堀内賢雄

登録日:2019/02/24 Sun 21:17:53
更新日:2024/04/24 Wed 03:51:45
所要時間:約 3 分で読めます





堀内賢雄は日本声優声優・ナレーターである。名前の読みは「ほりうち けんゆう」。
ケンユウオフィスの代表取締役でもある。
妻はフリーアナウンサーの夏坂ちひろ。元妻は声優松井菜桜子

●目次

プロフィール

生年月日:1957年7月30日
出身地:静岡県御殿場市
身長:173cm
血液型:B型
事務所:ケンユウオフィス


□概要

中学時代は野球部に所属しており、スポーツ特待生として日本大学三島高等学校に入学するが、故障が原因で逗子開成高等学校へ編入。
高校卒業後はDJや司会の仕事をするようになるが、そのうちにテレビ番組のナレーション等の仕事を引き受けるようになり、番組で知り合ったプロデューサーに役者への道を勧められる。
最初は乗り気でなかったが、たてかべ和也に才能を見出されてオフィス央に所属。円谷プロの特撮番組『アンドロメロス』でアンドロウルフの声を担当した事で声優として活動するようになった。
たてかべとは師弟でありながら親子のような関係であり、晩年に体調を悪くした彼を事務所ぐるみでサポートした。彼の死後は事務所に永劫所属としてプロフィールを残しており、社内には遺影が飾られているという。
その他、諸先輩にはよく可愛がられており、後述する加藤精三からは叱られながらもトランスフォーマーではよく面倒を見てもらっていたようである。
また、若い頃に赤坂見附の駅にある長いエスカレーターで、駅から上がってくる家弓家正と遭遇。大声で名前を呼びかけると家弓はあっはっはと笑いだし「賢雄か…あっはっは今日は不吉だね」と言われたことがあるらしい。


1984年にはオフィス央と合併したぷろだくしょんバオバブに移籍。
2001年にはワークショップ「talk back」を主宰し、バオバブとの契約が切れフリーとなった2002年には個人事務所のケンユウオフィスを設立し、その代表取締役に就任した。
ちなみにケンユウオフィス設立当初は、その冗談っぽいネーミングのせいで関係者に設立をなかなか信じてもらえなかったという。あとついでに恥ずかしくて後悔してるらしい。


□人物像

剽軽な性格をしており、トーク番組に出演した際の口八丁は必見。
若い頃から可愛がられていた一方、スタジオで飲酒や喫煙が横行していた時代、特に酒などは責任者が見ていなければいいという風潮があったのだが、
ある時酒盛り中に作品の監督がいきなり入ってきたことがあり、堀内の先輩らは「やばい」と思ったのか、
苦肉の策として飲んでいた瓶を全て堀内の前に置いて知らんぷりしたことがあるという。つまり全部堀内が一人でやったことにしようとされたのである。可哀想に…。

□遅刻の言い訳

堀内賢雄を語る上で欠かせないのが遅刻の言い訳である。一見すると荒唐無稽な言い訳にしか見えないが本人の人柄で許されているきらいがある。やはり卑劣な…
  • タクシーを止めようと思ったらライオンだった。
  • 別の日にタクシーを止めたら今度は亀だった。そのまま乗っていたら危うく竜宮城まで連れて行かれそうになった
  • 蜘蛛の巣に引っかかったお婆さんを助けたら遅れた
  • 額にカブトムシが刺さって遅れた
  • 玄関の外にある猫よけのペットボトルが怖くて家から出られなかった
  • 台本を山羊に食べられてしまった
など。本人曰く「8割嘘」との事。「実際に言ってないのに勝手に広がっていって、色んな人が遅刻の言い訳を作ってくる」らしい。2割は本当なんかい!
しかし後輩曰くその言い訳が面白いと評判になっているようである。



□役柄に関するエピソード

マシュマー・セロを演じた際、「お前の演技次第でシャアになる役だ」「でもお前の演技次第でこいつ(マシュマー)は途中で消えるかもしれない」と発破をかけられたという。
結果は御存知の通り、一度消えてしまったのである…。何かが足りなかったらしい。まあ最後は戻ってきたのだが……。

初代アニメトランスフォーマーの参加者の一人でもある。
収録時には作品の音を聞くためのヘッドホンが用意されているのだが、当時は出番のある人間が交代の時に一々端子を付け外しして行っていた。
ある時、堀内賢雄がヘッドホンを引っこ抜くと、その相手があろうことかメガトロン役にして大御所の加藤精三であり、怒鳴られたという。
また、打ち上げに呼ばれたのに麻雀をやっていて遅刻して「何やってんだコラ!!」と加藤に叱られたことがあるらしい。
しかし当の本人は叱られているのに「星一徹が本気で怒ってる!!」とミーハー気分だったようだ。とまあ叱られたことは多かったがその分可愛がってもらえたそうである。

