Dr.くれは

登録日:2019/12/10 (Tue) 23:47:21
更新日:2024/03/13 Wed 09:59:08
所要時間:約 6 分で読めます




ハッピーかい?

漫画『ONE PIECE』の登場人物。

●目次


【プロフィール】

本名:くれは
異名:魔女、ドクトリーヌ、マスターオブ医者
肩書:ドラム王国医者→サクラ王国医者
年齢:139歳→141歳(新世界編)
身長:188cm
誕生日:9月8日
星座:乙女座
血液型:S型(現実だとO型)
出身地:偉大なる航路・楽園・ドラム島・サクラ王国(旧ドラム王国)
初登場:単行本15巻・第134話・『Drくれは』
好物:酒・梅干し
笑い方:ヒーッヒッヒッヒッヒッ
口癖:ハッピーかい?、若さの秘訣かい?
CV:野沢雅子

【概要】

偉大なる航路前半に位置するドラム島・サクラ王国の医者。
麦わらの一味の船医チョッパーの医術の師であり、ヒルルクと共にもう一人の育ての親ともいうべき存在。

【人物】

白い長髪にわし鼻、二重に掛けたサングラスと眼鏡が特徴の老婆。
口癖は「ハッピーかい?」。
年齢はなんと初登場時で139歳。当然、この139歳という年齢はこの漫画の現在進行形で生きている人間の中では最高齢である。当然身長からして巨人族の筈もなく、巨人族もびっくりなれっきとした超人である。

非常に逞しい人物で、腰一つ曲がっていないばかりか、冬島にもかかわらず年中へそ出しルックだったり酒瓶を片手に飲み歩いているなど実に年齢不相応な若々しさ(?)である。
顔以外の体格やプロポーションは、ナミボア・ハンコックら妙齢の女性並み。
ドアを真っ二つに殴り飛ばしたり、レンガ造りの壁を蹴り飛ばしたりとその身体能力も年齢から考えると異常極まりない。

明朗快活な性格で「ヒーヒッヒッヒ」という笑いを絶やさない。
抜け目のなさもナミといい勝負で、本編での二人のやり取りは見物である。

「ばあさん」や「ババア」などと年寄り扱いする言葉は禁句で、怒らせるとナイフを投げつけながら追い回したりと非常に危険。
ただし「おばあちゃん」呼びは許容範囲な様子。

聞いてもないのに「若さの秘訣かい?」といって「聞いてねえよ‼」と突っ込まれるのがお約束。

医療大国のドラムでも特に優れた医術の持ち主で、『マスターオブ医者』と称されるほどだが、同時に莫大な報酬を請求する。
例としてココアウィードのある飲食店で足が病気になっていた子供のタマチビを治療した際、生活用品や食料諸々と店の財産の半分を請求した。
神出鬼没な点もあわせて「魔女」と呼ばれ恐れられている。
ただし単にがめついだけではなく、素直に感謝されたり懇願されて心動かされた時には治療費をまけたり免除するなど医者としての心も持ち合わせている。
自分の前から患者がいなくなるのは治った時か死ぬ時というのを一種のモットーにしており、完治しないままでいることを良しとせず、病み上がり間もないまま城を出ようとしたナミにメスを片手に床ドン、背骨にヒビが入ったまま戦おうとしたサンジを飛び蹴りで気絶させるなどかなり強引に止めている。
あくまで報酬よりも患者の完治を優先しているのがうかがえる。
国民達もそのがめつさを苦々しく思ってはいたが、他に頼れる医者がいなかったことや子供達は素直に彼女を慕っていたため、頼らざるをえなかった。

病気や人の心の弱みをハッピーと称しているが、これはSBSによれば、「病気でない時がいかにハッピーなのかが良くわかるから」という意味合いからである。
若さの秘訣もハッピーでいることらしい。

