君が望む永遠

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&font(#6495ED){登録日}:2009/12/12(土) 12:35:21 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 君が望む永遠とは、age(アージュ)より発売された多重恋愛アドベンチャーゲームであり、それを原作とした関連作品。 通称「&bold(){君望(きみのぞ)}」。 *概要 主人公達の高校生時代を描いた第一章、それ以降を描いた第二章による二部構成となっている。 当時のageはマニア向けな作品が多かった為に売れ行きが悪く、「これが売れなければ最後」というほど経営状態が悪化していた。 そこで、敢えて万人受けするゲームへ方向転換すべく発表されたのが本作と言われている。 が、やはり単なるベタ甘なゲームは作りたくなかったのか、その内容は当時のエロゲ界では禁忌と言われていたドロドロの三角関係をテーマとしたもので、昼ドラ顔負けの展開が繰り広げられる。 そのため、とにかくプレイしていて鬱になる要素が多い事から&bold(){「[[鬱ゲー]]」の代表例}として本作を挙げる者も多い。 しかし、その一方で、それを乗り越えた先の涙無しでは見れない感動のラストから「[[泣きゲー]]」にも分類される。 どちらか一方ではなく、鬱ゲー・泣きゲー双方の属性を持っているという見方が正しいだろう。 その売り込みの戦略も意欲的で、 「体験版として第一章を丸ごと無償配布し、その一方で第二章の情報は徹底的に伏せる」という当時としては非常に大盤振る舞いで斬新な手法であった。 第一章のそのボリューム、そしてその衝撃のラストから、第二章(製品版)をまだかまだかと待ちわびるプレーヤーが続出。戦略は見事に功を奏し、商業的にも大成功を果たした。 「これなら月9を飾ることも出来たのではないか」と評するファンも多いほどシナリオの評価は高い。 また、雨が降っている場面はアニメーションでリアルな雨を表現するなど、ビジュアル的な演出も当時としてはかなりハイレベルな方であった。 *関連商品 DCとPS2への移植版と 新たな演出とFD・第三章の内容を加えた「君が望む永遠~Lastest Edition~」 FDの「君が望む永遠~special FanDisk~」 がある。 そして2003年にはアニメ化が決定し、2007年にはOVA化もされた。 ちなみにアニメは&bold(){濡れ場を有耶無耶にせずに映す}という伝説を残した。 なお、TVアニメは水月√、OVAは遥√の後日談。 他にも小説やドラマCD・キャラソン・絵本等がある。 が、何故かコミカライズの類は全く存在しない。 *ストーリー 白陵大付属柊学園の三年生である主人公・鳴海孝之は、親友の慎二&女友達の水月と三人で平穏な日々を過ごしていた。 そんなある日、孝之に、水月の親友であるという遙が紹介される。実は遥は孝之に片想いしており、水月がそんな彼女を助けるために孝之のもとに連れてきたのである。 数日後、遥の告白によって付き合う様になった二人であったが、どことなく上辺ばかりの関係から進展できず、一時は別れる寸前にまで追い詰められてしまう。 しかし、お互いの気持ちを改めてきちんと話し合ったことから関係は改善。名実ともに恋人同士と呼べる仲になり、それぞれの学業などの私生活も軌道に乗り、みんな幸せな日々を送っていた……のだが……   *登場人物 **第一章から登場するキャラ ・鳴海孝之 声:[[谷山紀章]](アニメ・FD) 主人公。前髪で目元が隠れている、当時のエロゲ界ではテンプレだった容姿の持ち主。 正直なところ容姿はいわゆる「主人公=プレイヤー」な容姿であるが、話の主題を考えると明らかにそこから外れておりかなり個性的。 それに加え、当時の「主人公=決断するヒーロー」からも完全に外れていたうえ作中嫌になるほど悩みまくり、話の性質上&b(){選択肢通りの行動を貫けないその姿}からその結果エロゲ界を代表するヘタレ主人公の一角として認識されることとなった。 その余りにもなヘタレぶりから、作中の登場人物だけでなくプレーヤーをも困らせた。しかし、そんな彼にも心底同情する程の√が… 別名「皇帝(カイザー)」。 新作ではその日和見主義から武ちゃんにまで迷惑をかけている。 