虚無る

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&font(#6495ED){登録日}:2009/09/28 (月) 03:12:13 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 虚無るとは、ただでさえ「俺たちの戦いはこれからだ!」ENDが多いダイナミックプロの中でも、特に石川賢の漫画のラストに使われる言葉である。 まあダイナミックプロの首魁たる永井豪からして&font(#ff0000){「未完って面白い!」}と言う考えを持っちゃう&font(l){飽きっぽい}人なので、それっぽい終わり方が多くてもなんの不思議も無い。 虚無るの「虚無」は「[[虚無戦記]]」の虚無であり、虚無戦記に組み込まれてもおかしくない終わり方をした場合、そう呼ばれる… ……のだが、その余りの語感の良さ、使い勝手、文字的な意味がカッチリ合ってしまい、 基本的に石川賢の打ち切り風味ENDの作品はみんな虚無ると呼ばれている。 石川作品において、以下の単語もしくはセリフ、あるいはシチュエーションが出てきたら虚無る前兆である。 ・人類は進化する兵器 ・虚空 ・仏教をモチーフとしたデザイン ・こんな簡単な事だったのか… ・忍者 ・木造の超兵器 ・武士 ・神 ・変なグチョグチョの怪物 ・大団円 ・蒸気機関 ・空間 ・虫 ◆伝説の由縁 ……さて、数多いる打ち切り漫画家の中で、なぜ石川賢が伝説と呼ばれるのか? 石川賢は合計すると百冊以上のコミックスを出している、これだけでも漫画家としては結構凄い。 しかしその真の凄さは 「その中の80%近くの作品が、全1~2巻である」 と言う所である。 平たく言えば、ほとんどの作品が打ち切り、しかも「俺たちの戦いはこれからだ!!」ENDばかり。 タチの悪いことに、なんと単行本で修正してページを描き足してもこうなる。 このため、転じて[[ゲッター線]]に取り込まれるなどして未来永劫戦い続ける羽目になる事も「虚無る」と言う事もある。 編集者にとっても悩みの種であったらしく、「[[ゲッターロボ號>ゲッターロボ號(漫画版)]]」を連載中には「このままだといつものダイナミックの“さあゆくぞ”で終わって…みんなのひんしゅくを買っちゃうよ」と言われたとか((その結果生まれたのが、全てを完結させるキャラ[[真ゲッターロボ]]))。 しかしこれは石川賢本人だけが悪いのではない、石川賢に耐えられない漫画雑誌だって悪いのだ、そうに決まってる。 また、伏線を全部回収して、綺麗に物語が終わると言うその瞬間、さらに凄まじい大風呂敷を広げると言うのも原因の一つである。 しかしご本人の名誉の為に言っておくが、石川賢は決して構成力の低い漫画家ではない。 編集を担当していた「ゲッター者」[[中島かずき]]は、「元になるアイデアと、辻褄合わせも可能な状態を持ち合わせながら、それを一度捨て、風呂敷を広げた状態から収束させる、大変に構成力の高い人物である」と評した。 実際に、その構成力の高さは「魔空八犬伝」や「武蔵伝」など様々な作品でうかがい知れる。 特にロボットものの教科書とも言える「ゲッターロボ號」では、 &bold(){「ゲッターロボらしい荒唐無稽スーパーロボット要素」}と&bold(){「ガンダムのようなリアルロボット要素」}と&bold(){「エヴァンゲリオンのようなセカイ系要素」}を全て内包し、 更に&bold(){『チーム単位の主人公たち』『敵となった主人公(の仲間)の身内との対峙』『前作の主人公たちが成長して登場』&br()『最初はいがみ合いながらも戦友として打ち解けていくライバル』『ストーリー後半に登場する新たな主役ロボ』『過去の敵の復活』}などといった、 先後発の多くの作品でも見られる数々のお約束までしっかり抑えていながら、&bold(){単行本5~7巻相当の小気味の良い量でストーリーの目立った破綻もなくしっかり畳むという恐るべき離れ業}を見せており、 石川賢の常人離れした構成力がよく分かる作品となっている。 要は「完結させることはできる(はず)が、やろうとしない」のが問題だったのだろう。 事実、本人も&bold(){「僕の漫画は全部そうです。お話はもう二の次なんですよ。初めに映像があって、その映像に辿り着くと、そこで終わっちゃうんですよね」}と1999年のインタビューで述べている。 