ホウオウ

登録日:2010/02/23(火) 02:31:24
更新日:2024/01/10 Wed 18:57:17
所要時間:約 11 分で読めます





ショオーッ!!




出典:劇場版ポケットモンスター キミにきめた!、製作:OLM Team Kato、ピカチュウプロジェクト、配給元:東宝、公開:2017年7月15日
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku、
©Pokemon ©1998-2020 ピカチュウプロジェクト、©2020 Pokemon. ©1995-2020 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

ポケットモンスターシリーズに金・銀から登場する伝説のポケモン


■もくじ


■データ


全国図鑑No.250
分類:にじいろポケモン
英語名:Ho-oh
高さ:3.8m
重さ:199.9kg
タマゴグループ:未発見(性別不明)

タイプ:ほのお/ひこう
特性:プレッシャー(相手から受けた技のPPを1つ余分に減らす)
隠れ特性:さいせいりょく(バトルからひっこむと最大HPの1/3回復する)

HP:106
攻撃:130
防御:90
特攻:110
特防:154
素早さ:90
合計:680

努力値:特防+3


■概要


見る角度によって色が変わる美しい七色の羽を持つ巨大な鳥のような姿をしたポケモン

金バージョン及びそのリメイク「ハートゴールド」のパッケージを飾ったポケモンである。

世界中を飛び回っており、その通った後にはが出来ると言われている。
虹の麓に住んでいるとも言われる。
また正しい心を持ったトレーナーの前にのみ現れると言われており、その姿を見た者には永遠の幸運が訪れるという。
『キミにきめた!』によれば、天高くにいながら人やポケモンの『幸せの波動』を感じ取り、それをエネルギー源にしているらしい。
逆に人やポケモンの邪悪な波動を感知するとエネルギーを奪われてしまうとのこと。

名前の由来は中国の伝説に登場する「鳳凰」から。
ぶっちゃけそのまんま。
ただし下記の三犬のエピソードや隠れ特性の「さいせいりょく」から、不死鳥のイメージも持たされているようだ。

「にじいろポケモン」の割には使われている色数がやたら少なく感じるが、これはGBCのハード特性の限界によるもの。
むしろ白(透明)と黒以外ではたったの 2色 しか使えない状況で、補色である赤と緑を巧みに配置して虹色っぽく見せかけたデザイナーの手腕を褒めるべきだろう。
第三世代以降は尾やトサカが黄色になったが、相変わらず虹色と言う割には色数が足りない感じである。

色違いはトサカや尾が銀色、体や羽がオレンジに近い金色になっている。
これが本当のポケットモンスター金銀。

エンジュシティで塔が火災した際に死亡したポケモン三匹をエンテイライコウスイクンの姿で生き返らせた伝説もあり、
それぞれ「塔を焼いた炎」「塔に落ちた雷」「火災を消した雨」の力を司るという。

一方アニポケでは金銀編で「戦争を止めるために人の武器を燃やし尽くした」、
AG編では「ポケランティス帝国に世界征服の道具にされかけたので帝国を滅ぼした」
「ポケランティス王に封印されかけたので、逆に返り討ちにして王を封印した」と、悪人に対しては一切容赦しない一面も語られている。

実は金銀が発売する三年近くも前に「ポケモン2に登場するポケモン」としてコロコロコミックで初公開されたポケモン。赤緑の発売から約半年後のことであった。その後デンリュウドンファン等がこれに続く形で各種メディアで公開されていった。
この時に「3つ以上のタイプを持つポケモンか?」などと言われていたが実際はそんなことなかった*1
またこの時に紹介されたグラフィックはやや足が長めに描かれていた。


■アニメでのホウオウ


なんと記念すべき第一話(当時はまだ赤緑時代)のラストに一瞬だけ登場しておりサトシに目撃された。

当時は雑誌等で情報が公開されていたが金銀の製作はかなり難航していた。
そんな中、まだゲームに登場していないポケモンが登場したと全国の子供たちの話題になった*2

その後は忘れた頃に回想に登場したり、サトシの行く道を示したりする等かなり意味ありげな活躍をしている。
また禁止級の伝説の中で唯一映画で本物が登場していないというかなり特別な扱いをされている。
もしかしてラスボス

