ゴルザ

登録日:2017/10/22 Sun 21:16:17
更新日:2023/01/29 Sun 13:04:45
所要時間:約 12 分で読めます






大地を揺るがす怪獣 ゴルザ



ゴルザとは、『ウルトラマンティガ』に登場する超古代怪獣である。
ここではその同族であるファイヤーゴルザゴルザⅡに関しても記述する。

合体怪獣であるファイブキングゴルバーについてはそちらの項目へ。





◆ゴルザ

【データ】

別名:超古代怪獣
身長:62m
体重:6万8千t
出身地:モンゴル平原地底
武器:腕や尾による怪力攻撃、額の超音波光線



【概要】(ゴルザ)

第1話に登場した、物語本編においてウルトラマンティガが最初に戦った敵の1体。
ユザレからは「大地を揺るがす怪獣」としてその存在が語られており、同じ超古代怪獣であるメルバは相棒のような存在。

所謂ゴジラ型の直立型のフォルムをしており、大地を引き裂き、尻尾を引きずり回して歩くという実に正統派な怪獣。
3000万年前の超古代怪獣の生き残りで、かつては大量に出現し「光の巨人」*1と戦っていた。
類稀なる怪力を有し、貝殻や岸壁を思わせるゴツゴツとした表皮は通常攻撃の一切を無効化する。
武器は額から発射する紫色の「超音波光線」で、触れた物体を一瞬にしてボロボロにしてしまう。


記念すべき平成ウルトラシリーズ第1作目の最初の敵であることや、その後のエピソードで強化体となって再登場すること、
それでいて非常に分かり易い怪獣らしいフォルムを有している事から、『ティガ』怪獣の中でも人気と知名度は高め。

その後のシリーズでも再登場の機会に恵まれており、ガンQと並んで平成ウルトラシリーズを代表する怪獣の1体と言っても過言では無い。


そして、一方の相方はと言うと……




【活躍】(ゴルザ)

『ウルトラマンティガ』

第1話「光を継ぐもの」にて初登場。
突如としてモンゴル高原の地底を突き破って出現し、特捜チーム GUTSガッツウイング1号の攻撃を受けると地面を掘り返し逃走。
まるで導かれるかのように日本を目指し、秋田沖から上陸すると街を一直線に薙ぎ倒しつつ、奥羽山脈某所の黄金のピラミッドに辿り着いた。

自身ら超古代怪獣の抑止力たりうる光の巨人の石像がそこに眠っていることを悟ると超音波光線でピラミッドを上から順に削り飛ばし、
合流したメルバと共に石像のうち2体を尻尾で薙ぎ倒してぶち壊した。
メルバとは久々の対面のはずだが、すぐに打ち解けている。かわいいなあ。

最後の一体を破壊しようとしたその時、ダイゴの駆るガッツウイング1号に邪魔立てされ、メルバがこれを打ち落とした後
「よっしゃ、気を取り直してもう一回」と石像を踏み砕こうと脚を振り上げる。
しかしその刹那、石像の額に光が燈り、ゴルザの脚をガッキと受け止めた。

ここに超古代の伝説の英雄・ウルトラマンティガが長き眠りから目覚めたのである!

ゴルザはメルバと組んですぐさまティガを始末しようとするも、超音波光線を悉く回避されてしまう。
一旦はメルバとの共闘でティガを追い詰めたかに思えたが、ティガが赤きパワータイプに変身すると形勢は逆転。
二人の合体光線も片手で一蹴され、ゴルザはサバ折りを受けて背骨を折られてしまう。
そしてティガがメルバに気を取られた瞬間、脱兎のごとく地を掘り、ゴルザはまたも逃げ出してしまった…。


『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』

第2話「五人目のクルー」に登場。
怪獣惑星ボリスで出現し、ZAP SPACYを襲うも、レイの操るリトラとゴモラに妨害される。
同じ土属性パワーファイターのテレスドンと結託しゴモラを襲おうとしたが、リトラのくちばし攻撃で連携を崩され、
テレスドンはあっけなくゴモラの超振動波に貫かれ爆死。
頼みの綱の超音波光線も回避され、ゼロ距離超振動波で胸をぶち抜かれて木端微塵に消し飛んだ。