が、正直なところその陥った状況自体は決して彼自身の責任とは言えず(寧ろ彼は責任を感じすぎて欠かさず見舞いに来ていたところ、&b(){遙の両親に心配され見舞いを来ることを止められている}のが前提にある)、 そうして更に心を病んだところを水月に救われて、悲劇からようやく立ち直ったところに二律背反で親しい相手を不幸に叩き落とさないといけない…と言う重い選択を唐突に押し付けられるわけで、 ヘタレというよりかは「理不尽な状況に翻弄され悩み苦しむ男」と表現するほうが相応しい。うじうじ悩むとはいえ孝之をヘタレの一言で一蹴するのはあまりにも酷である。 というか状況が状況なので悩まない方がおかしく、&b(){簡単に選択できる方が人間として問題があるような}話である上に、 メタ的な話ではあるが、&b(){そもそも悩まないような人間なら本作の話が成り立たない}ので… 但し、先述の通り選択肢通りの行動を貫けないのはプレイヤーから見たら決して気持ちのいいものではなく、 しかもルートがバッドエンドに突き進んでいくといよいよ最悪の展開を招いてしまう行動も多い為、彼を嫌うプレイヤーが多いのもまた事実である。 ・涼宮遙 声:栗林みな実 君のぞの二大メインヒロインの一人。[[SOS団の団長>涼宮ハルヒ]]と名前が微妙に似ているが、勿論全然関係ない。なお、こちらの方が2年くらい先。 温和な性格で、あまりに天然ボケが過ぎることから、仲間内では幾多もの“伝説”が語り継がれているほど。 しかし、その素直で純粋な性格は紛れもない本物。 第一章で孝之と幸せな日々を送るも、交通事故に巻き込まれたことが判明したところで第一章は幕を下ろす…。 体験版をやっていて、そのラストで孝之と一緒に「遙ぁぁぁぁぁぁ」と叫んだのは俺だけじゃないはず。 ところで、メインヒロインのはずなのに、(片割れの水月と違って)やたら扱いが酷い。OVAでようやくメインらしい扱いを受けた。 彼女が読んでいたという絵本は元ネタが分かりやすいものが多く、本作がきっかけで「[[100万回生きたねこ]]」を知ったプレイヤーも多いと思われる。 そんな彼女であるが、バッドエンド次第では他のヒロインに負けず劣らずの修羅場を作り出すことも。 特に茜ルートの最後で「選べばバッドエンドになる」と分かっていながらバッドエンド行きしてしまったプレイヤーは多いのではなかろうか。 また、交通事故に遭って昏睡状態に陥ったことは彼女自身に一切責任はなく責められることではないが、&b(){最悪のタイミングで目覚めてしまい、話をややこしくした}のは間違いなく彼女である。 孝之同様、&b(){そうでないと話が成り立たないので}当たり前ではあるが。 ・速瀬水月 声:石橋朋子 君のぞの二大メインヒロインの一人。 遙の親友で孝之と慎二の悪友的ポジション。 水泳部に所属しており、水泳には不向きなロングヘア―の髪型にもかかわらず、実業団入りを確実視される程の実力を持つ。 遙と孝之が付き合う様に仕向けた人物だが、内心では彼女もまた孝之に少なからぬ想いを抱いていた。 そのためか、第二章では、何やかんやで孝之と半同棲(通い妻状態)している。 これだけ聞くと、「ビッチ」だとか「遙から孝之を寝取った最低の女」のように思う人も多いかもしれない。 しかし、いざ水月ルートをやってみて、熱い掌返し&土下座をしたプレーヤーも多いはず。 ちなみにスタッフが何を血迷ったのかDVD版ではいくつかバッドエンドが追加された。 もうこれ以上堕ちれないところまで堕ちるといった内容なので後述のマナマナエンド程ではないが閲覧には注意。 ・[[涼宮茜]] 声:上原ともみ 遙の妹で、温和な性格の姉とは対照的に活動的な性格。 水月の水泳部の後輩で、彼女を先輩としてとても慕っている。水泳の実力もかなり高い。 エロゲ界でも代表的な妹キャラ。おそらく一番待遇の良いキャラで、同社のマブラヴに一番早く登場したり、茜メインのFDが出る程。 ちなみに追加EDを除けば二大ヒロインよりエンディング数は一番多い。(追加を入れると水月と同数だが) 詳しくは項目参照。 ・穂村愛美 声:雨宮麻紀 孝之の後輩。三つ編み緑髪メガネ。 通称「マナマナ」「緑の悪魔」。 君のぞのトラウマメーカーにして鬱ゲー扱いされる最大の要因。そして[[ヤンデレ]]、というかほとんどサイコホラー状態。 第一章の時点だとほんのチョイ役だったのに、いざ本性を現すとこんなに怖いのかと仰天した…というか続きすら出来なくなったというプレーヤーも多いはず。 PS2版以降はまともなED(純愛END)が追加された。…追加されただけで、元のサイコホラーなトラウマEDは残っているのはご愛敬。 