エンジュシティにはホウオウに関する伝説が伝わっており、かつてはエンジュの人々と交流を持っていた。
しかしホウオウの力を求め人々が争いだし、その余波で交流場であるスズの塔が焼けてしまう(アニポケでは焼けた塔はオリジナルのスズの塔)
人間に怒ったホウオウは塔から立ち去り、スズの塔が再建されても二度と戻ってこなかったという。
この300年も続くホウオウの怒りを鎮める方法は一つ、ホウオウの使者である三犬が人とポケモンが共存できるかを確認した時。
共存できたのならば、ホウオウは再び人間の前に姿を現す……と伝わっている。


しかし、AG編を最後に長いこと本編には出演していなかったりする。
ただ、DP編のOP「サイコー・エブリデイ!」の映像ではホウオウとそれを追うサトシという構図が描かれている。
DP本編では遂に道しるべ的な登場もなくなってしまったが、サトシが会話の中でホウオウについて言及する場面はある。
BW編以降は話題にも上がらず、ファンからは「ついにスタッフも忘れた」「海外(イッシュやカロスは海外モチーフ)までは追えない」など、散々な言われ様。
「特別視しすぎて(出番的に)冷遇される」という、訳の分からない状況に陥っていると言えるかもしれない……。

だが映画「幻影の覇者ゾロアーク」にルギアと共に登場する模様……。
と思われたがそんなことは無かった。
一体いつ出てくるのだろうか……。
(ミュウが変身した偽物なら「波導の勇者」に登場している)

アニポケのシリーズ構成・首藤剛志氏のコラムによると映画二作目の際、金銀の制作が遅れて新ポケモンが出せなかったため、
ホウオウを出そうと思ったが、制作中の金銀では寺に住んでいる地味目のポケモンに落ちぶれていると聞いたため、主役級ではないと判断された
その結果、伝説の3鳥と幻のポケモンXを出す事になったらしい。

ポケモン映画20作目「劇場版ポケットモンスター キミにきめた!」ではまさかの登場決定。
告知イラストでは夕焼けの空を飛ぶ姿を、無印服装のサトシとピカチュウが目撃しているという無印一話を思わせるイラストになっている。

BW~XYでは映像出演の機会すらなかったが、SM編ではOP「めざせポケモンマスター -20th Anniversary-」の映像で久々に登場。
本編映像を流用して再構成しているこのOPの中で数少ない新規映像であり、「キミにきめた!」の宣伝目的を兼ねた登場だと思われる。
ホウオウを見て目を輝かせて潤ませるサトシの図は、彼(というかこのアニメ)にとってホウオウが特別な存在であることを再確認させてくれる。

新無印編第9話はホウオウについて大きく触れられる話となっている。
ただし内容自体はホウオウの存在を信じる者と信じない者を描いたものであり、ホウオウは登場はするが実際に現れたとも単なる幻とも取れる描写となっている。
なのでこの話ではサトシはホウオウを見る事は出来なかった。


出典:ポケットモンスター、136話『サトシとゴウ!あらたなる旅立ち!!』、19年11月17日~2022年12月16日まで放送。
OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon

そしてそれから話数が進み新無印最新話に登場。
なんとこれまでOPや嘘予告でしか見る事が出来なかった、ルギアとの共演を果たす

映画は並行世界なので、サトシがホウオウを目撃したのはAG178話以来、18年ぶりである。
さらに今回はルギアの背中に乗ってホウオウの間近にまで迫ったので、ホウオウの方もサトシを認知した


■ゲームでのホウオウ


金銀の「スズのとう」の最上階にシンボルエンカウントで登場する伝説のポケモン。
「スズのとう」に入るには「」を入手しないといけないが、金ならシナリオ中に必ず入手出来る。
クリスタルでは入手条件が非常に面倒なことになっており、シナリオで貰える「とうめいなすず」がないと「スズのとう」に入れない上、更にライコウ、エンテイ、スイクンをそのカセット内で捕獲しなければ羽根が貰えないどころか2階より上にも上がれない。
スイクンはすずのとう1階で強制エンカウトとなるため捕獲は楽…かと思いきや、塔に入る前に坊主3人衆が3連戦を仕掛けてくるため、手持ちが体力を消耗しやすく、うっかりそのまま突入して万全の体制で臨めないことも少なくない。
坊主3人衆もスイクン強制エンカウトもクリスタル版で初登場の要素であるため、金銀プレイ済みでも初見だと引っかかりやすい。
更にホウオウがいなければアルフの遺跡で隠し部屋に入ることができない*3…とホウオウ関連のイベントだけ非常に充実している。

初期レベルは金が40、ハートゴールドが45、銀・ソウルシルバー・コロシアムが70、クリスタルが60、オメガルビーが50。
なおBW2ではレベル5になることもある(後述)。
鳴き声は「ショオーッ!!