着ぐるみは本作での新規造形だが、その後すぐにファイヤーゴルザに改造されたため、
意外にも映像作品において「普通のゴルザ」が再登場したのは現状これが最初で最後。



≪映像作品外≫

『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS』
第1弾からの参戦で、どのカードもレアリティが低めでSR以上が存在しない。
しかし、その分スピードが平凡な以外はどの能力も高めの万能型であり、
1弾参戦怪獣ではゴモラ、レイキュバス超コッヴと並んで最強クラスの能力(ちなみに、レイキュバスと超コッヴも高レアが存在しない)。
レアリティの低さに加えて、DVD付属として再録もされたため入手が容易であり、重宝された。
超音波光線のエネルギーを溜めて頭突きを行う新必殺技「ソニックヘッドバット」も後に追加され、後述のファイヤーゴルザ(SD)で映像作品に逆輸入された。


『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』(漫画版)
河本ひろしによる漫画版では、地底怪獣軍団のボス的な立ち位置で登場。
登場した際にもレイから「あいつは強敵だ」と言われるなど破格の扱いを受けた。

テレスドンの他、サドラグドンアーストロンネロンガ達の群れを率いていたが、ゴモラ一体に全滅に追い込まれる。
役立たずの手下どもがやられた後、消耗したゴモラを尻尾でシバきながら超音波光線を浴びせ、蹴り倒し、踏み潰すという壮絶なフルボッコを行うが、
2000m上空から落ちてもピンピンしてるゴモラはその程度で魂が折れることは無く、最後はカチ上げからの超振動波で消し飛ばされた。


『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』
西川伸司によるコミカライズ版では最初の敵として登場。

既に怪獣が絶滅して100年が経った平和な日本*2に、突如として出現したブルトンが召喚。
ガンQと共に宇宙港を襲うも、ゴモラ(を操るイオ)の罠にはまり、自身の超音波光線でうっかりガンQを殺害してしまう。良かったじゃん、ケイトのファイヤーゴルザの仇が打てて。
最後はゴモラの強さに恐れをなし、地中に逃げ込んだが…?


DARKNESS HEELS ―Lili―
キリエロイド・サイロがネオバトルナイザーから召喚する怪獣として登場。
メルバと共に惑星フースの首都で召喚されるがジャグラス ジャグラーとダークザギに倒された。


ウルトラかいじゅう絵本
「おむすびころりん」のパロディ絵本『おむすびとかいじゅうのくに』では地底国の住人として登場。
ゴメス、テレスドン、レッドキングと共に、地上の穴からおむすびを落として迷い込んだミラクル星人を歓迎した。


ウルトラ怪獣擬人化計画
KADOKAWA版で擬人化された。担当は爆天童氏。
特徴的な頭部はフードとマフラーに、腹筋はベスト状の上着として表現している。


ウルトラ怪獣モンスターファーム
初期から育成可能な怪獣として登場。
レッドキングと同じくかしこさと回避を捨てたパワーファイター系だが、レッドキングが固有特徴でちからが上がりやすいのに対してゴルザはライフが上がりやすくなっている。
超音波光線も使えるが、生かすためにはあえて賢さ方にするか合成を重ねてフルモン型にするかしないと難しい。
ファイブキングの解放条件の一体。また、ゴルザとは別にファイヤーゴルザのクッキーも存在している。


◆ゴルザ(強化)

【データ】

別名:超古代怪獣
身長:62m
体重:7万t
出身地:霧門岳
武器:以前より強化されたパワー、マグマ熱線、光線吸収能力


【概要】(強化)

第1話で地底に逃げたゴルザが、雪辱を果たすためにマグマのエネルギーを吸収して強化、再出現した姿。
全身が更にマッシブになり、胸には火山脈を思わせる赤い模様(血管?)が付いた。
青っぽい体表のゴルザに比べると全体的に体はくすんだ灰色になり、顔や首は赤みがかったものに変化している。

今までのゴルザに比べ攻防が上昇し、超音波光線は一切撃たなくなったが、代わりに額からは強力な熱線を放つようになった*3
単なる脳筋パワーアップではなく、ティガの拳を受け止め、掴んだまま蹴りを叩き込むなど知能も上がっている。
そして最大の特徴として、胸で光線を受け止め、自らのパワーに変える超能力を手にした。


【活躍】(強化)

『ウルトラマンティガ』

第18話『ゴルザの逆襲』に登場。
霧門岳内部の岩盤で逆立ちして地熱を吸収していたが、火山活動の異常を調査しに来たGUTSのドリルタンク・ピーパーに発見され、
シンジョウ隊員が慌てて発射した新兵器「モンスターキャッチャー」を受けたことで完全に目を覚ました。余計なことすんなし。

