広谷狐

ひろたにぎつね

種別
別名  
住所 岡山県総社市山手村
特徴  山手村から倉敷に越す峠(水別峠)はかつて広谷峠と呼ばれており、そこに人をよく騙す狐がいた。広谷狐は峠の東山腹にある狐岩という大岩を棲み処にしていた。あるとき、山手の吉兵衛という男が倉敷へ出かけた帰り、日暮れに峠を越えていた。すると、灯りの点った一軒家があり、家の前に立っていた美しい女が吉兵衛に茶を勧めた。勧められるままに吉兵衛は茶を飲み、風呂に入った。暫くして、村の衆に声をかけられて気付くと、そこは風呂ではなく池の中で、広谷狐に化かされていたと分かったという。また、総社の魚屋が荷を背負って峠を通った時、急に荷が重たくなった直後、魚がすっかりなくなっていたこともあったという。 ▽度重なる広谷狐の悪戯に困った村人は、児島の瑜加大権現を勧請して、分霊を峠の西の山に東の狐岩を睨むように置いて祭った。同じ頃に塩飽の魚問屋が岡谷と宿の分かれ道に魔除けの地蔵を建てた。この2つによって広谷狐の害はなくなったという。
資料 『おかやま伝説紀行』立石憲利

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最終更新:2011年08月22日 23:54