なお、後年スピンオフ作品である[[ゲッターロボダークネス]]も作者の体調不良から虚無った。((作者の西川秀明は後に快復して漫画家も続けている。)) ゲッター線の導きには逆らえないという事だろうか。 ◆伝説の一端 信じられない事に、これらはすべて最終回の&font(#008000){最後のセリフ}である。 ・[[ゲッターロボ・サーガ]] → 「でたな ゲッタードラゴン!!」 ・[[魔獣戦線]] → 「神よ おまえがマリアの体と血が欲しければ取りに来い!!」 ・[[真説 魔獣戦線]] →「おまえはまだ……何をやろうというのか!!」 ・[[虚無戦記]] → 兜卒天羅王降臨す!! ・虚無戦史MIROKU → これよりラ=グース神の軍団との戦い3000年に及ぶ そして!! ・[[柳生十兵衛死す>柳生十兵衛死す(石川版)]] → 「戦いはこれからだ!!」「忍びの時代はこの十兵衛が 十兵衛が斬る!!」 ・神州纐纈城 → 「やつに地獄を見せられるのは俺だけだ!!」「何!!」 ・爆末伝 → 「俺達にゃこの国は狭すぎる!!」 ・回天 → 「まとめて海の藻屑にしてやるぜ~!!」 ・[[ユーラシア1274>暗殺鬼フラン衆伝 ユーラシア1274]] → 「うおおお!!」「大陸の果てまで!!」 ・[[烈風!!獣機隊二〇三]] → 「もっと面白いことがある」「それは」 ・[[極道兵器]] → 「ワシは極道連合初代会長 岩鬼将造じゃ!!」 ・禍 → 伝 説 未 完 ・[[5001年ヤクザウォーズ]] → 「何年 何十年かかろうと ぶっ潰したる!!」 ・海皇伝 → 「私が……この国をつくる!!」 ・[[サムライスピリッツ]] → 「どんな敵が現れようと 俺たちがいる限り好き勝手にはさせねえ!!」 ・[[餓狼伝説 戦慄の魔王街]] → 「行くぜ!!つぎのバトルステージへ!!」 ・5000光年の虎 → 「5000光年彼方よりこの宇宙に殴りこんできた 虎だ!!」 ・邪鬼王爆裂 → 「まだまだ人間も捨てたもんじゃないぜ!!」 ・[[スカルキラー邪鬼王]] → 「ジャッキオー!!」「ギャオオーーッ!」 ・[[魔界転生>魔界転生(石川版)]] → 「やってみろ!!天草四郎!!」 ・五右衛問 → 「五右衛問、お主…」(石川先生急逝による絶筆の影響) ・セイテン大戦フリーダーバグ → 「今は眠りなさい、あなたの理想の世界を夢見て…」 俺たちの編集はこれからだ! #center(){&font(#008000){ベ リ ッ}} なに!? #center(){&bold(){……そして!!}} #right(){虚無の世界はやはり虚無でした 石川賢} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,26) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 打ち切りの極致だよなこれ -- 名無しさん (2013-09-18 14:01:18) - 画太郎の場合は何ていうんだろうな。アレも終身名誉打ち切り漫画家だろ。 -- 名無しさん (2013-09-18 14:53:06) - 天元突破が誕生した由縁だもんな「石川先生の広げた風呂敷を畳む」 -- 名無しさん (2013-09-18 16:27:40) - ↑ということは、虚無るという概念があったればこそ、あの名作が生まれたのか・・・深い -- 名無しさん (2013-10-30 13:52:58) - しかしグレンラガンでも畳み切れてない -- 名無しさん (2013-10-31 09:21:13) - 五右衛門は、連載中に石川先生が亡くなられて絶筆になったから仕方ないと思う -- 名無しさん (2013-10-31 11:47:34) - 途方も無いどでかい風呂敷が畳まれたと思ったら実は更に巨大な風呂敷の皺の一つだった的な -- 名無しさん (2013-11-03 21:13:17) - 魔界転生はあの後女が割れてどうなるの?と気になった。 -- 名無しさん (2014-01-20 22:09:46) - そりゃ魔界転生Zが始まるんだよ -- 名無しさん (2014-02-06 16:13:06) - 個人的にはサタンの化身+限界まで魔界を詰め込んだ四郎でも、転生十兵衛先生にはとても勝てそうに思えないな。