未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ

登録日:2018/02/23 Fri 15:05:34
更新日:2024/02/12 Mon 13:25:48
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未来気合でつかみとれ!



『未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』とは、2001年3月9日にVHSとDVDでレンタル開始、7月21日に発売されたスーパー戦隊シリーズVシネマ作品の7作目。
未来戦隊タイムレンジャー』と、その前番組『救急戦隊ゴーゴーファイブ』とのクロスオーバー作品となっている
ちなみに『タイムレンジャー』全員がスーパー戦隊Vシネマに登場したのは本作が唯一(タイムレッドのみ次作『百獣戦隊ガオレンジャーVSスーパー戦隊』にも登場)。

両戦隊は形は違えど、「未来」のために戦っている戦隊といえ、劇中でもそれが言及されている。
色も同じなため、タイムファイヤーを中心にすると結構しっくりくるメンバー構成となっている。

監督は『忍者戦隊カクレンジャー』から戦隊本編監督デビューの佛田洋、脚本は戦隊シリーズでは『ゴーゴーファイブ』と『タイムレンジャー』の双方にサブライターとして参加していた山口亮太が担当。

EDは「時の彼方へ」…ではなく、「BEYOND ALL SPACE AND TIME」。



未来戦隊タイムレンジャー

冒頭にてボリバルと戦うが、ピエールの干渉もあって敗北してしまう。
別時代に飛ばされた際には時間保護局員ということもあってか、すぐに対応しコスプレしている。
未来人組はゴーゴーファイブのことを知らなかったが、現代組の竜也たちはゴーゴーファイブとビクトリーロボのことを知っていた。

タイムレッド/浅見竜也
ボリバルによって原始時代に飛ばされる。
マトイとは当初イザコザがあったが、
共闘を経て「自分の未来を守れないやつが地球の未来を守れない」と決意を新たにした。
同時名乗りの際には「人の命は地球の未来」のフレーズを担当した。

タイムブルー/アヤセ
マトイの発言に対し、「20世紀の人間にロンダーズが捕まえられるのか?」と返していた。あの、竜也さんの立場は……
ボリバルによって西部開拓時代に飛ばされナガレとタッグを組む。
劇中、ナガレに「かっこつけるなよ」と突っ込むが、ナガレには「お前に言われたくないよ」と返される。

タイムイエロー/ドモン
ボリバルによって江戸時代に飛ばされる。
色&格闘技繋がりでダイモンとコンビを組む。
短気で喧嘩っ早い面もあるためか、マトイの発言には真っ先に食って掛かった。

タイムグリーン/シオン
ボリバルによって江戸時代に飛ばされる。
ゼニットとの戦いではどっかの忍者みたいに風車を利用した。
合体技に「フレンドシップアタック」と名付け、シリングとバーツを吹き飛ばす。

タイムピンク/ユウリ
ボリバルによって西部開拓時代に飛ばされマツリとタッグを組む。
マツリとナガレの家族の絆には自身が両親と妹を失っていた為、羨ましいと言っていたが、
アヤセに大切な仲間がいるだろとフォローされる。


タイムファイヤー/滝沢直人
タイムレンジャーとゴーゴーファイブが時空の彼方に飛ばされ、タックとモンドが窮地に陥った際に登場。タイムファイヤーを忘れていたか
ピエールの攻撃から身を張って救ったり、2大戦隊を現代に戻すための作業にも協力した。

珍しく協力的だが、劇中描写を見る限りでは基本的にはモンドを助けるために行動しているようにも見えるため、
良心だけでなく、高い技術力を持ちコネクションも多いモンドに恩を売っておくためでもあったのかもしれない。
実際、ボリピエール戦ではブイレックスを出していたのにもかかわらず、トドメの一撃まで観戦していた。

「装着!燃えるレスキュー魂」の救急戦隊のテーマをバックに変身する姿が結構かっこいい。
戦いの後に合流した際にはじゃれ合っていた。



救急戦隊ゴーゴーファイブ

冒頭、ボリバルが引き起こしていた火災現場で救助活動を行っていた。

ピエールの干渉で強化されたボリバルにタイムレンジャーがボコボコにされたこともあり、
当初は自分たちが代わりにロンダーズと戦おうと、ゴーゴーブレスを持って行ったモンドの捜索をトゥモローリサーチに依頼したが、共闘を経て彼らの力を認める。

