スーパーロボット大戦COMPACT3

登録日:2023/02/11 Sat 21:27:09
更新日:2023/10/23 Mon 08:53:39
所要時間:約 10 分で読めます





『スーパーロボット大戦COMPACT3』は、2003年7月17日にワンダースワンカラーでリリースされたゲーム作品。
COMPACTシリーズのナンバリング3作目にして最終作。また、バンプレストとしても最後のワンダースワンソフト。
出荷本数がわずか15000本と少なく、現在ではシリーズのプレミアタイトル筆頭となっている。


【概要】

発売時期が『スーパーロボット大戦D』に近く、そちらに話題を持っていかれた上、
ハードの普及率などの影響もあってシリーズでもマイナーな作品。
参戦作品もマイナーどころが揃っており、本作にしか参戦していない作品も存在する。*1
CMでも上記の通り、このマイナーさを揶揄する内容となっている。

主人公は『OG外伝』で有名になったフォルカ・アルバーク


【ストーリー】

宇宙世紀00XX。
地球は過去最大の危機を乗り切ったように見えた…
地球上ではDr.ヘル、ミケーネ帝国百鬼一族が打倒され、キャンベル星人との戦いも最後を迎えつつある。
宇宙ではティターンズを初め、ハマーン率いるネオ・ジオン軍、そこから派生したグレミー軍、そしてトレーズ率いるOZ…
これらの組織もほぼ沈黙し、比較的規模の大きかったティターンズに残党が集結している状況だった。

地球は過去最大の危機を乗り切ったように見えた…
だが、状況を軽く見た連邦は数々の戦歴を残すアーガマ隊を特別遊撃部隊とし、残りの戦いを押し付けてしまったのである。またか
地上においても、それまで協力していたスーパーロボット達へのバックアップも突如中断されてしまった…

そんな状態になって半年…
各組織残党の一掃は遅々として進まず、世論から吹き上がる批判に対し、
連邦は責任の擦り付けあいを続けるのみで、何ら解決策を出せずにいた。

そして今、まさに新しい戦乱が地球上に降り注ごうとしていた…


【システム】

COMPACTシリーズ共通のシステムである「フリーオーダーシナリオ」は本作でも継承。
『COMPACT2』で登場した援護システムも引き続き採用されており、今作では援護に入るか否かを選択できるようになった。
本体に登録したプレイヤーデータで習得する精神コマンドが変化する「パーソナルデータテーブル」は削除されたため、ユニットの使い勝手がプレイヤーで異なることはなくなっている。

これらに加え、COMPACTでは唯一となるパイロット養成が実装されている。
敵を倒したりステージクリア時のボーナスで得たパイロットポイントを消費してステータスを上げたり、特殊技能を習得させることが可能。
ただし、本作では敵撃破で得られるPPが少なめのため、PP獲得量を増加させる精神コマンドを使っても2ポイント程度しか得られない時もあり、
集中的に稼がせたりボーナスPPを割り振ってようやく育成することが出来るバランスのため、ろくすっぽ強化に使えなかったりする。

また、歴代シリーズでも珍しいことに今作は宇宙マップが存在せず、地形適応も陸・海・空の3つだけとなっている。

なお、本作では『ダンバイン』のバイストン・ウェルと『エスカフローネ』の惑星ガイアという共に異世界を舞台とした両作品の舞台が融合される事がなく、別々に分かれて存在している。
そのため、ストーリーではしょっちゅういきなり異世界に飛ばされがちになりがちで、
地球→バイストン・ウェル→惑星ガイア→バイストン・ウェル→地球(コンギスター軍が襲来している)→700年後のバイストン・ウェル→バイストン・ウェル→惑星ガイア→地球
……と、
とにかく目まぐるしく転移しまくり、そのため、各世界ごとのエピソードがブツ切れになりながら進む事になる。
最近のスパロボでも並行世界をテーマにしたり、異世界を舞台にした別の版権作品が参戦したりする事も珍しくなくなったのだが、ここまで何度も異世界に飛ばされまくるというのも異例としか言わざるを得ない。

さらに周回引継ぎは存在しなかったり、隠し要素も極端に少ないなどの問題点も多い。しかしオリジナル主人公機のヤルダバオトなど、強力過ぎるユニットも存在するためか全体的な難易度自体は低めであるため、もし手に入れる機会があったら遊んで見て欲しい。


