。 >0/4 >&color(purple){アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel(3)(黒)(黒)} >クリーチャー — ゾンビ(Zombie) >アスフォデルの灰色商人が戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれX点のライフを失う。Xは、あなたの黒への信心に等しい。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。(あなたの黒への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(黒)の総数である。) >2/4 >&color(purple){血の執行司祭/Blood Celebrant(黒)} >クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric) >(黒),1点のライフを支払う:好きな色のマナ1点を加える。 >1/1 フィニッシュ手段は《無政府主義者》や《記憶の壁》等でX火力呪文を回収してX=20以上で相手に投げるか、歩くドレイン能力持ちである《アスフォルデの灰色商人》を何度も出してライフを吸い尽くすのが一般的。マナを安定させるために《血の執行司祭》を絡めることも多い。 「ゼンディカーの夜明け」の両面カードはコモンのものもあるため、これを投入してよりマナ基盤を安定させることもできる。 **弱点 墓地を経由したコンボなため墓地対策が強烈に刺さる。またストームデッキと同じく1ターンに唱える呪文が多いため、ストーム対策もかなり刺さる。 また、ミラーマッチの場合はスパイを出して対戦相手を効果対象にするだけで勝てるため((相手のライブラリーが全て吹き飛んで、次のターンのドローが出来ずに勝利。))、完全な先行ゲーになる。 これらへの対策としてもベルチャーへの変形が有効である。 **余談 デッキの決め方が【[[セファリッド・ブレックファースト>セファリッド・ブレックファースト(MtG)]]】に近いため、「Breakfast Burrito」と呼ばれることもある。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 同じエターナルでもレガシーとヴィンテージでは本当に異なるんだよな Moxenと黒蓮は偉大すぎる -- 名無しさん (2017-09-06 16:08:25) - 編集がかなり雑なんで編集します -- 名無しさん (2017-09-07 10:04:46) - こんな変態コンボよく思いつくよなぁ・・・初めて見た時はちょっと感動した -- 名無しさん (2019-08-22 21:48:06) - 出てきたときは色々言われたが、まあそこそこ強い地雷デッキというネオブランドと同じところに落ち着いたかな -- 名無しさん (2020-11-20 10:01:53) - この手のデッキは下手に暴れるとスパイと密告人をピンポイントで潰されて消滅するからな、理想的な位置だ -- 名無しさん (2020-11-21 11:15:49) - そしてパイオニアではスパイと密告人をピンポイントで潰されて消滅したのであった -- 名無しさん (2021-02-16 01:14:49) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2017/09/06(水) 15:28:04 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- The Spyとは、[[Magic the Gathering]]におけるコンボデッキの一つで、[[リアニメイト>リアニメイト(TCG)]]を用いた瞬殺デッキである。 **デッキの動き まず、マナ加速カードを使い、黒マナを含む4マナを確保する。 その後、以下のクリーチャーを召喚する。 >&color(purple){欄干のスパイ / Balustrade Spy (3)(黒)} >クリーチャー — 吸血鬼(Vampire) ならず者(Rogue) >飛行 >欄干のスパイが戦場に出たとき、プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。 >2/3 このクリーチャーのcip能力で、対象にするのは「自分」である。 すると、自分のライブラリーが削られる。 どれだけだって? &font(#ff0000){ライブラリー全部である。} さて、このデッキの特徴をもう一つ説明しよう。 このデッキには&bold(){土地が全く入っていない。} スパイの効果は「土地がめくれるまでライブラリーを全部落とす」というものなため、ライブラリーに土地が入っていないとライブラリーが全部吹き飛ぶのである。 とにかくライブラリーを空にしてからがスタートなので、類似能力の《地底街の密告人》も採用して早期着火を狙う。 >&color(purple){地底街の密告人/Undercity Informer(2)(黒)} >クリーチャー — 人間(Human) ならず者(Rogue) >(1),クリーチャーを1体生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上から、土地カードが公開されるまでカードを公開し続ける。その後、それらのカードを自分の墓地に置く。 >2/3 というわけで無事にライブラリーがすべて墓地に行ったら、以下のカードが落ちていることを確認しよう。 >&color(blue){ナルコメーバ/Narcomoeba(1)(青)} >クリーチャー — イリュージョン >飛行 >ナルコメーバがあなたのライブラリーからあなたの墓地に置かれたとき、あなたはそれを戦場に出してもよい。 >1/1 >&color(purple){戦慄の復活/Dread Return(2)(黒)(黒)} >ソーサリー >あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。 >フラッシュバック ― クリーチャーを3体生け贄に捧げる。(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッ>シュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。) ナルコメーバが効果で戦場に出ているので、それらをコストに戦慄の復活を唱える。 このカードの効果で、特殊勝利できるクリーチャーをリアニメイトして勝つ、というのが大まかな流れである。 かつては《栄光の目覚めの天使》から《研究室の偏執狂》《巻物の君、あざみ》に繋げるパターンが一般的だったが、新たに登場した《タッサの神託者》は1枚で勝利を決められるため、現在のフィニッシャーは専らこちら。 既にデッキが0枚なので、場の青シンボルが《タッサの神託者》分しかなくとも勝ち確定である。 //>栄光の目覚めの天使 / Angel of Glory's Rise (5)(白)(白) //>クリーチャー — 天使(Angel) //>飛行 //>栄光の目覚めの天使が戦場に出たとき、すべてのゾンビ(Zombie)を追放し、その後あなたの墓地にあるすべ//ての人間(Human)クリーチャー・カードを戦場に戻す。 //>4/6 //>研究室の偏執狂 / Laboratory Maniac (2)(青) //>クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard) //>あなたのライブラリーにカードが無いときにあなたがカードを引く場合、代わりにあなたはこのゲームに勝利する。 //>2/2 //>巻物の君、あざみ / Azami, Lady of Scrolls (2)(青)(青)(青) //>伝説のクリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard) 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殴り切るまでに複数ターン掛かる可能性があるので、ライブラリーアウト防止用に《世界棘のワーム》や《運命のきずな》など勝手にライブラリーに戻るカードも仕込んでおく。 ちなみにパイオニアは引いてはいけないカードが他のフォーマットよりも多いため、&bold(){デッキを70枚~80枚に水増しして安定感を上げる}リストが登場。さらに徹底したものだと《空を放浪するもの、ヨーリオン》を相棒にしてデッキタイプを偽装するケースも。 >&color(brown){弱者の剣/Sword of the Meek(2)} >アーティファクト — 装備品(Equipment) >装備しているクリーチャーは+1/+2の修整を受ける。 >装備(2) >1/1のクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはあなたの墓地から弱者の剣を戦場に戻し、その後それをそのクリーチャーにつけてもよい。 >&color(purple){回収するタイタン/Salvage Titan(4)(黒)(黒)} >アーティファクト クリーチャー — ゴーレム(Golem) >あなたはこの呪文のマナ・コストを支払うのではなく、アーティファクト3つを生け贄に捧げてもよい。 >あなたの墓地にあるアーティファクト・カード3枚を追放する:あなたの墓地にある回収するタイタンをあなたの手札に戻す。 >6/4 >&color(green){復讐蔦/Vengevine(2)(緑)(緑)} >クリーチャー — エレメンタル(Elemental) >速攻 >あなたが呪文を唱えるたび、それがこのターンにあなたが唱えた2つ目のクリーチャー呪文である場合、あなたはあなたの墓地にある復讐蔦を戦場に戻してもよい。 >4/3 モダンは《ナルコメーバ》+《弱者の剣》が戦場に戻った後に《回収するタイタン》を手札に戻し、《弱者の剣》をコストに唱えて《復讐蔦》に繋げる。 >&color(purple){銀打ちのグール/Silversmote Ghoul(2)(黒)} >クリーチャー — ゾンビ(Zombie) 吸血鬼(Vampire) >あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたがライフを3点以上得ていた場合、あなたの墓地から銀打ちのグールをタップ状態で戦場に戻す。 >(1)(黒),銀打ちのグールを生け贄に捧げる:カードを1枚引く。 >3/1 >&color(blue){秘蔵の}&color(purple){縫合体}/&color(blue){Prized} &color(purple){Amalgam}(1)&color(blue){(青)}&color(purple){(黒)} >クリーチャー — ゾンビ(Zombie) >クリーチャーが1体戦場に出るたび、それがあなたの墓地から戦場に出たかあなたがそれをあなたの墓地から唱えていた場合、次の終了ステップの開始時に、あなたの墓地から秘蔵の縫合体をタップ状態で戦場に戻す。 >3/3 >&color(green){悪戦/Driven(1)(緑)} >ソーサリー >ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーはトランプルと「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、カードを1枚引く。」を得る。 > >&color(purple){苦闘/Despair(1)(黒)} >ソーサリー >余波(この呪文はあなたの墓地からのみ唱えられる。その後、これを追放する。) >ターン終了時まで、あなたがコントロールするクリーチャーは威迫と「このクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカード1枚を捨てる。」を得る。 パイオニアは《這い寄る恐怖》のライフゲインで《銀打ちのグール》が場に戻り、《銀打ちのグール》が復活することで《秘蔵の縫合体》も一緒に戻る。次のターンに《悪戦+苦闘》の《苦闘》を墓地から唱えてゲームセット。 