中島敦

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&font(#6495ED){登録日}:2012/09/23 Sun 04:42:17 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &ruby(なかじま){中島}&ruby(あつし){敦}は、日本の小説家。 1909年東京都生まれ。東京帝国大文学科卒。 代表作「山月記」「光と風と夢」など。 【来歴】 1909年5月5日、東京都四谷区(現新宿区)で、江戸時代より続く儒者の家系に生まれる。 東大を卒業後、教師となり、教師生活の中で「かめれおん日記」「悟浄歎異」を執筆。 のちに辞職し、南洋庁の書記官として、委任統治領であったパラオ島に赴任。この間「山月記」などを執筆する。 1942年、持病の喘息が悪化し帰国。「光と風と夢」が芥川賞候補になるが入賞せず、12月4日、喘息のため死去。享年33。直前に発表した「李陵」が遺作になった。 【作風など】 漢文調の格調高い文体が特徴で、中国古典に取材した作品が多い。 その他にも「光と風と夢」のような、赴任したパラオ島に関係するものもある。 生前はほとんど無名だったが、死後高く評価された。 また「山月記」がよく高校の国語の教科書に採用される。 【主な作品】 ・[[山月記>山月記(小説)]] 『臆病な自尊心と、尊大な羞恥心』 自らの性情の為、虎になってしまった男の話。 中国の「人虎伝」という変身譚が元になっている。 前述の通り、国語の教科書に採用された。 上記の言葉や、冒頭の「性、狷介、自ら恃むところすこぶる厚く…」など記憶に残るフレーズが多い。 ・[[名人伝>名人伝(小説)]] 『ああ、夫子が、――古今無双の射の名人たる夫子が、弓を忘れ果てられたとや?ああ、弓という名も、その使い途も!』 師匠を越え、仙人の元で「不射の射」を習得し真の名人になるも、執着心を無くし、最後は弓を忘れてしまった弓の名人の生涯を描く。 こちらも中国の古典がモデルだが、「山月記」と比べ道徳的な要素が少ないせいか教科書には載らない。 ・李陵 実際にあった「李陵の禍」という事件が題材。 前漢・武帝の時代、奮戦しつつも匈奴の捕虜となった武将李陵と、彼を弁護して武帝の怒りを買い、宮刑に処された『史記』の著者司馬遷。 立場・境遇は違えど、屈辱的な災難に見舞われながら信念を全うする二人を描いている。 ・弟子 任侠無頼の身から弟子入りした子路と、師匠孔子の物語。 真っ直ぐな性格から、儒教・孔子に反発するも、彼の深い人間性を愛した子路、 軽率な言動を咎めつつ、子供のように真っ直ぐな子路を愛した孔子を、人間臭く描く。 他にも ・芥川賞候補にもなった中篇「光と風と夢」 ・[[西遊記>西遊記(中国古典)]]の沙悟浄が主人公の「悟浄出世」「悟浄歎異」 ・古代オリエントが舞台の「木乃伊」「文字禍」 ・南洋諸島の伝承がモデルの「幸福」「夫婦」 などがある。 ここで紹介したものは、一通り青空文庫で公開されている。どれもあまり長くなく読みやすいので是非読んでみてほしい。 追記・修正よろしくお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 大好きな作品 -- 名無しさん (2015-04-17 20:42:17) - 山月記はネットでも大人気。総統閣下の嘘字幕にも登場したりしていた -- 名無しさん (2016-02-15 09:06:43) - 京大の問題で出た文字禍が印象的だなあ -- 名無しさん (2020-03-27 00:41:31) - この人の小説を読むと諸星大二郎の絵柄で再生される -- 名無しさん (2020-03-27 17:41:00) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2012/09/23 Sun 04:42:17 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &ruby(なかじま){中島}&ruby(あつし){敦}は、日本の小説家。 *【来歴】 1909年(明治42年)5月5日、東京都四谷区(現・新宿区)で、江戸時代より続く儒者の家系に生まれる。 