【参戦作品】

(★は初参戦作品)


全体的に見ると初参戦作品とダンバイン系は原作シナリオの再現されている事が多いが、一方でガンダムやマジンガーなどといったシリーズ常連作品はいるだけ参戦になっているケースが多い印象となっている。

【オリジナルキャラクター】

フォルカ・アルバーク
本作の主人公。異世界「修羅界」出身の青年。
闘争だけが全ての修羅でありながら御前試合で兄弟同然に育ったフェルナンドの命を奪うことが出来ず、修羅の掟に反したため追われる身となった。
リィナとの対話を経て修羅の在り方に疑問を持ち、追ってくる昔の仲間たちを相手に戦いを繰り広げる。

寺田貴信氏いわく「パラメーターを打ち間違えた」というほど突出して強く設定されており、
「ヤルダバオト一機でクリアできる」などという誇張した表現もあるほど。

・フェルナンド・アルバーク
フォルカの義兄弟でライバルキャラ。
御前試合で情けをかけられ、生き恥を晒すことになったことに憤慨しておりフォルカを強く憎んでいる。
本作のみアルバーク姓で、OG外伝では「フェルナンド・アルドゥク」に改名された。

・アルティス・タール
フォルカ、フェルナンドの義兄で将軍。通称「閃光のアルティス」。
修羅王に次ぐ実力者で、修羅の未来を憂いている。

・メイシス・マルク
アルティスの恋人で、男性社会の修羅において将軍に上り詰めた女傑。通称「氷槍のメイシス」。
恋人の義弟であるフォルカとも幼馴染だが、反逆者となったフォルカを追い詰める。

・マグナス・アルド
修羅の将軍の一人で通称「重震のマグナス」。
極度の肥満かつ粗暴な性格で、ミザルの右腕を自称する。

・アリオン・ルカダ
将軍に匹敵する実力を持つ上級修羅。
自由を愛する飄々とした性格で、「自由戦士」を自称する。

・アルコ・カトワール
ミザルの部下の下級修羅。変身能力の使い手で、ミザルの命令で様々な工作を行う。

・ミザル・トゥバル
修羅唯一の軍師。通称「激震のミザル」。
修羅王の頭脳として振る舞いながら、修羅王を倒して成り代わろうとしている野心家。
暗躍を続けるが、大半の修羅にその野心を見透かされている。

・修羅王アルカイド
修羅たちの王にして本作のラスボス
とある理由で修羅たちを地球へ転移させ、新たな混乱を巻き起こす。


【オリジナルメカ】

・ヤルダバオト
フォルカが搭乗する紅の修羅神。
フォルカの動きをトレースし、「機神拳」という拳法やオーラを放つ技を主体として戦闘する。
他が2頭身の中、3頭身のドット絵になっている他、必殺技の轟覇機神拳はOGと違って乱舞の後に右ストレートを放つ技になっている。

・ビレフォール
フェルナンドが搭乗する蒼の修羅神。
ヤルダバオトとは兄弟機にあたり、戦闘方法も似ている。

・マルディクト
アルティスが搭乗する修羅神。
人馬型で炎の覇気を纏った攻撃を得意とする。

・ペイリネス
メイシスが搭乗する修羅神。
覇気で生み出した氷のや吹雪を使って攻撃する。

・アンドラス
マグナスが搭乗する修羅神。
本人同様の巨体が特徴で、高い防御力を誇る。

・アガレス
アリオンが搭乗する馬のような顔の修羅神。
スピードタイプで分身能力を備える。

・グラシャラボラス
ミザルが搭乗する修羅神。
両足がドリルになっているのが特徴。

・エクスティム
修羅王が搭乗する修羅神。




追記・修正は、地球とバイストン・ウェル、惑星ガイアを何度も転移しまくって来てからお願いします。

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最終更新:2023年10月23日 08:53

*1 後に『XーΩ』にて「ベターマン」と「エスカフローネ」が再参戦し「ダンバインOVA」も『T』から再びシナリオ再現が行われるようになったが、「メカンダーロボ」「アクロバンチ」は未だに本作にしか参戦していない。

*2 ただし、母艦としての機能はないサポートユニット扱い