真アサシン(Fake)

登録日:2023/03/05 (日) 02:30:00
更新日:2024/02/14 Wed 00:43:32
所要時間:約 8 分で読めます





異郷の天空を名乗りし、夕星の残光よ

祖の持つ原初の刃に成り代わり……
汝に、晩鐘を届けに来た


Fate/strange fake』に登場する二人目の暗殺者サーヴァント。白い髑髏面の暗殺者。
登場自体は割と早い方だったが、長らく素性や能力の大部分が伏せられていた。


●目次


【データ】

マスター:ファルデウス・ディオランド
真名:ハサン・サッバーハ
性別:男
身長&体重:影ゆえに存在しない
属性:秩序・悪
筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具
D C C D E EX

【スキル】

◆クラス別スキル
気配遮断:EX

◆スキル
影灯篭:A
影から魔力を得ることで霊体時は魔力供給をほぼ必要としない。
ステータスの隠ぺいも可能で、マスターにすら隠してしまう。

幽弋:A
影として蠢き、影のある場所ならどこにでも移動できる。
影から影への移動時は敏捷がA+になる。


【人物】

プロフィールにもある通り身長や体重を持たず影と一体化しており、影に浮かぶ白い髑髏面として人前に現れる。
召喚後に『自身の命を懸けてでも貫く信念があるか?』と問いかけ、その後も『その信念は人を殺めてでも成したいものか』『信念を違えればそれは呪いとなって返ってくる』など、信念に重きを置く問いを重ねたが、それらにファルデウスが応えたことで彼の刃となって動く。

アサシンらしく隠密能力に優れており、マスターのファルデウスですらその気配を察知できず、当初ファルデウスは召喚を失敗したのかと疑うほどであった。
一方でその声や雰囲気はアサシンらしい死を感じさせるものではなく、むしろ不自然なまでに「何もない」と感じさせるような、逆に不気味なものとなっている。

聖杯に望むことはないが、それ以上に自身は願望器に望む立場ではないとも語る。聞いているか聖杯を求めたハサン達。
だが望みが無ければ座から呼び出されないので彼にも望みはあり、それは「自身の役割が終わりを迎えたか確かめる」という謎めいたもの。

同じ聖杯戦争にて出会った狂信者に対しては「我ら(ハサン)とは違うものである」としつつも、
その在り方は「我らが守るべき民であり、我が身を捧げし信仰である」として認めており、彼女がイシュタルやグガランナを倒すために捨て身の行動に出ようとしていたのも制している。
難解な言い回しや言葉の足らなさ故に狂信者はその言葉の全てを理解できなかったが、彼女と話している時の真アサシンは不気味な暗殺者ではなく、迷いし者を導こうとする立派な先達であった。


【素性】

真名は前述の通りハサン・サッバーハである。それに間違いはない。
だが彼はハサンの中で最も異質な存在であり、他のハサンらとはその在り方が大きく異なる。

+ その正体※8巻ネタバレ
彼は元々、暗殺教団に所属する者ではなかった。
暗殺教団とは別の組織によって魔術や錬金術、呪術や科学まで駆使してその身を造り替えられた■■■であり、その組織の『影』として組織のために■しを繰り返していた。
遂にはその組織をも■■■■■し、■へと落ちかけていた所を■■に拾われ、■■とその信仰心に救われる。

(ここからしばらくは記憶の欠落が激しく、解読不能)

いつしか彼は初代ハサンが住まうアズライールの聖廟を目指し、いくつもの試練を乗り越えて遂にはたどり着いてしまう。
初代ハサンと対面した彼は自らが辿ってきた人生が『"初代の影"になる』ためのものだったと悟り、「永遠に幽明を彷徨うつもりか?」と言われながらも白刃を受け入れた。

