重甲ビーファイター

登録日:2009/07/30 Thu 22:14:19
更新日:2024/04/17 Wed 22:07:17
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重甲!!ビーファイター!!



重甲ビーファイター。

それは昆虫の様々な能力と、人類の最先端科学とが合体、誕生した新戦士である!


『重甲ビーファイター』とは、1995年2月5日から1996年2月25日までテレビ朝日系にて放送された東映の特撮テレビドラマ。全53話(本編51話+特別編2話)。

▽目次

【概要】

宇宙刑事ギャバン』から始まったメタルヒーローシリーズの第14作目。
前作『ブルースワット』が路線変更などで迷走したため、本作は宇宙刑事シリーズの展開(変身シークエンスやガオームゾーン)と、レスキューポリスシリーズの装備を足した基本に忠実な作風となった。
子供受けがいい昆虫をモチーフにしたため、実際に玩具などの売上も上がった。

また、メタルヒーローシリーズでは久々の巨大メカを使った戦闘シーンも盛り込まれた。

本編は第51話で終わり、第52話と最終回(第53話)はブルースワットジャンパーソンも集結して悪を倒す特別編として放送された。
本編終了後に前2作のヒーローがそろい踏みする作品は『宇宙刑事シャイダー』第49話があるが、今回はファンサービス的に制作されたもので、世界観の共有が公式に言及されているわけではない。
また、この特別編の放送は堀長文プロデューサーが本作をもって定年退職するのを祝う意味合いも含まれており、脚本も『ジャンパーソン』『ブルースワット』に関わった小林靖子氏が担当した。
なお、小林氏は鷺山京子氏の名義を借りて第11話の脚本を担当したことも*1

後番組の『ビーファイターカブト』は本作の5年後を舞台としており、同作の中盤・終盤には本作のキャラクターが再登場した。
だがその結果、哀しげなナレーションがされた本作最終回翌週の『ビーファイターカブト』第1話から拓也が登場し、変身後の姿の彼らが半年後には早くも再登場するという何とも言えない状態に……

テーマソング「重甲ビーファイター」は特に人気で知名度も高い。
劇伴担当は『仮面ライダーBLACK』や『五星戦隊ダイレンジャー』などを手掛けた川村栄二。BGM録音は2回に分けて行われた。
ちなみにBGMの一部は『仮面ライダーBLACK RX』や『仮面ライダーZO』、『女バトルコップ』などから流用されているものもある。
主題歌を制作したのは主に山口百恵などの楽曲を手掛けたことで知られる宇崎竜童・阿木燿子夫妻。
偶然にも劇伴・主題歌制作担当が『仮面ライダーBLACK』と同じ布陣になった。
そして歌唱は石原慎一氏が挿入歌を含む全10曲を全て担当。石原氏は本作への参加がきっかけでその後『救急戦隊ゴーゴーファイブ』と『仮面ライダーアギト』の主題歌も担当することに。
オープニングは主に横浜ランドマークタワーの屋上にビーファイターが立っているところを空撮したものになっている。
エンディングテーマ「地球孝行」は優しい曲調のバラード曲だが、ジャマールが侵略・破壊行為を実行していたり、ラストはガオームゾーンに引きずり込まれたり*2とハードな内容になっており、そのギャップも見どころ。
第26話のEDからはブラックビート・メガヘラクレスが加わった。

メタルヒーローシリーズで明確なナレーターがキャスティングされたのはこの作品が最後となる。担当したのは稲葉実氏で、前作よりはややナレーションが多め。


【あらすじ】

世界各地で昆虫の異常繁殖や大移動といった怪現象が続発し、学者達が調査に乗り出すことになった。

その中の一人であった昆虫学者の甲斐拓也は、森の中を散策していたところ、昆虫の長老・グルと出会い、異次元の侵略者・ジャマールの魔の手が迫っている事実を告げられる。
昆虫達が大移動を始めていたのは、力を合わせてジャマールと戦うためであった。
事情を聞かされた拓也はグルに力を貸すことを快諾するが、グルからは今の人間は信用できないと拒否される。

アースアカデミアの向井博士は、日本に帰国した拓也からの報告を政府や国連に訴えるが、相手にもしてくれない。
そこで自分達だけでもジャマールに対抗するべくパワードスーツの開発に取り掛かるがなかなかうまく行かず、遂にジャマールの侵攻が始まってしまう。

