機甲戦記ドラグナー

登録日:2020/08/09 Sun 22:55:00
更新日:2024/03/18 Mon 16:58:05
所要時間:約 10 分で読めます






西暦2087年。
地球と宇宙は、熱い炎に包まれた。

地球人類の再生を賭けて、月に樹立された統一帝国「ギガノス」は
新たな宇宙の秩序を目指して、地球連合軍に戦いを挑んだのである。

組織と科学力において優れた帝国軍は、旧態依然とした地球の諸国を制圧。
その7割を支配下に置いた……



気をつけて 誰かが Watching you

背中から君を追いつめてる

ふりむいたら 負けさ



▲概要

『機甲戦記ドラグナー』とは1987年にテレビ朝日で放送されたテレビアニメである。日本サンライズ(現:サンライズ)製作。全48話。
監督は『銀河漂流バイファム』を手掛けた神田武幸が担当。
本作の前番組は『機動戦士ガンダムΖΖ』で、「ガンダムのリニューアル」をコンセプトに創られている。
実際「地球側と宇宙側で起きた人類戦争の最中、民間人が偶然パイロットになり戦いに巻き込まれる」という雰囲気はガンダムに似ている他、
メカニカルデザインに大河原邦男氏を採用するなど、ガンダムに携わったスタッフも参加している。
『ZZ』が終盤では失速してしまったからなのと、映画『トップガン』の影響も受けていたからか、コミカルな描写や海外ドラマを思わせるやり取りが特徴的。
だが中盤以降は『北斗の拳』を思わせるいかにもな悪者が登場したり、派手な白兵戦が行われたりと、路線変更が行われた。

視聴率は悪くは無かったのだが、当時は既にロボットアニメのブームが過ぎていたこともあり、
シリーズ化するほどの人気を得ることができなかった不遇の作品となってしまった。
だが、本作で演出を務めた福田満夫は福田己津央と名を変え、
機動戦士ガンダムSEED』の監督として「ガンダムのリニューアル」に再挑戦し、リベンジを果たすこととなる。
そして本作自身も、当初はVHSが無くLDだけの発売に留まり、某民放ドラマでは本作のVHSがお宝扱いされるほどの扱いであったが、
後年はスパロボへの参戦によりいくらか再評価されている。


▲あらすじ

時は西暦2087年。月に誕生した「ギガノス帝国」が地球連合に対して独立を宣言し、宣戦を布告。
ギガノス側のマスドライバーやMA(メタルアーマー)といった兵器により地上の7割がギガノスの支配下とされてしまった。
そんな中、スペースコロニー「アルカード」の住人であるケーン・ワカバら3人の学生は、ギガノスの襲撃にあう。
避難している際に成り行きから新型兵器「ドラグナー」の正規パイロットに登録されてしまい、ギガノスと戦う羽目になってしまう。
しかもドラグナーのパイロット登録は軍の司令部に行かなければ解除できないという始末。
こうしてケーン達は登録を解除するまでの間地球軍の軍人として戦争に身を投じることとなったのであった。
果たしてケーン達は倒れるまで走るほどに、熱く生きることはできるのだろうか?


▲登場人物


☆地球連合・ドラグナー遊撃隊


  • ケーン・ワカバ(CV:菊池正美)
主人公。D-1のパイロット。日系2世。3人組のリーダー格。基本的には熱血感で無鉄砲な性格。タップ・ライト同様に美人に目が無い。
登場当初はリーゼントヘアだったが、ベンに散髪されて以降は無造作なショートヘアになった。
元々民間人だったこともあって戦闘に関しては素人だったものの、数々の戦いを経てマイヨやグン・ジェム隊をも退けるほどの強さを身につけていく。
リンダに一目惚れして以降彼女に幾度もアプローチをし続けており、その想いは彼女の秘密を知って以降も変わることはなかった。
自分を一人で育ててくれた母・アオイを深く愛しており、終盤アオイを人質に取られて一時的にギガノスについて地球連合軍と戦ったこともあった。
逆に父・ジムの事は自分を捨てたと思い込み、蛇蝎の如く嫌っていた。

