武内華音

登録日:2019/02/15 (金) 01:56:23
更新日:2024/04/11 Thu 20:55:59
所要時間:約 8 分で読めます






   Q. なんどやっても、華音とのグッドエンドにいけません。どうしても華音だけが幸せになってしまいます。

   A. そういうことなら、あなたはもうグッドエンドを見ています。まあ、そういうもんです。



(「パワポケ11しつもんコ~ナ~」より抜粋)





武内華音(たけうち かのん)とは、パワプロクンポケット11に登場するキャラクター。



【概要】

彼女候補の1人。

コンドルスポーツのライターとして働く三流記者。22歳。
名字からも分かる通り、シリーズの主要人物である武内ミーナの実の妹…ではなく義理の妹。
しかし本人はミーナのことを姉とは認めておらず、作中でミーナを追う敵対勢力にその居場所をリークするなどむしろ間接的に殺しかける程に憎んでいる。
一方のミーナはそんな華音に対しても悪感情を持つどころか、逆に姉として強く心配している様子。
華音の現在の母親がミーナの母親であり、元々の生みの親である方の母については作中で言及されないが、スタッフが明かした公式設定によると病死している。

華音がミーナを憎む理由は、「再婚した義理の母の連れ子」であるミーナが血縁関係の無いはずの自分と似ていたことから、
義理の母は父の不倫相手であり、ミーナは義理の母と父の間に生まれた腹違いの姉である」と勘違いした事が理由。
実際のところ二人の間に本当に血縁関係はなく、二人が似ている理由は単純にミーナの父親と華音の父親の容姿が酷似していたことによるもの。要は他人の空似。*1
父親が華音に事情を明かさなかった理由については「思い込みから始まった恋だから言いにくかったのでは?」とミーナが推測しているが、
同時に「華音がちゃんと父親に聞けば話してくれたのでは」とも指摘している。

容姿はショートヘアの美人で、主人公からも義姉であるミーナに似ていると評されているが、彼女のような外人顔というわけではない。
また初対面時にはミーナの方が妹だと思われるあたり、やや大人びた顔立ちなのかもしれない。(これについてはミーナの童顔っぷりが異常とも言えるが。)

性格は子供の頃から現在まで甘やかされて育ったため、非常に自己中心的。
気に入らないことがあるとすぐ喚き、他人頼りな行動をよくする割には平気で他人を罵る。
それでいて自分を善人と思い込んでいる上に、面の皮が人より厚い事に本人は気づいていないなど、どこかナルシストな一面もある。
その性格の悪さは周囲も知るところであり、とある登場人物からは「クソ女」呼ばわりされたり、
シリーズ屈指の善人であるとの呼び声高い11主人公にも、内心の台詞で「この女」と呼ばれるシーンが存在する。
一応フォローするなら、姉に対しての誤解が解けた際には、自身の姉に対する行為の酷さと頭の悪さを悔いて大泣きする程度には良識も残っているが。

まだ性格の悪さだけならゴシップ記者として活かせる面もあるように思えるが、ライターとしての才能も姉より格段に低い。
作中では他の文献からの剽窃という犯罪行為を正当化したり、上守甲斐の塩対応に憤って取材の継続を即諦めるなど、その三流記者っぷりを見せつける。
そもそも知識レベルがあまり高くないようで、ライターなのに簡単な漢字を間違えるなど、国語力が低いという致命的欠点を持つ(でも最低限の礼儀や常識はある)。
正義のジャーナリストであるミーナに対しては「スクープの一つでもなければあの人に合わせる顔がない」と内心を漏らす場面もあり、
自身の能力の低さは自覚しており向上心も持ってはいるのだが、如何せん努力の方向性が間違っているため、いっこうに成長しない。

ただし、記者としての能力の低さや劣悪な人間性を見せる一方で、作中でも屈指の鋭い観察眼を持つ描写も存在する。
他愛もない日常会話から神条紫杏を「偽善者」と評し、彼女の将来を妙に具体的に予想してみせたり、*2
さらには盗聴器を仕掛けてまで独断でナマーズのある野球選手の経歴を調べ上げ、その不自然さに気づいたりするなど。*3
これらは仮に華音が真っ当な努力を積んでいた場合、姉とは違う路線で優れた記者になれた可能性を示唆しているのかもしれない。