しかし、拓也の諦めない心に心打たれて人間を信じてみることにしたグルが現れ、向井博士が開発していたパワードスーツに力を注ぎ込むと、人類の科学力と昆虫の生命エネルギーの結晶・インセクトアーマーが誕生した。

拓也と同じく、強い正義感と自然を愛する心を併せ持った若者である片霧大作、羽山麗も仲間に加わり、3人の若者は重甲ビーファイターとして、ジャマールに立ち向かうこととなった。


【登場人物】

ビーファイターとその仲間達


甲斐拓也/BLUE BEET(ブルービート)
演:土屋

昆虫学者。23歳。
いつも口元に微笑を湛えている、温厚で優しい性格の持ち主。
しかし、ビーファイターのリーダーとしての責任感は非常に強く、危険が迫っても常に自分より仲間や地球のことを優先しようとする肝の据わった一面も持つ。初回で3人のうち最後に登場した。
青いカブトムシ(ジャパン・ライノセラス・ビートル)型インセクトアーマーを装着する。
武器はスティンガーブレード、スティンガードリル。後にビートイングラムの力でスーパーブルービートに変身する。
続編の『カブト』ではカブト・クワガー・テントウのネオインセクトアーマーの開発者として登場。
演じている俳優の名前を間違えぬよう注意(詳細は後述)。
いわゆる「キャノン」で有名になった同姓同名プロ野球選手がいるが、彼は1992年生まれなので確実に双方向無関係である。

片霧大作/G.STAG(ジースタッグ)
演:金井茂

樹木医。23歳。銀色のニューフェイスとは関係ない。
OPで颯爽とオフロードバイクを乗りこなし、そのガッシリとした体格、さらに「俺は学者のような頭でっかちな奴は好かん(意訳)」などの発言から体育会系っぽい雰囲気だが、これでも樹木医。
直情径行な性格で荒っぽい言動が目立ち、拓也と衝突することもあるが、基本的には人情味溢れる兄貴肌の人物。
樹木医としての腕前は優秀で、自ら「木の声が聞こえる」と豪語するほどだが、自然を愛するあまり森林伐採や土地開発などに心を痛めることもあった。
緑のクワガタ(スタッグ・ビートル)型インセクトアーマーを装着する。
武器はスティンガークロー。怪力も駆使する。


羽山麗/初代REDDLE(レッドル)
演:葉月レイナ / 声:佳山まりほ(第14~22話代役)

水族館インストラクターであり、動物学者。22歳。
クールで真面目な性格で、拓也と大作の間を取り持つ潤滑油のような役割を務める事が多い。
テントウムシ(レディ・ビートル)……ではなく、赤い雌カブトムシ型インセクトアーマーを装着する。
武器はスティンガープラズマー。持ち前のスピードで翻弄する。
初回で3人のうち一番最初に登場した。

だが、演じる葉月氏が負傷し声が出なくなったため、第16~19話は首にスカーフを巻いた衣装で出演し(首に装着したサポーターを隠すためのものと思われる)、出番もスタジオ内でのシーンのみとなった*3
第20・21話は別人が吹き替えで演じ、第22話は物語冒頭の回想シーンの声の出演のみに留まり、唐突に「アースアカデミア南米支部に招聘された」という理由からビーファイターを離脱。
置き手紙を残してひっそりと旅立った。
詳しくはネタバレになるので伏せるが、ストーリーの展開から考えて、こんなタイミングで異動というのは「どんな判断だ」と言いたくなるくらい無茶苦茶である。
仮面ライダー1号初代イエローフォー以来、久々に子供達に「大人の事情」というものを教えてくれた人。
ちなみに吹き替えの声は『鳥人戦隊ジェットマン』でマリア/藍リエ、『仮面ライダーJ』でフォッグマザーの声を演じた丸山真歩氏(当時は「佳山まりほ」名義)。
本来ならジェットマンになるはずだった彼女が、別の作品で声だけとはいえ変身ヒロインになったことには因果を感じる。
また、負傷理由は明らかにされていないが、「爆破シーンで何らかの飛散物が直撃した事によるもの」という説が長年出回っていた。しかし、のちに当時の制作スタッフが「爆破シーンが原因の負傷ではない」とはっきり否定している。


