ウィンリィ・ロックベル

登録日:2019/10/16 Wed 23:48:53
更新日:2024/01/27 Sat 14:26:28
所要時間:約 6 分で読めます





勘違いしないで、理不尽を許してはいないのよ


ウィンリィ・ロックベルは荒川弘原作の漫画、鋼の錬金術師の登場人物でメインヒロイン。
CV:豊口めぐみ2003年版)/高本めぐみ(FA版)
演:本田翼


【概要】

エルリック兄弟の幼なじみで故郷のリゼンブールで祖母のピナコと愛犬のデンと暮らしている。

金髪碧眼の少女で年齢は初登場時でエドワード・エルリックと同じ15歳。
若いながらも機械鎧技師として自立しておりその腕前は機械鎧のメッカと呼ばれるラッシュバレーの技師たちをも唸らせるなど相当なもの。
エドの機械鎧も彼女が製作・整備をおこなっている。
因みにエドが帰ってくる時は大体機械鎧を壊した時、しかもアポなしなのでその都度挨拶代わりにスパナやモンキーレンチをぶつけるのがお約束。
あまりに盛大にぶっ壊した時はチェーンソーを持ち出して次のコマでモザイクがかけられていた。

また両親が医師だった影響で自宅の医学書を幼少期から読んでいたことで医療知識もあり*1、ラッシュバレーでは嵐で医師が不在の中お産に立会い、無事に赤ん坊を取り上げた。
他の患者たちも含め彼女を慕う人々は多く、エドからは「人を生かす手だ」と言われた。

両親がイシュヴァール殲滅戦で亡くなったことで当初は軍人を嫌悪していたが、リザ・ホークアイと出会ったことで考えを改め、のちにアレックス・ルイ・アームストロングマース・ヒューズとも親交を交わしている。
また、内乱での両親の活躍を知っていた縁から、本来危険人物であるはずのゾルフ・J・キンブリーからも好意的に接されていた。ああご安心を。私ロリコンの気はありませんから。

リン・ヤオにアプローチされたり嫉妬したバッカニアがエドに八つ当たりしたりと傍目から見てもかなりの美少女。
ブリッグズではアイドル的な存在になり、去り際は男たちが嘆いていた。あんなおっかないのメスじゃねぇよ~


お転婆な一方で泣き虫な部分もあり喜怒哀楽がはっきりした性格。
兄弟にキツイ言葉をぶつけることもあるがこれは彼らを心から心配しているからである。
彼女の存在は兄弟にとっての拠り所であり、因縁ある傷の男(スカー)の心をも動かした。

身長は序盤はエドよりも高かったが、最終決戦直前あたりでは追い抜かれている。因みに自分よりも背が低い男は嫌という理由で幼少期の兄弟をフッている。
胸が結構な速度で成長しており、入浴シーンなどのサービスショットも割と豊富。

作業時はツナギとバンダナを着用しているが、年頃の少女らしくお洒落な部分もあり、衣装のバリエーションは豊か。
右耳に4つ、左耳に2つの合計6つピアスを付けているが、これは兄弟が土産にプレゼントしたもの*2で元々はホークアイに憧れて付け始めたのがきっかけ。逆にホークアイはウィンリィに影響されて髪を伸ばすようになった。

彼女の作ったアップルパイ*3はエド曰く殺人的に上手いらしく、アルも元の身体に戻って最初にやりたいことが彼女のアップルパイが食べたいだった。『鋼の錬金術師CHRONICLE』の描き下ろしイラストでも未来の義妹(?)のメイ・チャンにアップルパイの作り方を教えている。


【本編での足跡】

傷の男に機械鎧を破壊され修理のためエドが帰省した際に初登場。
徹夜で新作を仕上げるが、のちに出張整備のためセントラルへ向かう*4
兄弟が些細なことですれ違った際は喝を入れ二人を繋ぎとめた。
南部へ向かう兄弟に途中まで同行するのだが、銀時計に刻まれたエドの覚悟を知り、修行も兼ねてラッシュバレーに滞在する。

その後再びセントラルへ向かうのだが、そこで親身に接してくれたヒューズの訃報を知る。
さらに畳み掛けるように兄弟とロイ・マスタングたちの人造人間捕獲作戦に偶然巻き込まれた中で、傷の男が両親の仇であることを知ってしまう。
悲しみと怒りに駆られ銃を向けるが、エドが身を挺して彼女をかばい、引き金を引かせなかった。
一時は感情の整理がつかなくなってしまうが、自分を待っている人達がいることを実感し立ち直るとセントラルを後にする。
この時、エドに対して恋心を抱いていたことを自覚する。

