アニメ過疎地域

登録日:2011/10/26 Wed 22:11:28
更新日:2024/03/23 Sat 13:17:39
所要時間:約 84 分で読めます




アニメ過疎地域とは、一言で言うと「アニメを地上波放送であまり放送しない地域(県)」のことである。アニメ僻地、アニメ過疎、アニメ難民等様々な呼称がある。

本項ではそれ以外にもアニメ関連のオタクにまつわる格差も並行して取り上げる。




概要

地上波過疎地域の主な特徴
  • テレビチャンネルが片手で数えられる。
  • テレ朝?テレ東?なにそれ、おいしいの?
  • 放送されるアニメが少なく、流れるのはせいぜい主に子供向けの長寿アニメ。深夜アニメ?なにそれ、おいしいの?
  • ジャンプ系のアニメなら放送される可能性は高い。
    • しかし近年はジャンプの勢いと合わせるかのように、良くてテレ東系全日枠か独立局で放送される事例も珍しくなくなった。
  • 全日帯アニメの遅れネットは早朝夕方。果ては平日の昼間
  • 早朝昼間夕方深夜はドラマの再放送・ローカル番組・ショッピング番組ばかり。
  • というか再放送されるならまだマシな方。
  • NHKの本気に期待せざるを得ない。

こうなるのは何故?それは…。


アニメ事情などオタクの格差にまつわる元凶

本項における非常に重要な「格差の発生要因」を取り上げる。

地域経済力の格差

平たく言うと地域人口、更にそれに関連する購買力、などと言う名の「数の力」としか言いようがない。この世は残酷なもの、金の力には逆らえない事柄だらけである。
これは各地域の地上波民放テレビ放送局の数にも大いに反映され、地方によっては片手の半分も要らないほどになり、それに比例して番組数が少なくなる。
更に中小規模の局になると、番組制作やスポンサーマネーも持ち込む形の通販番組も特に深夜帯において多くを占めている。
ちなみに昭和時代はテレ朝系でさえ全国12局、テレ東系に至ってはわずか4局しか無く、経済成長と共にテレビ局が増加していったが、長引く不景気などが大きく足を引っ張っている。

スポンサーがいない、恵まれない

少子化の影響をモロに受けて、玩具会社などがスポンサーの地上波全国ネットアニメが激減してしまった。
古くから全日帯においては、ドラマやバラエティ番組など他ジャンルと比べると、アニメ番組のスポンサーの企業の幅が狭い上にCMを流す商品単価も安い傾向があり、放送局にとっても例え高視聴率であっても余り美味しいジャンルではないとされていて、かつてはジャリ番と馬鹿にされていた(ジャリ=ガキの意)。
また近年では、スポンサーの数が減少していることもある。もっともこれはアニメに限らず、テレビ番組全体の問題であるのだが…
一方深夜アニメの場合、放送の為に少なからぬコストを製作側が負担する事(テレビ局側に放送枠代を払う必要がある)がほとんどであり、広範囲での放送に意義を見出しにくい構造が出来上がってしまっている。その影響で、パチンコメーカーがバックに付くなど、予算豊富な一部の番組を除いて地方での放送はおざなりになりがち。
キー局および系列局の深夜帯においては、番組スポンサーとは別のスポットローカルCM収入も意外に重要で、これをBS民放局で流すと、ローカルスポンサーにとってはカバーエリア広すぎて逆に無意味、余計なCM料金負担するだけに終わると言う。
また地方局で地元経済力の弱さから、深夜帯のローカルスポンサー自体がなかなか付きにくい問題も抱えている。
ローカルセールス放送を基本とする深夜アニメにおいては、この影響が露骨なまでに地域格差に反映されており、地方局がネットされない深夜アニメなど、系列外局の番組やローカルセールス番組などを放送したい場合は、番組販売に頼らざるを得なくなる場合もある。
が、スポンサーが付きにくい為に購入予算を確保出来ずに放送できないことが多い。人口が少なく、経済力が弱い地域で起こりがちなことである。
更に言うならば地方局のCM料金は、冗談抜きでキー局や大都市圏の局と比べて泣けるくらい安く、それでもまともにCM枠も埋められないほど経営も厳しい局がゴマンとある。*1
特に後発局ほど不利な条件になりがちであり、人口の割に局が林立している地域ほどスポンサーの奪い合いからダンピング合戦まで起こる有様。金が無い事にはどうにもならない事も多い。

技術的な要因

インターネット配信、果ては衛星放送すら無かった時代は、今とは比べ物にならないほど補完が困難であった。
有料の手段と言えど、かつてはそれすらも夢のような話だったのである。

商業的事情の要因

民放テレビ局や製作委員会各社も私企業であり、おいそれと損失を出す事は許されない立場にある。下手をしでかすと株主訴訟沙汰も有り得る。
特にキー局にとっての視聴率は、重要な収入源であるCM放送代金の価値をも左右するほどの死活問題でもある。
4大系列局の全日帯アニメが殆どBS局でネットされないのは、「するだけの対費用効果が見込めない」などにある。
NHKの場合はそんな柵は無いのだが、こちらの場合は国民からの大ブーイングを浴びている「受信料取り立て」が大問題となっている(後述)。
ネット配信にしても複数のサイトに登録しないと網羅出来ないと言う事情があるが、これも自社独占配信と言う戦略を取る運営会社の姿勢もある。*2

オタクの経済力格差

地域格差ではないが、これまた大きな格差社会を物語る話。ここでも財力の差がモロに出る。
コミケなどで大人買いや、イベントやライブではチケットや会場限定グッズ類、果ては遠征費用などに何万~何十万円以上も平然と散財する者がいる一方、チケット1枚どころか漫画単行本1冊買うのも苦労する層(特にバイトすら法律または校則で禁止されている学生児童層にとっては、単価の高い商品が増加した現代はなかなか大変である)との格差は、もはやアニメ視聴環境格差をある程度埋める為のコストの比では無い次元に達している。
μ'sのファイナルライブ公演の先行申し込み券目当てに、ラブライブ!の劇場版の円盤を100枚以上購入したが、1枚も当たらなかった悲劇がネットで話題になった事がある。ガチ系は目的の為なら何でもする。
これに関しては、地方の富裕層の方が、都市部の中堅以下の層と立場が逆転する事も珍しくない。中国など海外の富裕層も日本のオタク生活を楽しもうと来日するケースも増えている。
更にコネクションも駆使すれば、案外アニメ格差もそれなりに縮められたりする。得てして活動的な層はこれの構築に長けている。

地方局の編成事情

地方の民放では多くても4局体制で、3局体制、さらには2局体制の地域すらある。
これらの局は深夜に通販やテレビ東京のバラエティやドラマなどの放送を優先している。
さらには3局以下の地域はテレ東の番組以外もその地域にない系列の番組も放送しなければならない。
その結果、編成面においても深夜アニメを放送する余裕がなく、結果的に地方が置き去りにされてしまうのである。
さらには一部の地方局は放送機器が長時間の放送に耐えうる設計ではなかったり、労働組合の力が強い影響があることや、中継局が多いことや地理的の関係で毎日メンテナンス時間を確保する必要性、そして深夜放送に必要な人員が確保できないもしくは人件費削減で終夜放送を行わないもしくは週末などの一部曜日だけ実施する局もあり、中には放送エリア内に終夜放送を全く行っていない地域もある。

系列局を増やせばなんとかなるのではという意見もあるが、
  • 昨今の景気の低迷
  • スポンサーを先発局に押さえられて獲得できない
  • 娯楽の多様化により若者のテレビ離れが進んでいる
  • (特に平成新局で)収入減により経営が苦しくなっている
などの理由から*3、1997年をもって5大キー局の全国進出は事実上終結(山形と高知のフジテレビ系列が最後)してしまったため、今後どんなにせがんでも地上波の民放テレビ局が増える可能性は皆無と言って良い。


その他アニメ視聴環境格差の原因

テレビアニメの首都圏一極集中傾向

地方向けアニメも無い訳ではないが、殆どが5分程度の短編である。
かつてのじゃりン子チエ2期のように東日本では殆どネットされなかったものもあるが、これとてレアケースである。
バラエティ番組となると地方発の人気番組も少なくなく、ローカルヒーロー特撮番組もあったりするのだが。
もはや首都圏、特にTOKYO MXが映る地域のアニメの多さは数の暴力レベルである。

消極的だったり、やたら口うるさかったり

とにかくやる気がない。
そもそもロクな関心も示さない局もあれば、放送しても内容に対して口うるさく言って来たり、時には途中で放送中止すら平気でするケースまである。
中には番販では一切放送しないという方針を取っている所も多く(特に名古屋民放局や、KBC以外の福岡民放局が顕著)、その関係で消極的になっている。

地方はBS・CS放送やネット配信で十分、と製作側が判断

BS局での放送やネット配信が普遍化するにつれ、特に深夜アニメの地上波ネット局が大幅に削減される傾向が強まっている。
極端な例で言えばTBSとBS-TBS(とTBSチャンネル辺り)、或いはTOKYO MXとBS11(とAT-X辺り)のみ、というネットパターンもじわじわと。
MBSの竹田Pが「アニメが地上波からBSへシフトするのが、やがてトレンドとなる」と予言した事が多少は当たった格好か。
特に愛知県や北海道、福岡県の放送本数が減ったのもこれが大きく影響しているとも。*4
但しテレビ東京系アニメに関しては、同局が番販ビジネスが収益の一つである事と、BSテレ東の放送料金が高いなどの事情でなかなか進んでいない。
……と思ったら、今になってテレビ東京が何故かBS11の株主(1%程度ではあるが)に加わると言う動きが。

各放送手段の弱点

視聴しやすさ(特に一般層やBS環境が何らかの理由で構築出来ない層)と言う観点では地上波の方が有利だが、コスト面から深夜アニメとの相性が悪すぎるのが難点。
さりとてBS・CSは荒天時に電波状態が不安定になりやすく、安定性と言う意味では地上波に大きく劣るのが大きな欠点。
仮に全てのアニメがBSで放送されたとしても、依然としてその点で地域格差が生じるのである。
序にネット配信も回線状態に左右される所があり、特にモバイル通信だとそれが顕著になる事も多い。