金・HGSS以外はレベルの関係で「せいなるほのお」を忘れているため、
使うにはポケスタ金銀ではスーパーわざマシン、RSEFRLGDPtではレベルを上げるか、技教えマニアで覚え直す必要がある。

第三世代(GBA)からは限定配布の「しんぴのチケット」とコロシアムでしか入手出来ないレアポケとなってしまった……*4


ポケモンコロシアムではシナリオモードのラストで登場。
ワルダックが逃亡するために用意したヘリを「せいなるほのお」で爆破したあと、シャドーの計画を阻止した主人公たちを祝福する。

また、全てのダークポケモンをリライブして元のポケモンに戻した後、対戦モードのバトル山100人抜きをコロシアムの主人公でクリアすることで、親名が「バトルやま」「IDNo.10048」のホウオウが1匹だけ手に入る。
挑戦する前に、ボックスに必ず空きを作ること

ただし厳選難易度はXDサンダー以上なので覚悟しておくように。
後に発売されたSMで能力値を個体値MAX相等まで上げる「すごいとっくん」が、剣盾で性格を変えられる「ミント」が開放されたので、性格&個体値を気にする必要がなくなった。


第四世代(DS)からは基本的に第三世代から送ってくるしか入手出来なかったが、
金銀のリメイクであるHGSSが発売し金銀と同じ条件で入手出来るようになった。
(ただし「とうめいなすず」を入手するという条件が加わっている)
ちなみにその時にHGでは専用のムービーイベントが追加されており非常に神々しいホウオウの姿を拝見する事が出来る。
更に専用BGMまで用意され、これがまた評価が高い。

第五世代ではハートゴールドのゲームカードがある状態でARサーチャーをプレイしたときに入手できる(BW2が必要)。
バッジ数でレベルが変わり最低がバッジ0個のレベル5。

第六世代「オメガルビー」では、シーキンセツで探知機を手に入れて、
クスノキ館長に渡すと手に入る「とうめいなスズ」を持ってシーキンセツの甲板に行くとリングが現れ、調べるとバトルになる。
ただしルギア共々全ての技のPPが5しかないのでオシャボ厳選が非常に困難。悠長にしてると「わるあがき」で自滅してしまう。
そのため、ヒメリのみを「トリック(すりかえ)」したり、なまけアイアントで「なかまづくり」といった延命手段が欲しいところ。

なお金銀及びHGSSでは捕獲時に「せいなるはい」という味方全体をひんし状態から完全回復するレアアイテムを所持している。

2016年3月16日~5月8日までの期間限定で、ポケモンセンターキョウトのオープンを記念して色違いが配布された。
何気に初のプレシャスボール入り。これで「にじいろポケモン」の名の通り、虹の中から出現するホウオウを拝むことができるようになった。
また、ホウオウは特別に「おいわい」を覚えている。
通常は何の効果もないが、SM以降はZワザとして使うことで命中・回避・急所率以外の全能力が全能力が1段階アップする強力な積み技となる。
普通の物理型や特殊型はもとより、二刀流型も使いやすくなったが、性格がランダムかつ特性が「プレッシャー」で固定されている点に注意。

ウルトラサンではウルトラスペースゼロの空ステージで「もえつきる」を覚えたホウオウを入手できる。
両刀型なら「オーバーヒート」との選択で採用でき、耐久型なら弱点を減らすことも可能(「はねやすめ」を使うとタイプ無しになる)。
こちらも特性は「プレッシャー」で固定。

剣盾では剣版のみダイマックスアドベンチャーに出現するが、盾版でも剣版でホウオウの出るダイマックスアドベンチャーに参加して居場所を登録すれば捕獲できる。


隠れ特性の「さいせいりょく」持ち個体は上記のARサーチャーを経由するか、VC版金銀クリスタルで捕獲した個体をポケムーバーで送るかのいずれかが必要だったが、第8世代で実装された「とくせいパッチ」を通常特性個体に使用することでも入手できるようになった。

