カグツチ(シルヴァリオ ヴェンデッタ)

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登録日:2018/4/1 (日) 23:50:00
更新日:2022/03/01 Tue 23:38:45
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世界とは総じて己と他者で出来ている、要は自分一人のものではないのだ

ならば社会において功を打ち立て、己が存在を歴史にしかと刻まねば大衆(とうめい)になるのが世の宿命よ

それだけの力を得ながら、名も無き民衆になりたいなどと独りよがりは止すがいい。個として生まれた意味が無かろう


往けるものは、征くべきなのだ









カグツチとは『シルヴァリオ ヴェンデッタ』の登場人物である。CV:どてら4号/四宮豪



◆概要

帝都地下の謎の施設に存在する謎の男。半身が崩れており、カプセルの中で浮いたまま動かない。
動けないが確かな意思を持った存在であり、ヴァルゼライドは彼と共通の目的を持っている様子。
しかしにも関わらず両者は公然と敵対も宣言しているなどその関係性には謎が多い。

その正体は今からおよそ1000年前、大破壊により分かたれた所謂旧西暦の終わり…第五次世界大戦の末期に日本軍に作られた史上初のアストラル運用人型兵器。その試作型である「迦具土神壱型」。
兵器としてのコンセプトは生身での拠点潜入及び制圧。後の活躍からすれば大いに違和感があるが、元々は大量破壊兵器などではなく敵国の要所に入り込み、内側から打撃を与える能力を期待されていたのだ。
しかし大破壊が起きたことでカグツチは大きく傷つき、そればかりか日本国が高位次元へと消え去ってしまう。
余談だが、より戦争向きの兵器として天之闇戸(アメノクラト)なる彼の兄弟機も製造されていたが、同じく戦線投入を待たずしてお役御免となった。

その後動き出したカグツチの目的は、第二太陽となった日本国を三次元世界へと呼び戻し、この世界に支配者として君臨させること。
被造物であるがゆえに、世界が壊れてしまった程度で入力された命令をやめる訳もなく計画を練り続けていた。
星辰体(アストラル)関連の技術、人造惑星(プラネテス)の製造、日本国降臨への具体的な計画を六世紀かけて完成させ、それから四世紀ほどの時を経て、己の代行者としてクリストファー・ヴァルゼライドを選ぶ。見返りとしてアドラーは星辰奏者という軍事力を得ることとなり、2人は着々と計画を進めていく。
だがお互いの利害の一致で協力こそしているものの、彼らは目的を別にする敵対者。同士では断じてない。
そしてその果てに、自身が復活し第二太陽を地に降ろした暁には聖戦にて雌雄を決しようと誓い合うこととなる。

しかし、カグツチは己と同等の意志力を持つヴァルゼライドに一種の共感を抱いており、ある意味では絶対の信頼を置いている。



◆聖戦

それは、カグツチを含む全魔星vsヴァルゼライド単騎の総力戦。
比類なき2つの光がぶつかればセントラルは消え去り、帝都が半壊しても不思議ではないとチトセは半ば確信している。

当たり前に絶望極まる戦力差だが、ヴァルゼライドは意思が滾っている限り前進を続ける異常者。
本人にとってはこの程度の壁は苦にもならない。敗れることが許されない以上、負けるわけがないのだ。
何発かもらうものの、特に語ることもなくカグツチ以外の魔星は殲滅されるとされる。




◆星辰光



天昇せよ、我が守護星――鋼の恒星を掲げるがため

おお、輝かしきかな天孫よ。葦原の中国を治めるがため、高天原より邇邇藝命を眼下の星へ遣わせたまえ

日向の高千穂、久士布流多気へと五伴緒を従えて、禍津に穢れし我らが大地を、どうか光で照らしたまえと恐み恐み申すのだ

鏡と剣と勾玉は、三徳示す三種宝物。とりわけ猛き叢雲よ、いさや此の頸刎ねるがよい――天之尾羽張がした如く

我は炎産霊、身を捧げ、天津の血筋を満たそうぞ。国津神より受け継いで、焔の系譜が栄華を齎す


天駆けよ、光の翼――炎熱の象徴とは不死なれば、絢爛たる輝きにて照らし導き慈しもう。遍く闇を、偉大な雷火で焼き尽くせ


ならばこそ、来たれ迦具土神。新生の時は訪れた。煌く誇りよ、天へ轟け。尊き銀河を目指すのだ

――これが、我らの英雄譚



超新星(Metal Nova)――大和創世、日はまた昇る。希望の光は不滅なり(Shining Sphere riser)



