機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

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登録日:2015/10/28 Wed 00:15:30
更新日:2024/02/13 Tue 22:03:44
所要時間:約 40 分で読めます






いのちの糧は、戦場にある。

機動戦士ガンダム
オルフェンズ



ガンダムTVシリーズの一作。
2015年10月4日よりMBS・TBS系列日曜夕方5時枠(日5枠)にて第1期(第1~25話)が、2016年10月から第2期(第26~50話)が放送された。
制作は『00』、『AGE』、『BF』等のサンライズ第3スタジオが担当。
長井龍雪監督・岡田麿里シリーズ構成(他脚本家のウェイトも大きいらしい)の「あの花」コンビが手掛ける。
キャラデザは『皇国の守護者』『シュトヘル』の伊藤悠。コスチュームデザインは夫の前嶋重機が担当しており、夫婦での作品参加となった。

第1クール主題歌はMAN WITH A MISSIONの「Raise your flag」。エンディングテーマはMISIAの「オルフェンズの涙」。
第2クールはそれぞれ、BLUE ENCOUNTの「Survivor」、TRUEの「STEEL-鉄血の絆-」。
第2期からのオープニングはSPYAIRの「RAGE OF DUST」、エンディングテーマはGRANRODEOの「少年の果て」。
第2クールはKANA-BOONの「Fighter」、Uruの「Freesia」。


オルフェンズ(orphans)」は「孤児たち」を意味する。
サンライズ側は話の大きな軸として「少年たちの高度なドラマ性を持ったストーリーに沿った新世代のガンダム」「段階的に進化するガンダム」を挙げている。


略称は『鉄血』または『鉄オル』。英題『Iron-Blooded Orphans』の頭文字を取って『IBO』とも。イボとか言うな。


2019年8月2日から配信されたスマホ用ゲーム『スーパーロボット大戦DD』に参戦した。作中の世界観の一つであるステージ4では序盤からシナリオの核となる重要な扱いとなっている。




●作風

これまでのガンダムでも度々描かれてきた「少年兵」や「貧困」といったテーマを、一気に現実的に描いているのが作劇上の特徴。

それまでのガンダム主人公陣は「唐突に戦争に巻き込まれた」「親兄弟が殺されたりなんかされたりで戦うしかない」「軍人だから…」「赤紙が来たから」「昔から戦いを強いられていた」という面子が殆ど、数少ない例外もなんだかんだいって「出来るだけ殺しは避けたい」「戦争を終わらせないとヤバイ」というスタンスだったのに、
本作の主役勢は「金も学も機会もないから傭兵するしかない」「敵を殺らないと給料がもらえないのに戦争の行末なんか知るか」という割と身も蓋もない理由で戦っている(キャッチコピーがそれを的確に表している)。

周辺の「大人たち」も、「治安の悪い地域での仕事ゆえのヤクザ企業」「フィクサー的政商」「駆け引きや裏切り、妥協」「立場や生育歴の違いゆえのすれ違い」など敵味方で割り切れない者も多く、とてもただの善人でいて報われる世界ではない。字すら読めないレベルの底辺故に盗みや人殺し以外に生活の術を知らない子供達や、長年の贅沢な生活に慣れきった上流階級出身者など、平和かつ平凡な視聴者にとってはかけ離れた境遇の人々の物語ということもあって、登場人物はあえて視聴者の感情移入を妨げるような言動をとることが多い。

希望が見えたと見せかけた次の瞬間叩き落とすような展開の繰り返しも多く、主人公サイドも決して無謬ではない。更に生身の人間を躊躇なく射殺する主人公、コクピット粉砕を積極的に狙うMS戦、赤裸々に描かれる腐敗した組織の内情、ハーレム思想や(はっきりわかる形での)同性愛や児童の虐待・売春など、シリーズ内で比べるとかなり踏み込んだ描写・設定も多く、陰鬱な物語の展開もあって、ガンダムシリーズ中でもとりわけ好みが分かれる作品である。

戦闘シーンにおいては、世界観の都合でビーム兵器は殆ど存在せず、基本的に銃火器は実弾装備。加えて技術的にMSの戦闘では銃火器が有効打にならないため、戦闘は自然と近接格闘戦による質量攻撃が主体となる。それというのも長井監督が「戦艦がビーム1発で落ちるのはおかしい」と考えたからだとか。ただビスケットが言うには熱に弱い装甲らしいのでカオスな事になっている。線が多い上にビーム兵器や火力兵器が全く使えなかった事はアニメーターの間でも不満であった事がツイッターでほのめかされていた。今作はガンダムW以来のニュータイプ系能力者の概念が一切登場しないガンダムであり、脳波コントロールのビット系兵器も皆無である。

考えようによっては『鉄人28号』の時代から続く「少年がロボットで戦う」という「ロボットアニメのお約束」に対する真っ向からの異議申し立てともとれる。その日その日を必死に生き抜こうとする、良くも悪くも行き当たりばったりな連中が織りなす物語は、非常に泥臭く生々しく、ギラギラとした疾走感にあふれている。超能力・ファンタジー的な要素は殆どなく、「バトルで勝ってスッキリ!」系カタルシスを求めると大火傷する。話の作りは群像劇に近いため、歴代ガンダムでも特にいろいろな視点から物語を考察することが出来る。観察対象を色々と変えてみることで、一度抱いた印象も変わって来るかもしれない。