近年盛んになっているポケモンRTAの中には、ホウオウをチャートに組み込んだバージョンがある。
なるほど、ハートゴールド版なら確かにシナリオ中であの長いダンジョンを攻略すれば攻略のさなかに捕まえられて合理的だ。
……というわけではなく、ソウルシルバー版のレベル70のホウオウを捕まえて種族値とレベルの暴力でレッドまで攻略するというもの。
本来逃走不可のはずのルギアイベントで、物々しく登場したルギアを相手にピッピ人形を投げつけて逃走した挙句、まいこはん達の目の前であなぬけのヒモで脱出するというツッコミどころ満載のチャートである。


■対戦でのホウオウ


特防、攻撃を筆頭に非常に高い能力を持ち、通常の対戦では使用が制限される禁止級のポケモン。
一致技「せいなるほのお」は威力100/命中95で五割の確率で相手に火傷の状態異常を与えるという強力な物。
更に第四世代から物理技となり、その高い攻撃力を活かせるようになった。
元々はルギアの「エアロブラスト」と対になる専用技だったが、XYではエンテイにも継承されている。
これにより、ネタ的な意味で「唯一神」扱いされていたエンテイも真の意味で「唯一神」の称号を手に入れた。


しかし、強力な専用技持ちとは言え、伝説戦では相性の悪い相手が多いのも事実。
特にカイオーガには炎技を半減される上に、こちらはタイプ一致+天候補正付きの水技で弱点を突かれるのが痛い。
しかもカイオーガ以外にも炎を半減するドラゴンタイプの比率が高いのが更に追い討ちをかける。
火傷の追加効果も特殊型の比率が高い伝説戦では少し地味。

そのマイナスシナジーの重なり具合から下馬評は散々でグラードンと共に表向きは不遇扱いされていた。
しかし、いざGSルールが解禁されてみれば、
  • ユキノオーメタグロスゴウカザルルンパッパなどといった非伝説に強い
  • 聖なる炎と羽休めの仕様上凶悪技「ふぶき」に対し強気に立ち向かえる
  • 154もある異常な特防と一貫性の高いブレイブバードのおかげでドラゴンとの撃ちあいに強い
  • 五割の確率でタスキの上からユキノオーを即死させ、物理も半無力化できる聖なる炎の存在
  • 苦手なカイオーガやバンギラスは隣にルンパッパやドクロッグをおけばカバーできる
  • 同じく散々な評価をされていたグラードンと組んで晴れパで他の天候パにも引けをとらない大活躍(ジュニアリーグでは優勝)
……といった長所が次々ピックアップされ、大会後半では急激に使用率を伸ばした。

BWGSではミュウツーのサイコブレイク習得やゼクロムの登場という向かい風はあったものの依然として使用率は高かった。
世界大会ジュニア部門優勝者も使用。その他にも色々な場面で活躍している。
それ以前にもポケサンでゴルゴ所長が奇跡を起こしてるなど、
実戦結果を見ても禁止伝説級ポケモンの中でも上位の強さを持つことが明らかである。

ただし岩四倍はやはり痛く、意外なポケモンから飛んできた「いわなだれ」であっさりやられることも少なくない。当然ながら「ステルスロック」は天敵。
後地味に素早さも90と伝説のポケモンの中では控えめで上を取られやすい。注意。

攻撃面では物理技が意外に少ないのがネック。
上記の「せいなるほのお」「ブレイブバード」以外には「じしん」・「アイアンヘッド」程度。
ブレイブバードを覚える前のDP期に至っては「おしおき」なんてものが候補に入る始末。
一方で特殊技は「ぼうふう」こそ覚えられないが一致技で「だいもんじ」「かえんほうしゃ」「エアスラッシュ」、サブで「かみなり」「10まんボルト」「ギガドレイン」「シャドーボール」などなど結構充実している。
特攻も110と高水準にある上、「めいそう」なんかも覚えるため、特殊型にしても活躍のチャンスはある。
いっそのこと二刀……だと防御か特防を下げなければいけない(素早さは下げたくないので)。
ただゴキブリ駆除にはじしんしか使えない為、ダブルだと途端に「だいちのちから」が欲しくなる。


