赤木リツコ

登録日:2018/08/25 Sat 17:27:20
更新日:2024/02/13 Tue 10:17:07
所要時間:約 6 分で読めます






最近の男というのは、須らく自分にしか興味ないのよ。


赤木(あかぎ)リツコとは、『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ及び『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』に登場するキャラクターである。

プロフィール

生年月日:1985年11月21日
年齢:30歳
血液型:B型
声優:山口由里子

人物

特務機関NERV(ネルフ)本部にて技術開発部技術局第一課に所属する女性。
E計画の中心人物としてEVAの開発に携わっており、スーパーコンピューター「MAGI」の管理も任されている。
同僚の葛城ミサト加持リョウジは大学時代からの友人。直属の部下である伊吹マヤからの信頼は厚く、尊敬や憧れ以上の同性愛に近い憧れを抱かれている。

MAGI開発者の赤木ナオコ博士の娘。
ネルフの総指令である碇ゲンドウとは愛人関係であり、彼が極秘で推し進めている「人類補完計画」にも加担している。その関係で、一般職員には知らされていないネルフの秘密を多く知っている。

眉毛は太く、左目の泣きボクロが色っぽいクールビューティ。髪型はセミロングで、大学時代から金色に染めている。
勤務中は紫のハイネックシャツ、黒のタイトスカート、ストッキングを着用し、その上に白衣を着ている。

コーヒー好きであり、デスクワーク中もよくホットコーヒーを欠かさず飲んでいる。
ヘビースモーカーでもあり、デスクにある灰皿は常に彼女の口紅付きの吸殻で一杯になっている。
猫の小物を集めるのが趣味。猫を飼っていた事もあるが、祖母に預けた後で死亡してしまったらしい。

冷静沈着かつ理知的な人物で、現実的な思考を持つ。
不測の事態にも冷静に対処し、状況を見極めて最善の策を講じる。
常にデータに基づいて行動しているため時には非情とも思える判断を下す事があり、碇シンジ等のEVAパイロットの心情や人命を軽視した作戦を発案する事もよくある。
そのため感情論で動きがちなミサトと作戦の方針で衝突する事もよくあるが、自らの職務には誇りを持って取り組んでおり、
自分の失敗は全て自分で拭おうとする強い責任感も持っている。
プライベートでは一転してとっつきやすい面も見せるようになるが、その際にも常にクールに振舞っており、加持と一緒にミサトをからかったりする事もある。

MAGIの管理等ネルフの技術的な側面を一手に引き受けているだけあって、技術者としての能力は一流。
普段はEVAやMAGIのメンテナンスとシンクロ実験等で得たデータの整理を行っているが、使徒殲滅作戦の時には戦術指南も行う。
イロウルにネルフのシステムが侵食されそうになった際には、時間がない状況の中でイロウルの特徴を把握して自滅促進プログラムを作成、
それを送り込んでイロウルを自壊させる事に成功している。
判断力も優れており、イロウルが侵入してきた時にはプログラムの処理速度を遅くするようオペレーター達に指示を出し、対策を立てるための時間を稼ぐ事が出来た。


劇中での活躍

TVアニメ版

サキエル襲来時にわけも分からずネルフに呼び出されたシンジと会い、躊躇なくEVA初号機に乗るよう指示する。
当然シンジに「嫌だ」と拒否されるが、彼が搭乗を決意し感覚だけを頼りに初号機を動かした時には「動いた…」と素直に驚いていた。
その後も作戦補佐として数々の使徒殲滅作戦に携わっていくが、意見の食い違いによってミサトと度々衝突する場面も多かった。
イロウル侵入時には持ち前の技術力を駆使してEVAを一切使用する事無く使徒を殲滅する活躍を見せ、シンジが初号機に取り込まれた際にはサルベージ計画の指揮を執っている。

+ 過去
2003年。この頃はまだ高校生であったが、まだネルフがゲヒルンだった頃にゲンドウや冬月コウゾウと出会っている。
第2東京大学に進学した時にミサトや加持と知り合い、良き友人となった。
大学卒業後はゲヒルンへの正式入所が内定。だがふとした事でナオコがゲンドウの愛人である事を知ってしまう。
それ以降はナオコに対し複雑な感情を抱くようになり、ナオコを“科学者”としては尊敬しつつ“女”としては嫌悪するようになった。
2010年。MAGIシステムが無事完成するが、ナオコがとある事件によって自らの命を絶つ。
そのすぐ後でゲヒルンがネルフとして再編され、MAGIの管理を任されるようになる。
それと同時にゲンドウの計画に加担するようになり、ほどなくしてゲンドウと男女関係を持つようになった。
ちなみにMAGIはナオコの「科学者」「母親」「女」の3種類の人格が移植された人格移植OS第一号である。
言わばナオコの頭脳そのものでもあるためリツコのMAGIに対する思い入れは誰よりも強く、たまにMAGIをナオコと同一視し「母さん」と呼びかける事もある。