ちなみに、主人公勢は新撰組のメンバーをモチーフに描かれている。実際のところ、本作のコンセプトはポケットの中の戦争のような『滅びの物語』であり、鉄華団のモチーフが新撰組であったり、主人公の三日月やオルガの元ネタが新撰組のメンバーである辺りに名残が見られる。また、本作の作風として主人公像の描かれ方が過去のガンダムシリーズと異なることが挙げられる。監督を務めた長井氏の方針により主人公である三日月やオルガを始めとした鉄華団をあまり成長させないように描写されている。初期の演出に見られた三日月がガンダム・グシオン戦などで殺人に躊躇する演出はこの方針が徹底されていなかった頃の名残りということが『THE LAST FLAG』のイベントパンフレットやグレードメカニック等の岡田氏へのインタビューで明かされている。こうした若者達が過酷な戦場を通して成長していく従来のガンダムシリーズに対するアンチテーゼとも呼べるような完成された主人公像を持つキャラクター達が彩るシナリオも本作の魅力といえる。良くも悪くも(ry な連中がばかりなキャラ人気は、様々な名言やシリアスな笑いで、熱さとネタ両面から人気。
そして2018年5月5日全ガンダム大投票本放送を迎え、ついに最終順位が明らかになる。作品部門では6位、キャラクター部門ではなんとオルガ・イツカがあらゆるガンダムシリーズのキャラクターを破り、作品別1位を獲得するに至った。
アニメージュアワードを受賞するなど、その作劇は一定の評価を受けている。コストカットを徹底したガンプラも放送前はバカ売れしたが、放送後は下記の理由から伸びに悩む結果となった。

一期のアニメーターとして参加した大塚健の話を聞くと現場も相当な地獄だったらしく、二期ごろになると諸事情があって彼を含めたアニメーターが大幅に抜けた事から一期でも少ないと言われていた戦闘シーンが大幅に減少している。
番組欄のスケジュール内でも二期中盤から脚本未定も立て続けに増えていき総集編や特番がかなりの頻度でおこなわれていた。なお、二期からは黒田洋介が急遽参加している。
特に作品の結末に関わる終盤の脚本についてはかなり綿密な話し合いがされており、残り5話分を前にシナリオの補正が詰められている。
善悪に囚われない行動ゆえに主人公組織に対する報いがあるべきだろうという長井氏の主張と視聴者に感情移入させてきた主人公組織に救いがあるべきとの岡田氏の主張を踏まえ、
絶妙な折衷案が完成に至ったと後にプロデューサーの小川氏によって語られた。

アニメサウンドトラックは分割されて発売されることが多い中、『鉄血』のそれは第一期の楽曲をほぼ全て収録したCD2枚組構成でTVサイズ主題歌を4曲全て収録、ドイツオーケストラの大編成曲と、フラメンコやラテンの小編成曲が組み合わされている。
近年では珍しく、角川スニーカー文庫での小説版は作られておらず、TVシリーズ次回作となる『機動戦士ガンダム 水星の魔女』は雑誌連載という形で小説化されており、『機動戦士ガンダムSEED』以降のシリーズとしては唯一小説化されていない事となる。

●あらすじ

P.D.323 火星テラフォーミング完了後の時代――

地球圏の統治機構を滅ぼした大戦争・「厄祭戦」が終結してから約300年。
新しい支配体系――武力組織ギャラルホルンの元で新たな世界が構築されていた地球圏が仮初めの平和を享受する一方、
火星圏では貧富の差が拡大し、地球からの独立を求める声が強まっていた。

地球のアーブラウ連邦の直轄である火星都市クリュセを独立させようとする少女、クーデリア・藍那・バーンスタインは、
火星のハーフメタル採掘権の公平化を求め、密かに地球のアーブラウ本国へ赴いて会談を行おうとする。
彼女は自分と近い年の少年兵たちが戦わされている現状を知るため、
民間警備会社「クリュセ・ガード・セキュリティ(CGS)」の少年部隊「参番組」に地球までの護衛任務を依頼する。

しかし、クーデリアが到着したCGS本部は反乱の芽を摘み取ろうとするギャラルホルン火星支部の襲撃を受け、
あろうことかCGSの本隊は参番組に対応を押し付け、子供たちを囮にして脱出を始めてしまう。
少年達のリーダー、オルガ・イツカはこれを機に、CGS本部の動力炉として使用されていた厄祭戦時代のモビルスーツ
「ガンダム・バルバトス」の無断使用を決断。昔なじみの主人公、三日月・オーガスにギャラルホルンの撃退を託す。

やがて生き残った子供たちはCGSを乗っ取り、自らを「鉄華団」と改名。
自分達の明日を切り開くべく、クーデリアの護衛任務完遂を目指して戦い始める。


公式サイトでは物語の節目節目がパートごとに区切られ、再試聴の目印となっている。




●設定

公式サイトの特設ページでは「CGSの名もなき隊員が記した旧時代のコンピュータの記録」という形で、一般的な傭兵の目から見た社会がある程度語られている。
劇中で鉄華団が勃興したタイミングでこの特設ページは潰されてしまうが、後にアーカイブデータという形で復刻された。

用語

◆Post Disaster
P.D.歴。本作の年号。
しかし第1話冒頭で殴り書きのような字で記されただけなので、気づいている人は少ないのではなかろうか。

◆火星と地球、圏外圏
本作の火星はテラフォーミングが完全に完了しており、地球と殆ど変わりのない環境が構築されている。
しかし地球主体の経済・政治構造によって、民衆の貧富の差が著しく拡大。おまけに資源も枯渇し始めている。
街角では浮浪者がバタバタのたれ死に、孤児の人身売買・児童労働も後を絶たない。主人公の三日月を始め、鉄華団のメンバーには就学歴が皆無で字が読めない者も多い。
ぶっちゃけ「ちょっとましになったアフターウォー」である。

地球圏は、第4話冒頭の「オーストラリア大陸東沿岸(というかまんまシドニー)が陥没した世界地図」や、地上から見るとひどく歪んで見える三日月などから、厄祭戦時には相当な被害を被ったことがわかる。
しかし統治機構の衰退が逆に環境の回復を促したようで、現在は自然環境と人々の生活水準は現在のわれわれの世界、そして歴代ガンダムの一般家庭とさほど変わりのないレベルに至っている。
一方でナノマシンを用いた再生医療が発達した影響で、義手義足や人体癒着型の「異物」を入れ込む道具・装置に対して生理的な嫌悪感を抱くようになっている。
これは厄祭戦終結後、ギャラルホルンが「文明を滅ぼしたテクノロジーを封じ込め、自分達の脅威にならないようにする」ため、意図的に作り上げていったものらしい。
基本的に「貧乏人」である圏外圏の人間を差別する傾向も強く、質の悪い奴に至っては火星出身者をまともな人間扱いすらしない。