XYから新タイプかつ超強力な積み技持ちのゼルネアスが登場し、ホウオウが禁止級では数少ないフェアリー耐性持ちという点で注目されるようになった。
元の特防の高さから耐久無振りでも、相手が臆病ならC極振りかつ「ジオコントロール」を積んだ状態の「ムーンフォース」を食らっても2発耐えられる
さらにダブルかつD補正ありなら調整次第で、みがわりがジオコン上昇つき「マジカルシャイン」を耐えてしまう
(フェアリー耐性を持つ伝説・幻は他にもいるのだが、ジオコンムンフォを2発喰らえばどいつもこいつも死ぬ)
但し素早さはゼルネアス>ホウオウである事、ゼルネアスは「いわなだれ」や「サイコショック」も覚える点には注意が必要……
とはいえ、ダブルにおけるゼルネアスの技構成は「ムンフォ・マジシャ・まもる・ジオコン」で実質固定化されているため、あまり気にする必要はないだろう。

剣盾では威力ならせいなるほのおを超えるフレアドライブとダブルウイングを取得。
エンテイと同じくフレアドライブはせいなるほのおと選択になるが、ダブルウイングは待望の反動なしの実用的なひこう技であり連続技なのでかなり強力。耐久型であれば迷わず候補に入り、アタッカー型でもタスキ対策等を考えると選択肢に入ってくる。
更にひこうタイプということでダイマックスとの相性が良い。ダイジェットでの素早さ増強はもちろん、ダイバーンでのほのお技の火力向上も見逃せない点。
トップメタのザシアンにも相性上強いが、ホウオウ意識でワイルドボルトを搭載している場合もあるので油断は禁物。
この世代ではヌオートリトドンなどを意識して特攻に下降補正が入っていながら「ギガドレイン」を採用することも結構ある。
天敵である「ステルスロック」対策となる「あつぞこブーツ」という道具も登場しており、既にシングルバトルにおけるホウオウのもちものシェアではダントツトップとなっている。
ダブルバトルにおいてはレジエレキとの遭遇率や味方のドラパルトの「なみのり」に巻き込まれて起動できる「じゃくてんほけん」、相性上有利なモロバレルフシギバナを意識した「ぼうじんゴーグル」などが主流だが、ボルトロスランドロスの存在が気になるのか使用率は伸び悩み気味。

なお、夢特性は前述の通り「さいせいりょく」。
「フレアドライブ」「ブレイブバード」との相性が良く、サイクル戦に強くなるのだが困った事に 「とんぼがえり」は覚えられない
グルグル回して無理に活かすよりも、あったら嬉しい程度に活用するのが無難だろう。


第三世代ではタイプごとに物理特殊が決定されていた関係で、専用技「せいなるほのお」は特殊技だった。
これはホウオウの高い攻撃力を生かせないため不評だった……と思われがちだが、実はこの時期のホウオウの物理技は大したものがなく*5、物理面の積み技も習得できない。
一方で特殊の方は「せいなるほのお」も含めて割と豊富で*6、さらに「めいそう」「じこさいせい」も習得できる。
そのためこの時期は「特殊技であってくれて助かった」という評価も多かったのである。そもそもこの時期は幻のポケモン枠だったので研究もさほど進んでいなかったのだ。
一方でこの時期のホウオウ最大の敵はなんといってもわざのPP。伝説組の特性が軒並みプレッシャーだったのですぐに攻撃技のPPが切れてしまう。
そのためなんと「ヒメリのみ」を持たせるというすごいホウオウも存在した。実際には他のポケモンに有用な持ち物を持たせているので他に候補がないことが原因なのだが。
この時期ホウオウに慣れ親しんでいたプレイヤーは、第四世代以降に不自然に物理技になった「せいなるほのお」と、それに合わせるように習得した「ブレイブバード」を見てやっと物理が死にステータスじゃなくなったのかと時代の流れを感じたものである。



ポケットモンスターSPECIALでのホウオウ


第1章開始の6年前、自身の忠実なる僕を欲した仮面の男の手によって捕獲され、トレーナーの資質を見定める能力を悪用して各地から子供をさらっていた。
それにより選ばれた6人の内、当時5歳だったブルーは鳥がトラウマとなってしまう。アニメとは真逆の扱いである。
しかし、その悪行に三犬が立ち上がり戦いを挑んだ。仮面の男によって三犬は封印されてしまったものの、ホウオウは支配から解放された。

