SCP-579

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登録日:2017/04/04 Tue 01:24:32
更新日:2024/01/16 Tue 19:38:17
所要時間:約 4 分で読めます




SCP-579は、シェアード・ワールド「SCP Foundation」に登場するオブジェクト(SCP)のひとつである。
オブジェクトクラスは「Keter」。


概要

先に言っておく。断言してもいいがこのオブジェクト、本部と各国支部が収容している全てのオブジェクトの中で、もっともわけのわからんオブジェクトである。
どれくらいわからんかというと、SCP-2165よりもわからん。
報告書からはとにかく危険な代物であり、財団が収容を試みては失敗して甚大な被害を受けている、ということだけは伝わってくる。

というのもこのオブジェクト、肝心な部分が全部[データ削除済]になっている

そもそも項目名からして「[DATA EXPUNGED] ([データ削除済])」である。

そして、コイツが何であるのか、という概要の部分は、まるっと[データ削除済]。
これでは言及の仕様がない。


特別収容プロトコル

というわけで、やたら詳細に記されているプロトコルについて代わりに述べることにする。
まずコイツ、今のところはサイト-62Cにあり、収容所は主要サイトから80km離れた場所にある。
このサイトはスタッフの居住施設とSCP-579専用の収容室から構成されているのだが、この収容室がとんでもなくデカい。
何かすごいもので作られた30m×30m×30mのユニットに箱詰めされている、という時点で規格外である。
その上でこのオブジェクトは、電磁石を用いて永久に活動を停止させられている。つまり金属か機械か……と思われるが、電磁石に影響される別の何かかもしれない。
結局、わからない。

そして主要サイトは、全ての通知と報告がなされることになっている最高司令部の強硬路線が敷かれている。
さらに、スタッフはそれぞれ17人のレベル1職員、3人のレベル2職員、1人のレベル4職員から編成されている2つのチームが隔週でローテしながら管理に当たっている。

サイトに存在する全ての機器は、それらの継続的機能が確実に働いているかを30分ごとに調査されねばならない。
どんなに些細な特性の変化があったとしても、それは直ちに最高司令部に報告されることになっている。
機能の中央範囲から0.2%を超えて記録した、または機能の失効やエラーを表示した全ての機器や電子装置については、アクション326-Israfilが自動的に遂行される。
そして、最高司令部への定期報告書はなんと1時間ごとに作成される。この報告書が予定時刻の7分以内に受理されない場合、アクション10-Israfil-Aが実行されることになっている。

とまあ、箇条書きにしただけでも恐るべき念の入れようである。

で、万が一コイツの収容違反の兆候が見られた場合に発動される、二つのアクションがある。


  • アクション10-Israfil-A
まずは第一段階。ドア、窓、その他サイトから脱出可能な全ての要素を封鎖し、サイトの内外の通行を完全に遮断。これに先立ち、アクション10-Israfil-Bに必要なチームと資源を準備して所定の位置に移動する。

その中でも、報告書が正しい時刻に最高司令部に受理されるならば、または機器や電子装置が通常状態に戻ったならば、最高司令部は"警戒解除"(“All-Clear”)声明を発令。
アクション10-Israfil-A発動後、7分以内にそのような声明が受理されなければ、次の段階であるアクション10-Israfil-Bが実行されることになっている。
そしてそうでなくとも、SCP-579の近くの機器や電子装置が著しいエラーや通常の機能からの逸脱を見せ始めたら、ただちにアクション10-Israfil-Bは実行される。

"警戒解除"声明が発令した場合、異常なく72時間が経過するまでサイトの封鎖は継続され、アクション10-Israfil-Bチームは待機を続行する。

そしてコイツに対しては、これ以外の措置は決して行われないことになっている。

  • アクション10-Israfil-B
こちらは第二段階。これは簡素で、サイト-62の入り口を破壊する。サイト内に人員がいても、施設があっても、関係なく実行される。残る出入口、もしくは破壊できない通路については、SCP-579と同様の処置がとられ、その後最高司令部から新たな指令が下される。
つまりは、SCP-579の完全封印である。