鷹取舞/2代目REDDLE(レッドル)
演:巴千草

大学生。19歳。
輸送中を敵に狙われて森の中に墜落した新兵器・パルセイバーを偶然見つけてアースアカデミアに届けたことがきっかけでビーファイター達と知り合い、麗に代わってレッドルのアーマーを受け継ぎ、戦いに参加する。
性格は前任者の麗とほぼ真逆といってよく、明るく無邪気な性格(大作曰く「能天気」)。
戦闘に突入しても緊張感のないトボけた発言が目立つが*4、常識に染まっていない分、事態を突破するような斬新な発想を思いつく場面も多い。
第23話ではジャマール怪人に悪事をやめるように真っ向から説得し、心を通わせたことさえあった。
……もっとも、その怪人が結局自我を失ったため、最終的に自らの手で葬ることになったが。
敵に攻撃されたときの悲鳴が妙にエロいともっぱらの評判。第30話ではある怪人に……大事な唇を奪われるという辱しめを受けてしまう。
当時の小学生の性の目覚めになったとかならなかったとか。
マスク越しとはいえ感触が伝わったのか、猛烈にキスを嫌がり抵抗するシーンはまさに語り草。
口が離れて悲鳴をあげると相手の怪人も興奮して押し倒すという暴挙に出た。さすがに今では絶対放送できないシーンである。
設定では前任者の麗よりも年下ではあるが、演じた巴氏の実年齢は葉月氏よりも年上だったりする。


向井健三博士
演:笹野高史

インセクトアーマーやビートマシンを製作した博士(恐らく拓也とは本編開始前から面識のある直属の上司)。
博士らしからぬくだけた性格で、老師グルと将棋を差したりなどコミカルなところが目立つが、豪胆で行動力もあり、3人のまとめ役としてはかなり頼もしい人物。
というか、地球を守るべく政府や国連よりも先に行動を開始し、その後も各種公的権力を相手取り、調整を図りながらビーファイターを運営しているわけで、
その事を考えると科学者として優秀であるだけでなく政治力も相当なものを持ったハイスペックな人物であるといえる。
第38話での食虫植物の合成獣ラズベルガとの戦いでは、自らプロトアーマーを身にまとい「ムカイダーK3」と名乗って戦いに赴き、ムカイダーキックやムカイダーマグナムなどで意外な活躍を見せる。
なお、演者が演者であるためとてもそんな風には見えないが、年齢は43歳(独身)。この頃からこんな感じだったのね、笹野さん。


老師グル
CV:田中康郎

昆虫の長老。超能力でインセクトアーマーを進化させた。見た目はばかでかいカブトムシ
ビーファイターや向井博士の指導者であり、様々な事象に精通する。
「老師グル」が本名なのだが、放送中に起きた地下鉄サリン事件を始めとしたオウム真理教絡みの事件の影響か、次作『ビーファイターカブト』では名前を呼ばれなくなってしまった。


カブト 
CV:吉水孝宏

「異次元の調達屋」を自称する行商人。
なんとなくビーファイター達と似たような外見をしているが、それもそのはず、その正体は老師グルの実の息子である。ちなみに母親はレッドル似だとか。
およそ100年前に父親に反発して地球を飛び出して以降、一人で行商人として各地を旅して回っていた。
価値も分からず持ち歩いていた品物が、実は伝説の武器・ビートイングラムだったことが発覚。結果的に強化アイテム運搬要員となった。
いわゆる「ナニワの商人」のテンプレのような性格をしており、商売人としての腕はそこそこ優秀で身体能力も意外と高い。
が、精神的には未熟なところがあり、調子に乗りやすい一面もある。
本来はヘラクレスを操る追加戦士としてデザインされたキャラであり、当時の雑誌でもそのように告知されていたが、おもちゃ屋の急な都合により非戦闘員のゲストキャラに格下げされた(アメリカ版『ビートルブレイク』では初期案通り追加戦士として登場)。
そのせいか、いかにもヒーロー然とした強そうな外見をしているのに中身はノリの軽い三枚目という違和感バリバリのキャラに仕上がってしまった。
なお、次作『ビーファイターカブト』では名前の混同を避けるためか「白いカブト」と呼ばれ、最終回で父の墓参りをするワンカットのみの登場に留まった。