隣県の遠距離受信かケーブルテレビの再配信でアニメをある程度補える地域もある。
特に山梨県や徳島県ではこのおかげで地元局のみ視聴と比べると桁違いの差が生じるほどである。

また地形要素も見逃せない重要なファクターである。近隣の県から発せられるアニメの電波も天然の要害、すなわち山々などによって阻まれる。本当の田舎はおこぼれすら許されないのだ。
具体的には
  • 青森・岩手・山形(電波)─県境(山々)…秋田
  • 岐阜・三重・長野(電波)─愛知(山々)
  • 愛媛・香川(電波)─県境(山々)…高知
  • 福岡・熊本(電波)─長崎(山々)
  • 熊本・鹿児島(電波)─県境(山々)…宮崎
  • 鹿児島(電波)─県境(長距離の海)…沖縄
などの例がある。
そういった地域は「電波過疎地」と呼ばれている。また、ワンセグ放送もこれにより映らなかったりする。
…というか小数のチャンネルでも観れればマシであって、場合によっては地上波自体が受信出来ない。

一応それらの地域ではCATVで4系列のアニメが補える可能性もあるが、基本的に4系列のうちその地域にない系列のみ再送信されるので、テレ東のアニメや地元の系列局では未放映のアニメはどうしようもない場合が多い。
当然アニメ以外の番組でも当てはまる事だが。

酷い例になると、後発局の中継局が無い地域も未だに残っていたりする。

法律の問題

実はこれも大きなウェイトを占めている。
ここで書くと長くなってしまうので詳細は避けるが、ケーブルテレビ局側が県外局を放送したくても、地元局が拒否権を発動したら為す術が無い。都道府県単位では和歌山県や熊本県が典型的な例である。
地アナ放送終了と共に、区域外でのケーブルテレビでの放送が打ち切られてしまった事例が続出した。一部は地デジ化後に発生した事例もある。

区域外放送が打ち切られた主な例を挙げると、
  • テレビ東京を除く在京キー局各局
    • 新潟県の一部、長野県の一部、静岡県東部*5、山梨県*6
  • テレビ東京
    • 新潟県の一部、長野県の一部、静岡市の大半
  • テレビ愛知
    • 長野県伊那地方の一部、岐阜県美濃地方の一部、三重県中勢地方の一部(詳しくは後述)
  • 関西テレビ
    • 福井県嶺南地方
  • 読売テレビ
    • 福井県嶺南地方、徳島県の大半*7
  • テレビ大阪
    • 滋賀県の一部

逆にTOKYO MXは静岡県伊豆半島東部や山梨県で区域外放送が開始されていたりする。独立局だからなのだろうか?

また、地デジでは放送エリアの厳格化の一環として送信所または中継局の電波の飛びが抑制された事例(テレビ愛知本局、在名局豊橋中継局など)もある。
豊橋局の抑制は静岡県西部地方の視聴者に多大な影響を与えた。


その他のアニメ関連のオタクにまつわる格差

アニラジ格差

これは今ではインターネットラジオ番組の増加に加え、Radikoプレミアムに加入して月額税別350円を支払えば、全国各地のラジオ局をどこでお聴取出来ると言う、一昔前には考えられなかったサービスも登場。
一昔前は高性能ラジオや高性能アンテナを駆使して、必死でお目当ての局の番組を聞こうとした者も多かったが、上のサービスを使えば、そんな手間はかける必要は無くなった。
テレビ局ほど柵が多くないラジオ業界だからこそ、でもある。
但し番組全体またはおまけパートの有料配信、ラジオCDに番組関連グッズなど各種版権商品の販売にイベント開催、などの有料サービスにより運営されている番組、または番組制作会社も多く、ここでもオタクの経済力の差が出てしまう。

オタク向け専門店出店格差

最大手であるアニメイトが全都道府県への出店を達成し、ネット通販も充実している(但し働く側は薄給激務)昨今だが、更にマニア向けの店となると依然として大都市圏が有利な傾向にある。
特にウィンドウショッピングの要素が多大なジャンルとなると一目瞭然。
しかし最近はとらのあなの撤退が相次ぎ、新潟や静岡、さらには福岡や神戸、仙台、札幌といった大都市でも撤退している。*8ゲーマーズも店舗撤退が相次いでいる。

劇場版アニメ格差

地域によっては映画館でさえ近くには無い事例も多く、更に全国上映と銘打ちながら実質「主要都市圏だけ上映」に留まっている作品も数多い。近年急増した中編アニメ映画などに目立つパターンである。
更に先着順来場者特典も最速上映館のみで、遅れ上映の地方の上映館だと何のフォローも無い場合もザラ。
そのせいで交通費などを考えるとネットオークションで落とした方が安上がり、と言う笑えない話も。
もっともこのような展開を行う作品の殆どが、メジャータイトルと比べると集客力の面で分が悪いのは事実ではあり、上映してガラガラなら赤字の垂れ流しに終わるリスクも大きい。
やはりここでも集客力にコストの壁が分厚すぎる。
そもそも観るには上映料金を支払う必要があるので、全国どこであろうと金が無い人間には一定の壁が存在する。

イベント格差

2000年代に入るとアニメ(および声優)関連のイベントが年々増加傾向に入り、かつては想像すら出来なかった東京ドーム公演が行われるに至ったほどである。
しかしアニメ作品関連イベントは殆ど東京近郊に集中しており、地方でも開催されるのは『たまゆら』『ユーフォニアム』『結城友奈は勇者である』など舞台地の縁絡みのケースくらい希少。

ほんの一部は総合展示イベントみたいな形で地方都市で開催されるケースもあるが、これも誘致する自治体や地元企業などの熱意と金が不可欠。
アニソン歌手声優関連のライブは地方でも開催されるケースもそこそこあるが、主要都市部以外では相当少なくなる。

もっともこうなるのも出演者の交通費やセットの輸送費などの金銭的負担に加え、移動時間の分だけ拘束時間が長くなる傾向も大きい。
東京から比較的近い東名阪以外の大都市である仙台や新潟などではイベントが行われる一方、東京から遠く離れている札幌や福岡といった大都市では開催されないのはこのため。

例えば福岡の場合、新幹線こそ通っているが、首都圏から約5時間超と非常に時間がかかる上に終電も早い。(博多発最終電車のぞみは18:59出発)
航空機を使えば手続き含めて約2時間で行けるが、運賃が新幹線の場合に比べて非常に高い。(新幹線の場合は普通車指定席で約2万4千円程度、飛行機の場合は約4万円程度。)

更に札幌の場合は未だ新幹線すら通っていない上に道路網も本州と繋がっていないので、出演者は航空機でのアクセス・セットの搬入はフェリーの利用が必然となるだけでなく、名古屋や福岡、仙台などに比べると集客力が非常に劣る。
このことから東京から遠く離れてる札幌や福岡で開催するよりも東京から比較的近く、人口も多い仙台や新潟、静岡で開催されるケースが多い。

中小零細な会社や知名度の低い声優などにとってはその負担は重くのしかかる。所謂地下アイドルが地方では皆無なのもその影響。
安易に「全国各地で巡業しろ!」と言うのは、運営だけでなく出演者をも下手をすると殺す結果を招きかねないのである。*9
一部はライブビューイングを開催するケースも見られるが、やはり生の会場の雰囲気を味わいたいファンにはこれでも物足りない。
所謂コミケも東京ビッグサイトがオリンピックの影響で使用出来なくなる事から地方での代替開催も検討されたが、会場規模やアクセス面に加え、参加者などの宿泊施設不足と言う問題が大きすぎて断念。

このようにイベント格差を埋めるにはアニメ放送以上に遥かにハードルが高いのが現実である。


各地の地上波アニメ放送、イベント事情等の傾向

北海道地方】

道北・道東地域ではテレビ北海道(TVh)が長らく映らなかったためテレ東のアニメが皆無であった。
地アナ終了以降、国の助成金制度を利用しての中継局整備が進んだ結果、ごく一部の地域を除いてようやく悲願の全道放送を果たし、帯広・釧路に北見・網走、稚内や根室、利尻・礼文島などでも視聴が可能になった。
まさに「ようやくわが町にセイコーマートがやって来た!」。
だが深夜アニメに関しては…角川書店原作アニメがある時期を境にテレビ北海道で突如ハブられたり、長らくノイタミナのレギュラーネット地域ですら無かった時点でお察し下さい。

何かと比べられる福岡県とはすっかり大差をつけられてしまったが、2020年頃から北海道テレビが深夜アニメの放送に注力し始め、「アニメな時間」と称する枠を月曜から木曜までの帯枠で設置するだけではなく北海道放送とテレビ北海道も少数ながら放送されており、北海道文化放送に至ってはノイタミナのレギュラーネット局に昇格した上に一時期は制作委員会の参加も積極的になっていたなど、現在は東名阪以外では最も充実している。

その一方で、アニメイベント、ポップアップショップ(特に深夜アニメ)に関しては上記のように道路を使った搬入や新幹線移動が不可能と言うこともあることを考慮しても極端とも言えるほど冷遇されており、東名阪・福岡どころか、仙台や新潟よりも開催頻度が低い。
酷いときには、全国展開を謳っているイベント(例えば声優のライブツアーやアニメ展覧会)やポップアップショップ(例えば札幌にも当然進出しているTSUTAYAやゲーマーズ、タワーレコード、パルコ*10で開催されるポップアップショップ等)においても190万人を超える全国有数の大都市である札幌市を有するくせに除外されているといったこともしょっちゅうある。
大抵はハブられたまま事後通販という慈悲も良心のかけらも無いお知らせが来るが、たまにサテライトなどと称してお情け程度に縮小されたイベントが開催される。もちろん東名阪ほどのクオリティは期待できず、ひどい時は開催しただけでもありがたいと思えと言わんばかりのクッソ適当な展示しかなく事実上のポップアップショップと化す場合もある。それやれるんならマルイ(後述)の出張販売とかにしてくれよ…。
体感的なイベント充実度で言えば、主要駅から通勤電車1~2本だけで都心へ直結する北関東3県、関西周辺の県(奈良県・和歌山県)、名古屋市周辺部(岐阜県・三重県・静岡県西部)、福岡市又は北九州市周辺部(佐賀県東部・同唐津市・熊本県北部・山口県下関地方)よりも格段に下であるといえる。