D-2のパイロット。おもしろ黒人3人組のムードメーカー。大の音楽好き。心優しく陽気な性格で、自他共に認めるフェミニスト*1
家族に仕送りをしたり、曰く「命から3番目に大事なもの」であるカセットプレイヤー*2を壊してしまったりなど、苦労も多い。
後にローズとイイ仲になる。

D-3のパイロット。イギリス出身。頭脳明晰でIT技能に優れた、3人組の知恵袋
他2人がバカすぎるので比較的冷静な方だが基本的には他の2人同様お調子者の2枚目半。
実は名門貴族の出身だが、本人は特別扱いされることを嫌ってあまり話したがらない。
3人の中で唯一彼だけぼっちだった

  • ベン・ルーニー(CV:島香裕)
地球連合軍ドラグナー遊撃隊の軍曹。ドラグナーのパイロットになったケーン達の教育係となる。
スキンヘッド&スカーフェイスで厳つい外見とは裏腹に人情派な面もあり、なんやかんやでケーン達とは良好な関係を築いている。
後にケーン達が昇進して自身より上の階級になった後も変わらず良き兄貴分であり続けた。
妹がいるらしい。

  • ジェームス・C・ダグラス(CV:大滝進矢)
地球連合軍ドラグナー遊撃隊の大尉。本来は彼がD-1のパイロットになる予定だった。
融通が利かず感情的になりやすい面からケーン達への印象も良くなく、「スピッツ(犬種の一つ)大尉」と揶揄されている。
D-1のパイロットに選出されていた腕は確かで、単なる戦闘ポッドでプラクティーズの面々を抑えてみせると何気にすごい事をやってのけたりしている。
後にドラグーンに搭乗。

  • リンダ・プラート(CV:藤井佳代子)
ヒロイン。金髪の美人。父親はドラグナーの開発者、兄はギガノスのエースパイロットと複雑な境遇の持ち主。ガンダムで言うところのセイラさん
その経緯故に当初は心を閉ざしていたが、ケーンのアタックを受けるうちに少しずつ心を開いていき、やがて相思相愛となる。

  • ローズ・パテントン(CV:平松晶子)
元々は難民として輸送船アイダホの乗り合わせた身。戦争で行方不明になった両親を探している。ガンダムで言うところのフラウにあたる。
タップとは少しずつイイ仲になっていった。

  • ダイアン・ランス(CV:勝生真沙子)
オトナな魅力あふれるお姉さん。その正体は地球連合軍の諜報員で、民間人を装いアイダホに乗り合わせた。ガンダムで言うところのマチルダさんあたり。
ライトから好意を寄せられるも適当にあしらっていた。終戦後はベンと結婚する。


☆ギガノス帝国軍


ギガノス帝国軍親衛機甲兵団第一師団所属のエースパイロット。「ギガノスの蒼き鷹」という異名で恐れられている。シャアと同じく主人公のライバルキャラ
冷静沈着で高潔な軍人であり、ギルトール元帥や部下達からの信頼も厚いが、反面肉親の情愛よりも国家の大義を選ぶなど家庭面においては問題を抱えている。

  • ダン・クリューガー、カール・ゲイナー、ウェルナー・フリッツ(CV:柏倉つとむ、島田敏、竹村拓)
ギガノス帝国軍親衛隊「プラクティーズ」所属の3人。エリートとしてのプライドを持ち、マイヨに対して絶対の忠誠を誓っている。元ネタはアイドル時代の少年隊。
因みに中の人達はそれぞれガンダムでラスボスやライバルに近い役を演じてたりする。

  • ギルトール(CV:大木正司)
ギガノス帝国の元帥。環境破壊が進む地球を憂い、月面の駐留軍を纏め上げてギガノスの実質的な指導者となった経緯を持つ。
地球に対する愛は強く、事に当たっての理非を重んじる清廉な人物。

ギガノス帝国軍部中佐で、軍内での強硬派。傲慢で勝つためには手段を選ばない。

  • ハイデルネッケン(CV:ブロッケン伯爵滝口順平)
ギガノス帝国軍部少佐。ハゲチビ。ドルチェノフが総統の座に就いた後、グン・ジェム隊の後任でドラグナー討伐任務を与えられる。
勝利のためなら同僚をも利用する狡猾な人物であり、結果的にそれが彼の命を縮めることとなった。

