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&font(#6495ED){登録日}:2011/01/19(水) 21:17:36
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
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人は誰もが、
心の中に一枚の絵を持っている――。
著者:美奈川 護
イラスト:望月 朔
レーベル:電撃文庫
全三巻
第16回電撃小説大賞〈金賞〉
【あらすじ】
統一された政府により、様々な芸術が規制を受け始めた世界。しかし、そんな世界各地の壁面に[[封印]]された名画が描き出される事件が起こる。
『Der Kunst Ihre Freiheit!(芸術に、その自由を!)』
絵とともにそう書き残してゆく〈アート・テロリスト〉を人々は敬意をこめて「破壊者(ヴァンダル)」と呼んだ。
政府を敵に回すという危険を冒してまで彼らが絵を描く理由とは。そして真の目的とは――?
(一巻作品紹介より抜粋)
所謂「メディア規制」がなされた近未来世界を舞台とした作品。ただし主人公たちの武器は武力ではなく「絵」であるのが最大の特徴
また、近未来ということで[[SF]]要素の強い作品でもある(特に一巻終盤と三巻)
実際に存在する絵画とそれを蔵する場所が章題であるため、そちらに詳しいとより楽しめる作りになっている
【用語】
・プロパガンダ撤廃令
闘争の原因は表現にあるとして、危険思想を喚起する恐れのある作品の根絶を目指す世界政府の法令
絵画・楽曲・文学など、その範囲はあらゆる芸術に及ぶ。そのため現在でも改革派と保守派の対立が続いている
なお、撤去はするが廃棄は強制されないため、作品は立ち入り禁止となった美術館や特区に収蔵されている
・ヴァンダル
世界各地にて活動する反政府組織。名前の由来は「ヴァンダリズム(文化破壊行為)」
各地に規制された著名な絵画の巨大な模写と『Der Kunst Ihre Freiheit!』の一文を描き残していくテロリスト集団
文の由来はウィーンの分離派展示館スローガン『Der Zeit ihre Kunst,der Kunst ihre Freiheit(時代にはその芸術を、芸術にはその自由を)』
心の中に絵を持つ人がたった一人でもいれば、彼らはそれを描き出す
・DEST
かつて最大級の規模を誇った反政府組織。由来は「破壊(デストラクション)」
内部抗争によって指導者『UMA』が殺されたため、現在は残党が細々と活動するに留まっている
・マルドゥーク・コーポレーション
老朽化した霞ヶ関ビルの跡地に造られたビル「バベル・トーキョー」に本社を置く、世界最大最先端のシンクタンク
機密情報を扱うため、本社はマザーコンピュータに管理された100体のAI(人工知能を持つ[[ロボット]]のようなもの)が管理している
【登場人物】
・エナ(恵奈)・ウィンズベル
ヴァンダルの中心人物。常にイーゼルとカンバスを背負った日仏ハーフの少女
父親譲りの「転写眼(絶対記憶能力)」によって絵画の「心」まで緻密に再現することができる
甘いものが好き
・ハルク
エナの仲間。本名クリストファー・レイノルズ
退役した元軍人の機械化人間。見た目は20代半ばだが実際は老人といってよい年齢
友人だったエナの父、レナードに代わって彼女を守る役目を買って出ている
・ネーヴォ
エナに仕える自我を持つAI。正式名称「NE-VO MS101」
人間以外のあらゆるモノに形態を変えられる。普段は大鷲かエナのブーツの姿を取る
ほぼ全てのコンピュータにハッキングできる、ヴァンダルの活動の要
・サムソン・ゲティスバーグ
インターポールの警視(後、降格して警部)。通称「昆虫おじさん」
だらけきったように見えて中々の切れ者。また政府最重要項目を知っているなど、底の知れない男
・カッツェ・シュミット
インターポールの警部補(こちらも巡査部長に降格)。通称「ドジな美人警官さん」