岩盤を突き破って再びシャバに舞い戻ると、GUTSの用意した超電磁砲や榴弾砲での総攻撃に全くひるまず進撃。
現れたティガのパンチも全く受け付けず、逆に平手打ち一発で弾き飛ばしてしまった。
光線技も打撃もまるで通じないゴルザにティガは苦戦し、以前同様パワータイプに変身し迎え撃つ。
さしものゴルザもパワータイプの怪力では防戦一方となるも、打たれても投げられてもゴルザは耐え抜き、更には必殺のデラシウム光流すら吸収してしまう。

カラータイマーが赤に点滅するも、ティガは果敢に電撃パンチ・電撃キックを連続で放ち、ゴルザを圧倒し、
ふらつくゴルザに向けマルチタイプに戻ったティガはトドメのゼぺリオン光線を斉射!
爆発と共にピクリとも動かなくなったゴルザをエイヤとばかりに持ち上げると、はるか上空からティガはゴルザを投棄。
再びゴルザはマグマの海に沈んでいき、完全に絶命した。

しかしその死骸は、また新たな騒ぎを引き起こすこととなる……。


ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY

3000万年前の回想シーンで登場。大量の個体が出現し、光の巨人たちと戦争を繰り広げた。




◆ファイヤーゴルザ

【データ】

別名:超古代怪獣
身長:62m
体重:7万t
出身地:地中
武器:以前より強化されたパワー、強化超音波光線、マグマパンチ、ソニックヘッドバット


【概要】(ファイヤー)

『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』にて初登場したゴルザの強化体。
外見はゴルザ(強化)そのまんまで、ちびっ子にも分かりやすい様な名前に変わっただけにも思えるが、
ゴルザ(強化)の持つ熱線や光線吸収能力は保有しておらず、一応は別怪獣扱いらしい。

公式サイドでも両者の区別に困っている節が見受けられ、扱い方が一定していない。
現在では「能力や設定が少し変更された、ゴルザ(強化)の別名義」ぐらいの立ち位置に落ち着いている。

ゲーム版『大怪獣バトル』でのグラフィックは『ウルトラマンFE3』でのゴルザ(強化)の流用、
ゴーグファイヤーゴルザの「ウルトラ怪獣DX」ソフビも「ウルトラ怪獣シリーズ」ゴルザ(強化)のリペイントとなっている。


上述の通り、着ぐるみは第2話に登場した新造ゴルザの改造。
改造して元のゴルザに戻せなくなったため、以降のシリーズでももっぱらファイヤーゴルザとしての登場である。


【活躍】(ファイヤー)

『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』

第5話「ベラルゴシティの罠」にてレイの生き別れの姉であるケイトが操る怪獣として登場。
冒頭でサドラの軍勢をいとも簡単に蹴散らし、残党を超音波光線で皆殺しにしてしまう残虐さを見せつけた。

以前のゴルザとは比べ物にならないほどの圧倒的なパワーでゴモラを叩きのめし、超振動波にすら耐えた(吸収しているわけではなくやせ我慢しているだけ)。
ならば防御のしようがないゼロ距離で打ち込むしかないとレイは決断を迫られるが、すんでの所でZAP SPACYが加勢に入り、
地中に潜ったゴモラは真下からファイヤーゴルザを抱え上げ、エイヤとばかりに投げ飛ばす。
更にZAPの援護射撃もあって怯んだすきを逃さず、ゴモラはゼロ距離から超振動波を発射。
命耐える寸前でファイヤーゴルザはゴモラを振り払うも、最後の力を使い果たし、そのままドウと倒れ伏す。
最後は「敗北した怪獣など死あるのみ」とケイトに見捨てられ、ガンQに殺されてしまった。哀れ。


大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE

ウルトラマンベリアルの100体モンスロードにより復活。
最後の方まで生き残っていたが、駆け付けたウルトラマンゼロによりゼットンタイラント共々ゼロスラッガーで斬り倒され爆死した。
最後まで残った奴は他にもババルウ星人ガッツ星人キングジョーブラックと何気に強そうなやつが多かった。


ウルトラマンギンガS

第6話「忘れ去られた過去」、第7話「発動!マグナウェーブ作戦」にて登場。
ダークルギエルによりスパークドールズとして封印されていたが、アンドロイド・ワンゼロにより回収され、第6話では彼女がモンスライブすることで出現する。

ヒヨリのモンスライブしたゴモラとウルトラマンギンガの戦闘に割って入り、
『大怪獣バトル』とは逆に尻尾をぶっこ抜いたうえ超音波光線を叩き込んで変身解除まで追い込んだ。
しかし、次いで現れたウルトラマンビクトリーとの戦いでソニックヘッドバットとEXレッドキングナックルの打ち合いに敗れ、大爆発を起こして倒された。