主人公とは、二軍選手の取材のために華音がナマーズ寮に突撃取材を試みたことから交流が始まる。

その複雑な家庭環境や横暴な態度に振りまわされながらも、何とか華音と付き合っていく主人公。
物語の終盤には主人公の提案でナマーズの存続に関する取材を開始するが、デスクに信用がなかったことから華音は本の執筆を試みる事になる。
そして「今の読者はハッピーエンドでないと付いてこない」という理由で主人公にリーグ優勝を命じ、クライマックスシリーズの勝敗によってエンディングが分岐する。
グッドエンド条件を満たした状態かつ、好感度90以上で超特殊能力(「豪力」or「呪縛」)が取得可能。



●バッドエンド

試合に敗れナマーズの解散が決まったことで、取材がパーになったと華音は激怒。

チームが無くなるのもそれはそれで良い結末なのではと言い訳をする主人公だったが、そんなことを考えるから負けるんだと華音は主人公を負け犬として罵りまくる。
ショックを受けているのだから励ましてくれてもいいのではと主人公も憤慨するが、「甘えてるんじゃないわよ、この二流のダメ選手が」とさらに切り捨てられる。
その言葉に呆然とする主人公だったが華音はお構いなしに罵倒を続け、結局言い負かされてしまった主人公は涙を流すのだった…。

エピローグでは、主人公と華音は何だかんだで結婚したことが明かされる。
しかし、華音は些細なことで怒りだす(アルバム絵ではダンベルまで投げている)ので結婚生活は気が休まらない状況となり、それに応じて野球での成績も低下。
一緒になるならもうちょっと普通の子が良かった」と、結婚を選んだことを後悔する主人公。
嘆く主人公に対し、華音は「世間知らず」「女なんて、みんなこうなのよ!」と言い返すのだった。

最後の台詞は自身の醜悪な性格に対する開き直りにも見えるが、一方で華音的には裏があって夫婦関係を続けているという訳ではなさそうなことも分かる。
また、この発言は主人公が華音との結婚を後悔している態度を華音の目の前で見せたことに対する反応なので、
見方を変えれば互いにパートナーへの不満や批判を遠慮なく言い合えるくらいの信頼関係はある……と言えなくもない。

アルバム名は「ノーマルなエンド」。



●グッドエンド

試合には勝ったが、結果としてチーム解散が決まったことに驚く華音。

球団は約束を破ったと激怒する華音に対し、主人公は自分が勝手に思い込んでいただけだとフォローする。
しかしその言葉はもはや耳に入っておらず、ジャーナリストの使命感が燃えたと言う華音は球団に抗議する事を宣言。
(ただし、抗議活動をすることの本意には「ファンの騒ぎが大きくなれば自身の本も売れるはずだ」という姑息な意図も含まれている。)

そしてナマーズの解散式も終わって主人公の移籍先も決まった後、華音の本がついに出版される。
初版で20万部刷られたという本の帯には刺激的な見出しが並んでいたが、中身はもっと過激だと言う華音。
なんとその内容は、あることないこと脚色して書いた上にあちらこちらの書籍から内容も借用したという実質フィクションの暴露本
真面目な取材だったはずの野々村監督*4へのインタビューも、「説教臭い」という理由で採用しない始末。
しかも主人公のインタビュー記事だけは念入りに作成されていたことから、勝手に「共犯者」というレッテルを貼られてしまうことに。
(クリア確定後なので影響はないとは言え、やる気-9 体力-90 仲間評価-60 監督評価-60 という怒涛のパラメータ低下でシナリオは幕を閉じる。)

エピローグでは、本が売れたことで華音の知名度は急上昇したことが語られるが、
一方の主人公はかつてのナマーズの同僚からの信頼を失ったのか、針のムシロに座らされているような辛い日々を送っている。
「いやあ、ハッピーエンドだわ!」と喜ぶ華音に、主人公は「君にとっては、そうだよね」と皮肉りながら嘆きの声をあげるのだった……。

アルバム名は「華音にとってのハッピーエンド」。
バッドエンドとは異なって結婚したとも言われておらず、夫婦としては結ばれていない模様。



【没となった再登場】

11の攻略本内の座談会では、スタッフの西川直樹が「ミーナとは違って、ダメな妹はもう出ないので(笑)」と発言している。

そしてその発言は実際に守られ、最終作の14でシリーズが完結するまで作中で華音の存在が言及されることはなかったのだが、
14の初期企画案では再登場させる予定だったことが14のリセット座談会にて語られた。

元々14の初期案では、ミーナ彼女候補化が構想されており、そのBADルートで再登場予定だった模様。
その内容は「ミーナがルチアの能力で正義感を肥大させられ暴走、最初の犠牲者は妹」という、ミーナにとっても華音にとっても悲惨な物であり、
ある意味、ミーナの彼女候補化が没になった事で華音も(そして下手すれば華音の正史彼女疑惑が生まれかねなかった11主人公も)救われたと言える。
ただし再登場が叶わなかったことで、11以降の華音の正史におけるその後は分からずじまいとなってしまった。

