キュゥべえ

登録日:2011/02/28(月) 02:19:33
更新日:2024/01/16 Tue 22:20:40
所要時間:約 7 分で読めます




僕と契約して、魔法少女になってよ!


キュゥべえとは、『魔法少女まどか☆マギカ』の登場キャラクター。通称「QB」


鹿目まどかに出てきた、猫や兎の様な謎の生物。
その正体は“魔法の使者”であり、契約した少女を魔法少女にする力を持つ、魔法少女モノによく出るお供の類である。

本作のマスコットキャラであり、それはもう可愛い!その無邪気な笑顔や仕草は破壊力バツグンである。尻尾もふもふ。

素質ある少女に魔法の力を与えることで人々に害為す魔女と戦う正義の味方で、しかも魔法少女の願いを何でも一つ叶えてくれるという夢のような存在。



この項目が面白かったなら……\契約/






















   *   *
 *   + うそではないです
  n ∧_∧ n
+ (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *
(公式では)マスコットキャラで(見た目は)可愛く、(目的は兎も角)魔女と戦う力をくれるし、
(代償に色々と問題はあるが)願いを一つだけ叶えてくれるのも間違い無く事実。

そう、嘘ではない。嘘ではないのだが……



順を追って説明すると。

マスコットキャラで猫やウサギに似た可愛いお供獣。事実である。

しかし終始無表情であり*1、会話はテレパシー。契約成立時にのみ笑顔を見せる程度。
故に口が動かない為、陰影などの演出と相まってかなり不気味である。提供等で度々出てくる顔のアップ等が最たるもの。
また、使用済みグリーフシードを背中で食べるという不気味なことこの上ないシーンまで存在する。

しかし(普通の)食事の時は口が動くし、たまに見せる表情や仕草は可愛かったりする。その為パッと見だとマトモなマスコットに見える。
多少表情が乏しいのはまぁ「そういう生命体」だからだし、グリーフシードは背中で食べる流儀なのだろう。ここだけ見れば。
ある意味本作の特徴を象徴する存在で、マスコットの役割を忠実にこなしているとも言える。余計タチが悪い。



そして契約を結ぶことで願いを一つ叶え、魔女と戦う魔法少女の力を与える。これも事実。

しかし事ある毎にまどかと美樹さやかに契約を迫り、何度断られても引き下がらない姿はもはやどう見ても営業マン。
まぁ契約してもらわないとキュゥべえ的にも困るからだろう。ここだけ見れば。




しかも相手の弱味につけ込む絶好のタイミングを逃さない等、かなり悪質なタイプ。夢も希望もありません。
かなり胡散臭く、1話進むごとに段々と怪しさが増していく。
その為早くからネット上では黒幕候補にされ、その地位を固めていた。


そして何より、大事なことを(意図的に)伝えない癖があり、ソウルジェムの一件以来徐々に本性をあらわし始める。聞かれない事は教えない主義。
「僕は魔法少女になってくれって、きちんとお願いしたはずだよ。実際の姿がどういうものか説明を省略したけれど(笑)
知らなければ知らないままで何の不都合も無いからね。事実、あのマミですら最期まで気がつかなかった(笑)」


不況の荒波に揉まれボロ雑巾のようになっても諦めない姿勢は営業マンの鑑。

暁美ほむらは奇跡を売って歩いてると表現していた。まぁ確かに奇跡を起こしてくれるのは間違い無い…

とはいえ人間の価値観や倫理観が理解できないだけであり、本人には悪気は全く無い様子。
「訳がわからないよ(笑)どうして人間はそんなに魂の在りかに拘るんだい?」

また“魔法の使者”であり、後ろに何者かが控えている可能性もあり、一概に彼が悪いとも言い切れないかもしれな……いややっぱQBくたばれ。


(・ω・)

本編初登場は前述したまどかの夢の中。
その日の放課後、同じく夢に出てきた暁美ほむらに襲われ、まどかにテレパシーで助けを求める。どっかのフェレットと同じだね!
重傷を負った所をまどかと美樹さやか共々巴マミに助けられ、2人にこう勧誘する。「僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ!」と。

3人と行動し色々と説明するが、マミさんがムシャモグされた際には全く動揺すらせずに、開口一番「早くボクと契約を!」おい淫獣。


尻込みする2人を見て一旦は退くが、上条恭介絶望していた当にそのタイミングでさやかの前に登場。見事契約を取りつけた。
因みにマミと契約した時は、事故により当人が死にかけという選択の余地が無いタイミング。この営業マンかなりのやり手である。