東京帝国大学(現・[[東京大学]])文学部国文科を卒業後、教師となり、教師生活の中で『かめれおん日記』『悟浄歎異』を執筆。 のちに辞職し、南洋庁の書記官として、委任統治領であったパラオ島に赴任。この間『山月記』などを執筆する。 1942年(昭和17年)、持病の喘息が悪化し帰国。『光と風と夢』が芥川賞候補になるが入賞せず。 同年12月4日、喘息のため死去。享年33。直前に発表した『李陵』が遺作になった。 *【作風など】 漢文調の格調高い文体が特徴で、中国古典に取材した作品が多い。 その他にも『光と風と夢』のような、赴任したパラオ島に関係するものもある。 生前はほとんど無名だったが、死後高く評価された。 また『山月記』がよく高校の国語の教科書に採用される。 *【主な作品】 ・[[山月記>山月記(小説)]] 『臆病な自尊心と、尊大な羞恥心』 自らの性情の為、虎になってしまった男の話。 中国の「人虎伝」という変身譚が元になっている。 前述の通り、国語の教科書に採用された。 上記の言葉や、冒頭の「性、狷介、自ら恃むところすこぶる厚く…」など記憶に残るフレーズが多い。 ・[[名人伝>名人伝(小説)]] 『ああ、夫子が、――古今無双の射の名人たる夫子が、弓を忘れ果てられたとや?ああ、弓という名も、その使い途も!』 師匠を越え、仙人の元で「不射の射」を習得し真の名人になるも、執着心を無くし、最後は弓を忘れてしまった弓の名人の生涯を描く。 こちらも中国の古典がモデルだが、『山月記』と比べ道徳的な要素が少ないせいか教科書には載らない。 ・李陵 実際にあった「李陵の禍」という事件が題材。 前漢・武帝の時代、奮戦しつつも匈奴の捕虜となった武将李陵と、彼を弁護して武帝の怒りを買い、宮刑に処された『史記』の著者司馬遷。 立場・境遇は違えど、屈辱的な災難に見舞われながら信念を全うする二人を描いている。 ・弟子 任侠無頼の身から弟子入りした子路と、師匠孔子の物語。 真っ直ぐな性格から、儒教・孔子に反発するも、彼の深い人間性を愛した子路、 軽率な言動を咎めつつ、子供のように真っ直ぐな子路を愛した孔子を、人間臭く描く。 他にも ・芥川賞候補にもなった中篇『光と風と夢』 ・[[西遊記>西遊記(中国古典)]]の沙悟浄が主人公の『悟浄出世』『悟浄歎異』 ・古代オリエントが舞台の『木乃伊』『文字禍』 ・南洋諸島の伝承がモデルの『幸福』『夫婦』 などがある。 ここで紹介したものは、一通り青空文庫で公開されている。どれもあまり長くなく読みやすいので是非読んでみてほしい。 *【モチーフにしたもの】 -『[[文豪ストレイドッグス]]』 中島をモデルとした同名のキャラクター「中島敦」が主人公として登場する。 特殊能力や台詞等にモデルの中島を想起させる内容が散見される。 -『[[文豪とアルケミスト]]』 中島をモデルとした同名のキャラクター「中島敦」が登場する。 性格等の設定が『山月記』の李徴を思わせる内容になっている。 -『ラヴヘブン』 中島をモデルとした同名のキャラクター「中島敦」が登場する。 「明るく楽しく生きる」という志を掲げており、それはストーリーでの行動にも現れている。 *【余談】 1948年(昭和23年)から1949年(昭和24年)にかけて、筑摩書房から『中島敦全集』(全3巻)が刊行され、毎日出版文化賞を受賞している。 この毎日出版文化賞の受賞を皮切りに、1950年(昭和25年)から『山月記』が教科書に採用されるようになったという。 追記・修正よろしくお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 大好きな作品 -- 名無しさん (2015-04-17 20:42:17) - 山月記はネットでも大人気。総統閣下の嘘字幕にも登場したりしていた -- 名無しさん (2016-02-15 09:06:43) - 京大の問題で出た文字禍が印象的だなあ -- 名無しさん (2020-03-27 00:41:31) - この人の小説を読むと諸星大二郎の絵柄で再生される -- 名無しさん (2020-03-27 17:41:00) #comment #areaedit(end) }

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