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&font(#6495ED){登録日}:2011/03/25 Fri 13:55:01
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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#center(){そしてみんな、笊で海に乗りだした。}
#right(){──エドワード・リア}
『ユダヤ警官同盟(原題:The Yiddish Policemen's Union)』は2007年に発表されたマイケル・シェイボン著作の小説。
2009年に黒原敏行訳の文庫本(上・下)が新潮文庫から刊行されている。
【概要】
基本的に刑事ものなのだが、色んな要素が入り乱れている小説。
ハードボイルドな刑事もの+[[チェス]]が出てくるミステリー+P・K・ディックの『高い城の男』的な歴史改変SF+
おじさんが社会や自身と向き合い再生していく純文学に、ユダヤ人を取り巻く問題、親と子の関係、[[宗教]]問題などを混ぜた感じ……といえばいいんだろうか。
よくわからない。
アニヲタ的には「&font(#ff0000){いい年したおじさん}がいじけたり、強がったり、酷い目に合ったりしながら奔走する姿に&font(#ff0000){萌える}お話」といった所か。
海外ではSF系のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ネビュラ賞──所謂トリプル・クラウン──を獲得。また、ミステリー系のハメット賞とエドガー賞にノミネート。
国内に目を向ければ2010年「このミステリーがすごい!海外編」三位にランクインしている。
【あらすじ】
安ホテルでヤク中が殺された。傍らにチェス盤。後頭部に一発。プロか。
時は2007年、[[アメリカ合衆国]]アラスカ州〈シトカ特別区〉。
流浪のユダヤ人が築いたその地は二ヵ月後に米国への返還を控え、1948年にイスラエルがアラブ諸国との戦争に敗れて以来の〈大離散〉を迎えようとしていた。
再び居場所を失うことから街の人々は不安を抱え、警察もやる気がない。
だが、酒浸りの日々を送る殺人課刑事マイヤー・ランツマンはチェス盤の謎に興味を引かれ、捜査を開始する──。
#right(){──商品紹介文より(一部改変)}
【登場人物】 ※まだまだいます
■マイヤー・ランツマン
本作の主人公。44歳。バツイチ。
シトカ警察署の敏腕刑事だったが、二年前に妻と別れてからアルコール漬けの日々を送る。
暗所恐怖症で元妻に未練たらたらで向こう見ず。&font(#ff0000){萌える}。
&font(#808080){■}ベルコ・シェメッツ
ランツマンの相棒にして親戚。
ユダヤ人とアラスカ先住民トリンギット族のハーフ。妻子持ち。
■ビーナ・ゲルプフィッシュ
元シトカ警察署殺人課刑事、かつ元ランツマンの妻。
物語冒頭で警視となってランツマンたちのいるシトカ警察に戻ってくる。&font(#ff0000){気まずすぎる}。
尚、[[巨乳]]であることを付け加えておく。
&font(#808080){■}エステル=マルケ
ベルコの奥さんで二児の母。元札付き。
■エマヌエル・ラスカー
安宿〈ザメンホフ・ホテル〉で殺されていた薬物中毒の若者。詳しい身元は不明。
どうやら死の直前に[[チェス]]をやっていたようだが……?
