前巷説百物語(小説)

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&font(#6495ED){登録日}:2011/08/11(木) 02:37:16 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){やつがれの顔を、声を、忘れてしまったのか……。} ◆前巷説百物語 「さきのこうせつひゃくものがたり」は京極夏彦の小説作品。 「巷説百物語シリーズ」の第四作目。 第二作『[[続巷説百物語>続巷説百物語(小説)]]』に於いて言及された、小悪党小股潜りの又市が裏渡世に名を知られる契機となった、ある大悪党との戦いと、若さ故に経験した苦い敗北を描く「妖怪狂言」最初の物語である。 季刊『[[怪>怪(ムック本)]]』誌への掲載を経て、書き下ろしを加えた単行本が07年に角川書店から刊行。 現在は同社から文庫版が、中央公論社から新書版も発売されている。 シリーズの開始された時代から遡る事、実に十年前を舞台としている為にレギュラーキャラクターの顔触れは違うものの(※登場人物は一致している)、以前のシリーズで語られていた情報が確りと活用、破綻も矛盾もしないように綿密に構成されているのは流石である。 【六つの怪異】 #center(){ &blankimg(401 nebutori.jpg,width=76,height=102) ●寝肥 &blankimg(402 oogama.jpg,width=76,height=102) ●周防の大蟆 &blankimg(403 futakuti.jpg,width=76,height=102) ●二口女 &blankimg(404 raijuu.jpg,width=76,height=102) ●かみなり &blankimg(405 yamatiti.jpg,width=76,height=102) ●山地乳 &blankimg(406 kyuuso.jpg,width=76,height=102) ●旧鼠 } 【物語】 #center(){寝肥りでございますという声がした。} #center(){嗄れ声だった。} #center(){顔を向けると五十絡みの小男が立っていた。} ……見聞に訪れた南町奉行所定町廻り同心、志方兵吾が小間物問屋「睦美屋」の奥座敷で見たのは、二十畳にも広がった女房の女主人おもとに潰され悶死した、音吉と云う人転がしの変死体だった……。 口先だけで世の中を渡る双六売りの若造、又市の馴染みの女郎……お葉が四度見受けされ乍らも、また自分を売る理由……。 ある夜に遭遇した偶然から、決して埋まらぬ大損を、あの手この手の「仕掛け」で贖う損料屋「ゑんま屋」の一味と出逢った又市はお葉の損料三十両の肩替わりに「仕掛け」仕事の手伝いをする事になるのだった。 ……やがて、又市ら「ゑんま屋」一味の前に現れる強敵に次々と仲間の命が奪われ……。 ……若き日の又市が味わう苦い敗北と、[[京極堂>中禅寺秋彦(京極堂)]]と並ぶダークヒーロー、御行乞食の又市誕生の物語。 #center(){御行 奉為……。} 【概要】 シリーズ四作目にして初めて明かされる、小股潜りの又市が何故、御行乞食の扮装を纏い、弱き者共の為に有り得ぬ世界を騙り、八方丸く収める「妖怪狂言」の仕掛け人……「化物遣い」となったのかを描く物語。 尚、シリーズの時系列としては「巷説百物語シリーズ」の始まりである事は勿論、姉妹編でもある京極夏彦が江戸時代の傑作怪談を下敷きに描いた二つの幽霊小説『[[嗤う伊右衛門>嗤う伊右衛門(小説)]]』と『覘き小平次』よりも以前の設定となっている。 前述の様に過去を題材としている為にレギュラーキャラクターの顔触れが何時もと違ってはいるが、若き(幼い)頃の山岡百介と山猫廻しのおぎんが登場している他、自作のクロスオーバーに積極的な事で知られる京極夏彦だけに、03年に制作されたアニメ版のオリジナルキャラクターを本編に取り入れる等、シリーズが「直木賞受賞作」の御墨付き作品となっても通俗第一を唱え、全くブレる事の無い読者へのサービス精神には真実に頭が下がる。 【主要登場人物】 ・又市 本作の主役。 口の減らない、威勢だけが良くて頭の回る、それでいて青臭い理想論から逃れる事の出来ない双六売りの若造。 当時は二十代前半から半ばと思われる。 武州の生まれで、以前は大阪を荒らしていた。 ……この頃は異常に人死にを嫌っている。 ・おちか 以前は巾着切り(掏摸)であったと自称する、口喧しくて噂好きの小料理屋の手伝いをして暮らす女。 “何故か”又市に付き纏っており、ぞんざいに扱われても懲りる事が無い。 又市を初めて「小股潜り」の二つ名で呼んだ佳い女。 ・削掛の林蔵 又市が大阪で出逢って以来の腐れ縁で、口先だけが取柄と云う又市の同類。 ある失敗りにより、又市と共に大阪から逃げて来た。 縁起物の商いをしており、道中での情報収集も担当している。 次作『[[西巷説百物語>西巷説百物語(小説)]]』の主人公。 ・長耳の仲蔵 元は大層な役者の落とし胤……とも云われる異相の手遊(玩具)屋。 一方で、獣の腸すら材料として扱う凄腕の絡繰り職人で、舞台用に特撮セットばりの絡繰りを試作している他、「ゑんま屋」の「仕掛け」にも協力していた。 次々作『遠巷説百物語』に再登場しており、南部藩の遠野の山奥に流れ着いていた。 【ゑんま屋】 本来は貸し物(リース)屋が商いだが、裏では悩める人々の損を埋める「損料仕事」を行っている。 又市らとの関係は「必殺シリーズ」の「裏稼業」と「仕事人」と思えば間違いないと思われる。 ・お甲 「ゑんま屋」の女主人で、仇っぽい年増だが少女の様な目つきをした年齢不詳の美女。 通称、元締め。 又市と林蔵を仲間に引き入れる。 ・勝吉 「ゑんま屋」の奉公人で「仕掛け」の繋ぎ役。 背は高いが、がりがりに痩せている。 中盤でお甲と共に人質に取られ……。 ・巳之八 勝吉よりも若い「ゑんま屋」の奉公人。 足が速い。 十代後半位で又市とは仲が良い。 ・久瀬棠庵 本草学者で、薬学や妖物にも詳しい博学の五十絡みの男。 「ゑんま屋」の仕掛けを上手く回す為の手伝いをしている。 又市を見抜いた人物。 ・山崎寅之助 通称、鳥見の旦那。 元は幕府の公儀役人で、無手にして凄腕の剣客。 既に玉泉坊を見知っている又市をして「知る限りで最強」とまで評した程の男だが、小柄な見た目と、普段の口数の多い快活な性格からはそれを窺う事は出来ない。 【役人】 ・志方兵吾 南町奉行所定町廻り同心。 偏見に惑わされない、確固たる信念の持ち主。 ・万三 志方に仕える十手持ち(岡っ引き)。 調子の良い中年だが、なかなかの傑物。 【その他】 ・祭文語りの文作 ・無動寺の玉泉坊 大阪で又市と林蔵が世話になっていた裏渡世の大物、一文字狸の身内で「ある依頼」を「ゑんま屋」に受けて貰い、尚且つその「仕掛け」を手伝う為にやって来た。 何れも、以前のシリーズにて登場済み。 ・御燈の小右衛門 目つきの鋭い長身で髭面の人形職人で、人形作りの腕も神業だが、それ以上に人知を越えた火薬業を操る、本シリーズ「最強」の登場人物。 「天狗」と畏れられる闇の住人乍ら、その性質故に又市との出逢いに喜びを見出す。 ・稲荷坂の祗右衛門 五年前に晒し首になり乍らも生き返ったとされる人外の存在。 身分の低い者を手駒に使い、数々の悪事を裏から操っている。 【余談】 長耳の仲蔵は、元々はアニメ版のオリジナルキャラクターが原案。 巨漢の幻術遣いと云う、アニメでの設定から本作の描写が生まれたと思われる。 又市が「負け」と語る、本作の決着は『[[続巷説百物語>続巷説百物語(小説)]]』所収の『弧者異』にて着けられている。 ※以下、若干のネタバレ #center(){ &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){「御行奉為……」}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){すまなかったな、力不足でよ……。}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){又市はりん、と鈴を鳴らす。死んで行った者達のために。}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){じゃァ達者でな、と言い残して、御行の又市は朱引きの外れの荒家を出て……。}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){江戸の巷に消えた。}}} 道を通せば角が立つ。 倫を外せば深みに嵌まる。 彼誰誰彼丑三刻に、そっと通るは裏の径。 所詮浮き世は夢幻と、見切る憂き世の狂言芝居。 身過ぎ世過ぎで片をばつけて、残るは巷の怪しい噂……。 追記修正 奉為……。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,1) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/08/11 Thu 02:37:16 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){やつがれの顔を、声を、忘れてしまったのか……。