上記の差別じみた扱いの原因は、上述の地理面や集客力の低いことの他に上述のイベント格差の項でも説明しているように、他の大都市よりも飛び抜けて道外からのアクセス性が最悪なことである。
例えば、東京とのアクセス手段が実質飛行機しかなく道内最大の空港である新千歳空港と札幌市内中心部はかなり離れておりアクセスに時間がかかること、北海道特有の事情として冬は雪による欠航がたびたびあり欠航となった際の代替交通手段がほぼないリスクも一因に挙げられる。
さらには北海道と本州の間には陸路で繋がってないため夜行バスで一晩で格安で移動できる手段がなく、上述の様に物品やセットの輸送にはフェリーが必須である。*11

福岡市の場合は航空機以外にも、新幹線や夜行バスといった移動手段がある他、福岡空港は都心に圧倒的に近くアクセス性も高い。
仙台市も東京から近いという利点から東名阪福には及ばないにしてもライブ、イベントなどは比較的開催されやすい。
広島市はイベント充実度に関しては札幌以下であるが、山陽新幹線で京阪神圏や福岡圏への移動が容易であるため、相対的にであるが割高の航空機しか移動手段が無い札幌よりもアドバンテージがある。

もう一つの原因としてマルイ(丸井、OIOI)やスイーツパラダイス、ジーストア等、積極的にコラボしてくれる店舗やヲタショップ*12が道内、とりわけ札幌市内にほぼないことが挙げられる。札幌市、函館市には丸井今井という百貨店があるが全くの無関係*13
上記のマルイが出店していないのはかなり致命的であり、よりによってアニメの公式はマルイとコラボすることが多いため必然的に北海道・札幌のイベント事情が悲惨な状態になる原因の一つになっている。
東京基準で札幌より遠方の福岡のアニメイベント事情が比較的良好な一因として、間違いなく2016年にマルイ*14が進出した事が挙げられるほどマルイが果たす役割は大きい。*15 *16

また、北海道は多数の著名な漫画家を輩出しておりサブカルチャーへの貢献も計り知れないが、肝心の行政や地場企業、百貨店などはろくな宣伝もタイアップも一部の例外を除いて行っておらず鼻からやる気がなかったことも少なからずアニメイベント過疎地化に拍車をかけていると言える。*17
また、コミックマーケット入場券はファミリーマート限定発券となっているが、北海道での出店事情が中途半端になっている*18せいで旭川などの道北オホーツク地方など、発券するだけで遠征を強いられる道民も少なくない。*19*20

そのためイベント充実度は他の大都市圏に比べて壊滅的に低く、全国的に見ても下位レベルとしか思えない劣悪に等しい惨状である。
札幌市内でのアニメイベントを検索しても、地元舞台作品などを除けば腐女子を含めた女性向けイベント、ジャンプ系列*21しかほとんど存在せず深夜アニメファンにとっては地獄に等しい環境である。
ぶっちゃけ北海道でまともに開かれている深夜アニメイベントはほぼなく、下手をするとさっぽろ雪祭りが最大の深夜アニメイベントになりかねないレベルである。*22

上述の通り、深夜アニメの本数自体は地方の中では福岡県等を差し置いて愛知県に並ぶほど充実している方(2023年現在)だから、それらに乗じて深夜アニメ系イベントやポップアップショップは開催して欲しい、歪な状況を無くして欲しいと感じる道民のアニヲタ諸君は多いだろう。
しかし、現状では公式(あるいは自治体、企業)の良心に委ねるしかない状況に甘んじており、その肝心な公式側等のやる気や良心が無いに等しいので当分の間はイベント過疎地状態が続くと予想される。

しかしながら、2030年代を目処に北海道新幹線が札幌へ延伸開業し、対東北・東京へのアクセス手段が向上するのと同時に大規模な再開発*23が目下行われているなど、決して暗い話題ばかりではない。マルイを含め北海道未進出のアニメとのコラボに積極的な企業が進出する余地が多く残されている。*24
果たしてそれがキッカケで地獄に等しい環境から最低限福岡市クラスの環境へ改善されるのだろうか?
ただ、最大10年ほど待たなくてはいけないが。*25 *26

なお仮に再開発地区にマルイなどが進出したとしても、「2030年代時点で10〜20年代の作品がコンテンツとしての賞味期限が続いてくれているのか?」「コラボイベントがあったとしても札幌はまた除外されてしまうのか?」という懸念もあるが…。

【東北地方】

青森県は東北で唯一、テレビ東京系を見られる手段があるのが誇りである。
(ケーブルテレビで青森市や風間浦村、直接受信で下北半島や津軽半島北部。厳密には福島県いわき市南部の一部地域等でも視聴できるがそのエリアは狭い。)

東北で唯一フジテレビ系列が無い事が県民の長年の悩みの種だが、北海道文化放送や岩手めんこいテレビなど、他県のテレビ局を見られる世帯は結構多い。
青森県にフジテレビ系列ができなかった訳は、一説には青森テレビ開局の際に地元の有力政治家が産経新聞の報道姿勢を嫌ったこと*27や青森テレビの経営陣がフジテレビの方針に反発したこともあり、TBS系*28にしたという話があったとかなかったとか。
青森県の民放3局目のキー局はフジテレビも候補に挙がっていたが、フジテレビが「新局は借金の元になる」と拒否したため、1991年にテレビ朝日系の青森朝日放送が開局した。
もっとも、現在のフジテレビの惨状を見れば、この選択は間違っていなかったと思われる。

23万都市・八戸市周辺(岩手県からかなり距離のある十和田市や七戸町等を含む)では岩手めんこいテレビ(フジ系)が直接視聴可能な他、27万都市・青森市ではテレビ北海道(テレ東系)と北海道文化放送(フジ系)がケーブルテレビで視聴可能である。
青森市ではケーブルテレビ対応の集合住宅ならこの2局は契約しなくても無料で見られるため、青森市に転勤・移住する際には、物件紹介サイト等で「フジ系、テレ東系が無料で見られる」旨の記載がある物件を探す、或いは不動産会社にそのような物件があるか問い合わせることをお勧めする。
因みに、青森市は東北の県庁所在地で唯一、民放5局が全て見られる都市である。また、下北地方や津軽地方北部では北海道文化放送などの北海道の民放が直接受信できる世帯が多い。

但し、17万都市・弘前市などでは秋田や岩手、北海道からの電波が届かない上、ケーブルテレビもなく*29、他道県のテレビ局を視聴出来ない。
但し、アニメイトは弘前を含む三大都市(青森市、八戸市、弘前市)全てに出店しており、店舗数は福島県と並んで東北最多タイ、これはせめてもの救いである。

最近青森朝日放送がささやかながら深夜アニメを放送。しばらくしてから青森テレビや青森放送も放送し始めた。
特に青森放送では弘前市が舞台の「ふらいんぐうぃっち」の製作委員会の中の一社に名を連ねており、再放送の実施や多数宣伝を流すなど非常に力を入れていた。
また『ドメスティックな彼女』の作者が青森県出身のためか、アニメ版が青森テレビで放映された。原作も相当エロいのによく青森テレビの編成がゴーサイン出したな。
現在、青森県で放映されているフジ系のアニメは「サザエさん」のみである。メインスポンサーである東芝が撤退し存続が危ぶまれたが乗り切っている。但し、2019年10月からは真裏にドラえもんが来てしまい、図らずも2大国民的アニメが直接対決する形になってしまった。
青森テレビではONE PIECEのネットを2011年から実施。2017年3月までは土曜か日曜の早朝・午前中、または平日の夕方に放送されていたが、4月以降は深夜に追いやられてしまい、9月に打ち切られた。
青森放送ではちびまる子ちゃんをネットしていたが、2001年に打ち切られ、その後は単発番組枠*30に当てられた。


銀魂BLEACHはおろかワンピースすらやってなかった。
ちなみにフジテレビ系列局でワンピースが放送されてないのは秋田テレビ(AKT)が唯一であった。しかもフジテレビ系列局が無い青森・山口でも放送されているにもかかわらず。
ワンピース展とかやっておいてそりゃないぜ…

当然のごとく苦情が来たのだが、なんと「BSフジでもやってますので」と一蹴した。
2013年5月になってようやくワンピースのネットを再開し日曜朝6時半から放送しているが、その間のフォローはほとんどなし。
まあ、6年半もネットしていなきゃ無理もないか

妖怪ウォッチは2014年10月から秋田放送(ABS)で放送されているが、この放送時間が金曜午前10時55分からであり、祝日などでない限りどう考えても子供が見れない時間帯で放送されている。更にシンカリオンも深夜送り…。

また、民放3局の地域で唯一TBSの系列局がない。これはABSが隣県の青森放送や山形放送の後に開局した事で回線利用の絡みで、日本テレビ系列を選択せざるを得なくなった説が有力とされている。
非常に高いアンテナや高層ビルの屋上で辛うじてIBCやTUYが視聴できる可能性があるとはいえ、高層ビルはほとんどなく、高いアンテナも台風や冬の風で倒れるため常用できるレベルではなく、県外波の直接受信は困難。

ケーブルテレビではIBC岩手放送かテレビユー山形か青森テレビが放送されているものの、そもそも県内のケーブルテレビ局自体が少ない事から、必然的に対象地域も少ない。
さらにTBSは他系列への番販に消極的(MBSは逆に積極的なんだが)。その為TBS系列の番組はアニメに限らず視聴が難しい。
福井・徳島・佐賀にもTBS系列局が無いが、こちらは隣県から受信がしやすい・CATVが普及しているなどまだ良い方である。


平成新局のおかげで4局地域になった。岩手めんこいテレビの二戸中継局は青森県南部地方住民にとっても重要な存在。
岩手県の民放3局目はフジテレビ・産経新聞とテレビ朝日・朝日新聞が周波数争奪戦を繰り広げた。1991年にフジテレビ系の岩手めんこいテレビ、1996年にテレビ朝日系の岩手朝日テレビがそれぞれ開局して岩手県は4局地域になった。