セントラルの一件でホムンクルスたちにエドの弱点であると見抜かれてしまい、換装を名目にブリッグズに呼び出される。*5
事情を知ると密かに脱出を図るが、その途中で合成獣部隊と、エドとの再戦により負傷した傷の男と出会う。
しかし憎しみを抑え手当てし、これが傷の男の復讐心を断つ一因になる。
その後は、傷の男一行とともにキンブリーらの目を欺き北方を脱し、リオールへ逃れる。

約束の日直前にリゼンブールでエドと再会し、決戦に向かう一行を送り出し帰りを待つ。その時向かい合った絵が描かれているが、この時点で明らかにエドの方が身長が高くなっている。アニメの設定での初期エドは厚底ブーツを履いても150cm未満、初期ウィンリィは160cmほどだった事から考えてもかなりの急成長。

決戦後元の身体を取り戻し帰還した兄弟をうれし涙を流しながらも温かく出迎えた。


2年後には西方へ向けて旅立つエドを見送る際プロポーズを受ける。

ほんとバカね。半分どころか全部あげるわよ

彼の不器用っぷりに呆れながらも快く受け入れた。その後はエドとの間に男女2人の子を授かった(男児はエド似で女児はウィンリィ似)。ちなみにプロポーズのシーンで彼女が着ているパーカーだが、これは決戦後に帰ってきたエドが着ていたのと同じ、すなわちお下がりだと言われているのはファンの間ではあまりにも有名。

末永くお幸せに。


【2003年版アニメでの活躍】

まだ本格的に活躍する中盤以前までしか原作が当時進んでおらず、途中からオリジナル展開になってしまい、結果として非常にビターな結末となってしまっている。

序盤こそヒロイン然とした振る舞いや演出が多かったものの、オリジナル展開となった後半では兄弟の共依存を描くためかガサツで無神経気味な性格に改変されており、序盤の印象的なシーンである出産取り上げもエドとニーナにスライドされた為、活躍シーンがほぼなく機械オタクとしての一面を強く押し出される事になった。
原作では中盤までエドへの恋心を自覚していなかったが、今作では最初から自覚しているようで、エドの事ばかりでアルの事を全く気にかけない提案を悪気もなく言ってしまうほど。
扱いの悪さと原作では絶対に言わないセリフに衝撃を受けた人も多く、FAが放映されるまで原作のウィンリィは好きだがアニメのウィンリィは嫌いという声も多かった。

完結編である劇場版ではエドと再会したのも束の間、エドは繋がった二つの世界の「門」を破壊するために現実世界に戻ってしまう。
更にアルも無断でエドに付いて行ったため、兄弟との今生の別れを経験するというあまりにも報われない結末を迎えた。


あれ、きっとエドだ。

もう、待たせてくれないんだね……

この顛末には反感を持つファンもかなりおり、当時のウィンリィの担当声優の豊口めぐみも、「ハッピーエンドがよかった」と語っている。



【余談】

  • 本来原作では3話目から登場させる予定だったが、9話に引き延ばされ、結果としてヨキさんが誕生するきっかけとなった。また、初期構想ではメガネっ娘で、ピナコの代わりにドミニクが祖父の予定だった。
  • 機械鎧に限らずメカ全般に目がなく、世話になったドミニクの影響か内蔵式マシンガンを開発したり、オマケではエドの腕にロケットパンチ機能を搭載している*6。因みに両親も(四コマとはいえ)腕をドリルにされた傷の男を見て感激していたりと親譲りならしい。
  • エドとのカップルはファンから某ジーンズメーカーになぞらえて「503」と表記されることもある。また作者曰く全くの偶然らしいがセントラルで彼女が止まっていた部屋の番号も「503」である。
  • 機械鎧や医療の知識が並外れているとは言え、機械鎧技師には医師免許が必要であるため、本編時点での彼女はおそらく正式な技師ではない。
    その為、彼女はあくまでも機械鎧の開発・修理のみに従事し、外科手術はピナコが行っている。


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最終更新:2024年01月27日 14:26

*1 祖母のピナコも外科医を兼ねている

*2 最初は賄賂代わりだったが、律儀に全部つけるのでみていて痛々しいとやめになった

*3 ヒューズの妻・グレイシアに教わった

*4 うっかりネジを一本締め忘れていたのが原因だったのだが、エドは自分のせいで故障したと思っていた

*5 この時、寒冷地用の新素材の機械鎧に変えた事が、図らずも傷の男の「素材を理解してないと分解できない」という「分解の錬金術」の弱点を突き、エド達が傷の男と再戦した時の勝利に繋がった。

*6 ドミニクもパニーニャの義足に仕込みナイフやカルバリン砲を搭載している