遠心ブロック構造に頼らない人工重力技術や、それを用いた巨大な惑星間航行船も実用化されており、月軌道以遠の圏外圏では大型商業組織テイワズなどの業者が幅を利かせているが、それらを狙った宇宙海賊も暴れまわっている。結果、運送業者や警備会社、海賊といっても殆ど私設軍隊持ちだったりヤクザ化しており、身寄りのない女性や未成年たちがそうした場所で命を落とすのが常態化した世界でもある。

◆エイハブ・リアクター
MSや艦船、施設のエネルギー源などに使われる相転移炉の一種。発明者であるエイハブ・バーラエナの名を引用して名付けられている。
形状は薄い円柱状で、MSには底面を横向きにした状態で胸部から背部にかけた中心部に搭載される。
バルバトスに搭載されたツインリアクターシステムでCGS基地の全電力を賄うことができる程の高出力を持つ。
炉内に発生する「エイハブ粒子」は、擬似重量場の形成能力やMSの機動時に発生する高Gを緩和する効果を持つ。
数多く存在するものの、均質画一な性質ではなくそれぞれに個体差の有る品である為、リアクター毎に粒子波動の波形・周波数は個性が存在しており、識別に用いられている。
さらに、この粒子の波動である「エイハブ・ウェーブ」に反応して硬質化する特殊塗料が塗布された「ナノラミネートアーマー」技術も存在する。
一方で強力な電波障害を引き起こす性質も持ち、既に人類の生活圏では長距離通信に中継機を使用しなければならない。
それどころか電子機器その物にも異常を引き起こすため、基本的に市街地にはエイハブリアクターで動くマシンを近づけるのは御法度。
作中では後述のハーフメタルによる遮蔽加工の施されていない軍事ヘリがこの効果で墜落していた。
もし街の中に侵入しようものなら都市機能を麻痺させてしまう。
またエイハブ粒子を特定の方向に噴射して推進力にする「エイハブスラスター」と言う機能もあるが、何も無い空間でゆっくり加速するならいざ知らず、戦闘においては姿勢制御に使える程度の反動推力しかない為、別途に推進機関を用意する必要がある。
一度起動すると停止させない限り半永久的に稼働し続ける*1上、物理的に破壊することは理論上不可能*2という異常な強度を持つために、300年前の戦いで残された大量のリアクターが今も稼働状態で残され、あちこちの宙域で重力や電波の障害を引き起こしている。加えて長井監督の言及によると万が一破損したら宇宙が大変なことになるくらいの代物であるとされており、ゲッター線やイデのようなスーパーロボット作品の域に踏み込みかねないほどのオーパーツでもある。
新造もギャラルホルンにしか出来ない*3為、それ以外の組織で使われているリアクターは戦場跡の破壊された機体の物を回収して流用、或いは組み込まれている機体ごと回収してレストアした物ばかりである。
厄祭戦勃発の原因とも言われる、本作の最重要ガジェット。

◆ナノラミネートアーマー
エイハブ・ウェーブに反応して多重積層構造を形成し、衝撃を吸収・拡散してしまう特殊金属塗料を蒸着した装甲加工技術。
塗料がMSや艦船の装甲を強化する役割を果たしている。平たく言えば塗料型リアクティブアーマー。何層にも重なってる塗料が外部からの衝撃を受けると砕け散りその衝撃を殺すという仕組みである。解説が不完全なせいで勘違いされがちだが「装甲表面に行う表面加工の一種の為下地に使われている装甲強度はそのまま正比例する」
つまり同じ加工が施された装甲同士では下地の装甲材が脆く柔らかい方が弱く、強靭堅固な装甲材の方がよりこの加工の強さを発揮出来る。

フェイズシフト装甲と似ているが、フェイズシフト装甲はエネルギー供給の続く限り永続的な防御力を発揮できるが
ナノラミネートアーマーは加工された塗膜が剥がれると効果がなくなってしまう。
(よく勘違いされているが、フェイズシフト装甲は出力を上げればビームに対しても耐性を発揮する。ジェネシスなどがその例である。)
また、フェイズシフト装甲と違い接近攻撃には無力である。

他の特徴としては
  • エイハブウェーブと塗料の組み合わせで効果を発揮する(どちらが欠けてもダメ)
  • ビーム攻撃に対しても装甲表面が複雑な鏡面構造になっていることで粒子を乱反射・拡散させ非常に高い耐性を発揮する。
    • ただし一方では熱には弱いという設定もある(本編中でビスケットがナノラミネート装甲の弱点として熱に弱い事を言及している)
    • そもそもレーザーならともかくビームを鏡面構造で弾ける、というのも謎だがこの原理でビームに対抗しているなら、鏡面構造が崩れたら(=被弾等で塗装の均一さが失われたら)ビームに対する耐性も失われる
    • 大気圏突入時の圧縮断熱程度(突入角度で変わるがおおよそ数百度程度)でフレームが歪む描写があった為、一般的な軍事用のビーム(数万度はないと数センチの鉄板を溶断するにも時間がかかるため実用的な威力にならない)に対して有用かは不明(=簡単な話、ナノラミネートアーマーが強いのではなく鉄血の世界に登場するビームの出力が低い)
などが挙げられる

ナノラミネートアーマーの攻略法は「継続的な衝撃で塗料を貫通させる」「速射性の高い武器で塗料を迅速に剥がす」であるため、鈍器を使用した接近戦による前者の攻略法が作中ではもっぱら用いられていた。
後者のような対策武装は作中では登場しなかったが、それに該当するであろうMS用のマシンガンやショットガンのような武装があればそこまで脅威な装甲とはなり得なかっただろう。
(ただし人間サイズのマシンガンは存在していたのでそういう武器を作るという発想自体はあったはずである。)

