仮面ライダーG

登録日:2009/11/05(木) 09:03:45
更新日:2024/01/11 Thu 13:25:05
所要時間:約 5 分で読めます





今、僕のヴィンテージが芳醇の時を迎える!

変身!!


【概要】


『仮面ライダーG』とは、『SmaSTATION!! Presents SMAP☆がんばりますっ!!』内の一企画。

『SMAP☆がんばりますっ!!』での、稲垣吾郎の「仮面ライダーになってみたい」との要望から生まれたライダーである。

従来存在した『仮面ノリダー』などのような非公式パロディ(後に黙認)ではなく、石ノ森プロ公認、むしろ全面協力で作り上げたライダーである。
前者と後者の違いは黙認ライダー公式ライダーというだけ。

着ぐるみ、スーツなども全てこのライダーのためにオリジナルを作成しており、尺こそ短いものの、非常にハイクオリティーな作品に仕上がっている。

プロデューサーは平成ライダーシリーズに数多く携わってきた白倉伸一郎武部直美、監督は『仮面ライダーキバ』の演出も手掛けた田村直己、
脚本は『仮面ライダーカブト』でメインライターを務めた米村正二が担当。
更にナレーターに『サザエさん』の磯野波平役、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のマスター・シャーフーの声を担当した永井一郎、
悪の組織シェードの幹部役に哀川翔、シェードの隊員役にザンキさんや海堂がいたり、改造手術を受けてる男に草加、テラスから落ちる男を永徳など、とにかく豪華。

幼少時代仮面ライダーを見ていた稲垣吾郎の要望による仮面ライダーであるため、区分こそ平成ライダーであるが、内容は非常に昭和ライダーに近い。


例えば、

『改造人間である』
(最近体に医療目的で機械を埋め込む人が増えたため、平成仮面ライダーでは改造人間という設定は自粛されてきた。)

『悪の組織、戦闘員の存在』
(劇場版、ヒーローショーを除くと実に『仮面ライダーBLACK RX』以来の事である。ただし、『カブト』のワーム・蛹体は戦闘員ポジションとも言える)

『CGを使わず、採石場での火薬を用いた描写』
(ウルトラマンのような巨大ヒーローでないのでCGの方が安価に作れ、採石場を舞台にする必要がないため、平成仮面ライダーでは採用されなかった)

『先輩格ライダーの登場』
(世界観が違ったため、『仮面ライダーディケイド』までは先輩格ライダーの登場が不可能であった。)

キムタク曰く「これ間違いないパターンじゃんね!全員集合パターン!」


平成ライダーらしく変身には専用ツールを用い、そのツールがなんと、ワインボトル
変身へのやり方が微妙にガタックキャストオフっぽい。

さらに胸のGマークをタッチして取り出す剣も操り、複数の怪人共を灰燼に帰した。
剣の形状は、エッジ部がソムリエナイフ、柄がコルクスクリューを模したもの。

登場時には建物などにGマークを残す。

また、ライダーキックを打つときには前述のワインボトル内のワインが体中に浸透する。

スマートブレイン社製ライダーズギアのフォトンブラッドに似たような演出である。
最終的に左足に集まるが、キックの蹴り足は右足である。
恐らく左足で障害を弾き飛ばしつつ本命の右足のキックを喰らわせる、と言った感じだろう。

必殺技は『スワリング・ライダーキック』。

スワリングとはワインのテイスティングの際に、香りを立たせるために軽くグラスを回す行為であり、名前の通りキックの際に一回転してからキックを放つ。

そのキックの内容は凄まじく、空中でものに当たっても跳ね返らず、回転しながら相手を蹴り飛ばすライダーキックである。

どんなキックかは非常に説明しづらいので、自分の目で確認しよう。

ちなみに物理法則なんかクソ喰らえなキックはもっとすごいのを『仮面ライダーTHE NEXT』でV3がやっていたりする。
やはり特撮に物理法則など必要なかった。

どこからともなく現れたバイクは『THE NEXT』のハリケーン号の流用だったりする。

なお、Gのスーツアクターは轟鬼やサソードエターナルを担当している渡辺淳氏。
今までのパロディでは役者自身がスーツを着ていたのに対して、本作では実際にライダー役のスーアクが演じている辺り、公式に認められた強みが感じられる。

2009年11月14日の『SmaSTATION』で完全版としてワイプ、ガヤを除いて再放送された(前放送時は2009年1月31日)。

この作品に登場した怪人・フィロキセラワームは、ワインの原料であるブドウの害虫「ブドウネアブラムシ」をモチーフにしている。
後に『ディケイド』で「カブトの世界」の敵として登場しており、タイミング的に考えると最初から『ディケイド』に使い回すことを前提にしてデザインされたと思われる。
しかし、白倉伸一郎のTwitterの発言的には『ディケイド』用に製作したデザインを『G』側に流用した可能性がある。