佐倉杏子がさやかを潰すと言っても止めようとはしないし、もちろんそれをさやかに教えもしない。だって聞かれてないし。
それどころかまどかに、戦いを止めたければ契約しろと要求。


ここまでは胡散臭いものの、ホントに悪いヤツかは分からなかった。が、ついに決定的な出来事、これはゾンビですか?事件が発生。
ご契約時のお客様の負担についてご説明していなかった為、好意的だったメンバーまでも一気に敵に回す。だって聞かれt(ry


そして第8話、まどかの資質について卓越したセールストークで持ち上げ、遂に契約に成功…したと思った瞬間、ほむらに撃ち抜かれ蜂の巣にされてしまう。

しかしすぐさま新しいボディで登場し、自分の死体を食べてしまう。
「代わりはいくらでもあるけど、無意味に潰されるのは困るんだよね。もったいないじゃないか。」
弊社は限られた資源を再利用し地球環境にも配慮しています。きゅっぷい

また、この時の会話で、キュゥべえ=インキュベーター(孵卵機)であることが判明。QB→IQBの瞬間である。正しいスペルだとICB(InCuBator)だが。
そういえば本作の脚本家後に手がけた作品似たような不死性を持つキャラクター出てましたね。

そして悪役よろしく高〜い所から町を見下ろしつつ一言、
「この国では成長途中の女性のことを少女って呼ぶんだろう?
だったら、やがて魔女になる君達のことは、魔法少女と呼ぶべきだよね。」
だって聞k(ry



さやかの魔女化にショックを受けるまどかの元に訪れたキュゥべえが語る、魔法少女と魔女を生み出す目的。それは


エントロピーの増大に逆らい宇宙の寿命を延ばすこと


……魔法少女にエントロピー…?

熱力学の法則に囚われないエネルギーを探していた彼らの文明は、知的生命体の感情からエネルギーを取り出す技術を開発する。
しかし肝心の感情を持たなかった彼らは、広い宇宙を探し地球人に目を付けた。
魔法少女が魔女になる際に発生する膨大なエネルギーを回収し、宇宙そのものを延命するのが目的だったのである。

つまり彼らにとって魔法少女は燃料のような消耗品。
弊社は魔法少女資源を利用し宇宙環境の再生に貢献しています。

そして、QBの正体は宇宙人(的な何か)ということになる。

まどかに執拗に拘るのも、彼女が魔女になればケタ違いのエネルギーを得られる為。
その為方法を選ばず、杏子を焚き付けさやかと戦い死ぬように誘導。
ワルプルギスの夜をほむら一人で戦わざるを得ない状況を作り出した。

さらなるネタバレ注意



第11話ではほむらの正体からまどかの素質の秘密を推理。
「お手柄だよ、ほむら。キミがまどかを最強の魔女に育ててくれたんだ。」
元の時間のQBはこれを見越して契約したのだろうか?だとしたらとんでもない策士である。



因みにノルマに追われる身らしい。やっぱり営業マン?あと誰と競争してるんだ?別個体?
そしてノルマさえ達成できれば地球がどうなろうと構わないとか。
「人類にとっても悪くない取引」というのは本人的には嘘ではない(実際人類文明の発展に貢献している)のだろうが、悪い結果になったとしてもそれを直したり責任を取ろうという意識は皆無である。

多数の同じ形をしたインキュベーターが存在するが、それらは全て同じ意識を共有している。
つまり「個」という感覚はなく、別個体が死んだところである意味本体は無限にあるとも言える。

と思われた…
そもそも人類は有史以前からのインキュベーターの干渉と数多の魔法少女の犠牲によって進歩した存在で、それが無ければ今も裸で洞穴に住んでいたとか。
まどかに魔法少女達の希望と絶望の歴史を見せ言い放った
「それを正しく認識するなら、どうして今更たかだか二、三人の運命だけを特別視できるんだい?」

共存関係にある人類への認識、
「ハァ……例えばキミは、家畜に対して引け目を感じたりするかい?」
この2つの言葉が彼らの意識を表している。

要するに「僕らは人類を進化させるし、宇宙も延命出来る凄い存在だよ!でも僕らが作り出した魔法少女ー魔女のせいで文明滅んでもなるべくしてなったんだから仕方ないよね!!!」ということらしい。
そういえば本作の脚(ryの悪役も目的はこんな感じでしたね。