当然ながら武装に圧縮冷凍が可能なものが存在しないため、敵にトドメを刺す場面はなく、
必殺武器のカラミティブレイカーはゼニットの群れを一掃するために使っている。

ベイエリア55が海に沈んだままでロボットがないため、ボリピエール戦では当初応援に回っていたが、
モンドのトンデモ案でビクトリーロボに再び搭乗してタイムロボと共闘する。

ゴーイエローは「僕たちにもビクトリーロボがあれば」と悔しがっていたが、最終決戦で唯一残ったマックスビクトリーロボ ブラックバージョンや、
撃破されたものの、マックスビクトリーロボと違い大破まではしていなかったグランドライナービクトリーマーズの去就は不明。
ベイエリア55が沈んだために設備がなく、廃棄されたと見るべきだろうか?
AIだけは無事だったライナーボーイとアナライズロボ・ミントはどうしたって?……聞くな。


ゴーレッド/巽マトイ
「気合」が口癖な長男。
今回そんなフレーズは竜也たちに感染した。

タイムレンジャーについて知っており、現場に急行した彼らに「遅いんだよ」と文句を言い、さらに「タイムマンだか何だか知らないが、地球の平和を任せておけないよな」とその時知らなかったとはいえ、タイムレンジャー面々の前で発言してしまった。
その後、正体を知ると「あっ、もしかして俺、さっきまずいこと言った?」と焦っていたが。

原始時代に飛ばされた際には仲間だと思われたのか、古代人になつかれる。
そんな彼らの援護で助かったので結果オーライというべき、だろうか?

戦いの後はタイムレンジャーの力を認め、「これからは安心して戦ってくれ、たとえ街が壊されても、人の命は俺達が守る」と告げた。

余談ではあるが、『タイムマン』と呼んでいたのは過去に関わったのが『星獣戦隊ギンガマン』であり、加えて自分たちにも『レンジャー』がついていないためと推測される。


ゴーブルー/巽ナガレ
巽家次男。マトイのタイムマン発言にはツッコミの手刀を浴びせた。
洞察力は高く、アヤセの失言等からタイムレンジャーが未来から来た存在と認識したりしている。
西部開拓時代に飛ばされた際にも撮影場所が場所だからかかなり早く適合している。


ゴーグリーン/巽ショウ
巽家三男。
具体的な言葉には出さないが、マトイに次いでタイムレンジャーが不甲斐ないと内心思っていたらしく、マトイ兄への合いの手を完備。
江戸時代に飛ばされた際にはダイモンとともにかなり焦るが、事情を知った後はノリノリで刀を振るう。


ゴーイエロー/巽ダイモン
番田流師範代な四男坊。
今回もいろいろテンションが高く、プロファイターのドモンとのコンビは必見。


ゴーピンク/巽マツリ
巽家の末っ子長女。
マトイ同様タイムレンジャーの存在を知っており、現場に現れた彼らの名前を口にしていた。
また、マトイのタイムマン発言に対して「それを言うならタイムレンジャーでしょ」と突っ込む一幕も。
西部開拓時代に飛ばされた際にはピンク繋がりでユウリと組み、ノリノリでウインクする。


両戦隊の関係者


タック
ミミズク型サポートロボット。
ゴーゴーファイブの面々の前で喋ったことで彼らに驚かれた。
本作ではブイレックスの内部に入り込み、中の空間にあったパネルのコネクタと接続して操作するシーンがある。
モンドのことを知っており、彼と協力して両戦隊の救出作戦を行った。

巽モンド
ゴーゴーファイブの巽兄弟の父親。
微弱なマイナスエネルギーの反応をキャッチしたため、3ケ月前からゴーゴーブレスを持って行方不明になっていた。
そんなマイナスエネルギーの正体であったピエールを久々の黒ライダー姿で轢いて子供たちの前に戻ってきた。
ゴーゴーブレスをなぜか体の各所にしまっており、背中に張り付けてたり、マトイのものは靴下の中にしまってあったりと天才の考えることは謎

2大戦隊が過去に飛ばされた際の救出作戦では時空の歪みの座標測定を担当した。

終盤のタイムレンジャーのピンチの際には、タイムロボαの胸部に施されたタイムトンネルの機能をタックたちに無断で使い、
過去のベイエリア55から時空を超えスペースゴーライナーを呼び出すという荒技を披露させた。