凶悪犯取締班から左遷も同然にゲティスバーグの下に付けられた
・アナベル・カーライト
文化制定局の局長。ゲティスバーグの元妻
超のつくヘビースモーカーで常に仏頂面
・レナード・ウィンズベル
エナの父。従軍画家
転写眼を持って勝手に様々な戦場を渡り歩き、正式に雇われた時にハルクと知り合う
「ノートルダムの凱旋」という絵を描いたことにより、政治犯として処刑された
・川澄伊空
エナの母。マルドゥークの技術者
マルドゥークや世界政府のマザーコンピュータなど、幾つものオーバーテクノロジーを開発した[[天才]]
太平洋上での実験から行方不明
・アンノウン
DESTの指導者『UMA』を名乗る謎の少年
[[天然]]とは思えない赤い瞳を持ち、「見たもの全てを記憶する」という
【実在する絵画】
・風神雷神図/俵屋宗達
・接吻/クリムト
・ひまわり/ゴッホ
・民衆を導く自由の女神/ドラクロワ
・ゲルニカ/ピカソ
・真珠の耳飾りの少女/フェルメール
・風の花嫁(テンペスト)/ココシュカ
・オフィーリア/ミレイ
・雲龍図/狩野探幽
・The Great Red Dragon and the Woman Clothed in the Sun/ブレイク
・ピエタ/ヴェチェッリオ
・夢の花束/シャガール
・フォリー・ベルジェールのバー/マネ
・Elohim creating Adam/ブレイク
・オニサンティの聖母/ボンドーネ
・最後の審判/ミケランジェロ
以下ネタバレ
・「ノートルダムの凱旋」
DEST指導者[[暗殺]]事件の現場を描いた作品
真の狙撃手だった政府の人間を写していたがために、存在が秘匿され続けていた
・NE-VO MS00
マルドゥークのマザーコンピュータ
ネーヴォを含む101のAIと繋がっており、ネーヴォのシステムの拠り所でもある
・Aio-N 9000
アンノウンの正体。世界政府のマザーコンピュータ「Aio-N 00」の演算能力を利用した初のヒト型自立AI
人類の後継、ポストヒューマンとして世界を導くため、本体との合一を求めているが……
追記・修正よろしく
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600)
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人は誰もが、
心の中に一枚の絵を持っている――。
著者:美奈川 護
イラスト:望月 朔
レーベル:電撃文庫
全三巻
第16回電撃小説大賞〈金賞〉
【あらすじ】
統一された政府により、様々な芸術が規制を受け始めた世界。しかし、そんな世界各地の壁面に[[封印]]された名画が描き出される事件が起こる。
『Der Kunst Ihre Freiheit!(芸術に、その自由を!)』
絵とともにそう書き残してゆく〈アート・テロリスト〉を人々は敬意をこめて「破壊者(ヴァンダル)」と呼んだ。
政府を敵に回すという危険を冒してまで彼らが絵を描く理由とは。そして真の目的とは――?
(一巻作品紹介より抜粋)
いわゆる「メディア規制」が敷かれた近未来世界を舞台とした作品。ただし主人公たちの武器は武力ではなく「絵」であるのが最大の特徴
また、近未来ということで[[SF]]要素の強い作品でもある(特に一巻終盤と三巻)
実際に存在する絵画とそれを蔵する場所が章題であるため、そちらに詳しいとより楽しめる作りになっている
【用語】
・プロパガンダ撤廃令
闘争の原因は表現にあるとして、危険思想を喚起する恐れのある作品の根絶を目指す世界政府の法令
絵画・楽曲・文学など、その範囲はあらゆる芸術に及ぶ。そのため現在でも改革派と保守派の対立が続いている
なお、撤去はするが廃棄は強制されないため、作品は立ち入り禁止となった美術館や特区に収蔵されている
・ヴァンダル
世界各地にて活動する反政府組織。名前の由来は「ヴァンダリズム(文化破壊行為)」
各地に規制された著名な絵画の巨大な模写と『Der Kunst Ihre Freiheit!』の一文を描き残していくテロリスト集団