  • グン・ジェム(CV:加藤治)
ギガノスの汚物」などとも呼ばれ、軍内部からも忌み嫌われるならず者集団「グン・ジェム隊」の隊長。大佐。
残忍で狡猾で金儲けには目が無く、さらに策略家としてもパイロットとしての腕もケーン達を遥かに凌ぐ強敵。
敵に対しては非情、味方に対しても横柄な一方で部下に対する情は深い。
放映当時盛り上がってた世紀末救世主伝説影響を強く受けた、という見方もできる。

  • ゴル(CV:島香裕)
グン・ジェム四天王の1人で、グン・ジェムよりも巨漢の大男。階級は大尉。
ゴリラ呼ばわりされると激怒してガトリングガンをぶっ放すバカ。頭の回転は良くないもののその実力は折り紙つき。
嫁さん募集中。

グン・ジェム四天王の1人で階級は中尉。殺人犯が軍服を着ていると呼ばれる程に残虐で凶暴な性格で、ナイフ投げの達人。
常に釘を銜えている。鉄分不足なのだろうか?
最後はハゲにされて爆死。

グン・ジェム四天王の1人で階級は少尉。こう見えて17歳
外見は美形だが味方を見殺しにしたり捕虜にしたリンダに暴行を加えようとするなど下劣な性格。

  • リー・スン・ミン(CV:島津冴子)
グン・ジェム四天王の紅一点で階級は中尉。砂漠の赤いバラという異名を持つ。身長185㎝で巨乳。20歳。
美人だが、鉄製のドアを体当たりで半壊させたり、配管パイプを素手で引きちぎるなどとんでもない怪力の持ち主。

  • ゲルポック(CV.西村知道)、アデン、チェンドル
黒カラーの専用ゲルフを操るゲルポック隊のメンバー。
隊長のゲルポックの階級は少佐。ヒゲを生やしたナイスミドル。
失態続きのグン・ジェム隊の支援に月から送られた増援で、過去に5隻の艦船を沈め、突撃勲章を3度も賜った強者。
アデンが電子戦を担う傍らで、武器運搬担当のチェンドルが鉄甲弾やコーキング弾*4等を込めた銃を投下し、ゲルポックが空中で受け取って攻撃を行うというスリーマンセルを得意とする。
ゲルポックは重い病を患っており、残りわずかな余命をドラグナー討伐に向ける。目的の為なら汚い手段も厭わない執念を持つ。

☆民間人

  • ラング・プラート(CV:千葉耕市)
ギガノス帝国でのD兵器の開発者。マイヨとリンダの父親。ギルトールの同志でもあったが、理念の違いから袂を分かち、D兵器を持ち出して地球連合軍に亡命した(表向きには死亡したとされている)。
やむを得ない事情があったとはいえ、娘からは「妻も子も捨てた殺人兵器の設計者」、息子からは裏切り者呼ばわりされるなど、かなり可哀想な境遇の持ち主。
中華まんが好物。
息子達と血が繋がっているとは思えない程明るい上に、女性の3サイズを見立てる能力まで持っている。

  • アオイ・ワカバ(CV:火野カチ子)
ケーンの母親。けっこう美人。当初は行方不明になっていたが、後にギガノスの捕虜としてとらえられていることが判明。
後にケーンに対する人質として利用されてしまうも、ベンとリンダの奮戦で救出される。

  • ビル・ブライアン(CV:鳥海勝美)
第16話に登場したケーン達の元クラスメート。ケーン達より先に地球に移住しており、後に徴兵でギガノスの兵士となった。


▲メカニック

★MA(メタルアーマー)

本作に登場する人型機動兵器の総称。
”MA”と訳されることもあるが、これだとガンダムシリーズのモビルアーマーの略と混同してしまうため、視聴者からあまり略されない。
…ちなみに『スーパーロボット大戦A』ではそれに因んだネタがある。
月面作業用機械であるメタルワーカーを基に、ギガノス軍が開発した。
機体デザインには航空機の要素が取り入れられ、中盤からリフターやフォルグユニット等の飛行用装備が登場していることからも、そのことがうかがえる。
MAの共通装備は、手持ち式機銃である「ハンドレールガン」や「レーザーソード(ガンダムシリーズでいうところのビームサーベル)」、機体によってはミサイルやグレネードなどを装備。
コックピットは胸部にあるが、パイロットが横から入る構造になっている。