基準値 発動値 集束性 拡散性 操縦性 付属性 維持性 干渉性
AAA EX AAA AAA AA AA AA AA


ヴェンデッタルートにてカグツチとヴァルゼライドが到達した、新西暦における第2の極晃星
本編でこれに至ったカグツチとヴァルゼライド*1は「星辰天奏者」と称され、極晃星そのものは多くの場合「天奏」と称される。
この星辰光の特化した性質は、使用者が異能を使用する際の出力の向上度合いである発動値…つまり、天井知らずに上昇し続ける無限の出力。
彼らにとって勝利とは“進み続けること”。夢に向かって、未来に向かって、我らがそう決めたのだから。それは決意と前進の意志のみであらゆる障害を踏破する光の英雄譚であった。

その能力は核融合。要するに炎と熱を無尽蔵に生み出し、集め、散らし、操り、纏い、世界に伝播させる能力である。
発動値EXは到達した時点で発動値AAの数十倍の出力だが、この炎はカグツチの意志力……”陽”の感情、誠意に仁義に勇気に愛、すなわち勝利(せいぎ)への希求に比例してどこまでもどこまでも際限なく出力が上昇し強大化する。相手が強ければ強いほど、星辰天奏者が振るう星辰光はその相手への敬意強い相手を乗り越えたいという願いによって果てしなく強くなっていく。あらゆる星辰光に対して圧倒的好相性を実現する滅奏を相手取ってさえ、出力を数百倍に上げることで無理矢理拮抗してみせた。というか最終的に上回った。
総合ステータスなら間違いなく最高最強の星だが、その実炎熱を超々高出力かつ高精密にぶっぱしているだけなので能力そのものは単純極まる。……能力そのものは。

+ ──まだだッ
────まだ、まだァァッ

しかし、先述したようにこの異能は核融合能力。炎を、熱を、エネルギーを、能力を行使する者の意志が折れない限りはそれこそ際限なく生み出すことが可能な異能である。そしてこれまた先述したように、この異能を宿した存在である星辰天奏者とは決意と前進の意志のみであらゆる障害を踏破する光の英雄。
つまり星辰天奏者がこの異能を用いて生み出すエネルギーとは、冗談抜きで無限大。たとえ能力の内容それ自体がシンプルであっても、使う者の気合と根性による出力の無限上昇によってもたらされる無限大のエネルギーを利用して様々な宇宙規模の現象を擬似的に再現することにより、いくつもの天災とかってレベルじゃない必殺技を行使可能としている。
以下は劇中で使用された技である。

  • 純粋水爆星辰光(ハイドロリアクター)
重水素と三重水素の核融合。平たく言えば水爆の再現。
普通なら相手は死ぬ。普通じゃなくても相手は死ぬ。が、この技は戦闘の序盤で使われた技。つまり、常に前進を続ける星辰天奏者の用いる技としては初歩にすぎない。
  • 流星群爆縮燃焼(レーザーインプロージョン)
相手の全方位から無数の爆熱を発生させ、相手へと浴びせかける技。
無数とは比喩ではなく、本当に無数。地の文の説明によれば、単位としては不可思議の領域に達している。単純な火力ならば純粋水爆星辰光(ハイドロリアクター)が上だが、こちらは全方位からの攻撃である。
  • 惑星間塵(コズミックダスト)
正確には天奏の技ではなく、術者であるカグツチの”機能”。平たく言えば、これまで劇中に登場してきた敵キャラたち(一部味方だが)の能力の再現。
ガンマ線の放射、磁力の操作、分子結合の破壊、物体の凍結、衝撃の操作、大量の機械の蜂の同時操作を自由自在に組み合わせて行使する。
  • 極・超新星(ハイパーノヴァ)
先述の三つの技を無効化し、己へと接近することで更に強烈に無効化能力を浴びせかけることで王手をかけたゼファー・コールレインに対抗すべく、内臓器官をいくつか歪ませ弾け跳ばしながら土壇場で編み出した新たなる技。
どういうものかはシンプル。それまで使っていた核融合の十倍以上の規模で核融合を起こす、以上。数十倍の出力差を付けても遅れを取るので、数百倍に達しただけである*2
  • 崩界(コラプサー)事象暗黒境界面(イベントホライズン)
超新星爆発(こんなもの)では仕留めきれない相手であると判断したゼファーを確実に打倒するべく、全身が融解寸前になりながら更なる覚醒によって発動した超必殺技。
熱量を高めに高め、そして圧縮するという技。これを空間が耐えられないほどのレベルで行うことで、ブラックホールを作り上げて相手をその中に叩き落とす。
  • 縮退星・創造(ディジェネレイトスター)
覚醒の連発(ブラックホール)程度では確実に仕留めきれるとは断言できないゼファーに対し、確実に止めを刺すべく三段階目の覚醒*3を遂げることで発動した、作中における天奏最大の技。
ブラックホールを中心核として更なる超高密度の核融合を行うことで作り上げられる星の爆弾。縮退圧の上限を突破した瞬間に重力崩壊を起こしながら数十光年範囲の生命体を放射能で根絶させる鏖殺の宇宙現象。 つまり、人工の縮退星を発射する攻撃
これが放たれたならば余波で戦場となっていた場所は消し飛び、射線上に存在していた月を呑み込むという規模の破壊を引き起こすという、火力ならば恐らくは『シルヴァリオシリーズ』最強の必殺技。