アニメの放送は、時代によって波がある。
4局化した直後は各局ともにアニメの放送に熱を入れており、特にIBC岩手放送は朝5時台に大量に編成していた。
あの新世紀エヴァンゲリオンはテレビ東京での本放送終了後、同系列のない地方では一番早く放送され、他にもスレイヤーズ機動戦艦ナデシコ少女革命ウテナ魔術士オーフェンなどの夕方アニメはもちろん、中にはエルフを狩るモノたちやMAZE☆爆熱時空みたいなまだ黎明期だった深夜アニメについても放送していた。一方でガンダムZZ以降はまで殆ど放送されなかった。
しかし、90年代末頃に一気に減少。テレビ岩手はあのそれいけ!アンパンマンすら打ち切りにし、一時期は日本で唯一日テレ系のテレビ局があるのにアンパンマンが放送されていない県だったことすらあった。
しかし、前後してめんこいテレビが力を入れ始め、殆どの地方でアニメの放送が取りやめとなった平日夕方5時台にアニポケケロロ軍曹銀魂などを編成し、深夜アニメに関してもらき☆すたを数日遅れで放送するなど力を入れていたが、リーマンショックもあってか、らき☆すた終了後は徐々に減少し、ケロロと銀魂は打ち切り。更に追い打ちを掛けたのが東日本大震災で、アニポケだけが金曜夕方4時台に移動して存続している状態となっている。
一方で震災がきっかけなのか、2011年の10月よりテレビ岩手でのアンパンマンの放送が1999年以来12年ぶりに復活した。

ローカルヒーロー特撮に関しても、テレビ岩手は震災を機に開始した「鉄神ガンライザー」シリーズを定期的に制作放送しているが、地元出身者による出演陣が妙に豪華。声優も含まれたりする。
深夜アニメは一時期、他地域と同様にあまり放送されなかったが、2010年代よりIBCを中心に断続的に放送されるようになった。
なお、放送時間は1990年代同様、なぜか早朝や夕方に放送される事が多い。


以前はテレ朝系日曜8時枠特撮(メタルヒーローシリーズ→ロボコン→平成ライダーシリーズ)が金曜の夕方に放送されていた。
これはこの時間帯に「提言の広場」という政治経済トーク番組があった為で、当然キッズには大不評。*31
但し特撮を見終わった後にチャンネルを変えると、アニポケやミクロマン、ロックマンエグゼGetBackersといったアニメが見られたという点ではよかったのだが。

そのせいでスーパー戦隊→提言の広場→女の子向けアニメという謎の編成だった。*32
そして仮面ライダーディケイドの途中で同時ネットになり、ニチアサスーパーヒーロータイムにてスーパー戦隊シリーズと共に放送されるようになった。
ちなみに、提言の広場は土曜朝7:30に移動し現在も放送されている。最初からその枠に移動させれば良かったのに

昭和の頃は
  • 山形放送(YBC)・山形テレビ(YTS)の2局ともクロスネットだったせいで編成が滅茶苦茶だったり*33
  • 服部敬雄率いる山新グループがテレビユー山形(TUY)の経営の主導権を握ろうとしたり*34
  • タイトルに服部敬雄の姓が含まれていた為に『忍者ハットリくん』が打ち切りになったという噂が流れたり(実際は違うらしい)
…と、とにかく破茶滅茶。

YTSは元々NET系になる予定だったが、開局前に揉めたため服部敬雄の鶴の一声で心ならずもフジテレビ系列になった。*35
その後平成に入って服部が亡くなり、自由が利くようになったためか経営悪化したYTS*36がフジテレビ系列から突如テレビ朝日系列に鞍替え。YBCは日本テレビ系列の単独ネット局となった。
TUYしかフジの番組を放送しなかった*37ことから、県民から不満の声が噴出する事態に*38*39*40。尚、TUYでは『サザエさん』、『ドラゴンボールZ』、『キテレツ大百科』、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が放映された。
YTSネットチェンジから4年余り経過して、さくらんぼテレビ(SAY)が開局する事になった。*41

深夜アニメは大半の地方の事例に漏れずに…、だったが、山形テレビでブシロード製作アニメが若干数放送されるようになった。

(東北地方全体にいえるが)テレ東系列の局は無いが子供向け番組は遅れネットで放送中。
但し地元出身の山寺宏一が司会を長年勤めた「おはスタ」はBSジャパンで1ヶ月ネットされた後、音事協から抗議を受けていきなり打ち切られ、卒業までリアルタイムで見る術は全く無いままであった。
テレ東系列局新設の計画はあったが、バブル崩壊やリーマンショックなどの不況や東日本大震災の余波で無かったことにされた。もっともこの話自体、当時のテレビ東京社長のリップサービスだったとも言われるが。但しフジ系のローカル枠「アドベンチャーサンデー」は全網羅。
深夜アニメはノイタミナのほか、主に東北放送が断続的に放送。地元舞台か原作者が地元出身者のものなら比較的多く放送される。最近ではミヤギテレビでも放映されるようになった*42
khb東日本放送では平成中後期ぐらいまで平日16時台*43にテレ東系列のアニメなどを遅れネットで放送*44、中にはミッキーマウスクラブハウスを放送した事もあったが、2010年にトランスフォーマーアニメイテッドを月曜16時31分→月曜16時25分(10年10月からの1クールのみ)の時間帯でネットしたのを最後に消滅、現在では刑事ドラマやサスペンスドラマの再放送に完全占拠され、かつての16時台後半枠に至っては現在ではローカル情報番組が放送*45されている。同局の深夜アニメの放送実績としては艦これ*46などがある。
ミヤギテレビでも2009年辺りまでは春休み・夏休み・冬休みの期間のみながら、「名探偵コナン」や「犬夜叉」などの再放送を行っていた*47

かつて福島市と郡山市、県内の新聞社絡みの争いが絡み、日本国内で最も遅く県域のVHF波民放テレビ局1局目が開局(福島テレビ)するエピソードまである。4局化は昭和のうちに完了(現在の政令指定都市が所在しない県としては唯一*48)しているのだが。

山形県同様、国民的アニメやニチアサといった子供向けアニメは比較的多く放送されているものの、ご多分に漏れず深夜アニメは…。
一応最近になってノイタミナは遅れネット(後に同日ネット化)で放送したり、福島中央テレビではミヤギテレビ同様にバップ出身の社長の影響で日テレの深夜アニメを放送するようになったり、テレビユー福島が若干数放送するようにはなったが、あとはお察しください。

ウルトラマンの生みの親円谷英二の出身地にも拘らず、一時期ウルトラシリーズが冷遇されていた。
90年代ごろまでは平日の昼ごろや夏休みの朝に、よく再放送をしていたのだが(主に帰ってきたウルトラマンやウルトラマン80)、00年代に入るとめっきり減り、2006年のウルトラマンメビウスは最初の3ヶ月は放送してくれなかった(一応、夏休みに一挙放送し残りを定期放送する形になったが)。
その後テレ東に移ったウルトラマン列伝はとうとう放送されなくなってしまったが、翌年から早朝6時台に放送を行っており、ウルトラマンギンガ以降のシリーズは無事放送されている。

またフジテレビ系列の局があるのにもかかわらず日曜9時のフジテレビのアニメを放送してくれない。ちなみに現在同時間帯では『ポケットモンスター』シリーズを放送している。
いわき市南部では在京キー局の受信が可能な地域がある。

【関東地方】

在京キー局5つが全域で視聴できるが、独立局の有無、その編成により地域ごとの格差は存在する。
あと地方によくある「こんな時間に放送するなんて、子供に見せる気あるの?」問題。これが関東地方でもまさかの発生。
2016年4月期改変よりアンパンマンが金曜午前10時55分開始*49。保育園や幼稚園に行く子は見られません……。

アニメ以外だと、在京キー局から軽視・冷遇されている他地域発の人気番組は古くから「こんな時間問題」や「独立局回し」、果ては放送すらされない事もザラ(もっともこれは関西でも逆に在京キー局の番組がサンテレビなどで放送、などのケースも多数見られる)。
例えば阪急グループ提供・関西テレビ制作児童向けドラマ枠がフジテレビでは1980年代終わりから土曜・日曜の早朝5-6時台に放送。
中京テレビ発の『早見優のアメリカンキッズ』はもともと朝6時台の番組だったが、日本テレビでは自局のニュース・ワイド番組優先のため、早朝5時台に放送。子供に見せる気ないだろ…。
放送中で有名な番組となると、朝日放送制作『探偵!ナイトスクープ』、北海道テレビ制作『水曜どうでしょう』シリーズが挙げられる。
ニュース番組やバラエティ番組(討論系含む)など、地方局のものより内容スカスカ、と酷評される事も多く、故やしきたかじんがMCを務めた「そこまで言って委員会」は、出演陣の猛反対で関東へのネットは未だ行われていない。
アニメなどオタク環境目当てでやって来た地方民にとっては、それ以外の所で物足りなさなどを覚える者も少なくない(そもそも地価物価高いし…)。
なおキー局各局ごとにアニメ制作に関する温度差はあるが、このページの趣旨から逸脱する上に、いちいち説明すると長くなるので省略。

  • 東京都(およびTOKYO MXが視聴可能な周辺地域)
過去を遡るとTOKYO MXの地アナ時代は23区近辺では東京タワー向けUHFアンテナを新規に立てる必要があったが、
東京タワーから同じUHF帯で送信していたのは放送大学(2018年秋でBSに完全移行)しか無かった上に電波障害も多発、更に当時のMX自身の番組編成も決して魅力的とは言い難く、NHKや在京キー局どころか、周辺県の独立局にまで勝負を挑む以前の問題で躓く状態が長らく続き、この影響でMXでは新作アニメの放送が皆無な時代が暫く続いた。
このため、下記の首都圏トライアングル3局が全局視聴可能なエリアに住む事が、ある種のステータスとなっていたほどである。