D-1(ドラグナー1型)
ケーンが搭乗する試作MA。白兵戦特化型で、高い運動性能を有する。搭載されているAIの名前はクララ。弱点は燃費の悪さと射程の短さ。
後にリフターを装備して空戦能力を得た他、改修されてD-1カスタムとなる。
ちなみに前期OPにおいてはアニメーターの大張正己氏により大幅なアレンジが加えられており、ファンからは「バリグナー」というあだ名をつけられている。
というか本編でもアニメーターが各々個性を出して描かれているので回によって見た目が違ってたり。洗練されている回と野暮ったい回の差が見ていてはっきり分かるほど*5

キャバリアー0型
D-1に、D-1~3の特性を併せ持つ追加パーツ「キャバリアー0」を装着させた姿。
火力と燃料積載量が補われており、防御力も向上している。その代わり運動性が犠牲となっているのが難点。
ドラグナー1は最初はこの形態で登場し、白兵戦の際にはキャバリアーを分離して本体を見せるという演出がなされている。既にOPで姿モロバレとかいわない
なおキャバリアーは、地上に降りるまでの第一クールの終盤に、オトリの役目を果たして退場している。

D-2(ドラグナー2型)
タップが搭乗。遠距離支援特化型のMAで、火力は3機の中でもトップクラス。さらに僚機への補給装置も持つ。搭載されているAIの名前はソニア。
後にリフターを装備して空戦能力を得た他、改修されてD-2カスタムとなる。
スパロボでは機体解説でアザルトナイフについて触れられているのにゲーム中で使えないのはお約束。

D-3(ドラグナー3型)
ライトが搭乗。電子戦特化型の支援向けMAで、どら焼きレドーム型の頭部が特徴。その反面武装は少ない。搭載されているAIの名前はマギー。
作中屈指のチート機体であり、D-3がいなかったらどうしようもなかった場面は多い。
後にリフターを装備して空戦能力を得た他、改修されてD-3カスタム……にはならなかった
(あくまでも外観が変わっていないだけで、搭載されているOSや各種プログラムがアップデートされている)

少なくともロボットアニメにおいて”電子戦”の概念を確立させ、ゲッター3ガンタンクを始めとした「主役側の3番手機体は不遇」というお約束から脱却した功労者でもある。

ドラグーン
D兵器ことドラグナーの量産型。
所謂ジムに該当する機体だが、もっぱら量産機=やられ役として定義されがちな中で数少ない「試作機よりも安定して強い」ことが名言されている貴重な機体だったりする。
なにせD-1の運動性能、D-2の砲撃戦能力、D-3の電子機器を兼ね備えてコンパクトに纏め、更にコンピュータの補助でどんなパイロットでも安定して運用ができる、いいとこ取りの機体なのである。
事実、劇中でもドラグーン採用によりドラグナーがお役御免になりかけたし、また採用後はギガノスとのミリタリーバランスを覆すほどの大活躍をしたのだから、その実力は推して知るべし。
結局は試作型が強化されて性能が逆転したことやパイロットの練度の差からやられ役であることに変わりはなかったけど

ファルゲン
マイヨ専用機。機体名はドイツ語で「鷹」を意味する「Falke」(ファルケ)が語源。ファルコン(隼)ではない。
高い運動性能と高性能なレーダー・センサー類を搭載しており、パイロットの腕も相まって高い戦闘力を持つ。飛行ユニットを装着した状態ではファルゲンマッフと呼称される。
この手の作品においてライバルキャラは次々と乗機を乗り換えていくのがセオリーなのだが、ファルゲンは最後までマイヨの愛機として活躍し続けた。

ゲイザム
グン・ジェムが搭乗。たった1機しか作られていない試作型のMA。左腕にハンドレールガンの給弾ベルトが巻き付けられている。
D-1のレーザーソードとも互角に切り結べる青竜刀のような実体剣がメイン武器。