&font(#808080){■}イジドール・ランツマン
ランツマンの父親でベルコの叔父。ランツマンをチェス嫌いにした張本人。
作中の時点では既に故人となっている。
■ヘルツ・シェメッツ
ベルコの父親でランツマンの伯父。妻に先立たれてから息子と不仲。
&font(#808080){■}イツィク・ジンバリスト
境界線の知者≠ニ呼ばれるおじいさん。独自の情報網を持ち、街の暗部に詳しい。
■ヘスケル・シュピルマン
ハシディズム系のユダヤ教・ヴェルボフ派の十代目指導者(レベ)。
ヴェルボフ派は〈シトカ特別区〉の中でも大きな勢力を持つ。
&font(#808080){■}アリエー・バロンシュテイン
ヘスケルの秘書。法律に明るい。ヘスケルの娘の一人と結婚している。
噂では不正所得を得た者に自ら処罰を下しているとか何とか。
【食べ物について】
この小説にはやたらと食べ物が登場するのだが、それが妙に美味しそうなのでいくつかご紹介する。
■スリヴォヴィッツ
何回か登場するブランデー。お気に入りのグラスに入れてあおるのがランツマン流。
&font(#808080){■}ワッフル
エステル=マルケのお手製。バターミルクを使ったものと、ミルクに酢を垂らしたものがある。好みで選ぼう。
■棘(いばら)の実のお茶
ジンバリストが出してくれたお茶。ローズヒップの紅茶のことか。[[ジャム]]と糸くずを入れてどうぞ。
&font(#808080){■}ヌードルプディング
ヌードルを卵カスタードで固めて干しブドウをちりばめた料理。[[生姜]]が隠し味。色と形が金の延べ棒に似ている。
■シュテケレ
&font(#ff0000){フィリピン風中華ドーナツ}(原文ママ)。細巻き葉巻の形をしていて、ほんのりバニラの香りがする。
シナモンシュガーをまぶした外はサクサク、中はふんわり。ミルクティーに浸けて眼をつぶり、十秒数えれば、いっそう美味しく食べられること請け合い。
&font(#ff0000){ググってもよくわからない}くせに絶大な存在感を醸し出す逸品。詳細求む。
&font(#808080){■}ヤコヴィー空港のパイ
ヤコヴィー空港にあるパイ屋が作る[[アメリカ>アメリカ合衆国]]風のパイ。遠方からわざわざ食べに来る人がいるほどの人気を誇る。
メニューは日替わりでブラックベリー、バナナクリーム、ココナッツクリーム、アップルクランブルなどかなり豊富。
トッピングでアイスクリームを付けられるのも嬉しい。
【備考・余談など】
コーエン兄弟によって映画化が決定されているとのこと。
追記・修正・その他何でもよろしくお願いします。
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,1)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- シュケテレ、調べてもよくわからなかったけどシャコイっていう油条に近いツイストドーナッツが存在する事とタガログ語でシナモンがkanelaなことはわかったのでこれらが融合してシュケテレっぽい音になった可能性はあると思う -- 名無しさん (2022-06-28 23:07:21)
#comment
#areaedit(end)
}
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#center(){そしてみんな、笊で海に乗りだした。}
#right(){──エドワード・リア}
『ユダヤ警官同盟(原題:The Yiddish Policemen's Union)』は2007年に発表されたマイケル・シェイボン著作の小説。
2009年に黒原敏行訳の文庫本(上・下)が新潮文庫から刊行されている。
【概要】
基本的に刑事ものなのだが、色んな要素が入り乱れている小説。
ハードボイルドな刑事もの+[[チェス]]が出てくるミステリー+P・K・ディックの『高い城の男』的な歴史改変SF+
おじさんが社会や自身と向き合い再生していく純文学に、ユダヤ人を取り巻く問題、親と子の関係、[[宗教]]問題などを混ぜた感じ……といえばいいんだろうか。
よくわからない。
アニヲタ的には「&font(#ff0000){いい年したおじさん}がいじけたり、強がったり、酷い目に合ったりしながら奔走する姿に&font(#ff0000){萌える}お話」といった所か。
海外ではSF系のヒューゴー賞、ネビュラ賞、ネビュラ賞──所謂トリプル・クラウン──を獲得。また、ミステリー系のハメット賞とエドガー賞にノミネート。
国内に目を向ければ2010年「このミステリーがすごい!海外編」三位にランクインしている。
【あらすじ】
安ホテルでヤク中が殺された。傍らにチェス盤。後頭部に一発。プロか。
時は2007年、[[アメリカ合衆国]]アラスカ州〈シトカ特別区〉。
流浪のユダヤ人が築いたその地は二ヵ月後に米国への返還を控え、1948年にイスラエルがアラブ諸国との戦争に敗れて以来の〈大離散〉を迎えようとしていた。
再び居場所を失うことから街の人々は不安を抱え、警察もやる気がない。
だが、酒浸りの日々を送る殺人課刑事マイヤー・ランツマンはチェス盤の謎に興味を引かれ、捜査を開始する──。
#right(){──商品紹介文より(一部改変)}
【登場人物】 ※まだまだいます
■マイヤー・ランツマン
本作の主人公。44歳。バツイチ。
シトカ警察署の敏腕刑事だったが、二年前に妻と別れてからアルコール漬けの日々を送る。
暗所恐怖症で元妻に未練たらたらで向こう見ず。&font(#ff0000){萌える}。
&font(#808080){■}ベルコ・シェメッツ
ランツマンの相棒にして親戚。
ユダヤ人とアラスカ先住民トリンギット族のハーフ。妻子持ち。
■ビーナ・ゲルプフィッシュ
元シトカ警察署殺人課刑事、かつ元ランツマンの妻。
物語冒頭で警視となってランツマンたちのいるシトカ警察に戻ってくる。&font(#ff0000){気まずすぎる}。
尚、[[巨乳]]であることを付け加えておく。
&font(#808080){■}エステル=マルケ
ベルコの奥さんで二児の母。元札付き。
■エマヌエル・ラスカー
安宿〈ザメンホフ・ホテル〉で殺されていた薬物中毒の若者。詳しい身元は不明。
どうやら死の直前に[[チェス]]をやっていたようだが……?