また、本来はシリーズ最終章である14の表サクセスは、「魔球リーグ編」ではなく新たなプロ野球編が存在するはずだったとも語られている。
ミーナの彼女候補化が実現しなかったのは、この変更によってミーナの交際相手になり得る青年主人公を作れなかったことも大きいだろう。*5

結果として「ダメな妹の方だけ彼女候補として優先された」という結末になってしまったため、一部のファンからは批判も出たりしたが、
もしもパワポケが縮小でのシリーズ完結になっていなかった場合、ミーナとの関係性や記者という立場もあって、華音が再登場した可能性は極めて高い。



【余談】

どう足掻いても主人公が純粋なハッピーエンドを迎えないという事もあってか、公式からも駄目女扱いされているハズレ彼女候補。
アンドロイドだったり壺の精だったりメンヘラストーカーだったりと、良くも悪くも濃い彼女候補が多い11の中でも一際目立っている。

しかし本来「ハズレ彼女」とは、ランダムで強制的に彼女になったり超特殊能力を取得できない彼女候補のことを指すので、正確には華音はハズレ彼女ではない。*6
…のだが、本人の性格やシナリオの憂鬱な結末によってファンから「ハズレ」の烙印を押されてしまっているということである。哀れ。

そして一般的にパワポケのハズレ彼女枠は容姿もそれと分かるような見た目になっている事が多いが、華音は「容姿は良いが性格が悪い」という例。
前作10のハズレ彼女である春田蘭が「見た目は悪く性格にも問題があるが、何だかんだで良い側面も多い」のとは実に対照的である。*7

また、グッドエンドよりバッドエンドの内容の方がまだマシという点でも結構珍しい彼女候補である。
主人公が球界での信用を失った上にほぼ利用されただけの形なグッドに対して、一応成績の低下程度で済んでいるバッドの方が主人公の被害が少ないのは明白。
それにバッドではボロクソに言われながらも結婚という結末ではあり、恐らくグッドよりは互いに愛情はあるかもしれないと推測できる。
さらに、彼女候補のプロフィール登録は通常グッドエンド達成が条件であるのに対し、華音のプロフィールはどちらのエンドを見ても登録が可能*8
よって、華音ルートの結末は単純なグッドエンド・バッドエンドと見るよりは、まさにアルバム名の通りのエンドとして受け止める方が無難かもしれない。

ちなみに、ミーナと犬井のプロフィールを登録するためには華音ルートを進める必要がある。

バッドエンド時の華音の台詞などから「スタッフの女性に対する本音」「二次元的ではない現実的な彼女候補として作り出された」と言われる事もある華音だが、
現実でも華音クラスに人格が我儘な人間はそうそう見かけない(はず)なので、「華音=リアルな彼女像」と捉えるのも偏見的な視点だろう。




   Q. 彼女の性格が悪いのが多い…

   A. 彼女たちは主人公のためにいるわけじゃないです。自分の幸せのために生きているわけです。
     そう考えれば、そうひどい人間じゃないと思えませんか? そんなことで女の子に絶望しないでください。



(「パワポケ11しつもんコ~ナ~」より抜粋)








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最終更新:2024年04月11日 20:55

*1 ミーナの母親が華音の父親を「亡き夫の生まれ変わり」だと思い込んだことが再婚理由の1つである。

*2 主人公には呆れられていたが、このときの「人類のためだとかもっともらしいことを言って戦争を起こす」という華音の予想はほぼ完璧に的中している。

*3 事態に気づいたオオガミの諜報員に麻酔銃を撃たれ記憶操作されたため、取材自体は失敗に終わる。

*4 ナマーズ一軍監督。現役時代はモグラーズのエースであり、監督就任後も最終的にモグラーズをリーグ優勝及び日本一へと導いた名将。11においても監督としての手腕を紫杏に評価されているという、間違いなくネームバリューを持った人物なのだが…。

*5 例外として、14では年齢差から主人公と恋人関係にはならない潤ルートが存在してはいるが。

*6 ただしグッドエンド条件を満たして超特殊能力を取得しても、何故か必ずマイナス能力も取得してしまう。

*7 更に言うと、春田蘭及び三橋妙子シナリオでは主人公の言動にも蘭に対して非常識な部分が多く、主人公側にも問題点は多々ある。

*8 同じ11の彼女候補では、他に朱里と日出子がプロフィール登録条件が通常と異なる。