ヒルルクとは出会うたび憎まれ口をたたき合う腐れ縁の間柄だったが、『医療を通じて人を救う』という信念を同じくしていたこともあり嫌っていたわけではなく、彼の息子同然だったチョッパーを死に際に託され引き取った。
チョッパーに対しても表面上には出さないものの、『ドクトリーヌ』と呼ばせ我が子同然に思っており、自身の持つ医療技術全てを叩きこんだ。

【来歴】

時系列は新世界編基準。

◆過去

ワポルの医者狩りから独りで免れ続け、ヒルルクがとんだやぶ医者であてにならなかったこともあり、ドラム王国唯一の医者として民衆の治療に携わっていた。

約8年前、死期が近づいたことを悟ったヒルルクに自身の研究のために延命治療を頼まれ、渋々ながらも受け入れる。
しかしそれからしばらく後、隠れ家を訪れた際にワポルの罠によってヒルルクが単身でドラム城に向かったことを知る。
自決覚悟だと語った時、チョッパーから猛毒のアミウダケで作った薬をヒルルクに飲ませたことを知らされる。
激昂しチョッパーを殴りつけるも一連の経緯を知り、それがチョッパーの気持ちに報いるためのヒルルクの行為だと涙ながらに語った。

この世に万病に効く薬なんてモンはありゃしないんだ だから医者がいるんだよ!!!
いいかい優しいだけじゃ人は救えないんだ!!!
人の命を救いたきゃそれなりの知識と医術を身につけな!!!
腕がなけりゃ 誰一人救えないんだよ!!!!

非情な現実を突きつけられたチョッパーは急ぎドラム城へ向かうもすでにヒルルクは自害し果てた後だった。
チョッパーの必死の懇願を受けて、彼を正式に引き取った。
また、時期は不明だが、チョッパーが開発したランブルボールの副作用の危険性についても指摘している。

◆偉大なる航路編

ドラム王国編

麦わらの一味がドラム王国を訪れるより少し前、黒ひげ海賊団の襲撃でワポル達が逃げ出しもぬけの殻となったドラム城をヒルルクの墓標代わりとして移り住んでいた。

リトルガーデンで熱病に感染したナミを連れたルフィサンジがドラム城を目指していたのだが、その時はビッグホーンの隣町のココアウィードに出向いており、ドルトンの案内でウソップビビが探しに向かうも既に立ち去った後だった。

城に帰還した直後、重病のナミと、熊並みの体格を持つ凶暴なウサギ「ラパーン」の群れの襲撃で雪崩に巻き込まれ重傷のサンジ、その二人を担いでドラムロックを素手で登り全身凍傷になっていたルフィの三人をチョッパーが発見し、治療を行う。

ぬけぬけと戻ってきたワポル達がルフィ達によって撃退された後、ナミから武器庫の鍵*1を取引条件に持ちかけられ、治療費の免除*2を認める。
医者としての矜持からか鍵をもらっても退院許可は出せないと口では言ったものの、実質見逃す形で退院させる。
その後ルフィに勧誘されたチョッパーが別れを告げにくるも、これを怒りの形相で反対し追い出す。
しかし、湿っぽいのは嫌いだからとわざと突き放すような態度をとったのだった*3

さぁ…行っといで、バカ息子…

満開のヒルルクの桜と共に祝福と惜別の入り混じった親心でチョッパーを見送るのだった。

一味が島を出航してからほどなく、ドルトンの部下が一人、数日前に黒ひげを追って町にやってきたの伝言を知らせにやってくるのだが、この時初めてルフィの手配書を目にし、ふとゴール・D・ロジャーについて知っているかと周囲に問いかける。
だがドルトン達は『ゴールド・ロジャー』の呼び名は知っていても『ゴール・D・ロジャー』という呼び名は初耳であった。
どうやらチョッパーはとんでもないやつについていったのだとくれはは悟った。