ちなみに、元のEDはあくまでも「愛美END」なのでバッドエンド扱いではなかったりする。どう考えてもバッドエンドにしか見えないが。   ・平慎二 声:安藤正輝 孝之の親友。 この手の男友達のテンプレのようなキャラクターで、特筆すべき点は少ないが、ルートによって性格や立場が微妙に変わってくるため決して空気とは言い切れない。 どう考えても実在する某メーカーがモデルとなっているとしか思えない、「サガ」なるゲームメーカーをこよなく愛する信者であるなど人間臭い一面も。 **第二章から登場するキャラ ・[[大空寺あゆ]] 孝之のバイトしているファミレスの従業員。ロリ[[巨乳]]。 代表的な[[ツンデレ]]キャラの一人にして今作一の漢。 実は&bold(){孝之より年上}である。 ・玉野まゆ 声:吉田恭子 同じファミレスの新人。ちんまいドジッ娘。 ・[[天川蛍]] 今作最大の涙腺破壊兵器。 水月・遙√はダメでも蛍√で色々な汁を出した人が多いとか。 ・星乃文緒 声:北都南 看護師。ビッチだけど蛍√で株を上げた。 ・香月モトコ 声:小林まりこ 遙の主治医。 ちなみにマブラヴの香月夕呼とは姉妹。 ・[[崎山健三]] 孝之の勤め先であるファミレスの新任店長。数々の名言を残す漢。 ロリコンじゃない。   *余談 初回限定版にセックスシーンのモザイクが不完全だった事が発覚して製品回収・一時販売中止になるというハプニングが出た。 そのため、一時期は恐ろしい程のプレミアが付いていた。 また、現在でもその初回版が度々ネットオークションに出るが、それも結構なプレミアが付いている。 ちなみに、ageはこのソフ倫の審査漏れが原因でソフ倫を脱退する事になった。 最初の無印版スタッフクレジットが全て偽名になっているが、ふざけてると苦情も出たという。そのため後の移植・リメイクではきちんとした名義になっている。 韓国の有名ドラマ、『冬のソナタ』が君のぞをパクった疑惑があるのは有名。 ただし、君のぞの発売と冬のソナタ放送時期が近すぎる(君のぞ発売は2001年8月、『冬ソナ』初回放送は2002年1月)ため脚本をパクった余裕はなかったと考えられる上に、 実際にもストーリーの展開もそこまで似通ってはいないため、事実無根である可能性が高い。 斬新な商売方法とストーリーから当時は君のぞの話題で持ちきりで2001年を代表するエロゲでもある。 実際、良作が多いと言われた2001年の2chベストエロゲーで堂々の一位(541票)に輝いた。 しかし、その君のぞに僅差で二位になったのが我らがロミオの[[家族計画]](534票)。 当時はまだ無名で宣伝もしてない家計が君のぞに対抗していた事からある意味家計(ロミオ)の凄さが解るゲーム。 この作品があったからこそ、後のマブラヴやオルタなどの神ゲーが出来た。 追記・修正よろしく。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,13) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 孝之って普通に同情できるし、誠や貴坊や冬弥よりましだろ -- 名無しさん (2013-12-31 10:49:31) - 貴坊は何故かエロゲ版でひどいキャラになったからなあ。 -- 名無しさん (2013-12-31 10:52:00) - 初回限定版にセックスシーンのモザイクが不完全だった事が発覚して製品回収・一時販売中止になるというハプニングが出た。>後のリメイク版君がいた季節でも同様の事態が発生してるな。 -- 名無しさん (2014-02-18 15:29:32) - 孝之ってヘタレか? 優柔不断ってのも違うと思うんだけど。 -- 名無しさん (2014-02-25 16:57:17) - ↑基本的にその場の状況に流されやすい奴ってだけだと思う。そしてその置かれた状況自体がかなりハード。 -- 名無しさん (2014-02-25 17:10:14) - 現実で孝之みたいな目に遭ったら考えるの怖いよ、ヘタレとは明らかに違う -- 名無し (2014-04-10 00:34:05) - とりあえず今初めてクリアしたけど、プレイヤーが遙に近い状態(事故直後から3年後に突入)だから尚更どっちつかずの孝之にイライラするのもあると思う。しかしライターの書き方がいいな。