このアクションが成功したなら、関係人員に対して封印された概要の部分が全て公開されることになる。
この範囲内での手続きの概要は、必要であれば非常事態宣言と共に追従されることになる。ただし、アクションに成功した場合であっても、1年以内に何かが起きることは避けられないらしい。

そしてこのアクションの実行が失敗したならば、もう必要な行動はない。つまり、その時点で文字通りにゲームオーバー、というわけだ。

それ以外にも、とにかく財団以外の何かがこのオブジェクトについて言及したなら、アクション10-Israfil-Aは直ちに実行されることになっている。


タイムライン

財団がこのオブジェクトを発見してから、現在の状況に持ち込むまでのタイムラインが存在する。
どうやらかなり物騒な何からしく、甚大な被害が出ている。
しかもほとんどが[データ削除済]であり詳細が分からないので、わかる部分だけをかいつまむ。

まず、ある地点でコイツは発見された。
どうやら動かさず、その場で収容することになっていたようだが、不注意にも動かしてしまった結果何かが起きた模様。
その後、何らかの経緯を経て収容に成功。

さらにその後、コイツはサイト-04に移されることになったが、そこで何かが起きた結果収容に失敗。サイト-04が消失するという結果になった。
それからまた収容に成功したため、今度はサイト-31に移されたが、同じことが起きた結果サイト-31は消滅。
この後、さらにサイト-26に移したところ収容違反でサイト消滅、という結果に終わった。

収容サイトが三つも消えてなくなる、という甚大というにもあまりある損害を被ったことにより、財団はこのオブジェクトの終了を決定。破壊が試みられたが4回試して4回とも失敗、最終的には収容違反が起きてしまった。

これはもう手におえない、と元あった場所で収容することが決定したが、近くまでは持ち込めたものの元々のポイントに戻す試みはすべて失敗。
しかも、5度目のチャレンジでは、失敗したのみならず出現地点が消滅してしまった。
当然、待っていたのは収容違反。

恐らくは相当の被害を出しつつ、財団はどうにかこうにかコイツの再収容を成功させた。
その後、別のサイトに移された。この時、SCP-579は以前とは違う変化を見せているが、関わっているだろう何かについてはデータが消されている。

で、この部分で何か起きたらしく、最高司令部により当該サイトの封鎖が決定。その後、あるエージェントの提言により現在のプロトコルが制定された。
これに伴いサイト-62Cが建設され、オブジェクトは現在のサイトに移された。
が、ここでもやっぱり何かが起きたようで、財団はコイツに関する情報の内、収容のために必要でない部分を全て封印。
情報漏洩のためエージェントの終了は無用と判断され、収容に関連した7人のエージェントは専門のスタッフとして転任、プロトコルを制定したエージェントは将来的な危機に備えてのアドバイザーとして再雇用されることになった。



以上がSCP-579の全てである。
ちなみにSCP-001「ロジェの提言-Keter任務」では、同じくわけわからん代表のSCP-055「正体不明」と共に収容されている他、SCP-2998では最終的に世界のリセットに使われている。


これ、本当に何なのだろうか。
ただ、元記事を見ると「infohazard(情報災害)」のタグが確認できる。
つまりこのオブジェクトは、自身の性質やその影響に関する情報に異常性が含まれており、それらについて記述した文章は記録媒体から消えてしまう、という異常性を持っているのだろうと思われる。

加えてタイムラインを見る限り、コイツを大きく移動させようとすると移動先が消滅する模様。
財団がそれをわからないとも思えないので、特別収容プロトコルと突き合わせて考えると、コイツの異常性は次のようなものだと思われる。

  1. 多分、何かの機械
  2. 停止状態で発見されたが、うっかり稼働させてしまったことで異常性発現
  3. 活動状態だと移動しようとする。能動・受動を問わず移動先は消滅する
  4. 無理に留めようとするとその場所が消滅する
  5. 電磁石で活動を止めることができる
  6. 自身に関する情報にも異常性があり、該当する記述が削除される


データが削除される前に追記・修正お願いします。



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最終更新:1970年01月01日 09:00