ショッカー

登録日:2017/11/19 Sun 21:48:38
更新日:2024/01/19 Fri 19:36:30
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首領「その黄泉帰りし魂で次は何を望むか」


地獄大使「世界征服に…ございます」

村枝賢一『仮面ライダーSPIRITS』より




ショッカーとは、『仮面ライダー』に登場する悪の組織である。
主人公である本郷猛一文字隼人を改造し、人ならざる者にした元凶であり、番組冒頭で毎週語られている。

なお、「ショッカー」の名前自体は、原案である『マスクマンK』の時代から既にあった。
その後、タイトルは『仮面天使 -マスクドエンジェル-』『クロスファイア』『スカルマン』『仮面ライダーホッパーキング』と変わったものの、
ショッカーの名は不変である。


●目次

概要

世界征服を目指す悪の犯罪シンジゲート。
この組織は「ショッカー首領」なる人物のワンマン経営に基づいており、世界各国にある支部は大幹部と呼ばれる上級改造人間が最高指揮官となる。
合議は大幹部以下の複数名で行われるため、基本的には上意下達の組織運営がなされている。
改造人間である怪人達は各々にアジトとチームが用意され首領直々に指令が下されるなどそこそこの待遇ではあるものの、最下層のショッカー戦闘員などは人造人間らしいがその扱いは悲惨その物で、
仮面ライダーに捕まったりするたびに処刑されるし、何もしなくても怪人の実験台にされる、怪人の攻撃に巻き込まれる、組織の代替わりの際に駆逐されることもある。


さて、最初の幹部ゾル大佐(後述)はナチスドイツの若き士官という設定であるが、実はショッカーはこのナチスの系譜を引いている。
ショッカーの改造人間技術を発明したのは死神博士であるが、この死神博士はナチスで博士号を取っていたのである。
そして死神博士はナチスで捕虜や犯罪者を使って改造人間を製造し、そこで首領やゾル大佐と出会った。
ナチス解体後、首領が世界征服のために作り上げたのがこのショッカーである。
故に戦闘員たちは片腕を上げて敬礼するし、ドイツの象徴とされていた鷲のような紋章を掲げているわけである。
…こう書くと「ほう、幹部の大半がナチス関係者だから、ショッカー首領はナチスの出身だったのか」と思われそうだが、その辺はぼかされておりよくわからない。
そもそも、ショッカー首領って脳だけの宇宙人だし。
こう考えると「首領がヒトラーを操ってナチスを作った」とも考えられそうだが、あくまでファンの邪推なので信じ込まないように。
GOD*1辺りでもっと訳の分からんことになるし。
なお、ヒトラーはGODで怪人にされてしまっている。


ショッカーの掲げる目標は「全人類の隷属」である。
その過程として、各国の首脳を改造人間に仕立て上げ、その改造人間を支配してショッカーが世界を支配する、という計画が作中で語られている。
果てしなく遠大そうだが、メキシコなど一部の国ではショッカー軍団がかなりの覇権を得ているとの描写もある。
毎週怪人たちが掲げる作戦には一貫性と言うものがまるで感じられないが、ショッカーを「企業」としてみると、
資金繰りや人材調達など、結構マメな仕事を行っていることが分かる。
アンサイクロペディアも企業として扱っている

来る怪人来る怪人、出しては仮面ライダーに各個撃破されている描写があるが、実は一部の怪人には量産化が進められている。
しかし、大量に出現させた場合には大概十把一からげにやられる。
弱点対策を講じるという発想はないらしい。

当初戦闘員や怪人は死亡すると泡になって消滅していたが*2、第九話のコブラ男を境に爆発するようになった。絵面は大事。

世界中で暗躍を続けていたが悉く仮面ライダー、FBI、民間組織であるアンチショッカー同盟等に潰され続け、
最終的に幹部が全滅、怪人も大半が撃破されて組織が立ちいかなくなったため、アフリカでショッカー首領が作り上げていたカルト宗教系武装組織「ゲルダム団」と経営統合。
旧ショッカーの人員はブラック将軍/ヒルカメレオン率いるゲルダムにより弾圧され、遂に殆どの怪人や戦闘員が殺されてしまった。(粛清しなくても、脳改造手術をして再度取り込むなりすれば良いのに…)
その後、人員整理(物理)の果てにゲルショッカーが成立することとなる。