序盤、可愛いけどイライラする遙がどんどん好きになっていく -- 名無しさん (2014-05-05 09:28:14) - だれか、「速瀬水月」か「涼宮遙」の項目をお願いします。 -- 名無しさん (2014-05-30 17:17:16) - むしろ慎二とかマナマナの方が腹立つの俺だけ? -- 名無しさん (2014-05-31 17:58:19) - 孝之は昔はヘタレばかりに見えてたんだが今見返してみるとよう発狂せずに済んだなと思ってしまう・・・ -- 名無しさん (2014-05-31 18:49:13) - ↑2 個人的に友達の彼女とヤっといてあの逆ギレはちょっと酷いと思う -- 名無しさん (2014-06-22 19:40:49) - けっこう主人公もかわいそうだよな -- 名無しさん (2014-07-01 22:47:54) - これ、慎二こそが一番のクズだと思う。 -- 名無しさん (2014-09-02 22:15:15) - この作品って誰ルートが最初オススメ?最初に茜ルートやろうとして積んでるんだが挙げられるの見ると崩したくて仕方ない -- 名無しさん (2014-11-01 05:16:45) - ↑ -- 名無しさん (2016-03-06 16:28:45) - 間違えて投稿しちまったごめん。 遙や水月はどちらかを最後に、マナマナ・まゆ・文緒っちは最後に残さない。コンプはした方がいいと思うので茜ルート(BAD含む四種)からかな。 -- 名無しさん (2016-03-06 16:31:04) - 万人向け…? -- 名無しさん (2016-09-13 16:03:40) - ↑ …のルートもあるっちゃあるだろう、サブだが -- 名無しさん (2016-10-27 14:49:11) - 水月と遙は正反対がよくあるのになぜ、親友になれただろうか、謎だ -- 名無しさん (2017-01-02 12:01:21) - これ見るたびにGガンのED思い出しちゃう -- 名無しさん (2017-07-01 17:41:28) - 元カノ選んでも今カノ選んでも選ばなかった方は実質捨てる決断強いられる主人公がツライというかあの日の事故で全てが狂ってしまったとしか慰めようが… -- 名無しさん (2018-08-10 22:02:41) - 言うて事故にあったのって時間通りに行かなかった孝之と引き留めた水月のせいだし。 -- 名無しさん (2018-08-10 22:19:03) - ↑ 原因はそうだが3年後の状況は涼宮家にも責任あるわ。 孝之に「もう忘れて前に進んでほしい」みたいなこと言っといて娘が目を覚ましたら手の平クルーして二股みたいな状況に追い込んでるし。 -- 名無しさん (2018-08-10 22:44:02) - 今カノと将来の事考え始めようとしたらタイミング悪く昏睡状態から戻ってしまうというのもなぁ… -- 名無しさん (2018-08-11 00:58:14) - こうして議論すると、孝之って被害者だよな。 -- 名無しさん (2018-08-11 08:52:44) - まあ、とにかく運というか間が悪かったね。 -- 名無しさん (2018-08-11 09:23:09) - OVA版の涼宮姉妹の母親の「違う道を歩んできた人が一緒になるのだから喧嘩したり怒ったりするのは日常茶飯事なのよ(意訳)」という言葉に何だか重みを感じた -- 名無しさん (2018-08-21 02:26:33) - 原作の関係上移植、アニメ化でも恐らく主題歌、ヒロインを両方で担当したの栗林みな実と榊原ゆいの御二方だけ?これの最終話が始めた見た深夜アニメだったな -- 名無しさん (2019-01-19 23:54:08) - ストーリー項目のところ、「遥」なのか「遙」なのか -- 名無しさん (2019-07-02 13:06:11) - 遥とは、第一章のラストあたりでヤッたんだっけ? それとも、目覚めてから初体験だっけ? -- 名無しさん (2020-02-02 13:44:42) - ↑確か……一度目は喪失まではいかなかった。 -- 名無しさん (2020-07-14 04:00:12) - あの時に結ばれてれば目覚めるのを待てたんじゃないかみたいなセリフあったような -- 名無しさん (2020-10-24 03:02:09) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2009/12/12(土) 12:35:21 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 君が望む永遠とは、age(アージュ)より発売された多重恋愛アドベンチャーゲームであり、それを原作とした関連作品。 