一方でスズの塔を巣としており、そこが被害を受けると戻ってくる性質があった。
それを利用した仮面の男は第3章(先述の事件から9年後)において、手下のロケット団にエンジュシティを壊滅させる。
更に誘きだしたホウオウを捕獲。先に捕まえていたルギアとの合体攻撃で、ポケモンリーグ会場において破壊の限りを尽くした。

ところが、それさえも仮面の男が真の目的に至る手段にすぎなかった。仮面の男が真に必要としていたのは「にじいろのはね」。
これと「ぎんいろのはね」を持つことで「時のはざま」と呼ばれる特殊空間での活動が可能になり、セレビィに接近できるのである。
用済みとなったホウオウとルギアを、仮面の男はウバメの森の祠を警護するものとして使役。乗り込んできたレッドグリーン、ブルー及び三鳥との激戦にも全く怯まず戦っていたが…。

丁度復旧したポケモン転送システムによって、ウバメの森に全国からポケモンが集結。その一体一体の「戦いを止めたい」という意思により、遂にホウオウとルギアは仮面の男の支配から脱した。
そして天へと帰り、二度と現れることはなかった…。


アニメの第一話で登場したが当時はホウオウというポケモンは存在しておらず、あのポケモンが何だったのかということで当時の小学生やマニアは話し合ったものである。
ポケモンの裏話も現在ではどんどん暴露されるようになっているが、「元々アニメのオリジナルポケモンを作る予定だった」という話があるのでおそらくそれに関係したものだろう。
それがいつのまにかキラータイトルになってしまったこともあり、独特の地位を手に入れるに至った。ホウオウが映画で登場するまでは「顔見世しかしないポケモン」と揶揄されたものである。


■ポケモンカードゲームでのホウオウ

伝説のポケモンなのでカード化すると大体強力なレアというポジションに落ち着く。
その虹色という設定を生かして「自分についている基本エネルギーの種類数を参照してダメージが増える」という能力を持っていることもある。
この中でも「ホウオウLv44」は旧裏時代は一世を風靡し、現在でも旧裏コミュニティで愛されているカードである。
炎ポケモンであるホウオウのカードなのに、飛行タイプ側が回収されて無色ポケモンという結構変わったポケモンである。2018年にはイラストを流用したリメイク版も登場した。
この手の能力は後にカクレオンなどにも踏襲された。
他にも「炎エネルギーがついていると回復できる」「トラッシュから炎エネルギーをつける」「ワザに必要なエネルギーが風変わり」など、ホウオウらしさをあの手この手で表現している。


ポケモンGOでのホウオウ


2017年11月28日(火)~12月12日(火)まで全国のレイドバトルで出現。レベル20(レイドで入手したポケモンの初期レベル)での最高CPは2222。
ぴったりゾロ目で覚えやすい。
12月9日から実装された天候システムによりブーストがかかった場合はレベル25になるため、最高CPは2778となる。
実装当時の通常技は「じんつうりき」or「はがねのつばさ」、ゲージ技は「だいもんじ」or「ブレイブバード」or「ソーラービーム」。
一見バンギラスやゴローニャオムスターで行けば楽そうに見えるが、問題は「ソーラービーム」を持っていたときである……
この技は炎タイプと相性補完が抜群で、苦手とする岩や水タイプの弱点を圧倒的な火力で突いてくるため、避けバグ*7も合わさって非常に難易度が高くなる。
そのため、草に耐性を持つサンダーカイリューの評価が上がったとか。
しかし晴れ補正があった場合、それらのポケモンですら避けバグでやられかねないという破壊力と化す。

性能については、CPだけ見れば非常に強力だが、実装当時は同タイプのファイヤーとの兼ね合いのせいかとにかく技に恵まれていなかった
通常技はタイプ一致なし、ゲージ技の「だいもんじ」は「オーバーヒート」の劣化、「ブレイブバード」は全消費のくせに威力わずか90とまあ使いにくい性能だった……後に通常技で「めざめるパワー」を習得し、一応運次第ではあるが一致通常技を使えるようにはなったがこれまた性能は高くないので微妙…と、長い間その高いCPを持て余していた。