仮面ライダーのパロディ作品「仮面ノリダー」ではジョッカーという名前の悪の組織が登場する。



作戦

大きく分けて、以下のような7つの属性に分類できる。

①資金調達型

強盗、盗掘、脅迫などで金を調達する。
改造人間を1体つくるだけで途轍もない金が必要だし、出資者はいそうにないというのもあって、基本的に資金調達方法はどれも超現場主義である。
そもそもこいつらがまじめに働いたり株や土地を転がしたりできるようであれば、悪いことなどしないしそんな殺人や財宝強奪などやらないだろう。
(実際、映画『仮面ライダー1号』に登場するノバショッカーは暴力行為ばかりに走る旧ショッカーの姿勢に呆れ、経済的見地からの世界掌握を目論んでいた)
ただ、銀行強盗や現金の強奪といった「現金(日本円)を得る作戦」は劇中では一回もなかった。
同時期のニクソンショック*3、で現金への信頼がなかったのだろうか?
これに該当する怪人は
などが挙げられる。

②技術支援型

科学者を襲って拉致し④の兵器製造などに協力させたり、発明品を強奪したりして技術力を挙げる。
作中、「明らかにこれは軍事利用されるだろ」的な技術を発明した科学者がいた場合、まず間違いなくその博士が今週の被害者である。
そして翌週にはすっかり忘れる
これに該当する怪人は
  • 光学兵器・デンジャーライトを研究していた助手を改造したヤモゲラス
  • 自分のクローンを大量に作らせようとしたドクガンダー
  • 液体爆薬を盗んで札幌を更地にしようとしたムササビードル
  • 人工重力発生装置を建造しようとしたザンジオー
  • 細胞甦生薬を奪って、死去した天才科学者を生き返らせ仲間にしようとした毒トカゲ男
  • 電気工学の世界的権威を攫おうとしたアブゴメス
などが挙げられる。

③要人暗殺型

ショッカーの任務遂行の邪魔になる人を殺す。勿論「邪魔になる人」の中には仮面ライダーも入っており、そのためだけに作戦を組むこともある。
もしくは政府関係者などの権力者を殺す。
サボテグロンとの戦いを見る限り、FBI捜査官などはかなり多くのメンバーが亡き者にされているらしい。
コブラ男の話で警察官がショッカーに捕まり、しかも仮面ライダーに救出されているんだから、
仮面ライダークウガ』『仮面ライダードライブ』などのように警察が捜査に乗り出してもいいはずだが、
なぜかまったくそうした描写は見受けられない*4
…もしかして既に警察の上層部はショッカーと内…いかんいかん、邪推はやめよう。
該当者は
などが挙げられる。

④兵器製造型

⑥の拠点制圧や⑦の殺戮に使用する武器の調達・製造を行う。これのために⑤の拉致が行われることもある。
新しく基地を作ることもあるが大抵はクソザル警備で、悉く自爆の憂き目に遭っている。科学者拉致と同じく学習能力ゼロ。
しかも、基地の近くをうろついただけで片っ端から目撃者を殺して回っているため、「神隠し事件」「近寄らないように警戒が必要」などと
新聞報道され自分達から余計にライダー達を呼んでしまうこともしばしば。アホか、こいつらは。
該当者は
などが挙げられる。女性怪人多くない?
また、アリキメデスなど、単為生殖が可能な改造人間の場合、幼虫や卵を育てるための要員を拉致しようとすることもある。