通称「&bold(){君望(きみのぞ)}」。 *概要 主人公達の高校生時代を描いた第一章、それ以降を描いた第二章による二部構成となっている。 当時のageはマニア向けな作品が多かった為に売れ行きが悪く、「これが売れなければ最後」というほど経営状態が悪化していた。 そこで、敢えて万人受けするゲームへ方向転換すべく発表されたのが本作と言われている。 が、やはり単なるベタ甘なゲームは作りたくなかったのか、その内容は当時のエロゲ界では禁忌と言われていたドロドロの三角関係をテーマとしたもので、昼ドラ顔負けの展開が繰り広げられる。 そのため、とにかくプレイしていて鬱になる要素が多い事から&bold(){「[[鬱ゲー]]」の代表例}として本作を挙げる者も多い。 しかし、その一方で、それを乗り越えた先の涙無しでは見れない感動のラストから「[[泣きゲー]]」にも分類される。 どちらか一方ではなく、鬱ゲー・泣きゲー双方の属性を持っているという見方が正しいだろう。 その売り込みの戦略も意欲的で、 「体験版として第一章を丸ごと無償配布し、その一方で第二章の情報は徹底的に伏せる」という当時としては非常に大盤振る舞いで斬新な手法であった。 第一章のそのボリューム、そしてその衝撃のラストから、第二章(製品版)をまだかまだかと待ちわびるプレーヤーが続出。戦略は見事に功を奏し、商業的にも大成功を果たした。 「これなら月9を飾ることも出来たのではないか」と評するファンも多いほどシナリオの評価は高い。 また、雨が降っている場面はアニメーションでリアルな雨を表現するなど、ビジュアル的な演出も当時としてはかなりハイレベルな方であった。 *関連商品 DCとPS2への移植版と 新たな演出とFD・第三章の内容を加えた「君が望む永遠~Lastest Edition~」 FDの「君が望む永遠~special FanDisk~」 がある。 そして2003年にはアニメ化が決定し、2007年にはOVA化もされた。 ちなみにアニメは&bold(){濡れ場を有耶無耶にせずに映す}という伝説を残した。 なお、TVアニメは水月√、OVAは遥√の後日談。 他にも小説やドラマCD・キャラソン・絵本等がある。 が、何故かコミカライズの類は全く存在しない。 *ストーリー 白陵大付属柊学園の三年生である主人公・鳴海孝之は、親友の慎二&女友達の水月と三人で平穏な日々を過ごしていた。 そんなある日、孝之に、水月の親友であるという遙が紹介される。実は遥は孝之に片想いしており、水月がそんな彼女を助けるために孝之のもとに連れてきたのである。 数日後、遥の告白によって付き合う様になった二人であったが、どことなく上辺ばかりの関係から進展できず、一時は別れる寸前にまで追い詰められてしまう。 しかし、お互いの気持ちを改めてきちんと話し合ったことから関係は改善。名実ともに恋人同士と呼べる仲になり、それぞれの学業などの私生活も軌道に乗り、みんな幸せな日々を送っていた……のだが……   *登場人物 **第一章から登場するキャラ ・鳴海孝之 声:[[谷山紀章]](アニメ・FD) 主人公。前髪で目元が隠れている、当時のエロゲ界ではテンプレだった容姿の持ち主。 正直なところ容姿はいわゆる「主人公=プレイヤー」な容姿であるが、話の主題を考えると明らかにそこから外れておりかなり個性的。 それに加え、当時の「主人公=決断するヒーロー」からも完全に外れていたうえ作中嫌になるほど悩みまくり、話の性質上&b(){選択肢通りの行動を貫けないその姿}からその結果エロゲ界を代表するヘタレ主人公の一角として認識されることとなった。 その余りにもなヘタレぶりから、作中の登場人物だけでなくプレーヤーをも困らせた。しかし、そんな彼にも心底同情する程の√が… 別名「皇帝(カイザー)」。 新作ではその日和見主義から武ちゃんにまで迷惑をかけている。 が、正直なところその陥った状況自体は決して彼自身の責任とは言えず(寧ろ彼は責任を感じすぎて欠かさず見舞いに来ていたところ、&b(){遙の両親に心配され見舞いを来ることを止められている}のが前提にある)、 そうして更に心を病んだところを水月に救われて、悲劇からようやく立ち直ったところに二律背反で親しい相手を不幸に叩き落とさないといけない…と言う重い選択を唐突に押し付けられるわけで、 ヘタレというよりかは「理不尽な状況に翻弄され悩み苦しむ男」と表現するほうが相応しい。