直接吸収した描写もないのに当然の如く地獄谷の仲間取り込んだ状態だったし、空間支配能力の完成形に達してるんじゃなかろうか、あれ -- 名無しさん (2014-07-07 21:58:24) - ↑そー言えば、魔獣戦線の主人公は、出会った相手の能力を無意識にコピーする能力があったな。それと同じ能力? -- 名無しさん (2014-07-08 07:32:21) - 拳一つで宇宙(亜空間?)を体内に持つ武蔵を空間支配で吸収するでもないのに消滅させ、魔界に汚染された周辺一帯をついでに浄化するとかいう形而上の域に達する威力だしな。 -- 名無しさん (2014-07-10 14:26:34) - ラスト直前で後の歴史に変化なし的なナレーションが入ってるから、四郎がドグラ才蔵みたいに分身生むなり魔界撒き散らすなりして粘ったところで十兵衛に負けちゃうって流れは変わらんと思う -- 名無しさん (2014-07-21 22:01:52) - 魔空八犬伝は物語はきっちり畳んでるけど、グチャグチャの怪物空間との永劫に続く虚無の戦いENDでもある -- 名無しさん (2014-07-25 04:07:43) - 魔空八犬伝はありとあらゆる次元、世界に黄金城と魔空間が出現してそのたびに戦いが起こるっていうエンディングだよな、しっかり虚無ってるww -- 名無しさん (2014-08-21 10:04:20) - 第二次Zの再世篇オープニングがすごく虚無る終わり方だったなぁ -- 名無しさん (2014-12-15 12:32:39) - 偽書ゲッターも虚無ったんじゃねえか? -- 名無しさん (2014-12-15 12:35:03) - ダイノゲッター「俺たちの明日はゲッターと共にある!」←NEW! -- 名無しさん (2014-12-15 12:44:50) - 時を逆行させ幾つもの宇宙を破壊するからなぁ、十兵衛さんは。 -- 名無しさん (2014-12-17 20:39:23) - 「でたな」「そして!!」「それは」上の例の中でこの3つはどうしても最終回最後のセリフに見えない それ以外はシチュエーション次第では最後のセリフとしていけそう -- 名無しさん (2015-01-11 00:25:55) - 第3次Z天獄篇発表時の時獄篇ストーリーおさらいのオチが「そして」だったのは噴いたw -- 名無しさん (2015-01-11 01:21:45) - 出たな ゲッタードラゴン!!で吹くwwwなんで最終回最後のページで出るんだよwww -- 名無しさん (2015-05-26 15:43:02) - 虚無戦記は羅王がラ=グースの真理を教えてからENDでよかったのに...。 -- 名無しさん (2015-05-26 16:19:34) - 項目よんだが…そうか…すべてがわかるぞ -- 名無しさん (2015-06-29 12:13:51) - ↑わかるな! わからんでいい! ゲッター線に取り込まれるぞ~!! -- 名無しさん (2015-06-29 12:19:43) - ソードマスターヤマトじゃ四天王が出た辺りで終わりそうだな -- 名無しさん (2015-07-23 02:28:04) - これから戦うであろう敵の強さが「とにかく強い」と漠然的にしか解らないのも特徴の一つだな。描写からトンでもない強さなのは解るが明確化されてないから幾らでも強く想像できる。そしてそれは主人公側にも当てはまる -- 名無しさん (2015-09-01 21:40:22) - 「人気マンガ・アニメのトラウマ最終回100」なるコンビニ本を見かけたが、石川作品5本も混ざってて流石に草 -- 名無しさん (2015-12-18 08:40:23) - もしかしたら、「終わらせるのもったいない、もっとつづけるぞ、もっとつづけるぞぉ……」と続けていくうちに、打ち切りにあっちゃって虚無ることになるんだろうなぁ……。 -- 名無しさん (2015-12-18 08:53:46) - でも石川賢はその画力と勢いがあるせいで打ち切りを許してしまえる雰囲気すらある -- 名無しさん (2015-12-18 11:46:38) - 石川作品でも纐纈城の意味不明さは頭一つ抜けてると思うw -- 名無しさん (2015-12-20 23:26:24) - わかった! わかりました!! -- モモカ・荻野目 (2017-09-16 09:08:58) - ↑わかるな!忘れろ!