ゲバイ
宇宙におけるギガノス軍の主力量産型MA。要するにやられメカその1。主にイエローカラー。
機体名の由来はドイツ語の「2」にあたる「Zwei」(ツヴァイ)のもじり。
防御重視でダインより装甲が厚い。また操作性がよく、本機を支持するパイロットは多い。
ゴルが搭乗するカスタム型のスターク・ゲバイはレールキャノンやハンドグレネードを装備して火力を向上させている。

ダイン
ゲバイと同時期にロールアウトした指揮官用MA。要するにやられメカその2
機体名の由来はドイツ語で「1」にあたる「Ein」(アイン)のもじり。
ミンが搭乗するカスタム型のスターク・ダインチェーンソー型の武器ハイブリッド・サージやセンサー殺しの光熱弾を搭載している。

ドラウ
主に偵察・電子戦で使用されるギガノス軍の最初期製作型MA。メタルワーカーの要素が残っている。
やられメカ以下の雑魚で、流れ弾が命中した破片に当たって破壊されるほど。
名前の由来はドイツ語で「3」にあたる「Drei」(ドライ)のもじり。

ゲルフ
ダインの後継機として作られたMA。ダインよりも運動性能が強化されている。
拡張性が高く、後に攻撃性能を高めたヤクトゲルフ、索敵・通信性能を高めたレビゲルフ等の兄弟機も誕生した。なお運動性能は基本型のゲルフが最も高い模様。
主にプラクティーズが搭乗し、ドラグナーと幾度も激闘を繰り広げた。後にウェルナーはヤクトゲルフ、カールはレビゲルフに乗り換える一方、ダンは最後までゲルフに乗り続けた。
また、ゲルポック隊は黒いカラーリングの専用機を保有。プラクティーズより先に派生機のお披露目もしている。
基本装備となっているレーザーサーベルは、形状からして『ガンダムSEED』の対艦刀の元となっていることが分かる。

ドーラ
陸戦用の量産型MA。ギガノス軍の地上における主力機。脚部の代わりにロケットエンジンが装備されており、ホバリング飛行で移動する。
主にバイク型機動ユニットガンツァーと合体したガンドーラとして運用される。水上艇ユニットゲルファーと合体してゲルドーラにもなれる。
ガナンが搭乗するカスタム型のスターク・ガンドーラは重武装になりつつも運動性能がさらに向上し、接近戦用のレーザーソードも装備している。

バイク巨大メカという発想を、帝国よりも先駆けて採用していた*6

ズワイ
陸両用MA。名前の由来は恐らくズワイガニ
左腕の巨大な爪が特徴的。外見はダインのパチモンみたいだが、なかなか強かった。

ギルガザムネ
終盤ロールアウトされた、頭頂高28.3mを誇る大型MA。鎧武者のような外観と三日月状の角飾りを持つ。
デザインモチーフは伊達政宗*7、機体名の由来は兵庫県にある菊正宗酒造の代表作「菊正宗」から。
全身に装備した大量のミサイル、ただのパンチや体当たりだけで並大抵のMAなら木っ端みじんにするパワー、
核爆発にすら耐える(しかも耐えたのは作中に登場したギルガザムネの中で最弱と思われるグン・ジェム機)装甲、
バイオフィードバックシステムにより光速のビームバズーカすら回避する極めて高い運動性能、極めつけは10km四方を焼き尽くす巡航ミサイルなど、
全性能が他のそれまでのMAを遥かに凌駕する、間違いなく作中最強のMA
近接武器としてグン・ジェム機は青竜刀、その他の機体はサーベルを装備。
カラーリングはグン・ジェム機の金色、ハイデルネッケン機の薄緑色、ドルチェノフ機の黒色が存在する。


★FA(フォルグアーマー)

航空戦力の弱さを補うために開発された大気圏飛行能力を持つ機体。

シュワルグ
機動力重視のFA。航空機に手足が生えたような外観をしている。
しかし強固な装甲とレールガンなどの武装により、連合軍の戦闘機に対して3倍以上の戦力を発揮するとされている。

ダウツェン
シュワルグよりもさらに火力を向上させたFA。対地・対艦攻撃を主眼としている。
ジンが搭乗するカスタム型のスターク・ダウツェンは武装以外にも対地イメージセンサーを追加する等電子戦においても強化されている。