そんな折、国策で始まった地デジ放送は一律UHF波送信となった事から都内でも東京タワー向けUHFアンテナの設置が徐々に進み、00年代後半から次第に同局での新作アニメ放送が増加し始める。
そして2012年10月に東京スカイツリー運用開始と合わせて送信所を移転した事で関東地方における、所謂UHFアニメの放送をほぼ独占するに至った。
更に編成面でも19時台・22時台の開拓やサンテレビ・KBS京都・BS11かBSフジとの同時ネットを徐々に推進するなど、従来の首都圏トライアングル3局主流時代とはこう言う所でも差を付けている。
スマホ専用アプリで(「大人の事情で」全番組とまでは行かないが)全国どこでも視聴なサービスを開始、一部のアニメも対象となっている。

地アナ時代は上記のTOKYO MXとは対象的に勢いのあった首都圏トライアングル3局(テレビ神奈川、テレビ埼玉、チバテレ)だが、
上記にある東京スカイツリー運用開始となった2012年秋クールを境に新作アニメの放送本数が激減、準新作および旧作放送中心にシフトした。
2017年冬クールにはKADOKAWA枠が撤退し、2017年夏クールにはチバテレが新規アニメ0本という事態が発生。
2018年冬クールにはテレ玉・チバテレが新規アニメ0本となり、テレ玉までもが力尽きてしまった…。たまに新作短編アニメを細々と放送する事はあるのだが。いずれも現在は旧作を重点的に放送する姿勢ではある。
基本的にこれらの県はほとんどのアニメを見られるイメージを持たれる事が多く、またかつては事実そうであったこともあるため、今や北関東3兄弟をも超える、アニオタ最大の罠と言えよう。

よって住むなら比較的都区内に近くてTOKYO MXが最低限は映るケーブルテレビ完備の物件を探すのをオススメする。

◎南関東3県の詳細な事情
  • 神奈川県
テレビ神奈川(tvk)は2000年代中盤頃には西のサンテレビ・東のtvkと言われる程アニメに力を入れていた放送局だった。
2004年秋に洋楽ファンの苦情を押し切る形で長寿の洋楽番組を潰してまでアニメ枠を設けたり、2007年夏には『School Days』最終回の地上波放送を土壇場で中止にし「nine boat」事件を発生させるなど、エピソードにも事欠かなかった。また不定期で『tvkアニメまつり』と言うイベントも開催していた。
土曜日深夜は24時から28時までアニメ関連番組を大量に配置し土曜深夜のアニメマラソンと称されていた時代もあり、中でも地元愛に道溢れたアニメ『天体戦士サンレッド』はニコニコ公式配信アニメの人気爆発のきっかけを作ったことで高い人気を博した。

声優番組にも力を入れており、通算15年以上続いた『アニメTV』や、よゐこ有野課長をMCに抜擢した『まんとら〜マンガ虎の穴〜』を放送。
番組に出演していた無名声優が後に出世した事例も多く『アニソン★カフェ ゆめが丘』からは西明日香・野水伊織・米澤円、『AG学園 あに☆ぶん』からは東山奈央、佳村はるかが出世を果たした。

2011年にはお昼の情報番組『ありがとっ』のMCに松風雅也・週1レギュラーに松本梨香が抜擢、看板番組だった『saku saku』に牧野由依が出演し、アニメ番組以外でもアニメ愛を見せつけた。

しかし、上述の通り新作アニメ枠激減後は以前のような勢いは見られなくなり、2015年にアニメまつりが終了。2016年夏には最後の悪あがきなのか1クール遅れ開始の『マクロスΔ』や放送が決まったアニメ2期の予習で『響け! ユーフォニアム』の1期の再放送、
まさかの『装甲騎兵ボトムズ』の再放送が開始するも、最近は『ふらいんぐうぃっち』や『ナナマルサンバツ』等の再放送が大半であり、2017年春に新規アニメが2本とますます縮小。2018年冬にはとうとう『バジリスク 〜桜花忍法帖〜』の1本のみとなった。

地元舞台アニメでも、近年は『ブレイブウィッチーズ』や『Just Because』などの放送はあったものの、横須賀市舞台の『ハイスクール・フリート』、藤沢市舞台の『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』はハブられてしまった。*50
また近年では珍しくTOKYO MXでの放送が無かった『南鎌倉高校女子自転車部』を放送した。

2014年には『ありがとっ』で不定期出演レポーターを務めていた杜野まこが全く畑違いのデレマス声優に抜擢されるサプライズがあったものの、全体的に声優関連番組も激減。
現在は森川智之出演の『森川さんのはっぴ~ぼ~らっき~』のみとなっている。

進学などで関東に進出したアニヲタを待ち受けるトラップエリアとちぎテレビと群馬テレビは一定数は放送しているが、やはりMXの本数には遠く及ばない。
但し(現時点で最後に開局した日本の地上波テレビ局である)とちぎテレビは特異なまでに力を入れたアニメ専用サイトを設けており、局主催によるアニメイベントも定期的に開催しているほか、群馬テレビも最近になって短編とは言え、地元舞台アニメを輩出している。

◎北関東3県の詳細な事情
  • 茨城県
何と言っても独立局がそもそも存在しない、と言うか日本で唯一未だに県域民放テレビ局が無い県
開局構想自体はあったが色々あって頓挫したまま、それが今なお尾を引いている。
ついでに言うなら県域民放FM局も無い。あるのはIBS茨城放送ラジオだけ、それも出力弱すぎて県内もまともにカバー出来ていない始末(ようやくワイドFMの整備は進んではいる)。そう言う事情もあってNHK水戸放送局が北関東でいち早く地デジ開始後に総合テレビのローカル放送を開始したのだが…。
故に地元の情報を得るのにさえ苦労する。東日本大震災で大きな被害を受けたにもかかわらず、県内の詳細な情報が余り報じられなかった事が問題視されたほどである。

アニメファン的にも県外独立局での深夜アニメ展開が本格化してから、先に挙げた弱点が一気に露呈してしまい、ある意味「孤島」と化した。『ガールズ&パンツァー』が地元大洗町で大フィーバーとなったにもかかわらず、地上波で視聴出来るには本放送の3年後にテレビ東京が遅れネットするのを待つしか無かった。

なお、県南地区は東京スカイツリーが見えるほど意外に東京都に近く、加えて筑西地区の古河市などではTOKYO MXが直接受信できるほか、つくば市や土浦市、結城市などではケーブルテレビで県外独立局が視聴可能である。

【甲信越地方】

首都圏に隣接するにもかかわらず、人口が80万人余りと少ない事から地上波が山梨放送とテレビ山梨の2局しか無く、アニメに限らずテレビ事情自体が厳しい。

しかしそんな事情から県内のケーブルテレビ普及率は全国屈指であり、大半の地域では加入すればテレビ朝日・フジテレビ・テレビ東京に加え、何とTOKYO MXなども視聴可能である。

アンパンマンが朝5:30放送等、子供向けアニメも早朝or真っ昼間に放送と何がしたいか不明。いくらなんでもその時間は鬼畜だろ…。
さらにワンピースは一時期放送されてなかった。…「アドベンチャーサンデー」は全網羅してたけど。
深夜アニメは全体的にご多分に漏れず…、ではあるが、長野放送でノイタミナ枠が正式なレギュラーネット局には未だなっていないが、フジテレビと同日ネットになると言うちょっと意味不明な放送形態。
地アナ時代は関東や中京の電波を遠距離受信する世帯も目立ったが、基本的に電波に不利な地形な上、地デジでは相当厳しくなった。
テレビ東京はケーブルテレビで視聴出来る地域は多いものの、それとて期限付きとなっている為、予断を許さない。それでも映らない地域は(以下略)。

資金的に厳しいらしく、深夜アニメの放送事情は特にお寒い限り。
ノイタミナレギュラーネット地域に入っているのが少ない救いだが、
  • Gガンダムを真夜中に放送」
  • らき☆すた・けいおん!(二期)を最速レベルで放送」
  • 「今更けいおん!(一期)を放送」
するなど奇行が目立つ。「県民一人当たりの漫画家人口は日本一」「漫画で町興し」「アニメ、漫画の街・新潟」などと標榜しているのとは対照的に、深夜アニメの地上波ネット率はことごとく反比例している状況である。しかし近年になって多少ながら深夜アニメが放送されるようにはなっている。

地アナ終了から3年後、上越市や湯沢町など県境地域の一部で行われていた、テレビ東京のケーブルテレビでの放送が打ち切られた。

【北陸地方】

民放3局地域で。テレ朝系はお隣の北陸朝日放送・新潟テレビ21頼み。
テレ東のアニメはアニポケ・ナルト、あとはドラえもん・スーパー戦隊と高知県と全く同じ。ノイタミナも放送実績一切なし。
仮面ライダーシリーズは昭和時代は日本テレビ系列の北日本放送がネットしていたが、平成ライダー以降はTBS系列のチューリップテレビ*51での「龍騎」だけしか放送実績がない。
その前枠のメタルヒーローシリーズに至っては北日本放送がギャバンを放映したあと長らく途絶えてしまい、再開したのがチューリップテレビのカブタックからという有様である。
ワンピースは一時期打ち切り。同じく作者が富山出身にもかかわらずゆるゆりも二期まで一切放送されなかった。
P.A.WORKSがあるおかげでそこの製作のアニメは放送される確率が高かったが、近年は未ネットが目立つ。

余談だが、北日本放送は東名阪以外の地方局の中では当時のテレビの最新技術を導入するのがどこよりも早い放送局だったりする*52

北陸3県唯一の4局地帯ではあるが、県内人口が120万人ほどでCMのダンピング合戦も起こる始末。
ご多分に漏れず深夜アニメは…(ノイタミナもやっていない)。北陸放送はやったりやらなかったりと安定しない。
しかし、北陸朝日放送が深夜アニメに注力した模様。ブシロードの社長出身地の縁からか?