ゲッター線に取り込まれてしまうぞ!! -- 名無しさん (2017-09-16 09:52:39) - 実はこれ石川先生がエンド自体について説明してたと聞く。物語が終わる=その世界の終焉みたいに考えてるので、物語の世界を終わらせないために「さあゆくぞ!」ってまだまだ続いて行くような終わりにしてる、とかなんとか -- 名無しさん (2018-02-16 22:23:20) - だって広げて畳んでるその下に更なる風呂敷があるんだもの。未だ健在で、すべて包んで畳んだとしても、実は更に大きい風呂敷の上だった可能性も…。 -- 名無しさん (2018-03-11 01:33:13) - 地獄だ地獄だケン・イシカワ地獄!! 無間地獄だあ~~~!! -- 名無しさん (2019-11-23 21:43:59) - ヤクザウォーズは打ち切りなんだろうか、なんか短編にする前提での作りぽいんだよな -- 名無しさん (2020-09-17 16:57:09) - ↑餓狼伝説や獣機隊二〇三、魔界転生なんかも話自体はまとまって終わってるしね。明らかに打ち切りな作品も割と多いけど、全部が全部って訳ではないと思う -- 名無しさん (2020-09-17 17:49:57) - いや、やっぱり構成力がないのを画力と勢いだけでごまかしていたとしかいえないよねこの人…… -- 名無しさん (2020-11-06 01:56:32) - ↑仮にそうだとしてもそれはそれでとんでもない力量の持ち主だってことだろ岩鬼将造や早乙女博士みたいなぶっ飛んだキャラをほかの誰が描けるよ -- 名無しさん (2020-11-19 15:13:46) - そもそもゲッターロボとか雑誌の廃刊による打ち切りが原因なアーク以外はちゃんと終わらせてるし、物語畳んだところで更に広げてるのを構成力が無いとは言わない -- 名無しさん (2020-11-20 18:32:00) - ゲッターロボ號とか単行本五巻程度でマジンガー系ロボットバトル→ガンダム系ロボット戦争→エヴァ系ロボットセカイ系を全部詰め込んでストーリーの破綻なくまとめ切ってやがるからな・・・構成力を語るならこれだけでおつりがくるレベル -- 名無しさん (2020-11-20 21:20:04) - 旧劇エヴァ?あれも虚無る感半端なかったですねしかも虚無戦記以上に絶望感半端ないし。DOD?ギョロアエで人類バクバク→終了なんで -- 名無しさん (2021-05-21 16:50:03) - ※スパロボでのゲッターはちゃんと一作一作完結してます -- 名無しさん (2021-06-05 16:54:18) - 虚無るというのはあくまで虚無戦記に入りそうな終わり方を指すのであって、話は粗方終わったけどあと一仕事残ってるぜからの俺たちの戦いはこれからだ系は虚無るとは別の「いつもの」終わり方だと個人的に思う -- 名無しさん (2021-07-09 09:13:33) - ↑3 旧劇エヴァは客観的状況としてバッドエンド、主観的状況としてはトゥルーエンド、ってところで虚無るとは言わないのでは。エヴァを虚無らせようと思ったら最終回で使徒も敵エヴァも全部ぶっ倒した後に「でたな第一始祖民族!(完)」くらいやらないと -- 名無しさん (2021-09-03 15:15:50) - アニメのゲッターロボアークも清々しい虚無り方でしたねえ -- 名無しさん (2021-09-27 12:54:16) - アークもこれだったな…  >タチの悪いことに、なんと単行本で修正してページを描き足してもこうなる。 -- 名無しさん (2021-09-27 13:08:23) - 虚無って終わらせたかと思えばその後を加筆してさらに虚無らせるケンイシカワリスペクト -- 名無しさん (2021-09-30 16:11:14) - ゲッターノワールのリョウマたちがいた世界であるブレーンワールドは虚無の世界と言われているが果たして虚無るとの関係は・・・ -- 名無しさん (2021-10-15 08:33:27) - 最近ではジャンプの某漫画の結末がけっこうな虚無みを感じた -- 名無しさん (2022-01-18 10:30:13) - 「過去も未来もクソ食らえだ!未来は、俺たちの未来は!俺たちの手で作るんだ!」 -- 名無しさん (2022-04-06 23:54:05) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2009/09/28 (月) 03:12:13 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 虚無るとは、ただでさえ「俺たちの戦いはこれからだ!」ENDが多いダイナミックプロの中でも、特に石川賢の漫画のラストに使われる言葉である。 まあダイナミックプロの首魁たる永井豪からして&font(#ff0000){「未完って面白い!」}と言う考えを持っちゃう&font(l){飽きっぽい}人なので、それっぽい終わり方が多くてもなんの不思議も無い。 虚無るの「虚無」は「[[虚無戦記]]」の虚無であり、虚無戦記に組み込まれてもおかしくない終わり方をした場合、そう呼ばれる… ……のだが、その余りの語感の良さ、使い勝手、文字的な意味がカッチリ合ってしまい、 基本的に石川賢の打ち切り風味ENDの作品はみんな虚無ると呼ばれている。 石川作品において、以下の単語もしくはセリフ、あるいはシチュエーションが出てきたら虚無る前兆である。 ・人類は進化する兵器 ・虚空 ・仏教をモチーフとしたデザイン ・こんな簡単な事だったのか… ・忍者 ・木造の超兵器 ・武士 ・神 ・変なグチョグチョの怪物 ・大団円 ・蒸気機関 ・空間 ・虫 ◆伝説の由縁 ……さて、数多いる打ち切り漫画家の中で、なぜ石川賢が伝説と呼ばれるのか? 石川賢は合計すると百冊以上のコミックスを出している、これだけでも漫画家としては結構凄い。 しかしその真の凄さは 「その中の80%近くの作品が、全1~2巻である」 と言う所である。 平たく言えば、ほとんどの作品が打ち切り、しかも「俺たちの戦いはこれからだ!!」ENDばかり。 タチの悪いことに、なんと単行本で修正してページを描き足してもこうなる。 このため、転じて[[ゲッター線]]に取り込まれるなどして未来永劫戦い続ける羽目になる事も「虚無る」と言う事もある。 編集者にとっても悩みの種であったらしく、「[[ゲッターロボ號>ゲッターロボ號(漫画版)]]」を連載中には「このままだといつものダイナミックの“さあゆくぞ”で終わって…みんなのひんしゅくを買っちゃうよ」と言われたとか((その結果生まれたのが、全てを完結させるキャラ[[真ゲッターロボ]]))。 しかしこれは石川賢本人だけが悪いのではない、石川賢に耐えられない漫画雑誌だって悪いのだ、そうに決まってる。 また、伏線を全部回収して、綺麗に物語が終わると言うその瞬間、さらに凄まじい大風呂敷を広げると言うのも原因の一つである。 しかしご本人の名誉の為に言っておくが、石川賢は決して構成力の低い漫画家ではない。 編集を担当していた「ゲッター者」[[中島かずき]]は、「元になるアイデアと、辻褄合わせも可能な状態を持ち合わせながら、それを一度捨て、風呂敷を広げた状態から収束させる、大変に構成力の高い人物である」と評した。 実際に、その構成力の高さは「魔空八犬伝」や「武蔵伝」など様々な作品でうかがい知れる。 特にロボットものの教科書とも言える「ゲッターロボ號」では、 &bold(){「ゲッターロボらしい荒唐無稽スーパーロボット要素」}と&bold(){「ガンダムのようなリアルロボット要素」}と&bold(){「エヴァンゲリオンのようなセカイ系要素」}を全て内包し、 更に&bold(){『チーム単位の主人公たち』『敵となった主人公(の仲間)の身内との対峙』『前作の主人公たちが成長して登場』&br()『最初はいがみ合いながらも戦友として打ち解けていくライバル』『ストーリー後半に登場する新たな主役ロボ』『過去の敵の復活』}などといった、 先後発の多くの作品でも見られる数々のお約束までしっかり押さえていながら、&bold(){単行本5~7巻相当の小気味の良い量でストーリーの目立った破綻もなくしっかり畳むという恐るべき離れ業}を見せており、 石川賢の常人離れした構成力がよく分かる作品となっている。 要は「完結させることはできる(はず)が、やろうとしない」のが問題だったのだろう。 事実、本人も&bold(){「僕の漫画は全部そうです。お話はもう二の次なんですよ。初めに映像があって、その映像に辿り着くと、そこで終わっちゃうんですよね」}と1999年のインタビューで述べている。 なお、後年スピンオフ作品である[[ゲッターロボダークネス]]も作者の体調不良から虚無った。