戦闘集団ジャマール

あらゆる次元を侵略し続ける異次元の戦闘集団。
合成獣軍団、戦闘メカ軍団、傭兵軍団の3つの軍団で構成される。

組織の構成や幹部達のキャラはなんとなくクライシス帝国っぽいが、あちらに比べると幹部達の仲は割と良い。

首領ガオーム
CV:渡部猛

ジャマールの首領。
冷酷な性格であり、失敗した部下に容赦しない。だが、有能な部下を見る目はあり、幹部達を自ら勧誘した。
両手から光線を発射する他、ガオームゾーンという特殊空間を作り出せる。
第18話でビーファイターの前に出現し苦戦させるが、老師グルの力で復活したビーファイターに倒される。
しかし、骨のような姿になって復活。
その正体は「がん細胞」と自称する小型の生命体。生命として適合できずに培養液の入ったカプセルで延命していた。次作『ビーファイターカブト』では「闇の意志」と呼ばれる古に存在した邪悪なものが生み出した生命体と発覚する。


ギガロ
CV / スーツアクター:高橋利道

合成獣軍団の団長。
元々はガロ次元の脆弱な生物だったが、狩りの対象にされて瀕死の重傷を負っていたところをガオームに救われ、自らに生体改造を施して現在の強靭な肉体を手に入れた。
直情型な武人であり、自らを救ったガオームに対する忠誠心も強い。型の武器を使う。
第46話で自らをファイナルギガロに改造。体色が紅白になり、左腕がはさみに変化し、頭から白いガスを噴射できるようになった。
最期はスーパーファイナルブローで大ダメージを受け、更にガオームにジャマールホールを作り出すために生体エネルギーを全て吸い取られて白骨化し、消滅した。
特別編では彼だけジャグールの悪のエネルギーに取り込まれなかったことが、ビーファイター達の勝利のカギとなった。


シュヴァルツ
CV:千葉繁

戦闘メカ軍団の団長。
ジャマールのコンピューターに取りついたウイルスが自己増殖し、コンピュータを乗っ取って実体を手に入れて誕生した電子生命体。
右手のオペハンドは身体から外して動かすことができ、戦闘時には電撃を放射して攻撃する。
機械で出来ている自らの体を「不老不死」と豪語する機械至上主義者で、機械で地球を制圧させようと目論んでいる。
第22話でガオームの手で強化改造され様々な武器を開発するようになり、第47話の最終決戦ではシュヴァルツバトルモードでシュヴァルツタンクに変形して戦った。
両腕のビーム砲や左肩の大砲で攻撃するも、最後はアタックフォーメーションファイナルクラッシュで倒された。
しかし……。

常時ハイテンションで、ギャグと狂気が入り混じった捉えどころのない性格をしている。というか演じた声優が千葉繁である時点で色々とお察し。
第41話では兄として作り出したマッチョNO5(CV:小池浩司)が登場。
弟の危機に立ち上がり、セイバーマグナムも効かない強靭なボディと片手で自動車を持ち上げるほどの怪力、そして胸が展開して発射するビーム砲を使い、弟と共にビーファイターと戦った。


ジェラ
CV:金野恵子

傭兵軍団の団長。
あちこちの次元で打ち負かした戦士を支配下に置き、傭兵として率いる女戦士。ビームのや剣を武器に使う。
時には部下の傭兵ですら平然と見捨てる冷徹な性格(大作曰く「ジャマールで一番可愛げのねえ奴」)だが、第10話で登場した親友である竜の剣士バーラ(演:河合亜美)の再会には心から喜び合い、ジェラも彼女の死を嘆き悲しんだ。
時には情け深さを見せる事もあり、ギガロやシュヴァルツも仲間として思っている。
その正体はジャマールに滅ぼされた種族の生き残り。


シャドー/ブラックビート
CV:咲野俊介(ブラックビート時) / 演:土屋圭輔

拓也のクローン、シャドーが変身する。
ビーファイターとの戦いでその力の秘密を知ったジャグールが世界中のカミキリムシ(ロングホーン・ビートル)から生命エネルギーを強奪し、拓也から細胞を採取して完成させた悪の新戦士。
重甲ならぬ「邪甲」でカミキリムシのインセクトアーマーを装着して戦い、戦闘能力はブルービートとほぼ互角。
拓也をライバル視しているが、クローン人間ということもあって残された寿命が短いことを気にしている。