尚、ここまで説明してきた技は全て、飽くまでも星辰光による擬似的な再現であって本物の現象が発生していたわけではない。だがどういう訳か、この技だけは星辰光をも超越した謎の異界現象である*4
星辰光ではない為、滅奏でも無効化できない。




◆本編での活躍

動けないため活躍そのものも少ないが、ヴェンデッタ√にて瀕死の重傷を負ったヴァルゼライドと融合。
あらゆる常識をねじ伏せて完全復活を果たし、星辰滅奏者(スフィアレイザー)となったゼファーと激突する。



加減はない。討たせてもらうぞ吟遊詩人(オルフェウス)。──第二太陽は降臨する。天津神々を迎えるために、産霊の焔で焼かれるがいいッ

滅亡するのはおまえの方だ。閻魔(やま)の下まで墜ちやがれぇッ!


死闘の果てに闇を打ち破り勝利を掴むも、星辰体干渉により自己の肉体を特異点化させたゼファーとヴェンデッタの逆襲を受け斬首。
首が胴から離れるが、使命を果たすべく僅かな残り滓に等しい力で主君を救うために大和の在処へ訴える。しかし……



カグツチの脳裏に走ったのは「不要也──任ヲ解コウ、桃源郷ハ此処ニ有ル」という旧日本軍通信用の周波数を使ったメッセージであった。そこではじめて彼は己の勘違いを自覚する。
特異点と化した日本は高次の存在となっており、この世の法から脱却し不滅の現象となっている。
そのため実はとうに救われており、日本国による地上の支配など当の本人たちさえ望んでいなかった。カグツチの使命はとっくの昔に時代遅れとなっていたのだ。

兵器としての存在意義を粉砕され、絶望の坩堝へと墜落する、寸前に。



──いいや、まだだ。

千年も開きがあればこの結末は予想できたことだろう覚悟くらいしておけ、阿呆が

むしろ何故戸惑うのか理解できん。創造主に望まれなかった程度でどうして、歩みを止めねばならんのだ?

決めたからこそ、果てなく征くのだ。それ以上の理由など我らにとっては必要ない




宿敵の意思に殴りつけられ、再び大和を地上に降ろすと決意を抱く。
出来る、出来ないなどではなく…求められるかということでもない。
そうとも、理由さえもはや要らん。勝利とは、"進み続けること"なのだから──ッ!

前へ、前へ、前へ、前へ──我らの旅路(たたかい)は終わらない。今生は敗れたが、次は必ず勝つ。復活、蘇生、あるいは輪廻か、どれでもいい。諦めなければ世の理など紙屑同然、蹴散らしねじ伏せ突破できると我らはすでに知っている。

その時こそ、対峙する相手は冥王ではなく宿敵たる英雄であってほしい。
正負に分かれた対極ではなく、光と光を競い合う、その凄まじさを脳裏に描いて口元をほころばせた。
では、またいつか。
あの世の果てで奇跡を億ほど起こした先に。




聖戦の成就を、さあ───






◆余談

人気投票の結果は10位。
『ラグナロク』発売後に行われたシリーズ全キャラ総選挙では29位。

本編ではイレギュラーが起こったことでヴァルゼライドとの合体で復活し極晃星(スフィア)に到達したカグツチだが、予定通りに聖戦が実現した場合、2人の戦いがヒートアップしていく最中に両者がそれぞれの極晃星に到達する。
敵対しながら「お互いが同じ想いを抱く」という到達条件をクリアしてしまうあたり、本当にこいつらは…







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最終更新:1970年01月01日 09:00