ジョン・モーゼス・ブラウニング

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&font(#6495ED){登録日}:2011/04/13 (水) 15:27:04 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ ジョン・モーゼス・ブラウニング John Moses Browning (1855~1926) アメリカユタ州オグデン (ソルトレークシティがある州) } ジョン・モーゼス・ブラウニングは19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した、アメリカの天才銃器デザイナーである。 日本では「ブローニング」と表記・発音されるが、英語の発音に近付けるならば「ブラウニング」又は「ブラゥニング」が正しい。 近代銃の設計思想を確立した人物であり、現代の銃器にも多大な影響を与えている。 これは彼の設計した銃が現役である事からも明らかである。 ○登場と特許の取得 銃技師である父ジョナサンの長男として生を受ける。 5人の兄弟の中で一番器用であったと言われ、18歳のときには父の仕事を手伝うようになる。 その後父の跡を継いだ彼は24歳の時に&font(#0000ff){レバーアクション式単発ライフル}を開発し特許を取得している。 父親の死後、兄弟で協力し銃の修理とジョンの開発したライフルの販売で生計を立てていた。 このライフルがウィンチェスター社の営業マンの目に留まり、特許と在庫品を8000ドルで売却する事となる。 ウィンチェスター社が大量生産を始めたこの銃は1885年に&font(#0000ff){M1885}として売り出されることになる。 ここから彼とウィンチェスター社の関係が始まる。 ○会社設立とポンプアクション 特許の売却で得た資金で「ブラウニング兄弟商会」を設立。 銃器販売と調整、修理から兄弟の趣味なのか釣り具まで扱っていた。 このころからジョンは銃の設計開発に専念することになる。 &font(#0000ff){M1886}の開発もこのころであり、1886~1932年まで製造され実に16万挺製造された空前のヒット商品となった。 1885年には&font(#ff0000){世界初のレバーアクション式散弾銃}を開発し売りこんだ。 ウィンチェスター&font(#0000ff){M1887}である。 M1887を開発したジョンだが、散弾銃の機構として&font(#0000ff){「ポンプアクション方式」}を考え出す。 現代の散弾銃、民間の猟銃から射撃競技の銃まで、機関部はほぼこれである。 世界初を出した僅か5年後の1890年にまたも&font(#ff0000){世界初のポンプアクション式散弾銃}&font(#0000ff){M1893}を世に売りだした。 Wikiにもある[[ウィンチェスターM1897]]はこれの改良型である。[[ターミネーター2>ターミネーター2(映画)]]のあれ。 ○[[機関銃]]と自動式拳銃 二つの&font(#ff0000){世界初}を生み出したジョンの頭の中にはアイディアがまだあった。 散弾銃の発射時に出るガスを次弾の装填に利用することにより機関銃を開発する。 彼はこれを軍事目的に使用される事を望み(&bold(){※})コルト社へ売り込む。&font(#0000ff){コルト・ブローニングM1895重機関銃}である。 &bold(){※}彼はモルモン教徒であり「強力な兵器が沢山あれば抑止力として戦争は少なくなる」という考えの下での判断。 ガス・オペレーション式機構とベルト給弾方式が使用されておりまたも&font(#ff0000){世界初!!} ちなみにこの機関銃の発明以前は手回しの[[ガトリング砲]]であった。 このガス・オペレーション式機構を使い今度はリボルバーと拳銃を自動化してしまう。この自動式拳銃はコルトM1900であり[[コルトガバメント>コルト M1911(コルトガバメント)]]の原型である。 ○アメリカから欧州へ 自動拳銃のうわさはベルギーのFN社にも伝わり、&font(#0000ff){コルトM1900}の外観を変更した&font(#0000ff){FNブラウニングM1900}を開発する。 約十年間で欧州全土で72万挺を売り上げ、工業生産に貢献したとして国王から勲章を得ている。 しかし、このころからウィンチェスター社と関係は契約金の支払い等からこじれ始める。 最終的には製造権の買い取りを拒否された事により関係は終止符を打たれた。 FN社との繋がりが深くなり家族と共にベルギーへと移住し、1926年にFN社への61回目の訪問時に心臓発作で急死してしまう。 彼の功績をまとめてしまうと、 ・ポンプアクションの発明 ・ベルト給弾式の機関銃の開発 ・ウィンチェスター社製品の開発 ・ガス圧を利用した次弾装填方式の開発 ・セミオートの概念の確立 ・様々な銃器の設計・開発 (下記参照) こんな感じになる。 FNハイパワー・M2重機関銃は未だ現役であることから彼の偉大さが分かるのではなかろうか。 彼の設計した主な銃器 ・FN ブローニングM1900 ・コルトM1900(コルトガバメントの原型) ・コルトM1903 ・FN ブローニングM1910 ・[[FN ハイパワー]] ・ウィンチェスターM1887 ・ウィンチェスターM1897(ポンプアクション式散弾銃) ・コルト・ブローニングM1895重機関銃 ・12.7mm重機関銃M2 弾薬 ・[[.45ACP>.45ACP弾]] 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,5) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 撃つためのデザイン「ブローニング」にて、『高潔なる銃の創造主』とナレーションが言ってた偉人。 -- 名無しさん (2018-09-25 14:10:42) - また、あまりにも功績が多すぎるので銃器類の紹介コーナーで名前が上がるたびに「またブローニングか。」といわれることも… -- 名無しさん (2019-12-05 15:49:47) - ベルト給弾方式の機関銃の試作モデルを軍の担当官とともに試射したところ、軍の希望規格を遥かに上回る弾数を撃ち故障。担当官は大いに満足したが、ブローニングは「本来ならここにある銃弾を一発残らず撃ち尽くせるはずだったのに。」とショックを受けた。っていうエピソード。 -- 名無しさん (2020-01-22 14:08:51) - カラシニコフがいなくても、AKに似た銃は代わりに誰か作ったろうし、ストーナーがいなくても、M16は出る時代が遅くなっても出てきたと思う。しかしブローニングの作品は、ブローニングがいなければ出来上がることがない -- 名無しさん (2020-09-08 11:17:52) #comment #areaedit(end) }
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