だがミサトがネルフの暗部を知った頃から彼女に不信感を持たれるようになる。
そしてゼーレから尋問された際に自分は綾波レイの替わりに過ぎなかった事を思い知らされ、報復としてターミナルドグマにあった大量のレイの“容れ物”を全て破壊した。
その後はネルフの一室に幽閉され、ゲンドウから「君には失望した」と冷たく突き放される。

旧劇場版

ゼーレがネルフのシステムにハッキングを仕掛けてきた時に拘束が解かれ、MAGIにプロテクトをかけて侵入を阻止した。
そして戦略自衛隊にネルフ本部が襲撃されている最中にセントラルドグマ最深部でゲンドウを待ち構え、MAGIを自爆させて心中しようとする。
しかしMAGIの中にあった「ナオコの女としての人格」が自爆を拒否した事で心中は失敗。
最後の最後でMAGIの中のナオコに裏切られてしまい、ゲンドウに「赤木リツコ君。君は本当に………*1」と言葉をかけられた後で「嘘つき」と返し、彼に射殺されてしまった。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

基本設定は特に変わっていないが、ゲンドウと愛人関係である事は特に示唆されていない。
旧作以上に仕事の虫であるようで、プライベート時でも制服でいる時が多い。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

『破』から14年が経過した『Q』では旧ネルフスタッフを中心に結成された反ネルフ組織「WILLE(ヴィレ)」の戦艦「AAA ヴンダー」の副長を務めている。
年齢は44歳。髪型はベリーショートとなっている。
ゲンドウのいる現ネルフと対立する立場となっているため、旧作ほどゲンドウと親密な関係にはなっていないようである。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

引き続きヴィレの副長として登場。
冒頭のパリ解放作戦にはマヤや北上ミドリといったヴィレクルーと共にL結界封印柱の復元オペ作業を行う。
直後に封印柱復元阻止のためにNERVの冬月副司令が大量のエヴァMark.04シリーズを送り込んできたので、マリと連携して撃退を要請する。この時、Mark.04シリーズが放ってきた陽電子砲に耐えるために、エヴァ8号機が戦艦をバリアにするのだが、リツコさんはなんと険しい顔で衝撃にもビクともせず、仁王立ちしていた。

+ ネタバレ注意
物語中盤、親友のミサトに対して 『そう簡単にリョウちゃんへの思いは断ち切れないわね。』 と問いかけたり、ヴンダーへ戻ってきたシンジ 『息子と同じく合わないの?』 と言ったりと、ミサトのことを気にかけている様子である。
本作最大の山場である 『ヤマト作戦』 でミサトが『25分で作業を中断、30分で出撃します。』と言っているのに対して、『20分で作業を中断、25分で出撃します。』とまさかのさらに時間を早めるという鬼畜の所業を見せている。

ヤマト作戦中は旧南極に突如現れた冬月副司令が搭乗するNHGシリーズ(通称NERVヴンダー)の二番艦『エアレーズング』やさらにその後現れた三番艦『エルブズュンデ』に対して、『やはり完成していたの!?』と驚くシーンがある。ありえないわ!!!
旧南極で『黒き月』をつかった新たなる槍の作成を目撃し、ガフの部屋の向こう側=マイナス宇宙についても発言していた。
リツコは予め知っていたようだが、四番艦『ゲベード』が現れないことに疑問を持った瞬間にヴンダーはゲベードによって串刺しにされてしまった。

そしてヴンダーの甲板上に現れた本作の黒幕、碇ゲンドウとミサトと共に対峙、ゲンドウが喋り始めたその瞬間に銃を放って顔のバイザーを直撃させた他、さらに数発撃ち込んでゲンドウの頭がやべえことになったが、ゲンドウは既に サイボーグとかそういうのを超えたレベル になっていた為、排除は失敗した。

その後、覚悟を決めたシンジと対面し、シンジのプラグスーツを彼に渡すと、ミサトと共にロンギヌスの槍、カシウスの槍に代わる新たな槍、 『ガイウスの槍』 をつくるために奔走するのだが、リツコは『サンプルはさっきのものしかないのよ?』*2と言うが、ミサトは 『リツコには充分でしょ。』 と返し、リツコは『無茶言うわね。』と返した。
ちなみにこの後判明するのだが、シンジの本当のシンクロ率は 『無限大』 であり、リツコはこれが限りなく0に近い数値だった為、シンジのシンクロ率を0と誤認した説が浮上した。

本当にこの後、ヴンダーの脊髄部分を使ってガイウスの槍をつくってしまった。この人冬月先生に次ぐほどのチートなのでは?