うじうじ悩むとはいえ孝之をヘタレの一言で一蹴するのはあまりにも酷である。 というか状況が状況なので悩まない方がおかしく、&b(){簡単に選択できる方が人間として問題があるような}話である上に、 メタ的な話ではあるが、&b(){そもそも悩まないような人間なら本作の話が成り立たない}ので… 但し、先述の通り選択肢通りの行動を貫けないのはプレイヤーから見たら決して気持ちのいいものではなく、 しかもルートがバッドエンドに突き進んでいくといよいよ最悪の展開を招いてしまう行動も多い為、彼を嫌うプレイヤーが多いのもまた事実である。 更に言えばあまりにも自己愛やシンプルにやばい独白が多く、大したことのない出来事でも表現が非常に大げさなため、境遇を考えると仕方ないところがあるし同情もするが流石にうぜぇ……ってなる人も続出した。 ・涼宮遙 声:栗林みな実 君のぞの二大メインヒロインの一人。[[SOS団の団長>涼宮ハルヒ]]と名前が微妙に似ているが、勿論全然関係ない。なお、こちらの方が2年くらい先。 温和な性格で、あまりに天然ボケが過ぎることから、仲間内では幾多もの“伝説”が語り継がれているほど。 しかし、その素直で純粋な性格は紛れもない本物。 第一章で孝之と幸せな日々を送るも、交通事故に巻き込まれたことが判明したところで第一章は幕を下ろす…。 体験版をやっていて、そのラストで孝之と一緒に「遙ぁぁぁぁぁぁ」と叫んだのは俺だけじゃないはず。 ところで、メインヒロインのはずなのに、(片割れの水月と違って)やたら扱いが酷い。OVAでようやくメインらしい扱いを受けた。 彼女が読んでいたという絵本は元ネタが分かりやすいものが多く、本作がきっかけで「[[100万回生きたねこ]]」を知ったプレイヤーも多いと思われる。 そんな彼女であるが、バッドエンド次第では他のヒロインに負けず劣らずの修羅場を作り出すことも。 特に茜ルートの最後で「選べばバッドエンドになる」と分かっていながらバッドエンド行きしてしまったプレイヤーは多いのではなかろうか。 また、交通事故に遭って昏睡状態に陥ったことは彼女自身に一切責任はなく責められることではないが、&b(){最悪のタイミングで目覚めてしまい、話をややこしくした}のは間違いなく彼女である。 孝之同様、&b(){そうでないと話が成り立たないので}当たり前ではあるが。 ・速瀬水月 声:石橋朋子 君のぞの二大メインヒロインの一人。 遙の親友で孝之と慎二の悪友的ポジション。 水泳部に所属しており、水泳には不向きなロングヘア―の髪型にもかかわらず、実業団入りを確実視される程の実力を持つ。 遙と孝之が付き合う様に仕向けた人物だが、内心では彼女もまた孝之に少なからぬ想いを抱いていた。 そのためか、第二章では、何やかんやで孝之と半同棲(通い妻状態)している。 これだけ聞くと、「ビッチ」だとか「遙から孝之を寝取った最低の女」のように思う人も多いかもしれない。 しかし、いざ水月ルートをやってみて、熱い掌返し&土下座をしたプレーヤーも多いはず。 ちなみにスタッフが何を血迷ったのかDVD版ではいくつかバッドエンドが追加された。 もうこれ以上堕ちれないところまで堕ちるといった内容なので後述のマナマナエンド程ではないが閲覧には注意。 ・[[涼宮茜]] 声:上原ともみ 遙の妹で、温和な性格の姉とは対照的に活動的な性格。 水月の水泳部の後輩で、彼女を先輩としてとても慕っている。水泳の実力もかなり高い。 エロゲ界でも代表的な妹キャラ。おそらく一番待遇の良いキャラで、同社のマブラヴに一番早く登場したり、茜メインのFDが出る程。 ちなみに追加EDを除けば二大ヒロインよりエンディング数は一番多い。(追加を入れると水月と同数だが) 詳しくは項目参照。 ・穂村愛美 声:雨宮麻紀 孝之の後輩。三つ編み緑髪メガネ。 通称「マナマナ」「緑の悪魔」。 君のぞのトラウマメーカーにして鬱ゲー扱いされる最大の要因。そして[[ヤンデレ]]、というかほとんどサイコホラー状態。 第一章の時点だとほんのチョイ役だったのに、いざ本性を現すとこんなに怖いのかと仰天した…というか続きすら出来なくなったというプレーヤーも多いはず。 PS2版以降はまともなED(純愛END)が追加された。…追加されただけで、元のサイコホラーなトラウマEDは残っているのはご愛敬。 