⑤拉致型

雑用のために人員をかき集める。
多くはその辺から捕まえてきた奴隷であり、何の賃金も福利厚生も与えられず、戦闘員に死ぬほどシバかれた挙句、
最後は機密漏洩防止のために処刑される、よくても改造されるという最低な労働。ブラック企業の社会風刺だろうか。
ちなみに手口は怪人及び戦闘員による実力行使であり、まともな募集を装って人々を拉致するようなことはなかった。
これはおそらくFBIなどのエージェントが乗り込んでくるのを防止するためであろう。
この手口や客演作品での労働環境も合わせてショッカーはゲドンに匹敵する真っ黒な組織であることが窺える。
あと、意外にも幼稚園バスを襲撃したことは無い普通のバスならある)。ライダーシリーズで初めて行ったのは『仮面ライダーX』のミノタウロス。
該当者は
などが挙げられる。
2話に登場した蝙蝠男は倍々ゲームでドンドン下っ端兵士が増える「バットウイルス」をばら撒くという滅茶苦茶効率のいい作戦に出ていたが、
これも広い意味では拉致型に当たると言えなくもない。
ギャグアニメ『仮面ライダーSD』に登場した蜘蛛男のように、むやみやたらにかき集めず選別の末に
改造人間用の身体能力に優れた人間を攫うこともある。

⑥拠点制圧型

侵略の拠点とするため、インフラ設備を破壊したり、標的となる自治体の出入りを封鎖したりする。
寒村や限界集落だけではなく、都心部でも平気でやろうとするのだからたちが悪いが、大概ライダーに奪還・開放される。
該当者は
などが挙げられる。
東京ズタズタ作戦のために地底怪獣まで蘇らせた『ウルトラマンVS仮面ライダー』の毒サソリ男もたぶんこれに該当。

⑦殺戮型

究極の作戦。何も脳味噌を使わず「とりあえず殺す」
何がしたいのかは全く分からず、とにかく大災害を引き起こしたり、一大テロを巻き起こしたりする。おめーらも死ぬぞと突っ込んだ視聴者は数知れず。
地獄大使が幹部の頃になると「○○○を起こしてパニックを発生させ、その隙に…」という実に単純な計画が数多く作られるようになった。
それで日本侵略できるようだったら、大きな組織だったら誰だって侵略できるしそもそも仮面ライダーは必要ない。
というか殺しすぎて国民を皆殺しにしたら隷属も征服も何もあったもんじゃない。
そのためなのか無差別殺戮自体はあれど、「皆殺し」を掲げた場合は東京都などに限定していた。
さすがにこんなバカな作戦は1クール1回くらいであるが、平然と考え着く大幹部の残酷さには舌を巻くばかりである。
該当者は
  • 東京の地中で水爆・カマキリの卵を炸裂させ大地震を起こそうとしたかまきり男
  • 再生怪人を引き連れ原子力研究所を破壊しようとしたトカゲロン(今だったら東日本大震災の影響で放送自粛である。)
  • 水中爆弾で海底地震を引き起こし北海道全域に大津波を引き起こそうとしたカニバブラー
  • フォッサマグナを爆発させて日本列島を分断しようとしたガマギラー
  • デッドマンガスを空中から散布しようとしたギルガラス
  • 殺人レントゲンで日本中の時計を爆発させて大量殺人を引き起こそうとしたフクロウ男
  • 日本中に殺人音波を放送しようとしたセミミンガ
などが挙げられる。


余談だが円藤祥行の『空想科学裁判』(宝島社)や盛田栄一の『空想法律読本』(メディアファクトリー)においては、これらの行動がどれほど悪質であるかが検証されている。
どちらも「現場の怪人は脳改造による『道具』としても、命令した幹部連中は間接正犯で100%死刑」という認識で一致している。



構成員

首領

昭和ライダーシリーズ全ての諸悪の根源。
「ショッカー」とは組織の名前であるが、初期にはこの首領がショッカーと呼ばれていた。
詳細は個別項目を参照。


大幹部

首領の下で直接作戦の指揮・組織の運営を担う最高指揮権限を有する幹部。軍隊で言う所の将軍クラス。
作中では3人が登場し、全員が首領によりショッカーに勧誘された悪人である(脳改造される前から忠誠を誓っていた)。
いずれも最後は改造人間に変身し、ライダーと戦った。