ロンダーズ・ファミリー

ドン・ドルネロ
ピエールの闇の魔力に興味を持ち、彼を一時的にロンダーズに加える。
普段は社会自体を破壊しても困るので殺人や破壊活動を無意味に行うことはないのだが、今回はタイムレンジャーもゴーゴーファイブもいなくなったことで盛り上がってかCase File.1並の破壊活動も行っている。

リラ
ハエということで嫌悪感があるのか、最後までピエールを邪険に扱っていた。

ギエン
災魔一族のことを知っており、彼らがかつて地球に恐怖と絶望をまき散らしたことに嬉々としていた。


災魔一族

呪士ピエール
災魔一族で唯一生き残っていたあの人。
ゴーゴーファイブに復讐するため、ロンダーズファミリーと結託する。

ロンダー囚人を自身の魔術で強化させ、ゴーゴーファイブとタイムレンジャーを追い詰め、過去の時代へと飛ばすことに成功するが、
モンドやタック、タイムファイヤーの活躍もあり、彼らが戻ってきてしまったためドルネロたちに見限られてしまう。

殺人ボクサー・ボリバルと災魔合身するが、最期はプレッシャープロミネンスを受け消え去った。
TV本編では生き残ったが、後に後輩戦隊に倒された怪人の一人となった。



本作オリジナルキャラクター

殺人ボクサー・ボリバル
CV:矢尾一樹
未来世界で500人もの人を殴り殺した罪で圧縮冷凍にされていた、宇宙最強を自称する囚人。
自分の実力に絶対の自信を持っており、都市部で火災を引き起こし、タイムレンジャーを誘き寄せた。
が、正直そこまで強くなくOPが流れる中タイムレンジャーにボコボコにされ、圧縮冷凍されかけた。
しかし、実験材料として目を付けたピエールの力で闇のパワーを身につけ圧縮冷凍を回避、タイムレンジャーを返り討ちにした。

ピエールによって闇のパワーをつけたあとは、右腕に闇の力を纏ったグローブが装備された。
暴れん坊な青二才と声が似てるが多分関係ない。

名前の由来はベネズエラの通貨「ボリバル」から。


合成災魔ボリピエール
ピエールの魔術と呪文で、ボリバルとピエールが合体した合体災魔闘士。声優的には忍者合体?
雷撃を放つ剣を持ち、タイムロボα、タイムシャドウを同時に相手にしても互角以上の実力。
タイムロボシャドウαとの戦いでもブリザードスラッシュをはじき返し、合体も解除させた。
最期はビクトリーロボのブレイバーソードのエネルギーを受け取り、更にブイレックスに乗ったタイムロボαの合体技「プレッシャープロミネンス」を受け敗北。
合体は解除され、ボリバルは圧縮冷凍され、ピエールは消滅した。



囚人軍団

ボリバルと共に登場した囚人たち。まあ、30世紀時代はどの様な犯罪をしていたかは語られないが。
全員がかつてタイムレンジャーが逮捕した面々の親戚のため(一人除く)、ドモンに「一族揃って、犯罪者かよ!?」と突っ込まれた。
所謂再生怪人の代わりだが、あくまで別人のため、声優も全員変わっている。

タイムレンジャーを誘き寄せるために街を襲撃し、ピエールによって闇のパワーを加えられ、ボリバルと共にタイムレンジャーとゴーゴーファイブを過去の時代で苦しめるが、
最後は帰還したタイムレンジャーのボルテックバズーカのプレスリフレイザーを食らって、全員巨大化しないまま圧縮冷凍された。

なお、彼らの名前はボリバルやロンダーズ幹部と同じく、世界各国の通貨単位から取られている。


レアル
CV:服巻浩司
本編第33話登場の悪徳金融業者ドゴールの双子の弟。双子ならまず似ていて当然。
双子の兄の復讐のため、ボリバルと共に竜也&マトイを原始時代で迎え撃つ。
名前はブラジルの通貨単位「レアル」から。

ルピア
CV:小松由佳
本編第15話登場のスナイパー・レイホウの。レーザーガンを使用する。
ディナールと共にアヤセ、ユウリ、ナガレ、マツリを西部時代で迎え撃った。
ビルドディスチャージャーを食らった際には「目がぁ、目がぁ…!」とどっかの大佐みたいなセリフを放った。
名前はインドネシアの通貨単位「ルピア」から。