塗料は色によって価格が違う。白が一番安いが、視認効果以外の性能差はないというか視認性周りのニーズで価格が決められている。
またこの塗料に含まれる粒子はレーダーを撹乱する「ナノミラーチャフ」の金属粒子と同じもので、塗料をそのまま空間にばらまいても同じ効果を発揮する。

◆ハーフメタル
火星で多く産出される本作独自のレアメタル。
エイハブウェーブを遮断する作用があり、これを適切に遮蔽システムとして組み込んだ機械はエイハブウェーブ影響下でも問題なく稼働する事が可能になる。
その為モビルスーツを初めとしたエイハブリアクターを動力源とするマシンや、その周辺機器の製造には不可欠の素材かつ鉱産資源であり、その採掘や流通は莫大な利益を産む。
またその性質上、鉱脈の近くにモビルスーツなどが埋まっていた場合、そのエイハブウェーブを外部から感知する事が出来なくなる。

物語の最初では、火星は資源発掘の為に人類が移民して以来あらゆる資源が掘りつくされ、現代では「搾りカスの星」であると表現されていたが、一期中盤からは突然ハーフメタルが大量に湧いて出た事により一転。
その採掘権を鉄華団が独占し、それを巡り他企業との小競り合いがあった事が二期冒頭に掛けて説明・描写されている。

なお、ハーフメタルと言う単語自体は現実でも存在する物質のカテゴリの一つで、半金属とはまた別の概念である。

◆アリアドネライン
エイハブ粒子の電磁波障害に備えて設けられた長距離通信用の中継機「コクーン」。それをまとめるギャラルホルンの航路管制システムが「アリアドネ」である。
システムは一般業者にも開放されているが、訳ありの人物はこのシステムを頼らず、アリアドネの監視にかからない独自ルートを知る業者に仲介を依頼することになる。
なお、航海記録とは別の通信データは複雑な暗号によって管理されているため、第三者に通信した者の居場所などがばれることはまずない。

阿頼耶識(あらやしき)システム
厄祭戦当時のMSに採用された有機デバイスシステムで、本来は宇宙作業機器の操縦用に開発されたシステム。パイロットの脊髄に埋め込まれた金属端子と機体を接続し、ナノマシンを介してパイロットの脳神経と機体のコンピュータを直結させることで、脳内で外部情報を直接処理することができるようになる。
作中内で使用されている物は成長期の子供にしかナノマシンが定着せず、手術の失敗率も高く、機体からの情報フィードバックが脳にかなりの負担をかけるため、非人道的なシステムとして使用が禁止されているが、最低限の識字しか出来ない様な少年兵でもパイロットになれる利便性故に、無理やり手術を行う民兵団は後を絶たない。
この世界では「生まれ持った体に機械を埋め込む事などありえない」という考えが根付いている事もあり技術自体が大分失われている。
ただし二期終盤では地球・火星問わずにすべての人類がナノマシンによる個別認証をなされているという設定が出てきたため矛盾している、
この技術が開発・利用されていた厄祭戦時は手術による失敗率は低く、大人にも適合手術が行えていたらしい。
ヒゲ付きの宇宙ネズミ」という蔑称でも呼ばれる。メタなことを言うと、何がしかの先天性の才能や訓練なしにMSを乗り回すための装置。
詳細はガンダム・フレームMS(鉄血のオルフェンズ)の記事を参照。

◆ヒューマンデブリ
地球主導の支配体制が生んだ、人身売買されている孤児の総称。「人間屑」の由来は「宇宙で集めたクズ鉄同然の値段」。
戸籍やら何やらの一切合財が無くなっているため、社会的には既に死んだ存在であり、三日月曰く「糞みたいな値段」で扱われる。
彼らを購入する連中にまともな奴がいるはずもないので、大抵のヒューマンデブリは過酷な扱いのなかで奴隷根性を刷り込まれ、精神を摩耗させていく。
解放される為には本人が自分自身を「買い取る」しかないが、彼らに貯金が出来るだけの給料が支払われるはずもなく、そんな事はほぼあり得ない。CGSは結構な額を支払われていたようだが
阿頼耶識システムと合わせれば機動兵器のパイロットとして存分に使い倒せるため、MSを擁する海賊や傭兵団では便利な備品として扱われている。
とはいえ、この世界ではエイハブリアクターの設定上、存在数が限られているはずのモビルスーツに優先的に乗せられたりと重宝された扱いも多いようだが。
CGSのデブリ達は制服のジャケットに赤い線が入れられて区別されている。弾除け同然に買われたようなもので、通常の孤児達より更に待遇が悪い。
オルガはヒューマンデブリのことを「宇宙で生まれて、宇宙で散ることを恐れない誇り高き選ばれた奴ら」とプラス思考で考えている。
女性のヒューマンデブリは劇中では登場していないが(外伝で1名登場)、これに関しては、召使いや夜の店の従業員や性の相手といった戦闘用以外の目的で売買されているためと思われる。


組織

鉄華団
オルガら少年兵達のリーダー組がCGSに対してクーデターを起こし、CGSの基地や設備をそのまま乗っ取る形で発足した傭兵部隊。
後にテイワズ、タービンズと同盟を結び、晴れて893兄弟の盃を結ぶことになった。彼等の活躍が抑止力としてのギャラルホルンの権威に傷をつけた事で、世界全体の秩序が乱れ始め、ヒューマンデブリをはじめとした少年兵の増加を招くなど、平穏を望む彼等の意思とは裏腹に、彼等自身が世界の争いの火種となってしまっている。