ちなみに、元のEDはあくまでも「愛美END」なのでバッドエンド扱いではなかったりする。どう考えてもバッドエンドにしか見えないが。   ・平慎二 声:安藤正輝 孝之の親友。 この手の男友達のテンプレのようなキャラクターで、特筆すべき点は少ないが、ルートによって性格や立場が微妙に変わってくるため決して空気とは言い切れない。 どう考えても実在する某メーカーがモデルとなっているとしか思えない、「サガ」なるゲームメーカーをこよなく愛する信者であるなど人間臭い一面も。 **第二章から登場するキャラ ・[[大空寺あゆ]] 孝之のバイトしているファミレスの従業員。ロリ[[巨乳]]。 代表的な[[ツンデレ]]キャラの一人にして今作一の漢。 実は&bold(){孝之より年上}である。 ・玉野まゆ 声:吉田恭子 同じファミレスの新人。ちんまいドジッ娘。 ・[[天川蛍]] 今作最大の涙腺破壊兵器。 水月・遙√はダメでも蛍√で色々な汁を出した人が多いとか。 ・星乃文緒 声:北都南 看護師。ビッチだけど蛍√で株を上げた。 ・香月モトコ 声:小林まりこ 遙の主治医。 ちなみにマブラヴの香月夕呼とは姉妹。 ・[[崎山健三]] 孝之の勤め先であるファミレスの新任店長。数々の名言を残す漢。 ロリコンじゃない。   *余談 初回限定版にセックスシーンのモザイクが不完全だった事が発覚して製品回収・一時販売中止になるというハプニングが出た。 そのため、一時期は恐ろしい程のプレミアが付いていた。 また、現在でもその初回版が度々ネットオークションに出るが、それも結構なプレミアが付いている。 ちなみに、ageはこのソフ倫の審査漏れが原因でソフ倫を脱退する事になった。 最初の無印版スタッフクレジットが全て偽名になっているが、ふざけてると苦情も出たという。そのため後の移植・リメイクではきちんとした名義になっている。 韓国の有名ドラマ、『冬のソナタ』が君のぞをパクった疑惑があるのは有名。 ただし、君のぞの発売と冬のソナタ放送時期が近すぎる(君のぞ発売は2001年8月、『冬ソナ』初回放送は2002年1月)ため脚本をパクった余裕はなかったと考えられる上に、 実際にもストーリーの展開もそこまで似通ってはいないため、事実無根である可能性が高い。 斬新な商売方法とストーリーから当時は君のぞの話題で持ちきりで2001年を代表するエロゲでもある。 実際、良作が多いと言われた2001年の2chベストエロゲーで堂々の一位(541票)に輝いた。 しかし、その君のぞに僅差で二位になったのが我らがロミオの[[家族計画]](534票)。 当時はまだ無名で宣伝もしてない家計が君のぞに対抗していた事からある意味家計(ロミオ)の凄さが解るゲーム。 この作品があったからこそ、後のマブラヴやオルタなどの神ゲーが出来た。 追記・修正よろしく。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,13) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 孝之って普通に同情できるし、誠や貴坊や冬弥よりましだろ -- 名無しさん (2013-12-31 10:49:31) - 貴坊は何故かエロゲ版でひどいキャラになったからなあ。 -- 名無しさん (2013-12-31 10:52:00) - 初回限定版にセックスシーンのモザイクが不完全だった事が発覚して製品回収・一時販売中止になるというハプニングが出た。>後のリメイク版君がいた季節でも同様の事態が発生してるな。 -- 名無しさん (2014-02-18 15:29:32) - 孝之ってヘタレか? 優柔不断ってのも違うと思うんだけど。 -- 名無しさん (2014-02-25 16:57:17) - ↑基本的にその場の状況に流されやすい奴ってだけだと思う。そしてその置かれた状況自体がかなりハード。 -- 名無しさん (2014-02-25 17:10:14) - 現実で孝之みたいな目に遭ったら考えるの怖いよ、ヘタレとは明らかに違う -- 名無し (2014-04-10 00:34:05) - とりあえず今初めてクリアしたけど、プレイヤーが遙に近い状態(事故直後から3年後に突入)だから尚更どっちつかずの孝之にイライラするのもあると思う。しかしライターの書き方がいいな。