★その他

アイダホ
連合軍の輸送艦。D兵器を輸送するため難民船に偽装していた。前半まで活躍。
武器の少ない輸送艦なためか、スパロボでは現状文章で語られたのみ。

マスドライバー
ギガノス基地に存在する資材運用に使われる装置。
質量弾を搭載することで武器としても使用可能だが、ギルトールの厳命によりそのような用途で使われることは非常手段とされていた。
後にギルトールの遺言を受けたマイヨの手によって破壊される。

無限軌道砲
グン・ジェム隊が起動させた巨大なビーム式自走砲(陸上戦艦)。
山をも一撃で破壊するほどの威力がある。

ギガノス機動要塞
ギガノス最後の砦ともいわれる巨大要塞。ギルガザムネにも用いられていた思考コントロールシステムにより、サイズに反して驚異的な迎撃能力を誇る。
本作の最終決戦の場を飾る。


▲メディアミックス

園田英樹によるノベライズ版が存在し、TVシリーズ放送終了後のタイミングで角川スニーカー文庫より全1巻で刊行された。
内容は序盤の基本的な大筋こそTVシリーズに準拠するも、小説オリジナルキャラであるギルトールの息子「クレスタ・ラナ・ギルトール」の存在によって
小説中途から独自の展開を見せ、その結末も原作からは完全に逸脱した展開となっている。


▲外部作出演

元々マイナーな作品に分類されていた本作だが、スーパーロボット大戦シリーズへの参戦により一躍脚光を浴びることとなる。
初参戦の『A』から始まり『MX』『GC』に参戦しており、シナリオ面でも1stを始めとするガンダムシリーズとのクロスオーバーでかなり目立つ。
特に『A』ではナデシコと並び全体のストーリーのメインを務め、主人公(特にアクセル)とも良く絡むなどかなり扱いが良い。
マスドライバーに関しても「地中を進める機体による破壊作戦が実行される(A)」「DG細胞に侵食されてDGマスドライバーになる(MX)」など、作中でも重要なポジションとして扱われている。
ハゲたオッサンじゃなくて美人に操縦をご教授願えたのも3人にとっては役得だった…かも。(実際はほとんど変わらないが)
また『MX』終盤では三輪長官がギルガザムネに乗るという衝撃(?)の展開も描かれた。但し操縦しているのは捕虜になったギガノス兵。ギガノス兵からすれば完全なとばっちりである。
MXでのD-1カスタムとファルゲンとの合体攻撃は、共演した天のゼオライマーと並んでバランスブレイカーとして語られている。

Another Century's Episodeシリーズにも初代から参戦。『2』ではシナリオ上大きく扱われ、『3』では新たに設定された「ファルゲン・カスタム」が登場している。なお『3』の方では既に原作の展開は前作で終了しているため、スパロボの方でも無かったいるだけ参戦に近い形の参戦に。
しかしケーン達3人は終戦後も軍属に所属している形となり、アムロ・レイと共に『3』オリジナルの主人公であるバレル・オーランドを導く先輩格として活躍。バレルに『俺たちとアムロも成り行きでロボットに乗って戦う羽目になってしまった経験がある』という話もする。




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タップ「OKだ! まかせな!」
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最終更新:2024年03月18日 16:58

*1 当時は「女に甘い男」ぐらいの意味しかなかったので、この意味で言えばライトも該当すると思う

*2 2087年にカセット!?と思うかもしれないが、現実でもネット配信が主流な中、2010年台後半からレコードやカセットのアナログサウンド人気が再燃したことから、本作の時代でアナログカセットがあってもおかしくはない。

*3 最もドルチェノフがギルトールを撃ったのは反撃されたことでて咄嗟に撃ち返してしまったのが原因で、本来は脅迫するだけのつもりだった模様。マイヨに罪を擦り付けたのも彼の部下。

*4 MAの関節を固めて動けなくする特殊弾

*5 この傾向は勇者シリーズでも続いていた。

*6 企画の段階からバイク戦艦を登場させる案があった。

*7 放映期間中はNHK大河ドラマにもなっており、多分影響を受けたかと思われる。