民放の日テレ・テレ朝系の福井放送とフジ系の福井テレビの2局しかない。
テレ東のアニメはそれなりにやってくれているが、深夜アニメとテレ朝のアニメは壊滅的*53
TBSの番組は3局地域の秋田県ですらほとんど放送されない時点でお察しください。
ただ、福井県が製作協力した『メガネブ!』は再放送までして放送しているのと、嶺南では近畿広域4局とKBS京都かBBCびわ湖放送が、嶺北では石川4局が直接受信しやすいのが救いか。

【東海地方】

割と大都市圏に近く、人口もそこそこ多いが(人口は約358万人で福岡県に次いで全国10位の規模である。これは宮城や広島、果ては岡山・香川の2県合計よりも多い。また静岡・浜松大都市圏は関東圏、近畿圏、中京圏、福北圏に次いで5位の規模で札幌圏よりも多い。)、テレビ東京系列局や独立局が開局しておらず、環境の割に不遇をかこっている。
テレ東系列局新設の計画はあったが、リーマンショックの余波で無かったことにされた。もう少し人口が(大体400万人ほど)多ければ、バブル期辺りに可能性はあったかとは思われるが…。

かの『またキテレツか!』のネタ画は有名。ネタになってることの大体の犯人は某フジ系。
但しワンピースは同時ネット
最近になって静岡放送が地元舞台深夜アニメを中心に力を入れてはいるのが救いといえば救いだが、2019年10月期より火曜深夜アニメ枠に「アニメ6区」の愛称が付けられた。2023年4月には「スーパーアニメ6区」と改題して放送枠を月曜から木曜と土曜日まで拡大した。
他にも00年代は土6や平成仮面ライダーが遅れネットだったことを考えると、多少は改善している。
スポーツ王国でオタクに厳しい県民性は相変わらずだが
SBSが積極的ではあるがテレビ静岡もノイタミナのレギュラーネット局となっており独立系やテレ東系作品も不定期で放送されることからフジ系では比較的アニメ放送に積極的と言える。しかし静岡朝日テレビ*54と静岡第一テレビは積極的とは言えず全国枠のみの放送に留まっている。

アニメショップはアニメイトが5店舗(これは三大都市圏以外の都道府県では最多)もある上に静岡市内にはメロンブックスがある。また、沼津市内にもゲーマーズがラブライブ!サンシャイン!!のコラボ店舗として出店しているなどかなり充実している。

地理的にみると静岡は中京広域放送圏と関東広域放送圏の間にあり、西と東で文化が分かれているため、県域放送体制であるのはやむを得ないとも言えるが。

ケーブルテレビに加入した場合は、伊豆半島東部ではテレビ東京にTOKYO MXにテレビ神奈川も、富士市東部および静岡市清水区東部まではテレビ東京とテレビ神奈川が、
浜松市中心部ではテレビ愛知が(但しいずれも期限付きなのでいつ打ち切られるか予断を許さない)、
浜松市西部や湖西市では直接受信で在名局が視聴可能。どうあがいてもテレビ東京系は見られない静岡市の大半…。同じ県内でもこの差である。

テレビ東京系列のテレビ愛知が(所謂)UHFアニメの放送にも力を入れており、テレビ東京系アニメも含めると一時は「日本一アニメの放送本数が多い地上波テレビ局」とまで呼ばれていた程である。
しかし2010年代半ばに入り製作側に「BSやネットで見てね」と判断されたのか、全体的に深夜アニメの本数が激減傾向に入ってしまう。関西とは違って広域4局が全体的に本数が少ないのが手痛い。
特にかつてはこの中で精力的だったCBCテレビの本数は2010年代後半からじわじわと減った結果、2018年冬季以降は何と0~1本と言う惨状に。
お隣の静岡放送が番販で「キリングバイツ」をネットした事で1本枠をキープした事から、尚更この結果が際立つ事態に。
その一方でかつてサンライズと組んで長年全国ネット枠を続けて来たメ~テレが、2018年冬季にABCアニメーションほかと組んで久しぶりに深夜アニメ製作に復帰した事が数少ない明るい話題か。
ただ、CBCも2020年代初頭に入ってから少数ながらも放送されてきており、テレビ愛知も独立局向け作品の制作委員会参加も積極的になっている。ただ東海テレビは一時期深夜アニメの放送に積極的だった時期があったが現在はノイタミナと+Ultra以外は一切放送されていない。その一方で本社隣接地にあるテレピアホールをアニメイベント専用化させるなどイベント面では積極的と言える。


それでも関東関西以外の他地域に比べれば、大いに恵まれているレベルではあるのだが…。
ここに来てアニオタにとって隠れトラップ地帯と化している現状が気掛かりである。

テレビ愛知が映るか映らないかで天地の差である。
岐阜放送が正式なテレビ東京系列では無い上に(所謂)UHFアニメを余り放送しない為である。
アニポケ等は放送しているものの、『おはスタ』や深夜アニメを放送していない上に、『新世紀エヴァンゲリオン』は本放送から1年遅れでの放送であった。
下の三重テレビと同じくテレビ愛知で放送しない角川原作深夜アニメをたまに放送する事はあるが。

岐阜県とほぼ同じ事情。やはり三重テレビが(以下同文)。岐阜県よりかはテレビ愛知が映る地域は広いが。
但し伊賀地方や東紀州地方では在阪広域4局が視聴出来る地域があり、ここでは多少はマシにはなる。
特に伊賀地方は「もはや近畿地方の一部」と言われるほど津・名古屋方面よりも奈良・大阪方面への流動が圧倒的に多い事から、
「何故ここが三重県扱い?」と不思議がられるほどである(今の伊賀市長は元関西テレビアナウンサーである)。

地元ケーブルテレビ業者である松阪ケーブルテレビが2014年9月30日をもってテレビ愛知の放送を「一部地域で」打ち切る事を発表。
これがアニメファンを中心に大騒動になり、当時の月刊アニメディアの読者投稿コーナーでも大激論が繰り広げられた事があった。
松阪ケーブルテレビ側も関係各所とギリギリまで話し合いを続けたが同意が得られなかった…。
これと同じ事態が伊勢市以南のケーブルテレビ局でも発生している。どうやらテレビ愛知が映る南端は旧松阪市域のようだ。

【近畿地方】

近畿といえば、関東に次ぐ日本第二の都市圏だから、大丈夫…とはいえない。
地上波で東京に近いレベルの本数のアニメを視聴出来るのは、テレビ大阪とサンテレビが確実に視聴出来る地域(+αでKBS京都が視聴可能な地域)に限られる。
テレビ東京系のテレビ大阪は大阪府内のみの放送免許しか与えられておらず、その影響で近畿地方全域で放送が出来ない。
一方、サンテレビでは兵庫県だけではなく大阪府も事実上カバーしていることからかTOKYO MXで放送されている多くのアニメに加え、在京キー局製作深夜アニメが在阪局でネットされない場合、その受け皿となる場合が多いのである。
この辺がKBS京都との大きな違いでもある。

2010年代後半に入ると上記の中京地区ほどではないものの、地上波では関東ローカルと言うものもじわじわと増えており、BS受信環境を揃えないとやや厳しい状況になりつつある。

更に関西の大いなる特殊な事情として、サンテレビは開局時から阪神タイガース戦中継に力を入れており(阪神電鉄が同局の大株主と言う訳でも無く「勝手連」である。一部カードはKBS京都もネット)、試合開始から終了まで完全中継するという徹底ぶりである
このためプロ野球シーズン中は中継延長のしわ寄せから来る、後続番組の放送開始時刻の大幅繰り下げが日常茶飯事と化し、酷い例だと翌日の放送開始寸前にまでずれ込む事も。近年では阪神日本一特番で久しぶりに早朝放送のアニメが出現していた。

しかし阪神戦中継がサンテレビにとっては開局時からの屋台骨であるからこそ、もし中継が無くなる事態になればサンテレビの存続すら危ぶまれるようになり、下手をすると近畿地方のアニメ事情が一気に悪化する危険性も高いので、野球に興味が無い近畿のアニオタの皆さんもまあ我慢しましょう。
これでも地デジでEPGが付帯するようになってから、キチンと放送時間変更にも対応して、録画してくれるようになった事が大きな救いではある。

なお関東独立局でも野球中継(TOKYO MXでは「何故か」ホークス戦、tvkではベイスターズ戦、テレ玉ではライオンズ戦、チバテレではマリーンズ戦)は行われているが、最大延長が30分或いは延長分をサブチャンネルに振り替えたりするので、関西民ほどの苦労はしない。

また、夏の甲子園シーズンは朝日放送テレビが中継する影響で関西地区のみニチアサ枠が平日午前帯に振替放送されるのは毎年の風物詩?である。

ついでに言うならば在阪局と在京キー局との間における「溝」は大きく、毎日放送とTBSの仲の悪さは芸能界でも知られるほど*55。それは日本テレビの親会社である読売新聞肝入りで設立された読売テレビも例外ではない。
かの局における自社製作アニメと日テレ製作ローカルセールスアニメの扱いの格差は相当なものであり、後者に至っては1990年代前半に人気を集めた「サイバーフォーミュラ」などを平日の午前帯に放送と言う暴挙をやらかした事で、地元アニメファンの大ブーイングを受けていた。
現在の月曜深夜のMANPA枠での番組別EPGを頑なに拒むなど視聴者無視の構成もまた、如何に同局が全国ネットアニメ優遇、ローカルセールスアニメ冷遇と言う差別を未だ続けている証でもある。

また最初毎日放送(TBS系)で放送されていた『進撃の巨人』は、3期でNHKに移籍し全国ネットアニメになるも、今度は逆にNHK大阪がローカル枠を優先したため近畿のみ30分遅れての配信となっていた。

但し他地域には無い特徴として、広域4局各局が深夜アニメに多かれ少なかれ力を入れている事にある。
中でも老舗の毎日放送は合計10本と下手なキー局を凌ぐ放送本数を誇り、更に自社番組の系列外への番組販売は度々、TBS系列「以外の」系列番組ネットもたまにするなど、TBSとは真逆の事を平気でする。
更に2010年代に入ると長年深夜アニメに消極的であった朝日放送に加え、長年テレビアニメ自体関わる事に消極的だった関西テレビまでもが挙って深夜アニメ事業への参入を開始した。
これによりテレビ東京系が映らないハンデを背負った地域が多少は救われている一面もある。ある意味においてはTOKYO MXが映らない関東地方よりアドバンテージがある一面とも言えようか。