生きてたのか “D"の意志は…

ウォーターセブン編

ドラム城に変わらず居住。
ラパーンをペット?として乗りこなしている。

チョッパーが50ベリーの賞金首になったことを村に住んでいたドルトンから教えられ、新聞記事にのったチョッパーの写真を見て嬉しそうにしていた。

◆新世界編

2年後にはワポルお抱えだった医師団『イッシー20』を『イッシー100』まで拡大するなど、サクラ王国の医療を支えている。

世界会議編

世界会議に向かうドルトン国王に、船医として若干強引に同行。…乗り慣れたラパーンも一緒に。

マリージョアにてビビと再会した際には、素性を知っていれば治療費をふんだくってやったのにと冗談交じりに当時のことを懐かしんでいる。
また、ワポルが新たに興した悪ブラックドラム王国を加盟させた世界政府を落ち目呼ばわりしている。

世界経済新聞のカメラマン相手にカメラ目線で笑顔を向けるなど相変わらずの様子を見せており、この際の写真が掲載された新聞で彼女の健在を確認したチョッパーは涙し、サンジと一緒になって記事をくりぬいていた。

【余談】

  • Dの一族との関係
作中で初めて『D』について言及した人物。
本来政府の一部の人間や同時代の海賊達しか知らないロジャーの本名についても知っており、本人の年齢も相まり何か関係があるのではないかと思われる。

  • ケスチア
彼女とチョッパーが治療したナミのケスチアだが、『ツツガムシ病』という名称で知られる実在の病気である。
作中では絶滅したとされているが現実では現存しており、東南アジアをはじめ日本でも時折感染者がみつかっている。

  • 担当声優
ドラゴンボール』の孫悟空役などでお馴染み野沢雅子氏が声を担当。
ルフィ役の田中真弓氏が息子に「もし母ちゃんが死んだら、ルフィ(の役)は野沢雅子しかいない。」と言われ、「私より年上を指名してどうするのよ!」とツッコんだという話を知り、笑いながら「真弓、演るよ」とGOサインを出したという話がある。

ココアウィードから城へ帰る途中で、寒中水泳後、船に戻れず迷子のゾロと遭遇し、ソリに乗せてほしいと頼まれるも「ばあさん」呼びされたためご丁寧に殴り飛ばしている。

また、ルフィやサンジを追いかけ回す際に包丁を多数投げてくる山姥っぷりを見せているが、アニメ版では自主規制?のためか、包丁ではなく全身に斧・剣・槍・モーニングスターなどのフル武装で追いかけ、更にそれらを投げつけてきた
余計物騒になっている気が…。

ちなみにパラレルワールドの劇場版『冬に咲く奇跡の桜』ではナイフを投げまくっており、原作に近くなった。

  • 実写
indeedのイベントで、夏木マリ氏がくれはを演じた。
「もしもワンピースが実写化されたら」というネット等でのキャスティングで氏の名前があがることもしばしばあったが、そのハマり具合で一時話題になった。

  • 若さの秘訣
フィクションでは数百年の時を生きる人間が登場することなど割とザラにあるが、『ONE PIECE』世界では常識離れの体格の人間が多数登場する反面、年齢については意外なほど現実世界の基準に近く巨人族のような種族でない限り100歳以上の年齢であると明言されているキャラクターはほぼいない。
そんな中、彼女は(多分)普通の人間でありながら、異様な長寿かつ健康体であり、物語が進むにつれてますます実年齢とそれにそぐわない異常な若々しさが謎めいてきており、「本気で知りたい」と願う読者が増加傾向にある。


追記・修正の秘訣かい!?


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  • 老婆
  • 鬼ババア
  • 漢女
  • 141歳
  • 全世界人気投票125位
  • 初登場が偉大なる航路突入~アラバスタ編終了まで

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最終更新:2024年03月13日 09:59

*1 ワポルからこっそりすっていた

*2 武器庫の鍵がなければ治療費として船の積み荷と有り金を総取りする気だった。メリー号だけは残してくれる気だったとも言えるが。

*3 チョッパーのことを見越して、彼の医療道具を一式事前にそりに積み込んでいた