バーツ
CV:前原実
本編第10話登場の傭兵オーグの叔父。甥っ子のためなら時間も渡る。
シリングと共にドモン、シオン、ショウ、ダイモンを江戸時代で迎え撃つ。
名前はタイ王国の通貨単位「バーツ」から。

ディナール
CV:塩野勝美
本編第12話登場の恐喝犯ゲーマルクの又従兄弟。ここまではいい。マシンガンを使用。
ルピアと共にアヤセ、ユウリ、ナガレ、マツリを西部時代で迎え撃つ。
名前はアラブ諸国の通貨単位「ディナール」から。

シリング
CV:田中大文
本編第20話登場のヘルズゲート囚ブラスター・マドウの隣に住んでいた人…っておい。
まあ、家族と慕うほど付き合いがあったということだろう。似てるのは種族が同じなら問題ないし。
とはいえ、赤の他人かつあれだけのことをやらかしたマドウのために復讐を誓えるあたり、どんな付き合いがあったのだろうか?
普通に解放されているから彼はヘルズゲート囚じゃないんだろうし……
バーツと共にドモン、シオン、ショウ、ダイモンを江戸時代で迎え撃つ。
名前はケニア等東アフリカの通貨単位「シリング」から。


【余談】

プレッシャープロミネンスの炎は合成ではなく、実際にブレイバーソードや時空剣に炎を灯している。

スペースゴーライナーが登場した際にタックが「質量崩壊までせいぜい3分!」と言っているが、若干誤魔化してる部分*1はあるものの、
実際登場してから、戦闘後元の時代に戻るために飛び立つまでで3分強で退場している。

Vシネマ(後に劇場シリーズ)の『スーパー戦隊VSシリーズ』は基本的には本編とは関係ないパラレルワールドもしくは後の『海賊戦隊ゴーカイジャー』時空であり、
本作もやはりタイムレンジャー本編を考えると矛盾点があり(ブイレックス搭乗戦法等)、本編とはつながりのない作品となっている。
だが、ゴーゴーファイブとタイムレンジャーはその設定が噛み合わせやすいものであったこともあってか、正史と見る意見もわりと多かった。

以下、主な理由・意見

1.ゴーゴーファイブはレスキュー戦隊であり、タイムレンジャーは時間保護局員である。
二つの戦隊はその目的が違うため、本編で共闘シーンがなくても決しておかしくない、という意見。
災魔一族との戦いが終わった(ピエールとの決着は今作でだが)以上、ゴーゴーファイブは戦いのためでなく人命救助のための組織であり、
タイムレンジャーの任務が囚人の再逮捕・圧縮冷凍であることを考えると無理に今回のような共闘をするよりは、
タイムレンジャーがロンダーズの囚人の対処をしている間にゴーゴーファイブがレスキューするほうが役割分担できていていい、という意味。

2.ゴーゴーファイブが『タイムレンジャー』本編に今作の時間まで登場しなかった理由を大体モンド博士のせいにできる。
モンド博士は微弱なマイナスエネルギー=ピエールの行方を追うため、3ケ月前から本作中盤まで*2ゴーゴーブレスを持って再び行方をくらましている。
それ以前はゴーゴーファイブに着装できたことになるが、まあ、モンド博士だし?

3.タイムレンジャーの4人とロンダーズファミリーは未来人なのでゴーゴーファイブや災魔一族を知らなくてもそこまで違和感はない。
本作にて未来から来た存在でゴーゴーファイブや災魔一族についてまともに知っていたのはタックやギエンくらい。
西暦2001年2月4日に発生した大消滅の存在や30世紀は既に宇宙航行と異星への交流は日常化しているので、1000年前の災魔一族の地球侵略を知らなくてもそこまでおかしくない。

等々

ちなみに『タイムレンジャー』最終回の特別編「スーパー戦隊大集合」では、本作での共闘についての言及がある。


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最終更新:2024年02月12日 13:25

*1 合体バンクが短縮版だったり、戦闘後に再びスペースゴーライナーに変形する場面の描写がない等。

*2 本作の時系列がCase File 35とCase File 36の間に当たる10月25日なのでCase File 20~23くらいからだろうか?