文の由来はウィーンの分離派展示館スローガン『Der Zeit ihre Kunst,der Kunst ihre Freiheit(時代にはその芸術を、芸術にはその自由を)』
心の中に絵を持つ人がたった一人でもいれば、彼らはそれを描き出す
・DEST
かつて最大級の規模を誇った反政府組織。由来は「破壊(デストラクション)」
内部抗争によって指導者『UMA』が殺されたため、現在は残党が細々と活動するに留まっている
・マルドゥーク・コーポレーション
老朽化した霞ヶ関ビルの跡地に造られたビル「バベル・トーキョー」に本社を置く、世界最大最先端のシンクタンク
機密情報を扱うため、本社はマザーコンピュータに管理された100体のAI(人工知能を持つ[[ロボット]]のようなもの)が管理している
【登場人物】
・エナ(恵奈)・ウィンズベル
ヴァンダルの中心人物。常にイーゼルとカンバスを背負った日仏ハーフの少女
父親譲りの「転写眼(絶対記憶能力)」によって絵画の「心」まで緻密に再現することができる
甘いものが好き
・ハルク
エナの仲間。本名クリストファー・レイノルズ
退役した元軍人の機械化人間。見た目は20代半ばだが実際は老人といってよい年齢
友人だったエナの父、レナードに代わって彼女を守る役目を買って出ている
・ネーヴォ
エナに仕える自我を持つAI。正式名称「NE-VO MS101」
人間以外のあらゆるモノに形態を変えられる。普段は大鷲かエナのブーツの姿を取る
ほぼ全てのコンピュータにハッキングできる、ヴァンダルの活動の要
・サムソン・ゲティスバーグ
インターポールの警視(後、降格して警部)。通称「昆虫おじさん」
だらけきったように見えて中々の切れ者。また政府最重要項目を知っているなど、底の知れない男
・カッツェ・シュミット
インターポールの警部補(こちらも巡査部長に降格)。通称「ドジな美人警官さん」
凶悪犯取締班から左遷も同然にゲティスバーグの下に付けられた
・アナベル・カーライト
文化制定局の局長。ゲティスバーグの元妻
超のつくヘビースモーカーで常に仏頂面
・レナード・ウィンズベル
エナの父。従軍画家
転写眼を持って勝手に様々な戦場を渡り歩き、正式に雇われた時にハルクと知り合う
「ノートルダムの凱旋」という絵を描いたことにより、政治犯として処刑された
・川澄伊空
エナの母。マルドゥークの技術者
マルドゥークや世界政府のマザーコンピュータなど、幾つものオーバーテクノロジーを開発した[[天才]]
太平洋上での実験から行方不明
・アンノウン
DESTの指導者『UMA』を名乗る謎の少年
[[天然]]とは思えない赤い瞳を持ち、「見たもの全てを記憶する」という
【実在する絵画】
・風神雷神図/俵屋宗達
・接吻/クリムト
・ひまわり/ゴッホ
・民衆を導く自由の女神/ドラクロワ
・ゲルニカ/ピカソ
・真珠の耳飾りの少女/フェルメール
・風の花嫁(テンペスト)/ココシュカ
・オフィーリア/ミレイ
・雲龍図/狩野探幽
・The Great Red Dragon and the Woman Clothed in the Sun/ブレイク
・ピエタ/ヴェチェッリオ
・夢の花束/シャガール
・フォリー・ベルジェールのバー/マネ
・Elohim creating Adam/ブレイク
・オニサンティの聖母/ボンドーネ
・最後の審判/ミケランジェロ
以下ネタバレ
・「ノートルダムの凱旋」
DEST指導者[[暗殺]]事件の現場を描いた作品
真の狙撃手だった政府の人間を写していたがために、存在が秘匿され続けていた
・NE-VO MS00
マルドゥークのマザーコンピュータ
ネーヴォを含む101のAIと繋がっており、ネーヴォのシステムの拠り所でもある
・Aio-N 9000
アンノウンの正体。世界政府のマザーコンピュータ「Aio-N 00」の演算能力を利用した初のヒト型自立AI
人類の後継、ポストヒューマンとして世界を導くため、本体との合一を求めているが……
追記・修正よろしく
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