佐々木異三郎

登録日:2020/12/22 Tue 16:03:25
更新日:2024/01/23 Tue 14:48:02
所要時間:約 6 分で読めます




アナタ達は立派なエリートですよ。悪ガキのエリートだ。


銀魂』の登場人物。
モデルは京都見廻組局長の佐々木只三郎。

身長:181cm
体重:68kg
誕生日:2月5日
CV:森川智之


【概要】

名門佐々木家の嫡男にして見廻組局長。
「剣をとれば二天、筆をとれば天神」と評される文武両道の生粋のエリートで、「三天の怪物」とも称される。
銀髪をオールバックにまとめ、右目にモノクルをかけた面長な顔立ち。

一人称は「私」で、敬語口調で話すが、その本質は慇懃無礼かつ冷徹な合理主義者。
自称真選組のファンだが、その評価も「貧しく無能な人間が江戸を護っている奇跡の集団」と嫌味たっぷりなもの。
土方十四郎のもとで見習い兼小姓を務めている佐々木鉄之助は異母弟で、妾の子である彼を見下している。
一方で呉越同舟を映画版ドラえもんののび太とジャイアンで例えた他、警察の特別講習会で真選組との推理勝負を行った時には彼らと仲良くボケを連発するなど
銀魂キャラらしくユーモラスな部分もあり、その本質はどこかつかみどころがない。
副長である今井信女も彼に対しては絶対の信頼を置いている様子。
戦闘時は拳銃と刀を同時に使いこなし、土方とも互角以上に渡り合う力量を誇る。

極端なまでのメール中毒者で、一方的に登録した相手に某タレント風の口調や絵文字で絶え間なくメールを送ってくる。
登録名は「さぶちゃん」。
たとえ携帯を捨てようとも、即座に新しいものを渡してくる。

「壊してもムダだお」
「お前の周到さが一番無駄だわ!」

警察組織として活動する一方で一橋一派に取り入り、裏で糸を引いている鬼兵隊高杉晋助らとも繋がりがある。
内心では幕府や一橋も見限っており、彼曰く「私が付き合ったのはもっと馬鹿げた大法螺」とのことだが…。


【本編での活躍】

バラガキ篇にて初登場。
鉄之助を人質にとったテロ組織を真選組諸共潰そうと目論むが、真選組の予想外の反撃と自身が意図せず巻き込んだ銀時の介入により失敗。
真選組を「悪ガキのエリート」と実力を認め手を退く。

一国傾城篇では茂茂の護衛に当たっていたが、復権を目論む定定の刺客に襲撃され重傷を負う。
終盤に戦線復帰し、真選組ら他の警察組織達と協力して定々を退陣に追い込む。

将軍暗殺篇終盤で茂茂が暗殺されると、新将軍となった喜喜によって新たな警察庁長官となる。
黒縄島からの脱獄を図る近藤松平と彼らを救出しようとする万事屋、真選組、桂一派を迎撃するため、見廻組を率いて黒縄島に乗り込む。










以下、さらば真選組篇とその結末に関わるネタバレ










私が斬らなければならないのは


こんな蛮行が国によって行われるこの時代。


そしてその時代から何も守れなかった…自分自身だ。





実は佐々木はかつて、攘夷志士への対抗勢力として松平とともに浪士組(後の真選組)の創設を立案した張本人で、自分達と違い立場や形式にとらわれず士道を貫く彼らに密かに憧れを抱いていた。
真選組のファンというのは皮肉でもなんでもなく、紛れもない本心だったのだ。
また、当時の彼は新婚間もない妻帯者で、政略結婚ながら夫婦仲はよく
メールも妻に勧められて始めたばかりで覚束ない様子だったりと、現在からは想像もつかない一面を垣間見せている。

だが、幕府上層部は浪士組を都合のいい駒としか見ておらず、政敵である一橋親子を奈落に暗殺させ、その罪を浪士組に背負わせようと画策していた。
この暗殺を決行する予定だったのが、骸(後の信女)をはじめとするまだ幼い子供達だった。

この計画を未然に防ぐべく佐々木は松平と結託して一計を講じ、暗殺が未遂となった事で浪士組も子供達も事なきを得る。
しかし、奈落上層部には見抜かれており、報復として帰省途中だった妻と生まれて間もない娘を殺されてしまう。

家族を失った佐々木は自分自身と国を憎み、国そのものを倒すため現在までの地位を確立。
わざと新政権の悪政の象徴を担う事で、反抗勢力の決起を促すことを目論んだのだった。
そして、その目的のため妻子殺害の現場に居合わせた骸を復讐の道具として奈落から引き抜き、そばに置いていた。


黒縄島に上陸した土方と対峙する佐々木だったが、計画を悟った奈落が参戦した事で島は三つ巴の混戦と化してしまう。
満身創痍で孤立無援となってしまうが近藤に救われ、問答の中で信女に娘を重ねて見ていたことを自覚させられる。
その後近藤を殺したように見せかけ奈落の追手を一手に引き受け時間を稼ぎ、味方の救援を成功させる。
再会した信女、鉄之助に支えられながら脱出を図るが、敵兵から身を挺して二人を庇ったところへ敵の砲撃が直撃し、破壊されたタラップから落下してしまう。

宙に投げ出された佐々木の脳裏に思い返されたのは、生まれてくる娘の名前を考えるのに悩んだ日々の光景だった。
妻とメールでやり取りしながら案を出し合うが、込めたい意味がありすぎてまとまらず、部屋は書き捨てられ散らばった紙で埋もれていた。


何だって いいか…

元気に 生きてさえくれれば

あとは信じよう (エリート)の娘だもの


机の上には大きく書かれた「信女」の文字。


信じてよかった

友達がたくさんいて 皆と仲良くできて 優しくて 頑固な 信女さん

メール やっと届きましたよ


娘の名前に込めた思いが届いていた事に満足していた佐々木は、どこか満足げな表情で暗闇に消えていった。

ただ一人で権力に抗い続けた者、もう少し違った形で分かり合えたのではないかとその死は悼まれ、信女と鉄之助をはじめ真選組、見廻組双方の生存した構成員から「警察庁長官」として哀悼の敬礼を向けられた。

この一件を契機として、各地で倒幕の狼煙が上がる事となる。


【余談】

佐々木役の森川智之氏はその後、映画『銀魂 THE FINAL』にて2020年に亡くなった藤原啓治氏の後任として服部全蔵役で出演している。


追記・修正してくれるのを祈ってみたお☆
P.S アニヲタってさびしいと死んじゃうんだよ

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最終更新:2024年01月23日 14:48