フルハウスの吹き替えに参加した際、ある時本場のアメリカに行きたいという話になり、吹き替えキャストと海外旅行したことがある。
しかし飛行機の機内で耳が詰まったようになったため、その場で山寺宏一に教えられた「鼻を摘んで思いっきり鼻から空気を出そうとする」という方法を取ったことがある。
翌日、世界の音が全て消えたといい、医者に見てもらうと鼓膜が損傷していると診断され、「無茶な耳抜きをしただろ!」と叱られた。そのとき、山寺の顔がフッと浮かんだという。


□特色

どこか軽やかで優しく、かつ甘い声が特徴。
その声を生かし、アニメや吹き替えでは正統派の二枚目役を演じることが多い。

洋画や海外ドラマの吹き替えを中心に活躍しており、ブラッド・ピットやベン・スティラー、チャーリー・シーンを多く担当。トム・クルーズやキアヌ・リーブス等の名優の声も多く経験している。
ブラッド・ピットの吹き替えは元々テレビ放送版が中心で、テレビ版吹き替えに馴染みのある層からはブラピの声は堀内賢雄というイメージが強かった一方、VHSやDVDでは松本保典森川智之山寺宏一らが主に担当していた。
吹き替え音源のオフィシャル化及びテレビ版吹き替えの製作が減少していった2010年代を境にソフト版・劇場公開版の殆どで起用されていき、「ブラピ声優」として広く知られるようになり、2022年8月に京都・TOHOシネマズ二条で開催された映画『ブレット・トレイン』ジャパンプレミアで遂に本人と待望の初対面を果たした。ブラッド・ピットからもその声は「セクシー」とお墨付きを受けている。
後述の企画で『トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~』に出演した時にも「ブラッド・ピットの日本語版の声優」として紹介されていた。
ちなみにブラッド・ピットの吹き替えをしている時には本人のイメージに寄せて演技をするように心がけているらしい。

一方で自身の悩みとしては、経歴として書くうえでブラピの吹き替えに勝るような、
名刺代わりの国民的アニメキャラクターをあまり演じられていないことらしく*1、それを目標としているらしい。

アニメでも正統派の二枚目を演じることが多く、死去した富山敬や宮村義人、鈴置洋孝、曽我部和恭、渡部猛、小林修、青野武、檀臣幸、石塚運昇、坂口芳貞、藤原啓治から持ち役の一部を引き継いでいる。



□余談

ブラッド・ピットの吹き替えを担当し一番楽しかった作品は『Mr.&Mrs. スミス』。
『焼きたて!!ジャぱん』にはピットのパロディキャラである「ブラッド・キッド」が登場しているが、彼の声を堀内が担当した事で放送当時は大きな話題となった。

前述の『トリビアの泉』には、「声優のプロが決める工事現場の看板の声は○○」という企画に著名な声優の1人として出演。
その結果、「工事の騒音に紛れない存在感がありながら、繰り返し聞いても疲れず、逆に守られているような安心感を感じさせる声」という理由で「工事現場の看板の声に最も相応しい声優」となった。
ちなみにこの企画には堀内以外に、野沢雅子井上和彦古川登志夫田中真弓茶風林緒方賢一等々、名だたる声優達が参戦していた。*2
人生で一番後悔している事は「野球をやめてしまった事」。

一部ファンからは代表作の一つである「フルハウス」ジェシー・コクランの愛称である「おいたん」とも呼ばれており、
そこから転じて堀内の演じたキャラクターもそう呼ぶ事がある。
概ね藤原啓治の演じたキャラを一律で「ひろし」と呼ぶようなモンである。


□主な出演作

◆テレビアニメ


◆劇場アニメ


◆OVA


◆Webアニメ

  • アレクサンダー(PLUTO

◆ゲーム


◆吹き替え

担当俳優

  • ブラッド・ピット
  • トム・クルーズ
  • キアヌ・リーブス
  • チャーリー・シーン
  • ベン・アフレック
  • チャウ・シンチー
  • コリン・ファレル
  • アンディ・ラウ
  • エリック・ストルツ
  • キーファー・サザーランド
  • マーク・ハーモン
  • アイアン・ジーリング

洋画、海外ドラマ


カートゥーン


特撮



二代目土影・無「この記事は二代目火影の声優の卑劣な項目だ」

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  • トム・クルーズ
  • ベン・アフレック
  • ジュード・ロウ
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  • ジャミル・ニート
  • ヘルマン・ルイス
  • 工事現場の看板の声に最も相応しい声優

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最終更新:2024年04月24日 03:51

*1 二代目オーキドなどはあるが、やはり先代と比べると印象が弱いか。

*2 ただしこの企画では、非声ヲタ層にも伝わるであろう代表作がある声優はその役っぽい喋り方で収録していたため、そういう指定の無かった堀内は相対的に有利だった事も記述しておく。アニヲタ的にはむしろお遊び抜きで競った場合が気になるところである。

*3 2001年版及び2021年版