続く第7話ではガッツ星人 ボルストの分身体が変身。
ボルスト本体の変身したガンQと共にウルトラマンギンガと戦うも、ガンQがやられたのに動揺したスキを突かれてウルトラマンギンガストリウムM87光線を受け敗北。
ちなみに映像作品でM87光線による怪獣撃破はこれが初である*4
その後、回収されたスパークドールズはガンQやメルバ共々超合体怪獣 ファイブキングの頭部となり、
超音波光線とメルバのメルバニックレイの合体光線「ゴルメルバキャノン」を放つ。


≪映像作品外≫

漫画『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』では、先述したゴルザの強化態が登場(ゲームのストーリーでは登場しない)。
相方のメルバと組んで主人公の少年・御蔵イオの乗る弾丸超特急「いなづま221」(『ウルトラQ』に登場した超特急いなづまの最新モデル)を襲うも、
メルバがイオの使役するゴモラを上空から突き落とすという余計なことを働いたせいでゴモラは覚醒してしまい、最後はゴモラのかち上げで敗北した。
ゲームには強化怪獣の参戦が相次いだ7弾から登場し、ゴルザより能力が向上している。



◆ゴーグファイヤーゴルザ

【データ】

別名:閻魔分身怪獣
身長:62m
体重:7万t


【概要】(ゴーグファイヤー)

劇場版ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』にて登場した、ザイゴーグの作り出した閻魔分身獣の一体。 「ゴーグゴルザ」では無いのは、着ぐるみが(ry
ゴーグアントラーと共に夜の町でウルトラマンやティガ、そしてエックスの三大ウルトラマン相手に大立ち回りを演じる。

本物のファイヤーゴルザとは異なり、体の色は青みを帯びている他、目が瞳の無い白目になっている。
額から放つ超音波光線や怪力といった従来の能力に加えて、体を丸めて敵に体当たりする能力を新たに得ているのが特徴。


なお、本物のファイヤーゴルザは元々『ウルトラマンX』の第1話に登場する予定だったのだが、
新規怪獣を出したいという監督の意向でデマーガに出番を譲った経緯がある。


【活躍】(ゴーグファイヤー)

ウルトラマンと激闘を繰り広げ前述の新能力で追い詰めるが、かつてウルトラマンを退けた強豪怪獣であるゴモラゼットンのサイバーカードを使ったXioの援護攻撃に妨害されてしまう。

その隙に体勢を立て直したウルトラマンと再度戦うも次第に劣勢に追い込まれ、
放った超音波光線も八つ裂き光輪をバリヤーに防がれ、直後に投げつけられたそれを打ち払うも、一瞬の隙を突かれてスペシウム光線を叩き込まれ、ドロドロに溶けて消滅した。
マン兄さんマジ器用。



ゴルザⅡ

【データ】

別名:超古代怪獣
身長:62m
体重:7万t
出身地:霧門岳地下
武器:ゴルザ(強化)のそれを全て上回る


【概要】(ゴルザⅡ)

ウルトラマンダイナ』にて登場した、かつてティガとの戦いで命を落としたゴルザ(強化)が何らかの形で復活した姿。
『ダイナ』は『ティガ』の11年後が舞台であり、よく『ティガ』のエピソードを踏まえた話が出てくるが、本作もその一つである。
本作は「怪獣災害」を対岸の火事として捕えることなく、画面に映らない所で人々の悲しみや絶望、そして再起していく姿を描いた名短編である。

人格は以前のゴルザと同一なのかどうかは不明。以前のゴルザに比べるとスリムな体つきになっており、体も青黒い。
熱線は額ではなく口から放つようになり、攻撃力は更に上昇。挑発したりガンを飛ばしたりするなど、知能も明らかに上がっている。
ガッツディグのアトミックサンダーをものとしない頑強な皮膚も持っており、11年の時を経て技術進化を遂げたTPCの総攻撃をも跳ね除け暴れ回った。


【活躍】(ゴルザⅡ)

第43話「あしなが隊長」にて登場。
特捜チーム スーパーGUTSのヒビキ隊長は、かつてのゴルザ(強化)との戦いでGUTS到着を待たずに独断専行に走り、仲間のワシズに重傷を負わせてしまった。
その悔恨に囚われそうになっていたヒビキを救ったのは、怪獣災害で両親を失った少女・ハルナだった。
自分も辛いのに、それでも他人であるヒビキに花を手渡し励ましてくれたハルナの優しさと強さにヒビキは決意を新たにし、
彼女の就学を支援するため「あしながおじさん」を名乗り、彼女をずっと支えていた。