序盤、可愛いけどイライラする遙がどんどん好きになっていく -- 名無しさん (2014-05-05 09:28:14) - だれか、「速瀬水月」か「涼宮遙」の項目をお願いします。 -- 名無しさん (2014-05-30 17:17:16) - むしろ慎二とかマナマナの方が腹立つの俺だけ? -- 名無しさん (2014-05-31 17:58:19) - 孝之は昔はヘタレばかりに見えてたんだが今見返してみるとよう発狂せずに済んだなと思ってしまう・・・ -- 名無しさん (2014-05-31 18:49:13) - ↑2 個人的に友達の彼女とヤっといてあの逆ギレはちょっと酷いと思う -- 名無しさん (2014-06-22 19:40:49) - けっこう主人公もかわいそうだよな -- 名無しさん (2014-07-01 22:47:54) - これ、慎二こそが一番のクズだと思う。 -- 名無しさん (2014-09-02 22:15:15) - この作品って誰ルートが最初オススメ?最初に茜ルートやろうとして積んでるんだが挙げられるの見ると崩したくて仕方ない -- 名無しさん (2014-11-01 05:16:45) - ↑ -- 名無しさん (2016-03-06 16:28:45) - 間違えて投稿しちまったごめん。 遙や水月はどちらかを最後に、マナマナ・まゆ・文緒っちは最後に残さない。コンプはした方がいいと思うので茜ルート(BAD含む四種)からかな。 -- 名無しさん (2016-03-06 16:31:04) - 万人向け…? -- 名無しさん (2016-09-13 16:03:40) - ↑ …のルートもあるっちゃあるだろう、サブだが -- 名無しさん (2016-10-27 14:49:11) - 水月と遙は正反対がよくあるのになぜ、親友になれただろうか、謎だ -- 名無しさん (2017-01-02 12:01:21) - これ見るたびにGガンのED思い出しちゃう -- 名無しさん (2017-07-01 17:41:28) - 元カノ選んでも今カノ選んでも選ばなかった方は実質捨てる決断強いられる主人公がツライというかあの日の事故で全てが狂ってしまったとしか慰めようが… -- 名無しさん (2018-08-10 22:02:41) - 言うて事故にあったのって時間通りに行かなかった孝之と引き留めた水月のせいだし。 -- 名無しさん (2018-08-10 22:19:03) - ↑ 原因はそうだが3年後の状況は涼宮家にも責任あるわ。 孝之に「もう忘れて前に進んでほしい」みたいなこと言っといて娘が目を覚ましたら手の平クルーして二股みたいな状況に追い込んでるし。 -- 名無しさん (2018-08-10 22:44:02) - 今カノと将来の事考え始めようとしたらタイミング悪く昏睡状態から戻ってしまうというのもなぁ… -- 名無しさん (2018-08-11 00:58:14) - こうして議論すると、孝之って被害者だよな。 -- 名無しさん (2018-08-11 08:52:44) - まあ、とにかく運というか間が悪かったね。 -- 名無しさん (2018-08-11 09:23:09) - OVA版の涼宮姉妹の母親の「違う道を歩んできた人が一緒になるのだから喧嘩したり怒ったりするのは日常茶飯事なのよ(意訳)」という言葉に何だか重みを感じた -- 名無しさん (2018-08-21 02:26:33) - 原作の関係上移植、アニメ化でも恐らく主題歌、ヒロインを両方で担当したの栗林みな実と榊原ゆいの御二方だけ?これの最終話が始めた見た深夜アニメだったな -- 名無しさん (2019-01-19 23:54:08) - ストーリー項目のところ、「遥」なのか「遙」なのか -- 名無しさん (2019-07-02 13:06:11) - 遥とは、第一章のラストあたりでヤッたんだっけ? それとも、目覚めてから初体験だっけ? -- 名無しさん (2020-02-02 13:44:42) - ↑確か……一度目は喪失まではいかなかった。 -- 名無しさん (2020-07-14 04:00:12) - あの時に結ばれてれば目覚めるのを待てたんじゃないかみたいなセリフあったような -- 名無しさん (2020-10-24 03:02:09) #comment #areaedit(end) }

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