そして最後は、ミサトから『息子や生き残った人々のことをお願い。』と言われ、リツコは『分かってる…ミサト、ベストを尽くすわ。』と親友と最後の会話をした後に戦線を離脱した。

ネオンジェネシス後の動向は不明だが、シンジ曰く『時間も世界も変えない』らしいので、ネオンジェネシス前の記憶(『序』から『Q』までの記憶)は何かに変えられ、人間関係などは変わらずエヴァンゲリオンがいなくなった世界でマヤや元ヴィレクルー達と楽しくやっているのだろうか?


他作品での活躍

新世紀エヴァンゲリオン2

各主要人物に個別シナリオが用意されている本作。
彼女にも「女は炎」というシナリオが用意されているが、そのシナリオは…

ゲンドウとの関係に嫌気がさしてきたリツコが
「もし自分がゲンドウだけのものではなくなったら彼はどのような顔をするのだろう」と思い立ち、
主要男性キャラを手当たり次第に色香で虜にしさていく

…という驚愕の内容となっている。
その対象には未成年であるシンジ・トウジケンスケも含まれており、公式ホモ使徒であるカヲルをもその美貌で惑わしていく。また女性であるマヤにも手を出す事も出来る。
最終目標は復讐の対象であるゲンドウを屈服させる事。あのゲンドウがリツコの前に跪き、言いなりになっている姿は一見の価値あり。


新世紀エヴァンゲリオン タイピング-E計画

1999年に発売されたPC用タイピングゲーム。例の太鼓の画像の元ネタである。
アニヲタ諸君は 胸にサラシ、頭にねじり鉢巻きを巻いて大太鼓を叩く爽やかな表情のリツコ という画像を見た事が無いだろうか?
何故太鼓なのか、何故サラシにねじり鉢巻きなのか、何故そんなシュールな絵にエヴァ初号機の覚醒シーンの台詞が妙にマッチするのか……
という色んな意味で笑いを誘うアレ、通称『 太鼓リツコ 』、『 どんがどんが 』である。
本作のおまけステージの一つをクリアすると見る事ができる。
つまり 「太鼓を叩くリツコ」の画像はコラやファンアートなどではなく、れっきとした公式絵なのである。
ただし「人の域に留めておいたエヴァが本来の姿を取り戻していく~」という台詞の文字の部分だけは非公式に後から追加されたコラである。

ともあれ「クールで知的」を地で行く彼女が 祭りの恰好で大太鼓を叩く 、しかも やらされている風でもなく、普通に良い顔をしている という画は、
本来の彼女のキャラ性からしてまずあり得ない、 あまりに面白過ぎる構図 という事もあり、相当なインパクトを残している。
リツコと言えば太鼓、太鼓と言えばリツコ という印象の視聴者も少なくなく、
中には太鼓リツコのコスプレでDECISIVE BATTLE*3に合わせて太鼓を叩く動画を動画サイトに投稿した者までいる。
ある意味、最も有名なギャップ萌えと言えるのかもしれない。


スーパーロボット大戦シリーズ

現実的な思考の持ち主であるため、ニュータイプの能力やロム・ストールの合身等、論理だけでは説明出来ないものを目の当たりにする度に
「非常識」「非論理的」等と口にしている
その反面、猫好きであるので猫の姿をしたファミリア(使い魔)のクロとシロに興味を示し、
「ファミリアという非現実的なものを認める事になるけど」と突っ込まれると「可愛いからいいの」と返した事もある。
ストーリーでは原作どおり終盤でゲンドウに撃たれて死亡する事が多いが、ゲンドウを見限ってプレイヤー側に付き生き残る展開もあったりする(F完結編)。





ここに並ぶレイと同じ物には魂がない。ただの入れ物なの。

だから壊すの。憎いから。
この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 新世紀エヴァンゲリオン
  • エヴァ
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版
  • 赤木リツコ
  • 山口由里子
  • NERV
  • ネルフ
  • ヴィレ
  • 科学者
  • 博士
  • 技術者
  • 副長
  • 金髪
  • 冷静
  • クール
  • 才女
  • 白衣
  • 先輩
  • 喫煙者
  • ヘビースモーカー
  • 愛猫家
  • 博士
  • 何故かなかなか立たなかった項目
  • 泣きぼくろ
  • 大太鼓
  • リッちゃん

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月13日 10:17

*1 無音声なので何と言ったかは不明。ただし声優の山口さんは庵野監督から唯一あの発言の中身を知らされているらしい。ちなみに漫画版では「愛している」となっている。

*2 冬月が見せた黒き月をつかった槍の作成方法のこと。

*3 ヤシマ作戦等でお馴染みの作戦中のBGM