そうして一人の『影』が生まれ、その存在は歴代のハサンにのみ伝えられることとなる。
生者と死者の狭間に焼き付けられた影、『幽弋のハサン』と呼ばれるものとして。




【戦闘力】

クラス別スキルの気配遮断:EXは世界と同化することで、A+という最高クラスの気配感知を持つランサーですら真アサシンが実体化するまでその存在を認識することが出来ない、間違いなくダントツの隠密スキルである。
ランサーは真アサシンを発見した時に「突然それが"あった"という認識で上書きされたような感覚」と表現した。
攻撃に転じても他のハサンらの隠密時と同等のA+とあまりにも規格外。ちなみに狂信者ちゃんはA-。
これに影灯篭:A幽弋:Aを組み合わせることで、低燃費であらゆる場所へと素早く潜り込み、相手の背後を取ることが出来る。まさしく暗殺者と言えよう。

これらに加えて、光を飲み込む■■■■の空間を生み出し、その空間内では"厚みの無い刃"による攻撃を仕掛ける。
この攻撃に物理的な防御は一切通じず、高位の魔術師やサーヴァントによる魔力防御が必要となり、しかも一度防がれれば二枚の刃に、それが防がれれば三枚に、それでもなおなら四枚……と、その刃の数は半永久的に増え続けていく。
並のサーヴァントであれば、これだけでどうしようもないという。

これらの強力なスキルと釣り合いを取るかのようにステータスは低めだが、アサシン自体が直接戦闘向きのクラスではないので大きなデメリットにはならないだろう。
幸運Eだけは見過ごせない部分ではあるか。あるいはファルデウスの幸運に引っ張られているか。

ただ、これらの能力はいずれも彼の本質ではなく、その真価は宝具に集約されていると言っても過言ではない。


宝具

  • 瞑想神経(ザバーニーヤ)
ランク:EX レンジ:1~??? 最大補足:1~???

借り受けし無窮なる影の一欠片、
今こそ幽明の境界へと返上せん

────瞑想神経(ザバーニーヤ)────

自身の死がトリガーとなって発動する道連れの御業
冥府への入り口である幽谷の影を爆発的に広げるとともに自身が疑似的な死の概念となり、相手の魂と同化して冥府へと引きずり込む。それがたとえ天空の女神(イシュタル)であったとしても。
世界の影と同化して対象へと迫るので影の無い場所までは追いかけきれないが、それこそイシュタルがやって見せたように天空を飛び回りながら影を迎撃し続けないとまず回避不可能。
だが道連れの宝具という性質上、宝具の強さこそがサーヴァントの強さとも言われる聖杯戦争において非常に使いづらいものであることは間違いないだろう。
なお、発動条件となる『自身の死』は霊核が砕かれて霊基を維持できなくなるいわゆるサーヴァントとしての死だけではなく、
マスターが死亡したことで霊基を維持できなくなった場合でも発動すると補足されている。

狂信者が使っているもののオリジナルだが、真アサシンの在り方故にこの御業は正確な伝承が後世に伝えられておらず、実際に伝えられていたのが狂信者が会得した「影と同化することで周囲の地形構造やエネルギーの流れを完璧に読み取る」という全く違うものだった。
このため、瞑想神経という名前を持つ御業は二つ存在していることになる。


【マスター】

◆ファルデウス・ディオランド
CV:榎木淳弥

アメリカ政府下部組織所属の魔術師。魔術世界への造詣が深い公務員。
人形師ランガルの弟子として時計塔に潜り込んでおり、師と共にスノーフィールドの聖杯戦争の観測を始めるも、ランガルを殺して魔術協会への宣戦布告を行った。
第三次聖杯戦争に参加した人形師の縁者であるため、その人形師が使っていた人形の記憶を通じて第三次聖杯戦争を視たことがあり、今回の聖杯戦争における聖杯の再現にも関わっている。
当初は聖杯戦争をどこか楽観視していたが、真アサシンと対面し会話したことでその認識を改めた。
聖杯への望みは無いが、聖杯を解析して第三魔法を魔術へと格下げするのが彼の、そしてアメリカ政府の最終目標となる。