いずれも個別項目を参照。


幹部

現場で指揮を行ったり、作戦を補助したりする幹部。軍隊で言う所の将校クラス。
多くは生身の人間で、洗脳されるなり自分でショッカーに忠誠を誓うなりしている。
中にはサボテグロンのように怪人でありながら幹部級の奴らもいる。
  • ハインリッヒ博士
演:A・ウンガン
CV:市川治
6.7話に登場した。ナチスの老化学者。死神カメレオンと組んで、ナチスの財宝を探そうとする。

  • 綾小路律子
演:新井茂子
10話に登場。ショッカー女戦闘員の制服を着たマッドサイエンティスト。ヒステリックに怒鳴り散らす短気な姉ちゃん。
仮面ライダーに敗北し重傷を負ったコブラ男の再改造を担当する。
最後は用済みと見なされショッカー首領から見限られてコブラ男に焼き捨てられた。

  • マヤ
演:真理アンヌ
16,17話に登場したピラザウルス計画の責任者。
最後はピラザウルスが撒き散らした毒ガスから身を守ろうとしてガスマスクを付けるも、ライダーガールズに奪い取られて即死。

  • ハリケーン・ジョー
演:原田力
マヤと組んでピラザウルスの素体を拉致しようとしたマッチョ男。怪人のトレーナーや幹部のボディガードを担当。

  • 軍服姿の幹部
演:飯塚実
32話に登場したガマギラーと共に列島分断計画を遂行していたおじさん。
最後はライダージャンプで乗っていたセスナ機をぶち壊されて二人仲良く地獄行き。

  • 軍服姿の幹部
39話に登場。ゾル大佐が開く殺人大パーティーの出席者たち。大した活躍もせずに退場。

  • 世界各地の幹部
67話で登場。モロッコやジブラルタル、シンガポールや香港にもいるらしい。
ちなみにゾル大佐は中近東支部、死神博士はヨーロッパ支部(スイス)、地獄大使は東南アジア支部の元締めである。

また映画『ビヨンド・ジェネレーションズ』(後述)には声優の立木文彦演じるカーキ色の軍服を着た幹部が登場した。

怪人

ショッカー怪人と言われる改造人間。軍隊で言う所の士官クラス。
「○○男」と呼ばれることが多いが、勿論それ以外のネーミングの怪人もたくさんいる。
ナメクジラなんて初見ではゲルショッカーの怪人だと思ってしまう人も多いのでは?

多くは生身の人間を無理矢理(ごく稀に極悪人やショッカーに傾倒する者などは同意付で)改造したものであり、当初は本郷猛のようなエリートだったり、
サッカー選手・野本健やレスラー・草加昇のように一芸に秀でた人を改造していたが、途中からは一般人や目撃者を直接改造することも多くなった。

ただ、前述した一部の昆虫怪人は素体無しで単為生殖が可能であり、エジプタススノーマンのように素体無しで改造された者もいる。
また、ヒトデンジャーユニコルノスザンブロンゾといった化石をベースに作られた怪人や、
ゴースターのように無機物と合体した改造人間もいる。

基本的に戦闘員より立場は上で、好き勝手に部下を殺すようなクズもいるものの、
ゲバコンドルなど一部の知能の低い純粋戦闘型改造人間はタメ口を叩かれていた。
トカゲロンの「改造人間は死なぬ! 故障した個所を治せばいくらでも復活するのだ!!」というセリフがある通り、
改造人間は何度も何度も作り直されており、一部の怪人は量産化も行われている。
スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』や『仮面ライダー1号(映画)』では改造人間のバージョンアップに関しても描かれ、
前者では旧態依然のシオマネキングギリザメスが殺人光線を放ち、後者ではゲバコンドルや蜂女の最新モデルが登場した。