◆クリュセ・ガード・セキュリティ
通称「CGS」。鉄華団の前身。戦力は旧式モビルワーカーが多数と、装甲宇宙母艦「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」。
基本的に壱軍の大人たちとそれ以外(少年兵やヒューマンデブリ)の部隊、というような構成となっている。
大人たちは子供たちに対して鬱憤晴らしの感情をぶつけたりしていたようだが、本編1話まで少年兵たちは実戦経験がない(=訓練しかしていない)のに衣食住が保証され、その上で家族に仕送りが出来るほどの給料を出されていた。
食事もただ安価な炭水化物に偏ってるような事はなく、筋肉をきっちりと作れるほどバランスの取れた物を与えられていたようである。
初めて見た魚に対して鉄華団の面々が食わず嫌いをするだけの余裕がある描写から見ても、食事に関してはえり好みできるほどのクオリティが保証されていた模様。
上司には難があるが労働条件自体はかなりいい方だったようである。(出典:電撃ホビーマガジン)
壱軍はギャラルホルンの襲撃に際して参番組を囮に脱出するが、オルガとビスケットが仕込んでおいた照明弾を遠隔発射させられ逆に囮にされる。
その他詳細は鉄華団(鉄血のオルフェンズ)を参照のこと。

ギャラルホルン
地球の各国連合の総意によって設立された治安維持組織。詳細は当該項目を参照。
厄祭戦を経て希少化したMSやエイハブ・リアクターなどの関連技術を独占しており、その強大さから「武力をもって武力を制す、世界平和維持のための暴力装置」と呼ばれる。

◆4大勢力
地球及び火星を分割統治する4大国。
ロシアやカナダ、アラスカ地域を中心とする「アーブラウ」
アメリカ合衆国と南アメリカ大陸を中心とする「SAU」
ヨーロッパとアフリカ、中東、中央アジアを中心とする「アフリカンユニオン」
日本や中国、インド、東南アジア、オセアニアを中心とする「オセアニア連邦」。

◆クリュセ独立自治区
火星のアーブラウ領独立自治区。
地球と強いつながりを持つバーンスタイン家によって治められるが、そのバーンスタイン家息女であるクーデリアを中心に独立運動が活発化している。公用語は英語であるようだが、和風要素の名前を持つ者も少なからずおり日系人も少なくない模様。

◆ドルトカンパニー
アフリカンユニオンの公営企業。地球を目視可能な宙域にスペース・コロニー群を保有している。
コロニー・ドルト3に本社が存在する。同地には本星から来た上層部用の高級住宅地と商業施設も用意されている。
一方でコロニー側労働者の待遇は悪く、ドルト2の多くはスラム化している。ユージン曰く「空があるだけクリュセの方がマシ」。

テイワズ
木星圏を主な根城とし、地球本土にも影響力を持つ複合商業組織。詳細は当該項目を参照。
多数の部門を有している大企業であるが、海賊対策の武装もあってほとんど軍隊並みの装備を持ち、実態はマフィアに近いらしい。

◆タービンズ
名瀬・タービン率いるテイワズの下部組織。運送部門を担当する。武闘派で知られているらしい。強襲装甲艦「ハンマーヘッド」を拠点とする。
構成員は全員が名瀬の妻であり、最近産まれた子供だけでも5人もいる。当然全員腹違い。
その他の詳細はテイワズ(鉄血のオルフェンズ)を参照のこと。

◆ブルワーズ
宇宙海賊の中ではかなり名が知られた船団。1隻の輸送艦と2隻の戦艦、ロディ・フレームMS10機越を保有し、火星~地球間の宙域を荒らし回っている。
とある人物の依頼でクーデリアの拿捕を目的に鉄華団とテイワズの連合同盟に攻撃を仕掛けるが反撃され、MS全部と戦艦1隻、ヒューマンデブリ全員を取られてしまう壊滅的打撃を受けた。

◆夜明けの地平線団
構成員3000人、艦艇10隻、ロディ・フレームMSやヘキサ・フレームMSなどを数十機抱える超大手の宇宙海賊船団。
その規模と戦力、そして神出鬼没さはギャラルホルンも手を焼く程であり、テイワズの商船も少なくない被害を受けている。
とある人物の依頼でクーデリアと鉄華団を強襲する。
◆テラ・リベリオニス
火星の独立派活動団体。代表は思想家のアリウム・ギョウジャン。元々はクーデリアを活動家として売り出した。
◆アドモス商会
二期より登場した企業。代表はクーデリア・藍那・バーンスタインで、火星の独立のために経済的な基盤が必要と考えた彼女が1期の話が終わった後期間ごろに設立した。ハーフメタルの流通や孤児院の経営を行う。鉄華団とも業務提携。




●登場人物


鉄華団


火星の人々

◆クーデリア・藍那・バーンスタイン(―あいな―)
CV.寺崎裕香
ヒロイン。クリュセ代表首相の一人娘で、火星独立運動の中心人物。
父親から地球のアーブラウ政府との交渉役を任され、社会問題化している少年兵の現状を知る一環で、その道中の護衛を参番組に依頼。
しかし彼女の独立運動を快く思っていなかった父親によって、その事を密告され、ギャラルホルンの襲撃により、多くの人間を殺す結果を招いてしまう。
一度は深く打ちひしがれるが、三日月の戦いを見て、自分なりの戦いを続けていく事を決め、改めて鉄華団へと護衛を依頼し、共に地球を目指す事となる。
真面目な性格で社交的。自身の過ちも素直に受け止めることができるのだが、理想主義者であり、それゆえに自身の非力さに苦悩することも多く、三日月の率直な言葉でいろいろ気付かされることが多い。
段々と成長していってからは大胆な面も見せるようになる。
自活能力は低い典型的なポンコツ深窓の令嬢であり、フミタンやアトラによくサポートを受けている。
エドモントンでの演説後は鉄華団とは違うタイミングで火星に戻り、ハーフメタルの加工や流通を取りまとめる「アドモス商会」を立ち上げその代表となる。
火星の経済的独立を推し進めるため奔走している。