ブルービートを演じた土屋大輔氏と顔も名前も似ているので混同しやすいが、実際演じた俳優は本物の双子の兄弟である。
そっくりさんネタは『五星戦隊ダイレンジャー』でも繰り広げられたことがあり、その時はブラックビートが主役側だった。


魔導士ジャグール
CV:京田尚子

第19話でガオームが呼び寄せた魔道士であり、ブラックビートを生み出した張本人。
第20話でブラックビートに用済みとして殺害されたが、実は生存しており、特別編ではスペースマフィアのクイーンや帯刀龍三郎(ビルゴルディ)を復活させ、全ての悪を取り込むが、
ギガロだけ取り込めていなかったことが災いし、三大英雄の最強攻撃×3を喰らって敗北し、ビルゴルディにあの世への道連れにされた。


帯刀龍三郎(たてわきりゅうざぶろう) / ビルゴルディ
演:菅田俊

「倒す!今度こそ貴様を!」
前々作『特捜ロボ ジャンパーソン』から本当に帰ってきた人。
ちなみにこの時のビルゴルディのカッコ良さは異常。

ジャグール…貴様も来い…地獄の闇へ…!!!


クイーン
演:長門美由樹

前作から帰ってきた人。


戦闘メカ・ハンマコング
CV / スーツアクター:岡元次郎

第3話に登場。
トンカチをモチーフにした怪人で、パワーでビーファイターを追い詰める。
レッドルのトルネードスパークをくらい爆発した。その際の痛がり方からかなり人間臭い。「シュバルツ様怖いよ~」
第30話のゴーストゾーン武闘大会にも亡霊として参加し、一回戦でザイキングを見事破る。
2回戦目で2代目レッドルと対戦するも、何故か抱きつき無理やりマスク越しにキスをするセクハラをしてしまう。
レッドルに拒絶されようやくキスをやめるが興奮したのか「不潔ぅ~!モォ!」と悲鳴をあげるレッドルを押し倒して自爆で相討ちを図る。
麗ではなく何故舞にキスを迫ったかは不明。この時、舞はファーストキスであり、舌を入れられたとの噂が……「あらっ?むっちゅうぅ~!」


【メカニック】


  • インセクトアーマー
「重甲」の掛け声で装着されるビーファイターの鎧。
一見動きにくそうに見えるが装着後は敏捷性が高くなり、装着者の皮膚と感覚は変わらない。また熱・衝撃にも強い。
元々は向井博士が制作したパワードスーツであったが、グルの超能力により昆虫たちの力「インセクトパワー」を宿しジャマールに対抗できるようになった。スーツ自体に意思があり、着用者に相応しい人物を自ら選んだ。
ダメージを受けすぎると修復に時間がかかり変身できなくなる。
昆虫の力を持つため、ジャマールウェーブなど機械を操る電波の影響も受けないが、その代わり昆虫の弱点である食虫植物の花粉や寒さには弱い。また角はアーマーの感覚中枢であり、角を失うとレーダーもサーチも使えなくなる。
非常時には胸部から強力な光線・ソニックフラッシュを発射することも可能。

  • ビーコマンダー
変身アイテム。
フィギュアサイズに圧縮されたインセクトアーマーが収められており、天にかざし「重甲!」と叫ぶと展開され、全身が光に包まれパズルのように装着される。
腕→胴体の順に装着していき(映ってはいないが、その間に脚部も装着される)、最後は頭部が正面を向いたところでマスク部分が装着される。
3人ともプロセスは同じで、途中からはマスクの装着のみ描かれることが多かった。
非使用時のインセクトアーマーはこの中で自動で修理される。そのため前述の通りダメージを食らった時はその分だけ変身出来ない。
初回は拓也だけが正規の手順で重甲したが、大作と麗は磔にされていたところにビーコマンダーがやってきてわけが分からぬまま装着されてしまった。3人同時に重甲したのは第2話から。
玩具では角の部分がそれぞれの物に変えられるギミックがある。
実はメタルヒーローシリーズ初の変身アイテムである*5