普段は私設刑務所を装ったアジトに籠りながら、スノーフィールド中に張り巡らされた監視網で聖杯戦争の動向を把握しつつ、近代兵器で武装した部下たちに指示を出している。
マスターのフランチェスカやオーランドは同じ側の存在であり、シグマは前述した近代武装部隊の一人である。
だが、フランチェスカはもちろん、オーランドも信用せずあくまで政府の意向の下聖杯戦争を進めようとしているし、彼女らも同じようにそれぞれの思惑で動いている。
唯一シグマに対してはある程度の信用を置いていたが、あちらが意思を持って行動し始めたことで逆に裏切られる形になった。

こんな感じでスノーフィールドの聖杯戦争における黒幕側の存在で、一見すると大物感を漂わせるが、実際には聖杯戦争に欠かせないうっかり、びっくり枠
イレギュラーな聖杯戦争とはいえ開幕して間もなくから立て続けに想定外の出来事に巻き込まれ続け、果ては良かれと思って起こした行動が大惨事を招くというスノーフィールドの胃痛担当。
以下は胃痛を引き起こしそうな事件事故の数々である。(以下、ネタバレ注意!







①サーヴァントが揃っていよいよ聖杯戦争が開幕しましたね
 →開幕からアーチャーランサーが性能比べを始めた結果、ガラス化したクレーターが出来上がる

②共謀する繰丘夫妻と連絡取れないしライダーの素性が分からないな…
 →繰丘夫妻の娘がライダーのマスターに&そのライダーがスノーフィールドを外界と途絶させる

③スクラディオ・ファミリーが今回の聖杯戦争で弾みを付けるとまずいのでボスのガルヴァロッソを潰しますか
 →真アサシンに任せた結果、後に『アメリカの呪われた一日』と呼ばれる、政財界の重鎮35名が死亡する事態に

④なんかスノーフィールドに向けて一直線に巨大台風来てません?
 →女神の残滓が呼び寄せた神獣が台風として参上

⑤ムードメーカーって影響力大きくて進行を荒らすのでフラット・エスカルドスを殺しましょうか
 →殺したフラットのに存在した「ティア」が誕生。彼が護身のため強大過ぎる力を振るったことで、アメリカ政府上層部がスノーフィールドを無に帰す「オーロラ堕とし」計画を発動。否応なく聖杯戦争と街双方の終わりへのカウントダウンが始まる事に。

⑥森の方で何やらやってる女神を殺してきてくださいねアサシン(ワンチャンいけるかもしれないけどまぁ死んで来い)
 →うそ…私のサーヴァント強すぎ!?


少なくともガルヴァロッソ殺しとフラット殺しについては、彼が能動的に動いた結果のやらかしである。
前者に関しては長い目で見ると実はかなりのファインプレーなのだが、後者に関しては完全に藪蛇。
しかもガルヴァロッソ殺害の件で、マスター陣の中でも一番の危険人物であるバズディロットの恨みを買っていると思われる。
マスターとしていち早くリタイアしたとはいえ、はたして最後まで生き残れるのか…というか仮に運良く見逃されても街消滅の危機を凌げるだろうか…*1





追記、修正は影の中からお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 瞑想神経
  • ハサン・サッバーハ
  • Fate
  • Fake
  • TYPE-MOON
  • アサシン
  • 改造人間
  • サーヴァント
  • ザバーニーヤ
  • 影が薄い
  • 石ころ帽子
  • 影が薄い←影そのもの
  • 幽弋のハサン
  • 初代(2代目)
  • 伝説の暗殺者
  • 仕事人

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年02月14日 00:43

*1 ちなみに7巻で、黒幕側は街が「オーロラ堕とし」作戦で消えた場合の聖杯戦争用大聖杯持ち脱出要員としてフランチェスカを指名している。