御出狐

おいでぎつね

種別
別名  
住所 東京都
特徴  昔、江戸角田川の真崎稲荷にいた狐。茶屋の者が揚豆腐を持って「おいでおいで」と呼べば縁の下から出て来た。寛政4年頃、故郷の陸奥国松前へ帰った。帰郷に際して茶屋の娘に取り憑き、「これまで世話になったゆえ、その礼を言う為に娘に取り憑いた。国許へ帰るので暇乞いをしたい。何か形見に書き遺そう」と語った。店の主が出した扇に「月は露露は草葉に宿りけり夫れこそ爰よ宮城野の原」と書き、程なくして娘から離れて去ったという。
資料 『其昔語』
最終更新:2011年08月17日 19:24