◆フミタン・アドモス
CV.内山夕実
クーデリアに仕える寡黙なメイド。彼女の身辺の世話だけでなく代わりに会談の場に立つこともある。
クールな物腰とは裏腹に、ホームシックにかかった鉄華団の年少組の少年を優しく抱きしめるなど意外に母性は強い。
また、エイハブ・ウェーブ下における通信手段に精通し、機械関係にも強い。イサリビの艦橋管制の手伝いを申し出、肝も据わっていることで鉄華団団員からも一目置かれるようになる。

●ノブリス・ゴルドン
CV.長克巳
作中世界における高名な大富豪にして火星独立運動のパトロンで、クーデリアやアリウムにも出資している。しかし、その裏ではギャラルホルン火星支部とも繋がりがあり、コーラルに資金援助をチラつかせてクーデリア抹殺を依頼しているなど、金儲けのためにマッチポンプや蝙蝠も平気で行う外道。
初登場時はサウナに入っている誰得なサービスシーンを披露した恰幅のいい中年。落ち着いてアイスクリームを食べる姿が如何にも悪役っぽい。
クーデリアの死を劇的に演出し、新たなる独立紛争の火種として、自らの活動に都合よく利用しようとする。
だがマクマードとの商談により、クーデリアと鉄華団は「活躍させ続けた方がより大きな利益を産む」存在になる可能性を認識。
更に、自身を殺そうとした相手と認識した上で取引を持ちかけてきたクーデリアの姿にその確信を強め、引き続き支援を続ける選択をした。



ドルトコロニー群

●サヴァラン・カヌーレ
CV.平川大輔
ビスケットの実兄。弟・妹とは対照的にすらっとした体系だが、顔は弟と同じ。
優秀な人物で、ビスケットが幼かった頃には現在の彼と同じく、一家を支えるために働いていた。両親が事故死した後は唯一富裕層の家庭に引き取られている。
現在は港湾労働者からドルトカンパニーの本社職員に出世し、港湾組と本社の仲介役として苦心している。ナボナとは旧知の中で、彼をよく慕っている。
ちなみに性名の由来はどちらもフランス菓子。クリームを使った高級菓子は、素朴な焼菓子の弟達との立場の違いの表れか。



ギャラルホルン


アーブラウ連邦

◆アンリ・フリュウ
CV.沢海陽子
次期アーブラウ代表として目されている妙齢の女性議員。紫の長髪が印象的。なんかハマーンっぽい。
ギャラルホルンとの繋がりも深い。というかほぼ癒着。
実はヅラ。

◆蒔苗 東護ノ介(まかない とうごのすけ)
CV.麦人
元アーブラウ代表。鉄血の登場人物の例に漏れず、独特すぎる形のひげが目立つ巨漢の老人。スタッフツイッター曰く色々とスタッフ泣かせのキャラらしい。
日頃は飄々としたおじいちゃんだが仕事となると豹変し、完全に893な恫喝術で相手の決をせまる。
クーデリアは彼と交渉を進めていたのだが、現在は贈収賄疑惑をかけられて失脚し、オセアニア圏に亡命している。クーデリアは彼に面会するため地球を目指している。
老獪な雰囲気は26話以降では若干和らいだ印象を受ける。

◆ラスカー・アレジ
CV.飛田展男
頭の薄い時苗派のアーブラウ議員。時苗を再選させる為に他の議員に働きかけている。


ガラン・モッサ
CV.三宅健太
新たに発足したアーブラウ防衛軍に所属する歴戦の傭兵。元ギャラルホルン所属。詳細は当該項目を参照。


テイワズ



海賊たち

◆ブルック・カバヤン
CV.武虎
ブルワーズ首領。RPGでよく見かけるオークを思わせるような化け物じみた姿が特徴。ギャラルホルンの依頼でクーデリアの拿捕を目論む。

◆クダル・カデル
CV.織田圭裕
ブルワーズMS隊の隊長。実質的な組織のNo.2でもある。ファンキーな金髪モヒカンリーゼントの大男で、ムキムキボディをタンクトップとピアス・アクセで飾り、長い舌はスプリットタンにしている。
更に興奮すると言葉の節々にオネェ風言葉が混じる。
性格は残忍にして冷酷で、今は亡きCGS一軍の連中と同じく、MS>ヒューマンデブリの考えの元、部下のデブリ達を容赦なく虐待する。しかし口だけだった一軍とは異なり、確かな実力を持つのでタチの悪さは段違い。
放送日と近く発売されたHGガンダムグシオンのパッケージを見て「こいつが2人目のガンダム乗りなのか!?」と驚愕したモデラーは多いのではなかろうか。
一発で「こいつはヤバイ」と分かるそのインパクトは絶大なものがあり、ニコニコ大百科では登場後即座に彼の個人項目が(タービン家の皆さんを差し置いて)作られたほどだった。
戦闘の最中にバルバトスのパイロットに投げかけた「お前楽しんでるだろう!? 人殺しをよお!!」という叫びは、三日月を少なからず動揺させることになる。

◆サンドバル・ロイター
CV.楠大典
夜明けの地平線団の団長。額に二重丸の入れ墨を入れた大男。僧正ではない。
大規模海賊船団をまとめ上げるだけのカリスマと戦術眼はあり、有事の際は自らユーゴーに乗り込み前線に立つ。
◆サンドバル配下の双子
CV.手塚ヒロミチ
夜明けの地平線団幹部の双子の兄弟。名前は不明だが弟の方が兄を「兄貴」と呼ぶ。