改変後の世界では黒幕でなくなりきれいなQBになっていた。
もはや普通の可愛いマスコットにすら見えるが、SGの汚れを吸ったキューブを食べるのは背中の口でした。きゅっぷい。
とはいえ魔女の概念を聞き魅力的だと言ったり、
「ふーん…やっぱり理解できないなぁ、人間の価値観は」などと言ったりと、本質が変わった訳ではない
そしてTV版最終回(正確には劇場版前後編)より後の時系列である『劇場版魔法少女まどか☆マギカ 【新編】叛逆の物語』では……

また『魔法少女の願いを何でも一つ叶えてくれる』というのも恐らく嘘。
さやかやまどかの願い事を聞いたときの台詞から魔法少女としての素質に見合った願い事しか叶えられない可能性が高い。
叶えられたとして、それが杏子のようにまやかしだったりさやかのように何らかの形で裏切られるためあまり意味は変わらないが。


まあ、目的が宇宙の未来を護るためであったり、上記の酷い仕打ちもその目的のためと割り切ってやっていてその必要がなくなれば人類に害を為さなかったり、根っからの邪悪・悪魔とは言い難い面もある。
それこそ、人間が野山の植生を護るためにシカなどを駆除するのと同じことであり、「全体の幸福」を追求していたという点ではまどかに通じる部分すらもある。
ただ、その価値観が地球人、特に純真な未成年の少女とは根本からかみ合わないし、あまりにも気宇壮大であるため地球人にとっては理解自体も困難(そもそも真偽さえ分からない)というだけである。

このため、「物語上は悪役だが、完全に擁護の余地もないわけでもない」とするキュゥべえファンも少なくない(監督も「キュゥべえのどこが悪い!!」と発言しており、劇場版3作目のタイトルを「インキュベーダーの逆襲」にしたかったとか)。

また、作中で「感情は自分たちには極めて稀な精神疾患」と発言しているが、これは裏を返せば「極めて稀ではあるが感情が宿ることはある」「知識としては感情とはどんなものか知っている」ということである。
そのため、「任務の途中で感情が宿ってしまった個体はどんな行動を取るのか」ということを妄想する余地があり、そんな内容の二次創作も多い。

フジテレビで深夜に放送された視聴者参加型クイズ番組では、このキャラを意識したと思われる宇宙人が登場している(というより声が同じ)。
あとスピンオフの一つ『巴マミの平凡な日常』に登場する個体はどう見ても感情に毒されている(マミと一緒にヤケ酒をするほど)。

というか通常の個体でも
  • 「その願いは叶えても全く意味がないと忠告する」(忠告を聞き入れられるとキュゥべえには損しかない)
  • 「友達を粗末に扱ってはダメと忠告する」
  • 「自分が気分を害したと判断した相手にはわざわざ言い訳しに来る」
など、この手のキャラにしてはむしろ感情で動いていると思しき部分がちょくちょくある。
(もちろん本当に感情を察しているのではなく、「このような言動を取ったほうが後々利益に繋がる」という論理的な判断からであろう)。
そのせいで本当に無機質なキャラよりも数段不気味さが増すのであるが。

本項目でも散々ネタにしてきたが、後に虚淵氏がメインライターを手掛けた『仮面ライダー鎧武』と比較すれば、
「魔法少女の犠牲=進化を促すヘルヘイムの森の試練と黄金の果実」「魔女による滅亡=ヘルヘイムの侵略に負けた文明」と置き換えられるかもしれない。
だが、ヘルヘイムはキュゥべえの行動に加えて「ヘルヘイム植物の繁殖」も並行して行なっている為、描写としては(仮にもニチアサなので)まだマイルドだが、その目的についてはキュゥべえ以上に質が悪いとも取れる。
なお、キュゥべえの不死性と共通項のあるメガヘクスが登場する映画『仮面ライダー×仮面ライダー ドライブ&鎧武 MOVIE大戦フルスロットル』に虚淵氏は関わってないので悪しからず。ニトロプラスが関わってないとは言ってない




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最終更新:2024年01月16日 22:20

*1 コミカライズ版では表情がある。が、後述の事情を見るに営業スマイル……つまり演技の可能性の方が高い。