((作者の西川秀明は後に快復して漫画家も続けている。)) ゲッター線の導きには逆らえないという事だろうか。 ◆伝説の一端 信じられない事に、これらはすべて最終回の&font(#008000){最後のセリフ}である。 ・[[ゲッターロボ・サーガ]] → 「でたな ゲッタードラゴン!!」 ・[[魔獣戦線]] → 「神よ おまえがマリアの体と血が欲しければ取りに来い!!」 ・[[真説 魔獣戦線]] →「おまえはまだ……何をやろうというのか!!」 ・[[虚無戦記]] → 兜卒天羅王降臨す!! ・虚無戦史MIROKU → これよりラ=グース神の軍団との戦い3000年に及ぶ そして!! ・[[柳生十兵衛死す>柳生十兵衛死す(石川版)]] → 「戦いはこれからだ!!」「忍びの時代はこの十兵衛が 十兵衛が斬る!!」 ・神州纐纈城 → 「やつに地獄を見せられるのは俺だけだ!!」「何!!」 ・爆末伝 → 「俺達にゃこの国は狭すぎる!!」 ・回天 → 「まとめて海の藻屑にしてやるぜ~!!」 ・[[ユーラシア1274>暗殺鬼フラン衆伝 ユーラシア1274]] → 「うおおお!!」「大陸の果てまで!!」 ・[[烈風!!獣機隊二〇三]] → 「もっと面白いことがある」「それは」 ・[[極道兵器]] → 「ワシは極道連合初代会長 岩鬼将造じゃ!!」 ・禍 → 伝 説 未 完 ・[[5001年ヤクザウォーズ]] → 「何年 何十年かかろうと ぶっ潰したる!!」 ・海皇伝 → 「私が……この国をつくる!!」 ・[[サムライスピリッツ]] → 「どんな敵が現れようと 俺たちがいる限り好き勝手にはさせねえ!!」 ・[[餓狼伝説 戦慄の魔王街]] → 「行くぜ!!つぎのバトルステージへ!!」 ・5000光年の虎 → 「5000光年彼方よりこの宇宙に殴りこんできた 虎だ!!」 ・邪鬼王爆裂 → 「まだまだ人間も捨てたもんじゃないぜ!!」 ・[[スカルキラー邪鬼王]] → 「ジャッキオー!!」「ギャオオーーッ!」 ・[[魔界転生>魔界転生(石川版)]] → 「やってみろ!!天草四郎!!」 ・五右衛問 → 「五右衛問、お主…」(石川先生急逝による絶筆の影響) ・セイテン大戦フリーダーバグ → 「今は眠りなさい、あなたの理想の世界を夢見て…」 俺たちの編集はこれからだ! #center(){&font(#008000){ベ リ ッ}} なに!? #center(){&bold(){……そして!!}} #right(){虚無の世界はやはり虚無でした 石川賢} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,26) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 打ち切りの極致だよなこれ -- 名無しさん (2013-09-18 14:01:18) - 画太郎の場合は何ていうんだろうな。アレも終身名誉打ち切り漫画家だろ。 -- 名無しさん (2013-09-18 14:53:06) - 天元突破が誕生した由縁だもんな「石川先生の広げた風呂敷を畳む」 -- 名無しさん (2013-09-18 16:27:40) - ↑ということは、虚無るという概念があったればこそ、あの名作が生まれたのか・・・深い -- 名無しさん (2013-10-30 13:52:58) - しかしグレンラガンでも畳み切れてない -- 名無しさん (2013-10-31 09:21:13) - 五右衛門は、連載中に石川先生が亡くなられて絶筆になったから仕方ないと思う -- 名無しさん (2013-10-31 11:47:34) - 途方も無いどでかい風呂敷が畳まれたと思ったら実は更に巨大な風呂敷の皺の一つだった的な -- 名無しさん (2013-11-03 21:13:17) - 魔界転生はあの後女が割れてどうなるの?と気になった。 -- 名無しさん (2014-01-20 22:09:46) - そりゃ魔界転生Zが始まるんだよ -- 名無しさん (2014-02-06 16:13:06) - 個人的にはサタンの化身+限界まで魔界を詰め込んだ四郎でも、転生十兵衛先生にはとても勝てそうに思えないな。直接吸収した描写もないのに当然の如く地獄谷の仲間取り込んだ状態だったし、空間支配能力の完成形に達してるんじゃなかろうか、あれ -- 名無しさん (2014-07-07 21:58:24) - ↑そー言えば、魔獣戦線の主人公は、出会った相手の能力を無意識にコピーする能力があったな。