モンターク商会

◆モンターク
CV.櫻井孝宏
由緒正しき地球圏の商会を束ねる「仮面の男」。なぜかノブリスの陰謀やギャラルホルンの内情に通じ、クーデリアを支援する。
更には自らMS・グリムゲルデを操縦し、敵の手練れ部隊を不意打ちとはいえ瞬時に壊乱させる凄まじい戦闘スキルを有する。
ふさふさした白髪が印象的だが、それ以上に特徴的なのが鼻上までを覆う金ぴかマスク。目穴の部分にシャッターがついているのだ。
まー声で正体丸わかりなんすけどね。彼の正体が暴かれるシーンはあまりにもあっさり過ぎて吹くこと間違いなし。



●メカニック

世界レベルで技術力が低下しているため、MSは非常に希少かつ高価な兵器となっている。戦線の主力は安価なモビルワーカー(MW)。
本作におけるMSは、動機構を持つ内部骨格(フレーム)の設定*6が強調されており、機種や勢力毎に共通規格のフレームが採用されている。
フレームから装甲、動力源まで設定レベルでやたらと頑強。それ故に適切に整備すれば非常に長持ち。
エイハブ・リアクターも含めてMSを完全自主生産出来る程の工業力はギャラルホルンにしかなく、その他の諸組織はリアクターや基本のフレームは中古・発掘品などで賄ったり、あるいは性能面はある程度妥協した低質なフレームを頑張って作っている。
艦船に関しても同様で、多くの艦は厄祭戦時代から修繕され使い続けられている。

ちなみに各MSシリーズの型式番号はフレームデザインを担当したデザイナーから引用されている。

モビルスーツ(MS)

ガンダム・フレーム
厄祭戦末期に開発されたフレームで、エイハブ・リアクターを2個積みし特殊な同調同期システムを採用しており駆動も高出力型のシリンダー式を採用した圧倒的大出力が特徴。厄祭戦後の現存機は26機と数少ない。
型番は鷲尾直広(WASIO NAOHIRO)から。
グレイズ・フレーム
ギャラルホルンの最新鋭量産フレーム。汎用性の高い万能機。
型番は海老川兼武(EBIKAWA KANETAKE)から。
  • EB-06 グレイズ:各種装備を換装することであらゆる環境に対応可能で、バリエーションが非常に多い。ある意味本作の顔。
  • EB-06/tc グレイズ改:鉄華団が鹵獲したグレイズを修復したもの。後に「改弐」として再改修され、「流星号」と名付けられる。
  • EB-05s シュヴァルベ・グレイズ:グレイズの試作機から派生した高出力・高機動仕様機。
ヴァルキュリア・フレーム
厄祭戦末期に開発された幻のフレーム。現存数は10機にも満たない。
型番は海老川兼武の誕生日(1228日)から。
  • V08-1228 グリムゲルデ:真紅の高機動近接戦闘機。謎の男モンタークが駆る。
  • V08Re-0526 ヘルムヴィーゲ・リンカー:グリムゲルデの外装を換装した頑強な重装仕様機。身の丈の倍はある巨大剣を持つ。
◆ゲイレール・フレーム
ギャラルホルンの先代主力フレーム。現在は退役済み。詳細はグレイズ・フレームMSの記事を参照。
  • EB-04 ゲイレール:グレイズの先代機に当たるギャラルホルンの量産型MS。
  • EB-04jc4 ゲイレール・シャルフリヒター:ゲイレールに追加装甲を装着した重装型MS。
レギンレイズ・フレーム
対MS戦を重視したグレイズの発展型。
  • EB-08 レギンレイズ:ギャラルホルンのニューフェイス。エリート部隊に先行配備が行われている。
  • EB-08jjc レギンレイズ・ジュリア:追加ブースターを装着した高機動試作機。
テイワズ・フレーム
厄祭戦後期の高出力機のデータを元にテイワズが制作した、ギャラルホルン以外では初の独自開発フレーム。
型番は篠原保(SHINOHARA TAMOTSU)から。
  • STH-05 百練(ひゃくれん):機動性と防御力の両立を図った頑丈な機体。非正規戦用の装甲改装機として漏影も存在する。
  • STH-14s 百里(ひゃくり):高機動飛行型MS。簡易変形機構を搭載。
  • STH-20 辟邪(へきじゃ):百錬・百里の長所を統合した次世代機。
◆イオ・フレーム
第26話以降登場するテイワズ・フレームのマスプロダクト(正式量産)モデル。
  • STH-16 獅電(しでん):機動性・戦闘力・換装装備のバランスに優れた汎用機。詳細はテイワズ・フレームMSの項目を参照。
ロディ・フレーム
厄祭戦の圏外圏戦域で大量投入された高汎用フレーム。現存数が多く、様々な組織が愛用する。
型番は形部一平(GYOBU IPPEI)から。
  • UGY-R38 スピナ・ロディ:性能バランスに優れる汎用機。作業用として使う会社も多い。
  • UGY-R41 マン・ロディ:ブルワーズの主力機。積載限界まで装甲を施した魔改造機。
  • UGY-R45 ガルム・ロディ:多数のシールドを搭載した防御性能重視仕様。
ヘキサ・フレーム
厄祭戦中期に開発された機動性重視フレーム。現存数は少ない。「腕のように動く脚」が特徴。
型番は形部一平(GYOBU IPPEI)から。
  • IPP-0032 ジルダ:一般的なMS。SAUが軍事用、オセアニア連邦が作業用に採用している。
  • IPP-66305 ユーゴー:通常は逆関節の状態で運用される、デブリ帯での戦闘に向いた機体。


モビルワーカー(MW)

端的に言えばすっげぇ高機動な戦車。ホバーだったり脚部のローラーだったり、地上を縦横無尽に駆け回る。
動力は主に水素エンジンで、エイハブリアクターは使用されていない。駆動装置をスラスターに換装することで宇宙でも使用可能。
本作のやられ役。詳細は項目へ。


その他の兵器

モビルアーマー(MA)
シリーズお馴染みのモビルアーマーは、今作では厄祭戦時代の伝説として語られるにとどまる。
当時は大型殲滅兵器として各地で暴れていたが、やがてその撃破を前提としたMSが登場し、次第に数を減らしていったようだ。
現在では現存機は存在しないが、ごく一部の機体がどこかに埋もれていることも考えられる。
詳細は項目へ。