更に徳島県では、地アナ時代から在阪局を海伝いに遠距離受信していた世帯が多かった事から、読売テレビを除く在阪局+サンテレビ+テレビ和歌山がケーブルテレビでの放送が認められた。下手な関西地区(対岸の和歌山県涙目…)より視聴可能なテレビアニメが多いと言う、隠れ天国に近い状況である。
但し一部局(テレビ大阪やサンテレビ)が映らない地域があったり、三好市地域では岡高局+サンテレビ視聴になる。
また県都徳島市ではマチアソビなるイベントが開催されている。

但し近年は漏れが結構増えており、フレームアームズ・ガール(アニメ)食戟のソーマシリーズやZ/X -Zillions of enemy X-シリーズの三期以降など、大きなタイトルでも漏れてきていることは無視できない。
更に遅れならまだしも深夜アニメを再放送することで枠を使うという無意味なことをやっている。
間合い運用で501部隊発進させたり2期やるからと1期を2クール丸々再放送するなど暴挙も目立つ。
どの局もやっている上に、MANPA枠に至っては夕アニメを深夜再放送してくる上に深夜アニメの間に割り込ませてくる上に前述のように番組別EPGがないので録画カットもできない。勘弁してくれ…

サンテレビとKBS京都でアニメ天国なのは重複している北側だけ
大阪市に入ると北部か東部の一部か高層マンションにでも入居しない限りKBS京都が入ってこなくなる。
みんな大好きなサンテレビも高い建物が増えるに伴って電波の受信が難しくなり、大阪市内でありながらブースターなしでは苦しく、ケーブルテレビ推奨なところもあり、府内全域だと山間部にまで分け入ってくると受信不可能、特に富田林や長野などの南河内地方での直接受信はまず無理と言っていい。
一方南側でも沿岸部なら入ってくる上にテレビ和歌山が入ることもある。テレビ和歌山自体はダメダメなので基本的には使えないが、リリカルなのはStriker's難民がアンテナの向きを変えて無理矢理視聴したとか。

サンテレビの正式なエリアのため一見すると恵まれてるように思えるが…テレ東のアニメが皆無な県でアニポケすら無い。テレ東の番組もほぼ皆無。
テレビ大阪と放送エリアが被りすぎてしまった事から、テレビ大阪開局以降、サンテレビではテレビ東京系列番組の購入すら「原則として」拒否され続けている*56
最近はポケモンのバラエティ番組や映画のみなら放送しているが…
現状ではテレビ大阪かテレビせとうちを視聴するしかない。
しかし神戸市西部以西ではテレビ大阪が受信困難だが、代わりにテレビせとうちが映る地域も多いものの深夜アニメが壊滅的に少なく、豊岡市など但馬地方と言った北部ではケーブルテレビでも放送されていない…。

こちらもテレ東の番組が非常に少ない
京都市などの山城地方ではテレビ大阪が見られる地域があるものの、亀岡市、福知山市、舞鶴市などの丹波丹後地方はやはり悲惨である。
但しKBS京都はサンテレビほどテレビ大阪と放送エリアが被らないせいか、アニポケや妖怪ウォッチなど、若干数ではあるがテレビ東京系番組がネットされている。
一時は新作深夜アニメ放送本数がサンテレビに大差を付けられる状況だったが、ここに来てその差は縮小しており、時折サンテレビでは未放送の番組が回って来るケースも見られる。
但し在阪局が放送しない深夜アニメが回って来る事は、相変わらず皆無に近い。

テレビ大阪やサンテレビが直接受信困難な地域が多く(北部ならKBS京都が映る地域はある)、
さらに地元独立局の奈良テレビでは深夜アニメを余り放送しない為(たまに関西未放送の深夜アニメをネットする事はある)、京阪神エリアよりもさらにアニメ視聴事情が厳しくなる。
しかし近鉄ケーブルネットワークにより、サンテレビとKBS京都にテレビ大阪が見られる地域も多いので、和歌山と滋賀よりかなり恵まれている(と言うかKCNエリアでは京阪神並みの環境になる)。

サンテレビどころかテレビ大阪も物理的なレベルで視聴不能であり、地元の独立放送局のびわ湖放送では深夜アニメは余り放送しない。
テレビ大阪に至っては地アナ放送終了と同時に大津市などでのケーブルテレビでの放送が打ち切られてしまった。
但し隣のKBS京都は直接受信やケーブルテレビで見られる地域が多いので、和歌山よりはマシといったところか。

近畿地方で唯一人口が100万人割っている、本来の意味でも文字通りの過疎地。KBS京都・サンテレビ・テレビ大阪はいずれも県内では視聴する手段が皆無である。
これは地元独立局のテレビ和歌山がケーブルテレビでの県外局の放送を拒否している事が大きな理由。
で、当のテレビ和歌山では深夜アニメどころかテレビ東京系アニメですら…。たまにテレビ大阪でやらない深夜アニメが回る事はあるが。海向こうの本来は四国地方である徳島県とは差が凄まじい。

【中国地方】

瀬戸内海を挟んで両県の電波が容易に対岸に飛んでいた事情から、1980年代に民放の放送地域が統合され、更にその頃に岡山側で3番目のテレビ局開局の機運が高まっていた事から、5大都市圏以外では唯一のテレビ東京系列であるテレビせとうちが開局するに至った。
しかし深夜アニメは壊滅的なまでに少ない。何故なら両県の人口を合わせても静岡県の人口に及ばないからである。
政令指定都市・岡山市を抱えているにもかかわらずノイタミナすらレギュラーネットされていない時点で。
サンテレビがケーブルテレビで見られる地域はまだマシではあるが。
そのケーブルテレビに加入しないと全5局(特にテレビせとうち)が視聴出来ない地域も未だ残っているので要注意である。
北海道や福岡県にも言える事ではあるが、「全日帯アニメは十分、深夜アニメが全然ダメ」と言う傾向が最も極端に現れている地域である。

民放はテレ朝系とテレ東系がない3局だが、一応子供向け番組はおおかたカバーされている。
「アドベンチャーサンデー」は前半のみ同時ネットで、「ゲゲゲの鬼太郎(第6シリーズ)」放送*57以前はこの枠でONE PIECEを放送していた。なお現在ワンピは木曜14:45放送……仕事や学校行ってたら見れません。
それ以外はお察しください。

但しケーブルテレビに加入すればテレビ朝日系列(朝日放送か瀬戸内海放送か広島ホームテレビか山口朝日放送)、一部地域を除いてテレビせとうちやサンテレビが視聴可能な地域が多い。テレビせとうちやサンテレビが映る地域では「広島市より恵まれている」と言う奇妙な現象が起こっている。

またアニメではないが、BSS山陰放送は音楽の日朝までライブを途中で打ち切って停波という暴挙を行ってる。

しかし2019年10月よりBSSが森谷佳奈BSSアナウンサーによる「森谷佳奈のアニ物語」なる枠を設けた模様。

民放4局なのもあって中国地方の中では恵まれており、全国的にメジャーなものは多少流れたりはするのだが、
全体的に見れば00年台くらいからアニメ枠が一気に減少し、子供が見られる時間から追いやられる、深夜アニメも全国枠以外で確実に放送されるのがノイタミナのみでそれ以外は固定枠がないことからやったりやらなかったりと安定しないことから人口規模などから何かと比較される宮城県以上に少ない有様。七大都市圏では最もひどいレベルである。

場所による地形の違いも激しく、山間部も多いので電波過疎地域も見られる。

当然テレ東系列の局は無いが、子供向け番組は1年~数カ月遅れで放送中。系列局新設の計画はあったが、バブル崩壊やリーマンショックなどの不況や、東日本大震災の余波で無かったことにされた。
隣の岡山・香川みたいに愛媛(松山市)との距離がもっと近ければ…。

1983~84年ごろにRCC中国放送がバイファム事件と極一部で称される事案を引き起こし、それと関係するかは不明だがRCCではその後夕方の再放送帯が消えた。
最近、1年放送される『メタルファイト ベイブレード爆』を途中の話を丸々カットして半年で放送終了という妙な事をした。次シーズンの『メタルファイト ベイブレード 4D』もカットが多い。

2018年冬季は、RCCがあの怪作『ポプテピピック』をネット(地上波では他にはTOKYO MXととちぎテレビのみ)。
前クールに同じキングレコード製作『昭和元禄落語心中』を遅れネットした縁だろうか?

アニメショップにおいてもアニメイトこそ県内に3店舗存在するがゲーマーズは七大都市圏では唯一存在しない。メロンブックスこそは存在するが。

竹原市を舞台にした『たまゆら』は地元局で放送されたのはもちろんの事、イベントも地元で度々開かれている。製作側と地元の熱意もあってのケースである。

フジ系とテレ東系が無い。テレビ山口はかつて土6枠すらネットしていない時期があった。『ウルトラマンコスモス』2年目は当時1週遅れだったを差し置いて同時ネットしたけど
但し岩国市近郊では広島局が、周南市周辺以西ではテレビ西日本・TVQ九州放送がケーブルテレビで視聴可能である。後者は中国地方で唯一ワンピが同時ネットで見られる。*58
中国5県で唯一6期鬼太郎が未放映だが、上記の理由によりあんまり気にならなかったりする。'21年秋~'22年冬にはなぜか鬼滅の刃をドアサで放映している等、近年は他4県との格差も埋まりつつある……と思いきやSPY×FAMILYでまたハブられた。*59

【四国地方】

四国地方で唯一ノイタミナ枠をレギュラーネットしたり、南海放送がたまに何かやったりと、4局以下地域ではまだ恵まれている方ではあるが…。

『まんが甲子園』を開くほどの(自称)漫画王国*60なのにアニメに必要なテレ朝系、テレ東系が無い上に、深夜アニメはおろかテレ朝・テレ東のアニメすらほぼ皆無な県。1997年まではフジ系すらなかった。
また、県境が高知県を円弧で囲むようになっている上に険しい四国山地であるため、殆どの地域で県外波の直接受信は絶望的
ごく僅かにテレ朝系・テレ東系・独立局(ABC・WTV・KSB・TSC・eat・UMK)のある県外波が入る地域があるが、そこは県境付近か東西の端っこである。