以下、全怪人リスト


戦闘員

ショッカー戦闘員を参照の事。


その後の顛末

ゲルショッカーが潰れた後、ショッカー首領はしつこく
を立て続けに作り出すも全て仮面ライダー達によって潰される。
最後は地下帝国バダンを繰り出し最終決戦に臨むも完敗を喫し、しばらく首領は出てくることも無く、ショッカーは潰えたかに思えた。

ところが並行世界でまだ生き延びていたショッカーは大ショッカーやスーパーショッカーを作り出して他の世界の怪人たちをも抱き込み、
裏切った仮面ライダーディケイド他に潰された後もまだ残党は懲りずに活動を続けている。
ある時には魔法の力によって復活し、スペースショッカーなる組織として再構成されたこともある。

仮面ライダーオーズ

ショッカー戦闘員の数少ない生き残りである千堂院が登場。
カザリに騙され、仮面ライダーに復讐するためにヤミーを作り出す宿主にされる。

オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー

1971年に飛んだアンクの落としたセルメダルを戦闘員が拾い、ショッカーグリードを作り出して1号・2号を撃破。
拿捕して改造を加え、彼らを扱き使って全世界に侵攻。日本は忽ち滅亡し、40年後には国連は彼らに乗っ取られてしまった
時空が多少歪んでいる、というか初代ライダーとはパラレルなようで、1971年段階で既にブラック将軍/ヒルカメレオンがゲルダムではなく
ショッカーの幹部になっていたり、既にゲルショッカーやデストロンの怪人(試作機?)が先行生産されていたりしている。
ゴルゴムグロンギ族といった他の組織も抱き込んで、民族浄化計画を実行に移す。
大ショッカーと違い世界を渡って怪人を呼び出すというPRは出来ないが、どうやってこいつらを加入させたのだろうか。血の気の多い戦闘民族のグロンギやアンデッド、ただの人喰い怪人でしかない魔化魍、ひとつの文明を築き上げてかつショッカーよりも歴史の古いファンガイアとか手懐けるのも一苦労だと思うが…

スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』&『dビデオスペシャル 仮面ライダー4号

黒井響一郎/仮面ライダー3号により1号・2号はゲルショッカー壊滅直後に撃滅。
すぐさま首領はまた「ショッカー」を立ち上げ、続くV3以降の全てのライダーを倒し、世界を征服。
全ての仮面ライダー(主役級及び、『仮面ライダー剣』の4人。ただしてつをのみ脱走)をショッカーライダーに改造。
更に他の組織の幹部級怪人たちを次々にヘッドハンティングした。
実はショッカー首領による歴史改変により「分岐」した未来の出来事であり、最後は時間が修復され、消滅する。

しかし、とあるライダーの『これ以上仲間が死ぬのを見たくない』という願いを受けて歴史改変が再発。
仮面ライダー4号を生み出すための『4号計画』が実行されて……。

仮面ライダーゴースト』&『仮面ライダー1号

未だ残党が活動を続けており、世界各地で悪事を働いていた。
しかし幹部候補生だったハイエナ型改造人間ウルガと、そのシンパであるバッファルイーグラが脱走し、新組織「ノバショッカー」を設立。
これにより戦闘員の1/2が引き抜かれ、立花藤兵衛の孫娘・真由に眠るアレクサンダー眼魂を巡りライダー達と三つ巴の戦いを繰り広げる。

『仮面ライダーゴースト』では第24話にてショッカー傘下のヤマアラシロイドがショッカー構成員の勧誘活動を行っていた他、
映画劇中で倒されたはずのウルガが生存して成り行きを傍観している場面や、
海外某国で仮面ライダー1号がザンジオー率いるショッカーの軍勢と戦うシーンが挿入されている。
超全集や『小説 仮面ライダーゴースト』掲載の年表によると本エピソードの時系列は映画の少し後とされており、
ノバショッカー壊滅後もショッカー残党と仮面ライダーの戦いが未だ続いていることがうかがえる。

仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦

電脳世界に逃げ込んでいたショッカー首領三世(おい、二世は誰だよ)により、現世に復活。
今まで地球に侵攻してきたあらゆる組織(スーパー戦隊の悪役含む)の電脳コピーを次々に現世に送り込み、世界征服を目論む。
ショッカー首領三世も大蜘蛛大首領の正体を現した。
手駒たちが電脳世界から召喚されたコピーヒーローたちに敗北すると、
密かに結託していた宇宙幕府ジャークマターのモライマーズロボ(かなりデカいタイプ)に乗り込み戦いを繰り広げる。

仮面ライダー電王 プリティ電王とうじょう!

イカデビル率いるメンバーがデンライナーを占領するが、目的は宝くじの当選金額を得るという壮大なのかしょうもないのか判断に悩む物。
大規模な歴史改変は2度ほど失敗しているので比較的小規模な作戦内容にしたのだろうか。
財政難に陥ったのはショッカー首領三世の打倒による実力者不在とノバショッカーの離反が原因による組織の弱体化と思われる。
(経済的見地から支配を企んだノバショッカーへと自発的にせよ引き抜きにせよ経済・財政に明るいメンバーも移籍、ノバショッカー壊滅後は裏切り者として扱われるため戻れないことは想像に難くない)
偉大な悪の組織と呼ばれた連中も落ちるところまで落ちたものである。

仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ

舞台となる2021年では表立った活動はしておらず、既に滅びたかのような扱いをされている。
+ だが実際は…
50年前に幹部(演:立木文彦)の実験失敗により、ギフに匹敵する凶悪な悪魔「ディアブロ」が復活してしまう。
その結果、あまりに凶暴すぎるディアブロを制御不能と判断した上層部は、スタンプに戻して基地ごと封印し、
責任失敗を被験者となった科学者・百瀬龍之介*6に擦り付け、ロケットで宇宙に投棄した。

そして映画冒頭でデッドマンズにより、ディアブロが再び解放されてしまった。
つまり本作における2022年以降の地球が悪魔の天下になった全ての元凶はフェニックスが掘り返していたディアブロスタンプをショッカーが強奪し、ロクな事前検査もせずにぶっつけ本番でいきなり起動実験を行ったせいで失敗し、挙句の果てに杜撰な処理で実験結果を隠蔽したせいである
やっぱりこいつらロクなことしねぇな!!

その他派生作品のショッカー

仮面ライダー(漫画版)』&『仮面ライダーEVE』

石ノ森章太郎御大による漫画版でもほぼ同様の設定で登場するが、終盤では思いもよらぬ作戦を繰り出した。
続編の小説『仮面ライダーEVE』によれば、あの後もゲルショッカーやデストロンやジンドグマといった全ての組織を裏で操っていたことにされた。

仮面ライダー THE FIRST』&『仮面ライダー THE NEXT』

Sacred Hegemony Of Cycle Kindred Evolutional Realm」(直訳: 同種の血統による全体の、神聖なる支配権)略してショッカー。
死神博士にそっくりな老人、若い美女、ストリートファッションの青年の三人が大幹部として登場し、モニター上で指令を下す。
活動目的はTV版や石ノ森版と大差ないが、やることの悪質さはそれ以上。
『NEXT』ではナノマシンを大量に散布することで無差別に改造人間を作り出すというテロまで行っていた。

仮面ライダーSPIRITS

魂の無い傀儡として暗闇大使に復活させられる。
東京湾海底の最後の秘密基地で仮面ライダーを迎え撃つも、唯一魂が残っていた地獄大使の暴走もあって、仮面ライダーにより滅ぼされる。
これに伴い、ショッカー首領が操る組織はデルザー軍団を残しすべて滅亡、バダンもショッカー首領に反旗を翻し独立することとなる。

また、時系列がTV版の前半にあたる『旧1号&旧2号篇』では、ショッカーの犠牲となった被害者遺族の描写が掘り下げられている。
当時のショッカーは多くの人々にとって都市伝説と同じ程度にしか認識されていなかった上、
ショッカーの脅威を知らせようとした被害者遺族に対し警察もマスコミもショッカーの存在を全く信じようとしなかった。
一文字曰く「民衆はいつでも起きてしまってからしか認めようとしないもんさ

東島丹三郎は仮面ライダーになりたい

本作においては仮面ライダーはTVの中の作り話であり、ショッカーに憧れるヤクザが覆面強盗をしたりする程度であった。
だが……?