} ◆前巷説百物語 「さきのこうせつひゃくものがたり」は京極夏彦の小説作品。 「巷説百物語シリーズ」の第四作目。 第二作『[[続巷説百物語>続巷説百物語(小説)]]』に於いて言及された、小悪党小股潜りの又市が裏渡世に名を知られる契機となった、ある大悪党との戦いと、若さ故に経験した苦い敗北を描く「妖怪狂言」最初の物語である。 季刊『[[怪>怪(ムック本)]]』誌への掲載を経て、書き下ろしを加えた単行本が07年に角川書店から刊行。 現在は同社から文庫版が、中央公論社から新書版も発売されている。 シリーズの開始された時代から遡る事、実に十年前を舞台としている為にレギュラーキャラクターの顔触れは違うものの(※登場人物は一致している)、以前のシリーズで語られていた情報が確りと活用、破綻も矛盾もしないように綿密に構成されているのは流石である。 【六つの怪異】 #center(){ &blankimg(401 nebutori.jpg,width=76,height=102) ●寝肥 &blankimg(402 oogama.jpg,width=76,height=102) ●周防の大蟆 &blankimg(403 futakuti.jpg,width=76,height=102) ●二口女 &blankimg(404 raijuu.jpg,width=76,height=102) ●かみなり &blankimg(405 yamatiti.jpg,width=76,height=102) ●山地乳 &blankimg(406 kyuuso.jpg,width=76,height=102) ●旧鼠 } 【物語】 #center(){寝肥りでございますという声がした。} #center(){嗄れ声だった。} #center(){顔を向けると五十絡みの小男が立っていた。} ……見聞に訪れた南町奉行所定町廻り同心、志方兵吾が小間物問屋「睦美屋」の奥座敷で見たのは、二十畳にも広がった女房の女主人おもとに潰され悶死した、音吉と云う人転がしの変死体だった……。 口先だけで世の中を渡る双六売りの若造、又市の馴染みの女郎……お葉が四度見受けされ乍らも、また自分を売る理由……。 ある夜に遭遇した偶然から、決して埋まらぬ大損を、あの手この手の「仕掛け」で贖う損料屋「ゑんま屋」の一味と出逢った又市はお葉の損料三十両の肩替わりに「仕掛け」仕事の手伝いをする事になるのだった。 ……やがて、又市ら「ゑんま屋」一味の前に現れる強敵に次々と仲間の命が奪われ……。 ……若き日の又市が味わう苦い敗北と、[[京極堂>中禅寺秋彦(京極堂)]]と並ぶダークヒーロー、御行乞食の又市誕生の物語。 #center(){御行 奉為……。} 【概要】 シリーズ四作目にして初めて明かされる、小股潜りの又市が何故、御行乞食の扮装を纏い、弱き者共の為に有り得ぬ世界を騙り、八方丸く収める「妖怪狂言」の仕掛け人……「化物遣い」となったのかを描く物語。 尚、シリーズの時系列としては「巷説百物語シリーズ」の始まりである事は勿論、姉妹編でもある京極夏彦が江戸時代の傑作怪談を下敷きに描いた二つの幽霊小説『[[嗤う伊右衛門>嗤う伊右衛門(小説)]]』と『覘き小平次』よりも以前の設定となっている。 前述の様に過去を題材としている為にレギュラーキャラクターの顔触れが何時もと違ってはいるが、若き(幼い)頃の山岡百介と山猫廻しのおぎんが登場している他、自作のクロスオーバーに積極的な事で知られる京極夏彦だけに、03年に制作されたアニメ版のオリジナルキャラクターを本編に取り入れる等、シリーズが「直木賞受賞作」の御墨付き作品となっても通俗第一を唱え、全くブレる事の無い読者へのサービス精神には真実に頭が下がる。 【主要登場人物】 ・又市 本作の主役。 口の減らない、威勢だけが良くて頭の回る、それでいて青臭い理想論から逃れる事の出来ない双六売りの若造。 当時は二十代前半から半ばと思われる。 武州の生まれで、以前は大阪を荒らしていた。 ……この頃は異常に人死にを嫌っている。 ・おちか 以前は巾着切り(掏摸)であったと自称する、口喧しくて噂好きの小料理屋の手伝いをして暮らす女。 “何故か”又市に付き纏っており、ぞんざいに扱われても懲りる事が無い。 又市を初めて「小股潜り」の二つ名で呼んだ佳い女。 ・削掛の林蔵 又市が大阪で出逢って以来の腐れ縁で、口先だけが取柄と云う又市の同類。 ある失敗りにより、又市と共に大阪から逃げて来た。 縁起物の商いをしており、道中での情報収集も担当している。 次作『[[西巷説百物語>西巷説百物語(小説)]]』の主人公。 ・長耳の仲蔵 元は大層な役者の落とし胤……とも云われる異相の手遊(玩具)屋。 一方で、獣の腸すら材料として扱う凄腕の絡繰り職人で、舞台用に特撮セットばりの絡繰りを試作している他、「ゑんま屋」の「仕掛け」にも協力していた。 次々作『遠巷説百物語』に再登場しており、南部藩の遠野の山奥に流れ着いていた。 【ゑんま屋】 本来は貸し物(リース)屋が商いだが、裏では悩める人々の損を埋める「損料仕事」を行っている。 又市らとの関係は「必殺シリーズ」の「裏稼業」と「仕事人」と思えば間違いないと思われる。 ・お甲 「ゑんま屋」の女主人で、仇っぽい年増だが少女の様な目つきをした年齢不詳の美女。 通称、元締め。 又市と林蔵を仲間に引き入れる。 ・勝吉 「ゑんま屋」の奉公人で「仕掛け」の繋ぎ役。 背は高いが、がりがりに痩せている。 中盤でお甲と共に人質に取られ……。 ・巳之八 勝吉よりも若い「ゑんま屋」の奉公人。 足が速い。 十代後半位で又市とは仲が良い。 ・久瀬棠庵 本草学者で、薬学や妖物にも詳しい博学の五十絡みの男。 「ゑんま屋」の仕掛けを上手く回す為の手伝いをしている。 又市を見抜いた人物。 ・山崎寅之助 通称、鳥見の旦那。 元は幕府の公儀役人で、無手にして凄腕の剣客。 既に玉泉坊を見知っている又市をして「知る限りで最強」とまで評した程の男だが、小柄な見た目と、普段の口数の多い快活な性格からはそれを窺う事は出来ない。 【役人】 ・志方兵吾 南町奉行所定町廻り同心。 偏見に惑わされない、確固たる信念の持ち主。 ・万三 志方に仕える十手持ち(岡っ引き)。 調子の良い中年だが、なかなかの傑物。 【その他】 ・祭文語りの文作 ・無動寺の玉泉坊 大阪で又市と林蔵が世話になっていた裏渡世の大物、一文字狸の身内で「ある依頼」を「ゑんま屋」に受けて貰い、尚且つその「仕掛け」を手伝う為にやって来た。 何れも、以前のシリーズにて登場済み。 ・御燈の小右衛門 目つきの鋭い長身で髭面の人形職人で、人形作りの腕も神業だが、それ以上に人知を越えた火薬業を操る、本シリーズ「最強」の登場人物。 「天狗」と畏れられる闇の住人乍ら、その性質故に又市との出逢いに喜びを見出す。 ・稲荷坂の祗右衛門 五年前に晒し首になり乍らも生き返ったとされる人外の存在。 身分の低い者を手駒に使い、数々の悪事を裏から操っている。 【余談】 長耳の仲蔵は、元々はアニメ版のオリジナルキャラクターが原案。 巨漢の幻術遣いと云う、アニメでの設定から本作の描写が生まれたと思われる。 又市が「負け」と語る、本作の決着は『[[続巷説百物語>続巷説百物語(小説)]]』所収の『弧者異』にて着けられている。 ※以下、若干のネタバレ #center(){ &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){「御行奉為……」}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){すまなかったな、力不足でよ……。}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){又市はりん、と鈴を鳴らす。死んで行った者達のために。}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){じゃァ達者でな、と言い残して、御行の又市は朱引きの外れの荒家を出て……。}}} &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){江戸の巷に消えた。}}} 道を通せば角が立つ。 倫を外せば深みに嵌まる。 彼誰誰彼丑三刻に、そっと通るは裏の径。 所詮浮き世は夢幻と、見切る憂き世の狂言芝居。 身過ぎ世過ぎで片をばつけて、残るは巷の怪しい噂……。 追記修正 奉為……。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,1) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() #comment #areaedit(end) }

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