  • スティンガーウエポン
右腕に装着するガントレット型武器。いずれもタービンの力でグルングルン回転する。
ブルービートはスティンガーブレード(
ジースタッグはスティンガークロー(爪、というかクワガタのアゴ)
レッドルはスティンガープラズマー(電撃放射装置)。

  • スティンガードリル
ブラックビートに折られたスティンガーブレードに代わって製作されたブルービートの新武器。
その名の通り巨大なドリルだが、最終的にメガヘラクレスの発掘に使われ、以後は新兵器・パルセイバーにお株を奪われてしまった。

  • インプットマグナム
テンキーのついたビーム銃。3桁の数字を入力することで様々な機能を発揮する。
ビームモード(1-1-0)
消火モード(1-1-9)
冷凍モード(0-1-0)
火炎モード(8-1-8)
など。

  • パルセイバー
グルがメガヘラクレスと共に生み出した片手剣。横から見るとまさにヘラクレスオオカブト。メガヘラクレスのキーにもなる。
インプットマグナムと連結することで「セイバーマグナム」として威力が大幅にアップする。
ミニ四駆とは関係ない。


  • ビートイングラム
カブトが持ってきた大型銃。
ブルービートをスーパーブルービートにパワーアップさせる力を持つ。
また、パルセイバーを合体させることで20倍の威力のファイナルモードとなる。

ビートマシン

アースアカデミアで開発された大型戦闘マシン。3話で完成した。
主にジャマールの戦闘機などの大型の敵に対して出撃する。

BEETLUDER(ビートルーダー)
ブルービートが乗るカブトムシ型装甲車ビートルーダするビーム・ビートブレイカーで攻撃する。また角からレスキューザイルを発射することも可能。

STAGGER TANK(スタッガータンク)
ジースタッグが乗るクワガタ型戦車。タンカーシザースで敵を挟み投げ飛ばす。機体上部にはタンクバスターを搭載。

RED GYRO(レッドジャイロ)
レッドルが乗るジャイロジェット。機首にレッドパルサー二門を装備し、ジャイロタイフーンで突風を起こす。ターボウィングを展開して高速飛行も可能。また機体下部からワイヤーハンドを伸ばす。

なお、ビートルーダーとスタッガータンクはお互いの背中の部分に収納されたマグネットとドリルのアタッチメントを装着してパワーアップすることができる。
またレッドジャイロはワイヤーハンドを伸ばして先端にビートルーダーのマグネアタッチメントを接続できる。

DXポピニカシリーズ「ビートマシンボックス」として販売された玩具は劇中のアクションをほぼ再現出来、別売りのビーコマンダーに付属するミニフィギュアを乗せることが可能*6

メガヘラクレス
CV:稲葉実

第24話でその姿を表したスーパービートマシン。その姿はまさしく巨大なヘラクレスオオカブト
主な武装は角から発射されるメガキャノン。また角の部分が分離して飛行メカのジェットヘラクレスとなる*7
背中に3機のビートマシンを搭載してメガビートフォーメーションとなり、その状態で放つメガビートキャノンが必殺技。
第27話では磁力波で再生する戦闘メカ・イカリボンバ2を倒すために反磁力波を一緒に発射した。
パルセイバーが機動キーだが、第38話でオートパイロットモードが搭載された結果、パルセイバー抜きでも自分の意志で活動できるようになった。


【海外展開】

アメリカでは、パワーレンジャーシリーズのスピンオフ作品『ビッグ・バッド・ビートルボーグ」としてリメイク版が放送された。
パワーレンジャーは社会現象クラスの人気を獲得した一方、保護者層からは「暴力番組」という批判も多かったため、これを受けてアメコミが題材のアクションコメディとなり、戦闘シーンでは『忍者戦隊カクレンジャー』よろしくアメコミ風の擬音演出が取り入れられたり、味方側コメディリリーフとしてオバケキャラが多数登場したりと原作とは大きく異なる作風となっている。
現地で撮り下ろされたアクションシーンも当時としては多め。
原作を知る日本のファンからは困惑されることも多いが、人気は当時のパワーレンジャーを凌ぐほど高く、『カブト』をベースにしたシーズン2『ビートルボーグ・メタリクス』も同じく成功。こちらでは現地オリジナルの強化形態メガスペクトラ・ビートルボーグも登場している。
玩具も基本的には日本の流用だが、あちらではカブトや敵キャラもフィギュア化された他、『メタリクス』では日本でお蔵入りになってしまった邪甲神クワガタイタンのDX玩具も無事に発売されている。
ビーファイターシリーズ終了に伴って流用映像のストックが尽きてしまい、『メタリクス』を最後に打ち切られてしまったが、後にUPN Kidsで再放送された際には玩具オリジナルシリーズのビートルボーグ・フォースが展開されており、人気は終始高かったことが窺える。