ウルトラマンVS仮面ライダー

毒サソリ男なる怪人が東京ズタズタ作戦を遂行し、古代怪獣ガドラスを復活させた。予期していたものなのか、結果オーライなのかは不明。

仮面ライダー1971-1973

今までの比ではないほど強大な組織として登場しており、大国の核戦争による潰し合いを避けるべく世界征服を画策している。
なんと1970年の時点で携帯は愚か、2017年現在のスマホより格段に優秀なタブレット端末まで作り出している程の科学技術を有している。
「戦闘員」に当たる部門は「兵隊クラス」であり、下級な改造人間が量産されている。
所謂普通の怪人、エリートクラスは「仕官クラス」、その上は大幹部級。
首領はただ「【彼】」と称されている(リンク先ネタバレ注意)。

『仮面ライダー(SFC)』

1993年にスーパーファミコンで発売されたベルトスクロールアクション
19××年、突如として復活を遂げ日本各地へと怪人たちが出没する。
首領は芋虫状の下半身とカマキリ状の上半身を持つ巨人デスバンイーター
おそらくTV版首領の戦闘形態で、再生幹部を取り逃がすと吸収してパワーアップしていく。

仮面ライダー 正義の系譜

「邪眼」と呼称される存在によってゲルショッカーと共に復活。1972年、1974年、1988年、2004年の4つの時代で幹部達がそれぞれの作戦を率いている。
これは仮面ライダーの妨害があったとしても、どれか一つでも成功すればいいという考えのもとに行われた作戦である。
案の定、基地のある発電所に各時代のライダーが異変を察知して出現。激しい戦いを繰り広げることになった。

『AZITO2』

脱サラして悪の首領を志したプレイヤーにショッカー首領が最初に接触し、自身が手掛けた数々の組織の怪人*7のデータを戦力として提供する。
特筆すべきはその中にショッカー首領自身*8の物もあることで、分身みたいなものとはいえショッカー首領が最前線に出撃し銀行強盗や幼稚園バスジャックなどを直接行う世にも珍しい光景を見ることができる。

ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス

ライダー大陸の悪の組織。
中盤で壊滅し、他の悪の組織を抱き込んでネオショッカーを設立させる。
ちなみに傘下に下ることを拒んだバダンミサイル攻撃で滅ぼした。

ガイアセイバー ヒーロー最大の作戦

デルザー軍団を始めとする、昭和のライダー組織全ての軍事複合体であり、あくまで名前が「ショッカー」なだけの組織。
最高幹部(名目上のリーダー)はマシーン大元帥
世界征服を目論み、地球圏制圧を狙うジオン公国軍*9と提携し、ヒマラヤ爆破、四国沈没などの悪行の限りを重ねる。
最後はシャア・アズナブル率いるネオ・ジオン軍の粛正対象にされ、全ての基地がコロニーレーザーで破壊される。
部下を見捨てて逃走したマシーン大元帥はクロスボーン・バンガードの残党狩りに遭い、バグで切り刻まれ惨殺された。
残る怪人たちは野良としてその後のステージにも出てくる。

ロストヒーローズ

「スーパーショッカー」名義ですべての世界の悪が手を組んだ「リジェス」の一員として登場。
ミュージアムも同じ組織に統合されている他、クライシス帝国の怪人やイマジン、多くのウルトラ怪獣も配下に置き、
グリード巨大ヤプールとも手を組んでいる。
大幹部はイカデビル、ガラガランダ、テラー・ドーパント、恐竜グリード
他の幹部格としてウェザー・ドーパント、ネガタロスボガールカザリ、タブー・ドーパントらが所属。
タイラントショッカーグリードを切り札としていた。なんでこう組織として纏まってるか不思議な状態。

