アイアンロックス

登録日:2014/12/14 Sun 17:51:45
更新日:2023/06/07 Wed 15:21:27
所要時間:約 4 分で読めます





アイアンロックスとは、『ウルトラセブン』の第21話「海底基地を追え」に登場した軍艦ロボット
全長:80メートル
重量:15万トン


◆概要

海底に沈んだ戦艦などの残骸を利用してミミー星人が作り上げた軍艦ロボット。
日本だけではなく地中海や大西洋にも同じ物が現れており、日本に現れた物は戦艦大和をベースに作られている。
武器は無数にある砲台による砲撃や、相手を捕まえる鎖などがある。
しかも船底には巨大なキャタピラがあり、海底や陸上を走行することも可能。
また、停止してから15分たつと爆発する巨大な時限爆弾でもある。

まず、南鳥島付近で船を襲い沈没させた後、伊豆に出現して漁師町に砲撃を行う。
ウルトラホークやポインターのミサイル攻撃で動きを止める事に成功したが、パリ本部からの通信で機能停止してから15分後に爆発する爆弾ロボットであることが判明する。
登場したウルトラセブンを砲撃し、鎖で捕まえて爆発に巻き込もうとしたが空中回転され間一髪で脱出されエメリウム光線で倒された。


◆関連キャラクター

  • 宇宙海底人ミミー星人
身長:80センチメートル
体重:25キログラム
声:村越伊知郎

地球侵略を企み、アイアンロックスを造り上げた宇宙人
高度な科学力を持っているが、身体が弱く生まれてくる子供の20%は死んでしまう。そのため、住みやすい環境の地球へ移住しようと企んでいる。ウルトラセブンの事を知っておりアイアンロックスに対セブン用の対策を施している。
下部からシャボン玉や光線を発射するヒトデのような宇宙船に乗り、海底を調査していたハイドランジャーを捕らえたがアイアンロックスが破壊されたたため
逃げようとした所をハイドランジャーに砲撃されて爆発した。

ちなみにミミー星人は、本編ではアイアンロックスの艦橋にある赤いランプからの声だけでその姿を見せなかったが、脚本ではフルハシと戦うシーンやセブンがミミー星人の総統と対峙するシーンなどが存在し、桑田次郎氏の漫画では頭の大きな小人という姿が描かれている。


◆派生作品での登場

桑田次郎によるコミカライズ版『ウルトラセブン』においては、蜘蛛脚を生やして陸上を歩き回る描写が追加されている。
こちらでは内蔵された時限爆弾の威力がスケールアップし、日本列島を吹き飛ばすレベルと恐ろしい事になっていた。
ウルトラ警備隊ですら爆弾の処理が不可能という状況で、キリヤマ隊長は下手に日本中を大混乱に陥らせるよりと、あえて日本の壊滅が近づいていることを公表せず、最期の日を平和に過ごさせてあげようと悲観的なムードになってしまったが、最終的にはセブン決死の行動により爆弾は取り外され、地球に影響の及ばない場所で処理された。

ゲームスーパー特撮大戦2001』においては鉄面党(『スーパーロボット レッドバロン』)の無人兵器という設定で登場。
シナリオ70「大海戦」に敵の増援として登場するが、原作とは異なり、何と14隻もの大群で日本領海に侵入し、沿岸を攻撃した。

ゲーム『ウルトラ警備隊 空想特撮ゲーム』では2面のアメリカ面(『ウルトラセブン』がモチーフ)に海上で一体登場。
装甲は薄いが、弾を辺り一面に乱射してくるので早いとこ潰さないと厄介。

漫画ウルトラマンSTORY 0』では暗黒宇宙支配を目論む犯罪結社「星間連合」のザラブ一派が作り上げた宇宙戦艦として登場。
船底・甲板・船腹を問わず全部位に砲門を取り付けた超攻撃型巨大戦艦であり、ウルトラマンクラスの巨体でも悠々と入れるほどでかい。
おまけに脚をドッキングさせることで歩き回ることも可能であり、最終兵器「ゴルド砲」は惑星を数個まとめて貫くほど強力・長射程に加え、ウルトラ戦士の光線に反応し爆発すればビッグバンを引き起こすという救いようのない兵器であった。
ゾフィーとはぐれたエースタロウは、何とかしてこの大量破壊兵器を消し去るべく、命を懸けて作り上げた異空間バリアに閉じ込め、ウルトラダイナマイト臨界を起こすより早く蒸発させるという常識はずれな方法でこれを破った。

小説『Another Genesis』では、超人ブラストが人間だった頃の軍の同僚が機人に変貌した姿として登場。
人間としての自我は完全に失われており、同様の経緯で怪獣化したキングジョー、ジャンボットと共にブラストを襲ったが
ヴォルテック・インパクトによる反撃を受けて3体共々沈黙した。


◆余談

『ウルトラセブン』における造形物は東宝映画『連合艦隊司令長官 山本五十六』で使用された戦艦大和のミニチュアを改造した物で、当時予算がかなり逼迫していた円谷プロの製作部からの「東宝から譲り受けた、戦艦大和のお古模型で怪獣を考えて」という指示に、特殊美術の成田亨氏は大激怒した……という説が長らく有力視されていたが、2012年発売の書籍『ウルトラセブン研究読本』では同映画と『セブン』画面上のミニチュアのサイズ差からこの通説を否定しており、円谷プロ独自で製作したものだと記述している。
ちなみに当の成田亨氏は自身の画集で「真剣に円谷プロを辞めることを考えていた頃のデザイン」とコメントしている(画集にはアイアンロックスのデザイン画は未掲載)。

海底に侵略宇宙人基地があり、軍艦ロボットが登場する」というプロットは、もともと『生物彗星WoO』の基礎になった『WoO』の「海底基地を砕け」で検討されたものであり、『ウルトラマン』の第2クール時に軍艦怪獣ヤマトンが登場する「侵略基地を砕け」のタイトルで予定されたもののNGとなり、本作でようやく映像化されることになった。

ウルトラ怪獣には足型が設定されているが、アイアンロックスの足型はクローラーの跡となっており、本体下部にクローラーが存在することが示唆されている。
脚本では「戦艦大和を利用した人型ロボット」(『ウルトラマン』に登場したドドンゴのようにスーツアクターが2人入る)として考案されていた。

ちなみに、知る人ぞ知る伝説のパロディ満載ゲーム『70年代風ロボットアニメ ゲッP-X』では、2面にアイアンロックスをモチーフにしたと思われる「重砲支援用ビースト トヤマ5200」が登場する。
こいつは登場時はアイアンロックスそのままの姿だが、ダメージを与えていくと浮上して下半分が怪獣になった姿を現す。
なおトヤマの名前から察せられるとおり半分は宇宙戦艦ヤマトのパロディで、しっかり第三艦橋まである凝り様である。


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最終更新:2023年06月07日 15:21