それと同じ能力? -- 名無しさん (2014-07-08 07:32:21) - 拳一つで宇宙(亜空間?)を体内に持つ武蔵を空間支配で吸収するでもないのに消滅させ、魔界に汚染された周辺一帯をついでに浄化するとかいう形而上の域に達する威力だしな。 -- 名無しさん (2014-07-10 14:26:34) - ラスト直前で後の歴史に変化なし的なナレーションが入ってるから、四郎がドグラ才蔵みたいに分身生むなり魔界撒き散らすなりして粘ったところで十兵衛に負けちゃうって流れは変わらんと思う -- 名無しさん (2014-07-21 22:01:52) - 魔空八犬伝は物語はきっちり畳んでるけど、グチャグチャの怪物空間との永劫に続く虚無の戦いENDでもある -- 名無しさん (2014-07-25 04:07:43) - 魔空八犬伝はありとあらゆる次元、世界に黄金城と魔空間が出現してそのたびに戦いが起こるっていうエンディングだよな、しっかり虚無ってるww -- 名無しさん (2014-08-21 10:04:20) - 第二次Zの再世篇オープニングがすごく虚無る終わり方だったなぁ -- 名無しさん (2014-12-15 12:32:39) - 偽書ゲッターも虚無ったんじゃねえか? -- 名無しさん (2014-12-15 12:35:03) - ダイノゲッター「俺たちの明日はゲッターと共にある!」←NEW! -- 名無しさん (2014-12-15 12:44:50) - 時を逆行させ幾つもの宇宙を破壊するからなぁ、十兵衛さんは。 -- 名無しさん (2014-12-17 20:39:23) - 「でたな」「そして!!」「それは」上の例の中でこの3つはどうしても最終回最後のセリフに見えない それ以外はシチュエーション次第では最後のセリフとしていけそう -- 名無しさん (2015-01-11 00:25:55) - 第3次Z天獄篇発表時の時獄篇ストーリーおさらいのオチが「そして」だったのは噴いたw -- 名無しさん (2015-01-11 01:21:45) - 出たな ゲッタードラゴン!!で吹くwwwなんで最終回最後のページで出るんだよwww -- 名無しさん (2015-05-26 15:43:02) - 虚無戦記は羅王がラ=グースの真理を教えてからENDでよかったのに...。 -- 名無しさん (2015-05-26 16:19:34) - 項目よんだが…そうか…すべてがわかるぞ -- 名無しさん (2015-06-29 12:13:51) - ↑わかるな! わからんでいい! ゲッター線に取り込まれるぞ~!! -- 名無しさん (2015-06-29 12:19:43) - ソードマスターヤマトじゃ四天王が出た辺りで終わりそうだな -- 名無しさん (2015-07-23 02:28:04) - これから戦うであろう敵の強さが「とにかく強い」と漠然的にしか解らないのも特徴の一つだな。描写からトンでもない強さなのは解るが明確化されてないから幾らでも強く想像できる。そしてそれは主人公側にも当てはまる -- 名無しさん (2015-09-01 21:40:22) - 「人気マンガ・アニメのトラウマ最終回100」なるコンビニ本を見かけたが、石川作品5本も混ざってて流石に草 -- 名無しさん (2015-12-18 08:40:23) - もしかしたら、「終わらせるのもったいない、もっとつづけるぞ、もっとつづけるぞぉ……」と続けていくうちに、打ち切りにあっちゃって虚無ることになるんだろうなぁ……。 -- 名無しさん (2015-12-18 08:53:46) - でも石川賢はその画力と勢いがあるせいで打ち切りを許してしまえる雰囲気すらある -- 名無しさん (2015-12-18 11:46:38) - 石川作品でも纐纈城の意味不明さは頭一つ抜けてると思うw -- 名無しさん (2015-12-20 23:26:24) - わかった! わかりました!! -- モモカ・荻野目 (2017-09-16 09:08:58) - ↑わかるな!忘れろ!ゲッター線に取り込まれてしまうぞ!! -- 名無しさん (2017-09-16 09:52:39) - 実はこれ石川先生がエンド自体について説明してたと聞く。