力を失った1号と2号をトドギラーの冷凍シュートで捕え、さらにエクストリームメモリとアンクのコアメダルも奪ってヒーローたちの力を削いでいた。
しかし、アジト・キューブでの戦いで1号と2号、ウルトラ兄弟を救出されたうえ、協力者のヤプールが倒される。
そして本拠地のショッカー・キューブでの決戦では次々に幹部や配下の怪獣達も倒され、
ヒーロー達も力を取り戻してイカデビル、ガラガランダ、テラーが倒されたことで壊滅した。
しかし、恐竜グリードはウルトラマンベリアルとともにジェノサイド・キューブの怪獣墓場で最後までヒーローの前に立ち塞がる。

なお、首領はストーリーに一切関わらず、クリア後の裏ボスとして登場。
「ゲルショッカー首領」名義だが、実質レッツゴーの時のものになっている。
裏ボスらしくとんでもなく強いが、HPが残りわずかになると自爆する。

『オール仮面ライダー ライダーレボリューション』

残党のネヴァンにより、過去のあらゆる怪人たちを蘇らせ世界征服に着手する。

シン・仮面ライダー

「Sustainable Happiness Organization with Computational Knowledge Embedded Remodeling(計算機知識を組み込んだ再造形による持続可能な幸福組織)」の略称。
人類の幸福を目的としており、世界征服は目的としていない。














以上の通り、ショッカーは未だに滅びていない。
悪と善が同一の混沌から生まれる、というのは石ノ森作品において最大のテーマであり、ショッカーもまたそうした混沌に他ならないのである。
いかに残党を潰そうと、幹部を倒そうと、首領を騙る傀儡を滅ぼそうと、ショッカーが死ぬことは永遠に無い。

人間の欲望と悪意がある限り、ショッカーを滅ぼすことは不可能なのだから。

そう、9人の戦鬼を世に送り出した黒い幽霊達がそうだったように……。

だからこそ仮面ライダーは、今日も人類の自由のために闘い続ける。


「闘いますよ たとえ甲斐がなくても…」

「ショッカーの敵…そして人類の味方」

「それが『仮面ライダー』の使命なのだから」

「たとえ未来が変えられなくても見過ごせない今を救えるのなら…」
村枝賢一『新仮面ライダーSPIRITS』より

その戦いに、終わりがないと知っていたとしても。








邪魔な追記は許さんぞ
修正 それゆけ 冥殿軍
人呼んで アニヲタwiki


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最終更新:2024年01月19日 19:36

*1 敵対している東西の大国が日本全滅のために手を結んだというヤバ過ぎる設定。

*2 『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』や『シン・仮面ライダー』など、近年はこちらをオマージュした作品も存在する。

*3 1971年にアメリカのニクソン大統領が掲げた、世界経済の枠組みの変革。なんやかんやあって世界経済は変動相場制となった。

*4 萬画版準拠の続編小説『仮面ライダーEVE』では、ショッカーの怪人に身内を殺害された被害者を嘲笑って蒸発扱いにする下劣な「警察官という名のケダモノ」すら現れる始末であった。

*5 首領からは「カメレオン男」と呼称されている。死神は自称?

*6 ショッカー黎明期から改造人間の研究に関与した本作オリジナルのキャラ。本作の設定では本郷猛の改造にも関与しており、その際に本郷から「科学は人間の未来を切り拓く者だ」と言われた事で葛藤を抱き、組織を脱走したため、無理矢理ディアブロの契約者にされた

*7 ゲドン、ガランダー、ドグマ、ジンドグマを除く

*8 ゲルショッカー首領の一つ目と、岩石大首領の中の人の脳味噌目玉

*9 本編においては、ティターンズが壊滅した後もまだ残っている。後にシャアが離脱しネオ・ジオンを勝手に作る。