【ストーリー】

テロ対策組織から今やテロ組織となったシェード(仮面ライダーG)の織田がTV局を占拠、シェード創始者の釈放を要求する。
失踪した恋人を探す番組に出演中の女性恵理は、織田率いる怪人のNo.5が記憶喪失となった恋人・吾郎であることに気づく。
恵理の呼びかけによって思い出のワインを飲み、記憶を取り戻した吾郎は恵理と共に脱出を試みる。
戦闘員を蹴散らす吾郎に、怪人に変身した織田が立ちはだかる。
織田により屋上から落とされた吾郎だが、地面に巨大な「G」のヒビを入れて着地、
ミニワインボトルをベルトに装着し、 仮面ライダーG へと変身。その他の怪人を蹴散らし、
バイクによって織田怪人の乗るヘリを撃墜し、恵理を救出。
織田怪人との戦いで追い詰められるが、
オーロラの向こうから10の激励が届く。
スワリング・ライダーキックで織田怪人を倒したGは、いつか戦いが終った時の恵理との再会を誓い去っていくのだった。

【シリーズ内での扱い】


上述した通り、パロディ作品ではなく『仮面ライダーシリーズ』の作品として製作された本作。

ところが、以降の平成ライダー及び仮面ライダー関連の書籍などでGが触れられる機会は殆どなかった。
デアゴスティーニ発行の「週刊仮面ライダー オフィシャルパーフェクトファイル」では何故か全く触れられなかった。『しん王』ですら紹介されてたのに…
ジャニーズ事務所は所属タレントの肖像権にかなり厳しいことで有名なので、その辺の問題も大きいと思われる。

2011年公開の劇場版『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』にも出なかった…。
以降も、オールライダー映画やゲームにおいてGが出演するという事は平成時代の間一切無かった。
「Gを他作品に出さない事を条件にした企画だったのでは」「そもそも公式作品扱いになっておらず扱えないのでは」等の噂があったものの明確なソースはなく、理由は不明だった。

2017年に白倉PのTwitter上にて『G』の東映内での扱いに関しての質問があった際に、「『THE FIRST』ライン同様、別格扱い」との回答している。
権利に関しては東映が完全に所有しているために問題ないが、白倉P曰く「番組内のコーナー」である事が問題な事を示唆して言葉を濁している。
ちなみに、『G』に関してはフィロキセラワームが流用の存在だったことが白倉Pの後悔として残っているらしい。

そんなこんなで不遇だったGだが、2019年に『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』にて10年以上ぶりに公式の映像作品に登場。
稲垣吾郎本人の出演こそないものの、久々の映像出演だけではなく、劇場版への初デビューにもなった。


【余談】


さりげなく草彅剛も登場している。というのも、背景に地デジ推進のポスターが貼られていたのである(当時はまだ地デジカ登場前)。
カメラも必要以上の時間、ポスターを映し続けた。

稲垣は「カブトが(平成ライダーの)7代目、電王が8代目、Gが9代目」と誤った発言をしている。本作公開は第9作『仮面ライダーキバ』終了後、第10作『ディケイド』の初回放映直後なので、ナンバリングするとしても10代目もしくは11代目にあたる。

2011年12月10日の『SmaSTATION』の月イチゴローで『仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズMOVIE大戦 MEGAMAX』が紹介された際、一瞬Gが映った…
しかし稲垣吾郎は「僕は本当は仮面ライダーよりもウルトラマン派なんですよ」と言い終始ウルトラマンの話をしていた。
(その後に紹介をした『ワイルド7』の事を「こっちは仮面ライダー7にしたらいい」と言っていた)
なんで仮面ライダーやったし 

更にその後の2014年、『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』の入場者プレゼントとして配布されたDVD『シークレット・ミッション type ZERO 第0話 カウントダウン to グローバルフリーズ』において、本作のネタがちょっとだけ登場。
仮面ライダードライブ』の前日譚であるこの短編の中で、ネオシェードなるテロリスト集団の存在が言及されている。
そして、最終話にネオシェードは登場している。
今後、彼らが『ドライブ』の世界で暴れるようなことがあれば、『ドライブ』の世界の仮面ライダーGが登場する…かもしれない。




画像出典:SmaSTATION!! Presents SMAP☆がんばりますっ!!
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最終更新:2024年01月11日 13:25
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