物語が終わる=その世界の終焉みたいに考えてるので、物語の世界を終わらせないために「さあゆくぞ!」ってまだまだ続いて行くような終わりにしてる、とかなんとか -- 名無しさん (2018-02-16 22:23:20) - だって広げて畳んでるその下に更なる風呂敷があるんだもの。未だ健在で、すべて包んで畳んだとしても、実は更に大きい風呂敷の上だった可能性も…。 -- 名無しさん (2018-03-11 01:33:13) - 地獄だ地獄だケン・イシカワ地獄!! 無間地獄だあ~~~!! -- 名無しさん (2019-11-23 21:43:59) - ヤクザウォーズは打ち切りなんだろうか、なんか短編にする前提での作りぽいんだよな -- 名無しさん (2020-09-17 16:57:09) - ↑餓狼伝説や獣機隊二〇三、魔界転生なんかも話自体はまとまって終わってるしね。明らかに打ち切りな作品も割と多いけど、全部が全部って訳ではないと思う -- 名無しさん (2020-09-17 17:49:57) - いや、やっぱり構成力がないのを画力と勢いだけでごまかしていたとしかいえないよねこの人…… -- 名無しさん (2020-11-06 01:56:32) - ↑仮にそうだとしてもそれはそれでとんでもない力量の持ち主だってことだろ岩鬼将造や早乙女博士みたいなぶっ飛んだキャラをほかの誰が描けるよ -- 名無しさん (2020-11-19 15:13:46) - そもそもゲッターロボとか雑誌の廃刊による打ち切りが原因なアーク以外はちゃんと終わらせてるし、物語畳んだところで更に広げてるのを構成力が無いとは言わない -- 名無しさん (2020-11-20 18:32:00) - ゲッターロボ號とか単行本五巻程度でマジンガー系ロボットバトル→ガンダム系ロボット戦争→エヴァ系ロボットセカイ系を全部詰め込んでストーリーの破綻なくまとめ切ってやがるからな・・・構成力を語るならこれだけでおつりがくるレベル -- 名無しさん (2020-11-20 21:20:04) - 旧劇エヴァ?あれも虚無る感半端なかったですねしかも虚無戦記以上に絶望感半端ないし。DOD?ギョロアエで人類バクバク→終了なんで -- 名無しさん (2021-05-21 16:50:03) - ※スパロボでのゲッターはちゃんと一作一作完結してます -- 名無しさん (2021-06-05 16:54:18) - 虚無るというのはあくまで虚無戦記に入りそうな終わり方を指すのであって、話は粗方終わったけどあと一仕事残ってるぜからの俺たちの戦いはこれからだ系は虚無るとは別の「いつもの」終わり方だと個人的に思う -- 名無しさん (2021-07-09 09:13:33) - ↑3 旧劇エヴァは客観的状況としてバッドエンド、主観的状況としてはトゥルーエンド、ってところで虚無るとは言わないのでは。エヴァを虚無らせようと思ったら最終回で使徒も敵エヴァも全部ぶっ倒した後に「でたな第一始祖民族!(完)」くらいやらないと -- 名無しさん (2021-09-03 15:15:50) - アニメのゲッターロボアークも清々しい虚無り方でしたねえ -- 名無しさん (2021-09-27 12:54:16) - アークもこれだったな…  >タチの悪いことに、なんと単行本で修正してページを描き足してもこうなる。 -- 名無しさん (2021-09-27 13:08:23) - 虚無って終わらせたかと思えばその後を加筆してさらに虚無らせるケンイシカワリスペクト -- 名無しさん (2021-09-30 16:11:14) - ゲッターノワールのリョウマたちがいた世界であるブレーンワールドは虚無の世界と言われているが果たして虚無るとの関係は・・・ -- 名無しさん (2021-10-15 08:33:27) - 最近ではジャンプの某漫画の結末がけっこうな虚無みを感じた -- 名無しさん (2022-01-18 10:30:13) - 「過去も未来もクソ食らえだ!未来は、俺たちの未来は!俺たちの手で作るんだ!」 -- 名無しさん (2022-04-06 23:54:05) #comment #areaedit(end) }

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