当時は主に技に対する耐性や技を活かしてルギアと同じくカイリキーのソロレイド要員に使われていた。「じんつうりき・ブレイブバード」の組み合わせなら両方とも格闘の弱点を突ける上、ルギアと違って鋼技にも耐性を持っているのがメリット。でもいわなだれを持っていると厳しい。

ただCPには恵まれているため、もしも新たな技の追加や既存技の調整があった場合、再評価される可能性もあるということは当時から言われていた。

そして出現期間終了直後、このポケモンは意外な形で注目を浴びることになった。
17年12月16日~18年1月15日まで開催されるグラードンのレイドバトルにおいて多くの技に耐性を持ち、「ソーラービーム」で弱点を突けるのだ。
特に相手の「ソーラービーム」に二重耐性を持っているのが大きい。
さらに次のカイオーガにおいても、通常技で一致弱点を突かれるとは言え、対策が非常に困難な「ふぶき」を耐えられることからお呼びがかかることがあった。

その後、2020年5月にはゲージ技でじしんを習得し、11月にはついに通常技でタイプ一致の炎技「やきつくす」を習得した。
また、2021年にはシャドウホウオウも登場、コロシアムでシャドー打倒に貢献した彼(彼女?)が今回は自分がシャドウポケモンになってしまう形になったが、少しずつではあるものの強化は確実に進んでいた。

さらに時は進み2022年2月。イベント「Pokemon GO Tourジョウト地方」にて、自身の専用技せいなるほのおをついに習得*8。ジム及びレイドでは威力こそだいもんじに劣るものの、発生も後隙もDPSも優秀で事実上の火力はだいもんじどころか同条件のオーバーヒート以上。使い勝手も段違いで良く、この時点でもう強い。
特筆すべきはトレーナー戦での効果で、だいもんじと火力がほとんど差がないのに発動コストはじしんと同値と大きく優っている上、原作での5割やけどの再現か、50%で相手のこうげきを一段階下げる強力な追加効果付き。連続で発動したら多少の不利対面なら無理矢理ゴリ押しかねない。
当然、防御も耐性も優秀なホウオウとの相性は最高で、この技自体の強力さもさることながら、マスターリーグで強力なグラードンザシアンメタグロスなどに強く出られ、トップメタ級のディアルガにも比較的優位に立てる点、やきつくすそのものの性能と威力が130に上昇したブレイブバードによる終盤の制圧力など、様々な点が追い風となり、マスターリーグで非常に強力なポケモンとなった。実装から約4年数ヶ月、ここまで長かった。
しかし同じくマスターリーグで強力なカイオーガは大の苦手。有利であるザシアンやディアルガもそれぞれワイルドボルトやかみなりで大ダメージを与えてくることもあるので油断は禁物。岩4倍なためいわなだれを撃たれたら致命傷を負い、相性上有利であるトゲキッスのげんしのちからも威力は低いとはいえ地味に痛い。場合によってはシールドでうまくカバーしよう。それと現状ブラストバーン等と比較すると技エフェクトがショボ…控えめ。上方修正される日は来るだろうか。

かつてファイヤーとの性能の兼ね合いなのか使い勝手の良くなかったホウオウだったが、大幅な強化を受けた現在は、
耐久は劣る代わりに圧倒的な大火力と瞬発力、小回りに優れ、ジムレイドで活躍の道を見せるファイヤー
に対し、
小回りに難があるが優れたゲージ回収率に、圧倒的な耐久と技性能の高さを武器にPvPで活躍中のホウオウ
と、同タイプでありながら互いの立場を食わず、上手い具合に差別化がされている。*9

上記のイベントの後、イベントチケット購入者への特典として、ルギアと共に特別な個体の「ホウオウAPEX」が実装。厳しめのタスクをこなした後、シャドウポケモンとして捕まえることになり、エフェクトが通常のシャドウと異なる他、特別な技として通常よりも威力の高い「せいなるほのお+」を習得している。
この時点でも技性能そのままに火力がだいもんじとほぼ同等と強力だが、リトレーンしてライトポケモンになると、これまた従来のライトポケモンと違った特殊で豪華なエフェクトがかかり、技も更に威力の上がった「せいなるほのお++」に強化。オーバーヒートに匹敵する超火力になり、非常に強力な技になる。通常技こそ扱いにくいが、この強化によってジムレイドでもファイヤーほどでないにせよ、かなり高水準な炎アタッカーとして活躍できる。