なお、勝率・使用率共に対策困難なコンボデッキを嫌うパイオニアの一定値を超えてしまったと判断され、2021年2月の改定により《欄干のスパイ》と《地底街の密告人》が禁止となってしまった。 -パウパー パウパーでもハマったときの爆発力からか地雷デッキとして親しまれている。 >&color(green){土地譲渡/Land Grant(1)(緑)} >ソーサリー >あなたの手札に土地カードが1枚も無いなら、あなたは、この呪文のマナ・コストを支払うのではなく、あなたの手札を公開することを選んでもよい。 >あなたのライブラリーから、森(Forest)カードを1枚探す。そのカードを公開し、あなたの手札に加える。その後あなたのライブラリーを切り直す。 さすがにヴィンテージやレガシーほどマナ加速が充実しているわけでは無いので、パウパー版では1枚だけ《森》を投入し、それを《土地譲渡》で持ってくることでライブラリーに土地0枚を擬似的に達成している。 そのため引き次第ではライブラリーをすべて落とせずコンボが成立しないことも。 >&color(purple){忌むべき者の歌/Songs of the Damned(黒)} >インスタント >あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚につき(黒)を加える。 >&color(purple){モルグの窃盗/Morgue Theft(1)(黒)} >ソーサリー >あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。 >フラッシュバック(4)(黒)(あなたはあなたの墓地にあるこのカードを、そのフラッシュバック・コストで唱えてもよい。その後それを追放する。) ライブラリーが墓地に落ちた後は、《忌むべき者の歌》でマナ加速し、《モルグの窃盗》をフラッシュバックしてパーツを回収する。 >&color(red){無政府主義者/Anarchist(4)(赤)} >クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard) >無政府主義者が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるソーサリー・カード1枚を対象とする。あなたは、それをあなたの手札に戻してもよい。 >2/2 >&color(blue){記憶の壁/Mnemonic Wall(4)(青)} >クリーチャー — 壁(Wall) >防衛 >記憶の壁が戦場に出たとき、あなたの墓地にあるインスタント・カード1枚かソーサリー・カード1枚を対象とする。あなたはそれをあなたの手札に戻してもよい。 >0/4 >&color(purple){アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel(3)(黒)(黒)} >クリーチャー — ゾンビ(Zombie) >アスフォデルの灰色商人が戦場に出たとき、各対戦相手はそれぞれX点のライフを失う。Xは、あなたの黒への信心に等しい。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。(あなたの黒への信心とは、あなたがコントロールしているパーマネントのマナ・コストに含まれる(黒)の総数である。) >2/4 >&color(purple){血の執行司祭/Blood Celebrant(黒)} >クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric) >(黒),1点のライフを支払う:好きな色のマナ1点を加える。 >1/1 フィニッシュ手段は《無政府主義者》や《記憶の壁》等でX火力呪文を回収してX=20以上で相手に投げるか、歩くドレイン能力持ちである《アスフォルデの灰色商人》を何度も出してライフを吸い尽くすのが一般的。マナを安定させるために《血の執行司祭》を絡めることも多い。 「ゼンディカーの夜明け」の両面カードはコモンのものもあるため、これを投入してよりマナ基盤を安定させることもできる。 **弱点 墓地を経由したコンボなため墓地対策が強烈に刺さる。またストームデッキと同じく1ターンに唱える呪文が多いため、ストーム対策もかなり刺さる。 また、ミラーマッチの場合はスパイを出して対戦相手を効果対象にするだけで勝てるため((相手のライブラリーが全て吹き飛んで、次のターンのドローが出来ずに勝利。))、完全な先行ゲーになる。 これらへの対策としてもベルチャーへの変形が有効である。 **余談 デッキの決め方が【[[セファリッド・ブレックファースト>セファリッド・ブレックファースト(MtG)]]】に近いため、「Breakfast Burrito」と呼ばれることもある。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 同じエターナルでもレガシーとヴィンテージでは本当に異なるんだよな Moxenと黒蓮は偉大すぎる -- 名無しさん (2017-09-06 16:08:25) - 編集がかなり雑なんで編集します -- 名無しさん (2017-09-07 10:04:46) - こんな変態コンボよく思いつくよなぁ・・・初めて見た時はちょっと感動した -- 名無しさん (2019-08-22 21:48:06) - 出てきたときは色々言われたが、まあそこそこ強い地雷デッキというネオブランドと同じところに落ち着いたかな -- 名無しさん (2020-11-20 10:01:53) - この手のデッキは下手に暴れるとスパイと密告人をピンポイントで潰されて消滅するからな、理想的な位置だ -- 名無しさん (2020-11-21 11:15:49) - そしてパイオニアではスパイと密告人をピンポイントで潰されて消滅したのであった -- 名無しさん (2021-02-16 01:14:49) #comment #areaedit(end) }

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