&font(#808080){■}イジドール・ランツマン
ランツマンの父親でベルコの叔父。ランツマンをチェス嫌いにした張本人。
作中の時点では既に故人となっている。
■ヘルツ・シェメッツ
ベルコの父親でランツマンの伯父。妻に先立たれてから息子と不仲。
&font(#808080){■}イツィク・ジンバリスト
境界線の知者≠ニ呼ばれるおじいさん。独自の情報網を持ち、街の暗部に詳しい。
■ヘスケル・シュピルマン
ハシディズム系のユダヤ教・ヴェルボフ派の十代目指導者(レベ)。
ヴェルボフ派は〈シトカ特別区〉の中でも大きな勢力を持つ。
&font(#808080){■}アリエー・バロンシュテイン
ヘスケルの秘書。法律に明るい。ヘスケルの娘の一人と結婚している。
噂では不正所得を得た者に自ら処罰を下しているとか何とか。
【食べ物について】
この小説にはやたらと食べ物が登場するのだが、それが妙に美味しそうなのでいくつかご紹介する。
■スリヴォヴィッツ
何回か登場するブランデー。お気に入りのグラスに入れてあおるのがランツマン流。
&font(#808080){■}ワッフル
エステル=マルケのお手製。バターミルクを使ったものと、ミルクに酢を垂らしたものがある。好みで選ぼう。
■棘(いばら)の実のお茶
ジンバリストが出してくれたお茶。ローズヒップの紅茶のことか。[[ジャム]]と糸くずを入れてどうぞ。
&font(#808080){■}ヌードルプディング
ヌードルを卵カスタードで固めて干しブドウをちりばめた料理。[[生姜]]が隠し味。色と形が金の延べ棒に似ている。
■シュテケレ
&font(#ff0000){フィリピン風中華ドーナツ}(原文ママ)。細巻き葉巻の形をしていて、ほんのりバニラの香りがする。
シナモンシュガーをまぶした外はサクサク、中はふんわり。ミルクティーに浸けて眼をつぶり、十秒数えれば、いっそう美味しく食べられること請け合い。
&font(#ff0000){ググってもよくわからない}くせに絶大な存在感を醸し出す逸品。詳細求む。
&font(#808080){■}ヤコヴィー空港のパイ
ヤコヴィー空港にあるパイ屋が作る[[アメリカ>アメリカ合衆国]]風のパイ。遠方からわざわざ食べに来る人がいるほどの人気を誇る。
メニューは日替わりでブラックベリー、バナナクリーム、ココナッツクリーム、アップルクランブルなどかなり豊富。
トッピングでアイスクリームを付けられるのも嬉しい。
【備考・余談など】
コーエン兄弟によって映画化が決定されているとのこと。
追記・修正・その他何でもよろしくお願いします。
#include(テンプレ2)
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}
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#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- シュケテレ、調べてもよくわからなかったけどシャコイっていう油条に近いツイストドーナッツが存在する事とタガログ語でシナモンがkanelaなことはわかったのでこれらが融合してシュケテレっぽい音になった可能性はあると思う -- 名無しさん (2022-06-28 23:07:21)
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