◆JEE-M103 クタン参型
エウロ・エレクトロニクス製輸送機。エイハブ・リアクターは未搭載ながら、推進剤タンク付き大型ブースター2基を用いて圏外圏の長距離運用を実現した。
荷物の固定方法は2本の大型アームで抱え込むだけという単純なもので、多彩な物資に対応している。ハードポイントも多く、武装を外付けすれば戦闘もいける。
MSとドッキングした場合はMS側からの操縦も可能で、SFS的な運用も出来る。更にユニット各部の移動・変形機構も備えており、時にはMSに装着したまま、追加装甲や追加ハードポイントとして機能する。なんかGNアームズっぽいぞ?
ちなみに公式ツイッター曰く、長井監督とデザイナーの海老川氏は「輸送機の改良型」という出自から「快速くん2号」と呼んでいたらしい。パトレイバーかよ……。



基地・ステーション・艦艇

◆NOA-0093 強襲装甲艦「イサリビ」
漁火。鉄華団の戦闘可能な航宙母艦兼移動拠点として活躍する。CGS時代の旧名は「ウィル・オー・ザ・ウィスプ」。
詳細は強襲装甲艦(鉄血のオルフェンズ)を参照。

◆NOA-0132 武装輸送艦「ホタルビ」
二期から登場する強襲装甲艦の両舷船腹から船尾にかけてを2基の大型コンテナブロックに改装した鉄華団の輸送艦。
MS戦力の大半はこちらに搭載される。

◆メガフロート「ヴィーンゴールヴ」
地球の海上に浮かぶ、ギャラルホルン地球本部となっている超巨大人工島。
省スペース化のためかやたらビルが密集した、しかしとても清潔な海上都市が建設されている。セブンスターズの邸宅もここにある。

◆宇宙ステーション「グラズヘイム」「アーレス」
前者は地球軌道上の基地。後者は火星軌道上のギャラルホルン火星支部本部。
SFチックな外見の小奇麗な艦(他が汚すぎるともいう)。ガラス張りの壁や床が多く、暗所恐怖症や高所恐怖症にはキツそう。

◆スキップジャック級大型戦艦
アリアンロッドの旗艦を務める超弩級の宇宙艦。

◆ハーフビーク級戦艦
ギャラルホルンが配備する宇宙戦艦。
ボードウィン家は専用艦として「スレイプニル」を保有している。

◆ビスコー級クルーザー
マクギリスやガエリオが搭乗する「ヴィルム」を初めとする小型船。MSを最低でも2機搭載可能。
見た目が本当に「ただの箱」で、特徴も何にもない。筆箱なんか目じゃない。


◆TIR-0009 強襲装甲艦「ハンマーヘッド」
シュモクザメ。タービンズの所有する戦闘艦。詳細は強襲装甲艦(鉄血のオルフェンズ)を参照。

◆装甲巡洋艦「黄金のジャスレイ号」
JPTトラストの旗艦。ハーフビーク級の艦首を延長し、装甲を強化した重装甲艦。
艦首周りの装甲も盛られているが、その影響で収納機構がオミットされている。
収納機能のオミットから、この艦の運用は民間組織間での使用を想定している。

◆大型惑星間巡航船「歳星」(さいせい)
テイワズの本部である、全長7kmを誇る移動式スペースコロニー。宇宙世紀におけるジュピトリス級や、西暦のソレスタルビーイング号に近い。
巨大な遠心重力ブロック内には棚田のような階層式吹き抜け構造が広がっており、ヴェネツィアを思わせる市街地が建造されている。




ゲームでの活躍

SDガンダムGジェネレーションシリーズ

バルバトス・ルプスのみジェネシスのDLCで先行参戦したが、シリーズ全体としてはクロスレイズで初参戦した。
全体的な特徴としては、ビーム属性の攻撃威力を大幅に減衰させるナノラミネートアーマーを量産機・戦艦も標準搭載している点にある。これにより他作品のビーム攻撃が通りづらくなるため、特にビーム兵器を多量に持っているSEED DESTINY勢や00勢が割を食う事となった。
だがヘビーアームズサーペントを主軸にした実弾装備の多い機体がいるガンダムW勢や、PS装甲で鉄血勢のダメージを通りづらくしたうえで実弾武装がまだ多かった時代のSEED勢には相性が悪い。
シリーズ最新作におけるアニメ最新作とあって、ストーリーもかなり多めに取られている。若干ゲームの都合から劇中と違う配置などもあるが、おおむねしっかり再現されているので好評。

機動戦士ガンダム Extreme vs. MAXI BOOST ON

稼働開始と同時にガンダム・バルバトスがコスト2000で参戦して以後、主力メンバーが次々とリリースされていった。
こちらではナノラミネート装甲はシステムとして再現されていないので、実弾主軸の射撃戦ではビームに一方的にかき消されるケースが多い。ただ、発射してから一定時間後に急速に誘導がかかる滑腔砲が実弾属性として新たにカテゴライズされるなど、本作が参戦してから実施された独自の強みもある。
全体的に格闘寄りの機体が多く、射撃でダメージを取っていくのはEXVS2XBで参戦したフラウロスのみで、他は精力的に格闘を交えないとダメージレースで負けかねない。



余談

当初、本作はガンダム00の次に制作、放送する予定だった。
が、当時課題となっていたガンダムシリーズの低年齢層の獲得の為、レベルファイブとの合同制作での作品であるガンダムAGEが先に制作、放送されることになり、また長井監督が『あの花』等で多忙になったために一端中断していた。
そしてAGE放送後3年後に本作が放送されることになるという経緯をもつ。



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  • スパロボ参戦作
  • ※日曜夕方17時です。
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  • 鴨志田一
  • 日5
  • 傑作or問題作

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最終更新:1970年01月01日 09:00