その後、ビーファイターのスーツは『パワーレンジャー・ワイルドフォース』にてマシン・エンパイア残党に流用された。
そのため、後年に発売されたボードゲーム『Power Rangers Heroes of Grid』のマシン・エンパイアパックでは、バラノイアの幹部と共にブラックビートの駒とカードも付属している。


【余談】

ビーロボカブタック』のVシネマ『ビーロボカブタック クリスマス大決戦!!』にはスターピースが実体化したという設定でブルービートが登場。役者も出ているが、一般人としての出演で甲斐拓也としての出演ではない。
拓也本人がブルービートに変身してカブタックを助けるというシチュエーションがあるが、こちらは予告編のみのサービスである。

『仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z』では宇宙刑事ギャバンTypeGが唐突に持ってきたメタルヒーローキーでゴーカイブルーがブルービートにゴーカイチェンジした。

沖縄県では琉球朝日放送が開局したことにより、沖縄テレビで放映されていた『時空戦士スピルバン』が終了して以来、物語途中からであるが8年半ぶりにメタルヒーローシリーズが再開した。開局日の1995年10月1日は日曜日であり、第34話がOAされた日だった。また、第9話の前日の1995年4月1日に愛媛朝日テレビが開局し放映権がテレビ愛媛から移行された*8

メタルヒーローシリーズは基本的に玩具メーカーのポピー→バンダイが筆頭提供であるが、この作品の後半からビーファイターカブトの序盤までスポンサーに入っていたコネックス*9がバンダイと同格扱いとされ、筆頭提供を務めたこともあった。

2022年6月、プレミアムバンダイから『ビーコマンダー COMPLETE EDITION』が発売。
当時の玩具のアンテナ交換・下部ボタンプッシュ時にカバー展開といった当時のギミックを再現。さらに、基盤モールドの多層化、インセクトアーマーフィギュアの重塗装化、重甲・修復といった劇中の変身サウンド再現だけでなく出演者のボイス*10も鳴り響く。
2022年11月には「インプットマグナム COMPLETE EDITION」が発売。
当時のプロップをベースにリング部分・トリガー・グリップ下部にダイキャスト合金を使用。テンキー部はラバーからプラスチックに素材を変更。
撃鉄部のパワーコッキングを引くことでモード変更が可能で、当時のように電子音声が流れる『復刻モード』、特定の組み合わせで劇中の銃撃音が流れる『劇中モード』、ブルービートのセリフが鳴り響く『ブルービートモード』、ブルービートの音声ナビと共に進行する『ミッションモード』の4種が収録される。



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最終更新:2024年04月17日 22:07

*1 これは当時の東映の方針で若手や新人の作家がリストラされてしまったためである。実際、特別編を除けば鷺山氏の他、宮下隼一氏・扇澤延男氏などの中堅~ベテランの脚本家が起用されている。

*2 これらは第25話まで。

*3 第19話で、廃工場で怪人と対峙するシーンで登場しているが、顔のアップのカットはスタジオで別撮りしているものである。

*4 ブラックビートを「ブラくん」と呼ぶなど。

*5 それまではロボ系のものを除けば変身コードを叫ぶと母艦や車型メカからスーツが射出されたり、手動でスーツを装着したりしていた

*6 ビートマシンボックスにもミニフィギュアが付属しているが、色のついていない着座姿勢に固定された簡易なものである。

*7 ブルービートが搭乗時は上下逆さまに乗る。

*8 1994年10月に開局予定だったが半年延期された。

*9 キャッチフレーズは「世界の優れた商品をお届けするコネックス」であったため、通販会社と思われる

*10 正確には拓也役の土屋大輔氏、大作役の金井茂氏、向井博士役の笹野高史氏の音声が収録。麗役の葉月レイナ氏と舞役の巴千草氏の音声は両者共に引退しているため未収録。