そして11年の時を経て、再び霧門岳からゴルザは復活。
ヒビキとアスカは成長したハルナと共に、噴火見たさに彼女からはぐれたマグマを見ようとしたシンベエ、ヨッちゃん、タッくんを救うために彼らが捕り残された山小屋に向かい、無事に助け出す。
ネオドリルビームを受け地上に現れて暴れ狂うゴルザⅡ。
子供たちを逃がすためヒビキは自ら囮となり、その勇気ある数分により子供たちを無事に搬送したアスカはウルトラマンダイナに変身した。

攻撃を悉く無効化し、優れた格闘センスで自信を圧倒するゴルザⅡに、ダイナは憤激し挑みかかるも逆に圧倒されてしまう。
力比べから脱したダイナは素早く腕を十字に組みソルジェント光線を撃ち込むが、ゴルザⅡは逆にその力を吸収し、熱線と混和させて打ち返してしまう。
戦略兵器に匹敵する自身の必殺光線を跳ね返された回数なら恐らくウルトラシリーズ一だと思うが、強烈な張り手の菩薩掌を受けダイナは地に伏せて苦しみ悶える。

その時、ダイナ=アスカの脳裏に去来したのは、ヒビキからの教えだった。


「怒りの気持ちをコントロール出来て……初めて人間はもっと強くなれる」


その言葉は、怒りに飲み込まれて親友の命を危機に晒したヒビキにしか言えないものだった。
勝ち誇るゴルザⅡに向け再び立ち上がったダイナは、心を落ち着かせその一瞬を待つ。
咆哮し襲いかかるゴルザⅡとすれ違い様に腹部の隙間目掛けウルトラ霞切りを浴びせると、ダイナは再び腕を十字に組み、スペシウム光線を放つ。
これを受け、ゴルザは今度こそ玉の緒を刈り取られるのだった……。

戦い終えて夕日が沈む。
再会したヒビキに向け、ハルナは嬉しげに語りだす。

「私、あしながおじさんってどんな人かずっと想像してるんです。
ハンサムでスタイルが良くて頭も良くて勇気があって、優しくて…笑顔の素敵なナイスミドルなんじゃないかって」

随分と上がったハードルにヒビキはたじろくも、次に紡がれた言葉は、かつて自分がかけたのと同じ、とても優しいものだった。


「ありがとう、隊長」


夕日をバックに、11年前とは逆にハルナに抱き付かれるヒビキの姿を見て、アスカは照れくさそうに「かっこよすぎるじゃん」と呟くのだった。



【余談】



  • AKB48のPV『ギンガムチェック』にファイヤーゴルザが登場している。
    ちなみにPVにはどこかで 見覚えの ある人物達も多数。

  • ウルトラマンコスモス』においても、鏑矢諸島・SRC怪獣保護管理センターのロゴマークになぜか使われている。コスモスペースにもゴルザがいたのだろうか?

  • 第1話でパワータイプに力及ばず逃走し、その後18話で強化体となって再登場したが、それでもパワータイプのティガとの格闘戦では優位に立つどころか攻撃すら殆ど加えられておらず、終始圧倒されっぱなしだった。
    これをツッコまれたのかは定かではないが、これ以降のエピソードでは、怪力自慢の設定を持つ怪獣がパワータイプに変身してなおティガを圧倒する描写がかなり増やされている。強化ゴルザの微妙さが更に加速したとか言わない
    18話以前にもパワータイプを圧倒していたリガトロンやレイロンスなどもいるが...


  • ファイヤーゴルザは漫画『ウルトラ怪獣擬人化計画 feat.POP Comic Code』にも登場する予定で、「擬人化計画史上初の男性キャラ」とされていたが、当然没になったらしい。
    ちなみに、もし実現していればPOP版初の平成怪獣にして唯一の非M78系怪獣となっていた。

  • ウルトラマンZ』の第2話ではゲネガーグの襲来以降に目覚めた地球の怪獣が記載されたモニターの中で、モンゴルに出現した怪獣としてゴルザの名前が表示されている。






追記・修正はハンサムでスタイルが良くて頭も良くて勇気があって、優しくて笑顔の素敵な人にお願いいたします。

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最終更新:2023年01月29日 13:04

*1 M78星雲光の国の住民とは別人らしい。

*2 つまり22世紀以降。下手すれば数千年後。

*3 単に強化された超音波光線であるとされることもある。『FE3』では普通に「超音波光線」名義だった。

*4 厳密に言えばエースキラーがエースロボットを爆破したのが初だが、怪獣の模倣に過ぎないのでノーカン。