…実はシャドウボーナスの火力増加を含めると技火力の増加を含めてもリトレーン前のシャドウ状態の方が火力は高いのだが、代償として自慢の耐久力が減少する上に、通常ホウオウより育成コストがとんでもなく高い。リトレーン後は育成コストが大幅に抑えられるため、ホウオウのイメージ的にもリトレーンさせてあげたいところだが、この辺の選択はプレイヤーに委ねられる。

ちなみにこの特別な技2つの性能はジム及びレイド戦での話で、トレーナー戦では両方とも通常のせいなるほのおとの性能差はない。課金者向けの特典であるが故に、トレーナー戦で技の性能差が大きく出るのはマズイと判断したのだろう。


New ポケモンスナップでのホウオウ


クリア後にドロー火山に出現。出現自体に特殊な条件はなく、開始直後右側のヒトカゲがいる辺りの上空を飛んでいる。その後も合計3回ほど岩山の隙間から観察できる。
しかし☆2~4の写真を取るには一工夫あり、まず先のホウオウを撮影すると右分岐ルートにホウオウの羽根が出現。これにイルミナオーブを当てることで終盤、目の前に再登場する。
見つかるのはヒトカゲが2匹いるクレーターのような場所の反対側、直後の青いマグマのエリア入り口右側で寝ているコータスをオーブで起こした後、その向こうのブースターやコータスの奥側。
羽根を光らせた数が2回までなら☆2~3、全部光らせると☆4となる虹の後光がさす咆哮を見せてくれる。


アニヲタ
wikiこもりポケモン
不足や間違いのある 項目の前に 暇な時間を もてあましながら 記事に 追記修正を施すと 伝えられる。


この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ポケモン
  • ポケモン解説項目
  • ほのお
  • ひこう
  • ホウオウ
  • せいなるほのお
  • おいわい
  • プレッシャー
  • さいせいりょく
  • 第二世代
  • 金銀
  • 鳥ポケ
  • 伝説
  • 禁止級
  • ハートゴールド
  • 鳳凰
  • 法王
  • 岩4倍
  • ラスボス?
  • ラスボス候補
  • ×南斗聖拳
  • 月火
  • 聖鳥
  • 神BGM
  • アニメ最初の伝説のポケモン
  • 伝説のポケモン
  • 聖なる炎
  • 虹色
  • 和風
  • ゴールド
  • エンジュシティ
  • スズのとう
  • ポケモンコロシアム
  • シーキンセツ
  • ポケモンセンター
  • キョウト
  • アンク
  • 聖火
  • 若干地味
  • ある意味不遇
  • フェニックス
  • 不死鳥
  • ホーホー
  • ウッウ

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年01月10日 18:57

*1 なお現在でも3つ以上のタイプを常時持つポケモンは存在していない。ハロウィン、もりののろいによる追加によって3つのタイプを持つ状態になることはある。

*2 ただ第一話からポケモンを熱心に追っていた子供ばかりではなく、さらにポケモンをアニメで知ったという子も非常に多かった時代。第一話を見たことのない子も多く、最初の「金色の鳥ポケモン」の正体が「新ポケモンのホウオウ」なのか既存のポケモンなのかで結構な論争になったものである。

*3 これに関しては交換で手に入れた個体も可

*4 金銀とGBAシリーズは通信出来ない

*5 タイプ一致の物理技が「そらをとぶ」「つばめがえし」のようなしょうもなさである。

*6 ただしこの時代の「ギガドレイン」は威力60なので威力不足

*7 攻撃が直撃したら死ぬ場合、避けに成功しても死んだ挙句、次のポケモンが出るまで交代以外の操作ができなくなる

*8 今回のイベントより以前にルギアが同じく自身の専用技エアロブラストを新たに習得していたため、いつかせいなるほのおも実装されるのでは?と期待がかかっていた。

*9 ホウオウも打たれ強さとせいなるほのおの高性能さでジムレイドで戦えないこともない、というか普通に強力な部類なのだが、通常技のやきつくすがジムレイドだと非常に癖が強く、純粋な火力に加えて飛行技の性能差もあってファイヤーと比べるとアタッカーとしてはやや扱いにくい。