柊求女之丞

ひいらぎもとめのじょう

種別
別名 柊狐
住所 広島県庄原市新庄町
特徴  西原山周辺には古狐がいるといわれ、悪戯をすると祟りが恐ろしいとされた。この狐は狐の一族の統領で京に上って依宮を貰っていると噂され、いつの頃からか柊求女之丞という名で呼ばれていた。 ▽あるとき西原山から戸郷園兼山にかけて、夜中に無数の提灯の火が列をなして行き来した。調べてみても特に行事はなかったため、きっと柊狐の祝言があったのだと人々は話し合った。▽またあるときには岩倉屋の女中が裏山のなばとりに行ったきり行方不明になった。村中の男で探し回ったが、名を呼べば返事があるのに居場所が分からない。翌日もう1度山探しを行い、女中はなんでもない場所の古い馬酔木の根元で袂に馬糞を一杯入れた姿で放心しているところを発見された。▽新庄の人が庄原へ買い物に出た帰り、いくら歩いても家に着かず、一晩中歩いてやっと帰れたということがあった。持っていた魚がなくなっていたので、柊狐の仕業だから仕方ないと諦めたという。▽このような悪戯はあるときを境にしてぴたりと止んでしまった。人々は柊求女之丞が再び京に上ったのだと噂し合ったという。
資料 『広島県の民話と伝説』広島県教育委員会

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最終更新:2012年06月02日 20:50