テレ東のアニメはBSである程度フォローできるのでまだいいが、テレ朝のアニメは遅れネットでRKCの金曜朝10:30にドラえもん、KUTVの日曜早朝にスーパー戦隊をやっているだけである。
KSSに至ってはテレ朝の番組自体一切ネットしていない。(テレ東の番組なら火曜日の夕方に妖怪ウォッチを放送していたが、シャドウサイド終了と同時に放送が打ち切られた。)

仮面ライダーは響鬼からリバイスまで放送せず。「四国はこの 仮面ライダーBLACK RXが守る!!」とは何だったのか。一応、2023年1月からギーツが放送開始されたものの本放送から4ヶ月遅れと、遅れネット局では一番遅いのが辛い現状である。
また、漫画版の作者キュアピーチの中の人が地元出身なのにプリキュアも未放送。貴重な中四国局製作全国ネット番組のしまじろうも中四国で唯一打ち切り
エヴァンゲリオンも全国で唯一地上波未放送
アンパンマンは放送されているものの水曜10時半から。
それでもテレ朝・テレ東のアニメが以上の有様なので放送されるだけまだマシなのが悲しい…

これほどまでに悲惨な理由は、人口が一番少ない放送エリア*61であるため、真っ先に足切りを喰らう地域であり、スポンサーが殆ど付かないためである。
このため、90年代後半から次々とアニメが打ち切られ、現在ではごらんの有様となった。
その惨状たるや地元のテレビ局が

「アニメを放送するのは苦しい(RKC)」
「ネットしたくてもネットさせてくれない(KUTV)」

と嘆く程。過疎地の経済力の低さがそのまま反映されてしまっている現実が痛ましいくらいに。

そのため冗談抜きで難視聴対象地域で見られた局(日テレ・TBS・フジ)の方が見られるアニメが多い。
この3局はゴールデン帯から完全撤退し、深夜アニメに力を入れているためである。

辛うじて、2003年の『ヤミと帽子と本の旅人』、2006年の『おくさまは女子高生』、2013年の『HUNTER×HUNTER』が放送されたのと、
アドベンチャーサンデー」の9時台前半とワンピース*62
2016年のカミワザ・ワンダ逆転裁判同時ネットなのが唯一の救いか……
なお、NARUTO疾風伝は高知ではれっきとした深夜アニメであった。

これまでテレ朝系(1997年まではフジ系も)の区域外再送信を認められなかったが、2011年になってようやくテレ朝系のみがCATVで再送信されるようになったが、香美市・安芸市・室戸市など東部を中心にCATVがない、あってもテレ朝系が再送信されていない地域が多い。そのため、高知県のCATV加入率は4分の1以下である。
そのためこれらの地域では地上波のテレ朝系のみで放送されているスポーツ中継は、NHKでも放送されている高校野球とNHKBSでも放送されているW杯予選を除いて見れない。

ただ電波過疎地としては珍しくパススルーで高知局+テレ朝系の地上波のみの再送信サービスが行われているのが救いか(以前は一部地域では、テレビせとうちとサンテレビが視聴出来た代わりにテレ朝系が視聴出来なかった)。
他の地域はその地域に系列のない局を見るためだけに衛星放送との契約が必須な所が多く、最悪STB必須のトランスモジュレーション方式で区域外再送信されている所やそもそも区域外再送信を行っていない所もある。
ウェークアップぷらす!朝だ!生です旅に差し替えてるため見ることはできないが。

【九州地方】

三大都市圏ほどではないが、それでも日本有数の大都市圏であり5局地域とかなり恵まれてる方と思われるのだが、実は…。

福岡における特徴は、後述する2019年のテレQから角川メディアハウスからの放送が打ち切られて以降は放送したりしなかったりと一定しないことが挙げられる。
放送するときは民放5局で1クールあたり10本に迫る本数を放送する一方、放送しないときは全国ネット作品とノイタミナと+Ultraと独立局アニメ1本だけというクールもある(特にテレQとRKBに顕著)。
これは主要大都市圏で珍しく深夜アニメの独自での固定枠がないことが要因に挙げられる。
各局ごとに見ていくとかつて九州最多の本数を放送していたテレQは土曜朝のサイゲ枠以外は全局同時ネット作品以外は放送したりしなかったりと安定しない。RKBも全国枠以外では放送したりしなかったりと安定しない。FBSはもっぱら全国ネット以外は不定期にアニプレックス系作品を放送する程度に留まっておりTNCはノイタミナと+ultra以外はほぼ放送していない。KBCは長らく消極的だったが不定期で自社制作のショートアニメを放送していた上2020年春に球詠を放送して以降は積極的に放送していた時期があったが2022年秋以降は全国枠以外では一切放送していない。そもそもKBCが深夜アニメの放送に消極的な理由は労働組合の力が強く深夜早朝の放送が制限されておりアニメに充てれる枠がないことが挙げられる(このため深夜アニメの放送ができないばかりかグッド!モーニングの放送時間も午前5時25分から35分間だけとABCを除くテレ朝系の中で最も短い。)。このほかにもコロナ禍を受けての徹底したコストカットも挙げられる。(KBCは2021年をもってテレ朝系夏の風物詩である高校野球地区大会(夏の甲子園の予選)中継を取りやめた(ダイジェスト放送すらもなく2023年からは取材からも撤退(福岡の取材はバーチャル高校野球名義でABCもしくは朝日新聞が取材)した。)ほか2022年をもって長らく代名詞とも言えたラジオにおける福岡ソフトバンクホークス戦全試合実況中継を取りやめた(土日のビジターゲームの中継を取りやめ。土日のホークス主催ゲームはこれまで通り中継。)ことからコストカットの傾向が顕著にある。)

かつて福岡は毎期放送本数が2桁を記録しており、東名阪を除けば最多の本数を放送していた。特にTVQ九州放送が差が激しいものの、毎期6~8本程度放送するなど安定感を誇っていた。
このような要因となったのは角川メディアハウスの固定枠が4枠も設けられていたことが大きなアドバンテージとなっていた。
しかし、2019年4月スタート作品からメディアハウス主導作品の放送がなくなったことにより激減。これ以降現在に至るまで角川メディアハウスによる福岡飛ばしが顕著になり、テレQのみに限らず在福各局では角川メディアハウス主導作品は一切放送されていない*63
盾の勇者の成り上がり』や『ようこそ実力至上主義の教室へ』などの続編作品はもちろん、『プランダラ』や『探偵はもう、死んでいる』『夫婦以上、恋人未満。』などといった福岡に縁のある作品すら放送されていない。ただ、ブルバスターに関しては北九州市の関与もあってか放送されている。
さらに言えばテレQとの関係を強めているCygamesが関与しているメイドインアビス2期すらも角川メディアハウスの福岡外し方針の影響で放送されなかった。

2019年10月期はついにTVQの新規開始作品がゼロとなってしまった。
2020年に入ってからは、今まで深夜アニメの放送に消極的だったKBCが放送するようになったことで再び増加しつつあったが、
2021年10月期はテレQの深夜アニメの定期放送を6局ネット作品を除いて取りやめことを境に再び減少し始め、
2022年夏は大きく減らし*64それ以降は低水準で推移するようになり、日本有数の大都市圏でありながら北海道には追い抜かれた挙句差をつけられ、静岡にも迫られ宮城、石川などの地方中堅レベルと同レベルまで下がった。そしてついに2023年7月期は全国枠以外で深夜枠に放送される作品がノイタミナと+Ultraのみでそれ以外は後述のサイゲ枠以外は一切放送しないという事態が発生した。
その一方でテレQは2021年10月から土曜朝にCygames提供枠を設けていることからCygamesとの関係は強いと言える。このサイゲ枠設定引き換えにテレQで深夜枠でのアニメ放送に消極的になったと言われている。

深夜アニメ放送本数激減の影響なのか、2020年に入ってから福岡市では秋葉原にあるショップの撤退が相次ぎ、ツクモ*65、とらのあな、DOLLCE、ジーストア*66と閉店が相次いでいる。アニメショップはアニメイトが県内に3店舗(福岡天神・小倉・イオン筑紫野)存在し福岡市と北九州市はアニメイトとゲーマーズとメロンブックスが一通り揃っているが県内第三の都市であり筑後地方最大の都市久留米市にはアニメイトすら存在しない。
また、在福局は深夜アニメ作品の制作委員会の参加*67に消極的である上にアニメ・声優関係のイベントの関与や放送予定および放送中の深夜アニメの作品の番宣や公式SNSなどによる宣伝もあまり積極的ではない。
このことから在福民放はアニメに関してほとんど関心がないように思える。九州お約束の超保守的な土地柄故か
ただ、2023年春にはテレQのCygames提供枠を使って『アイドルマスター シンデレラガールズ U149』を放送*68しており、まだ希望はある……かもしれない。

このようにアニメ放映事情では目を当てられないレベルにまで凋落していった福岡であるが、アニメイベント関連においては東名阪についでかなり優遇されている方である。(名古屋市にマルイが存在しないことを考慮すると、下手をすれば部分的に愛知県よりもイベント充実度は上回る)
これは福岡空港と福岡都心部の距離が圧倒的に近い*69ことが挙げられる。このことからも出演者も福岡市内の開催地へ容易にアクセスできる。また関門橋・関門トンネルを通して本州と繋がってるためフェリーを通さずにトラック輸送ができる。また、東京とのアクセス手段に飛行機だけではなく新幹線と夜行高速バスがある。
ただし、アニメイト福岡パルコ店はポスタージャック系などのイベントでなぜかハブられる傾向がある。福岡県では小倉店での開催かそもそも開催がないこともしばしば。あるあるCityが積極的にイベントを行う北九州市の方が充実している。

ちなみに福岡県は8大都市圏では唯一、サッカーA代表の試合が開催できる規模(4万人以上収容)のスタジアムが存在しない。*70*71

お隣の佐賀県は1局地帯ではあるが、福岡局が直接受信かケーブルテレビで全域で視聴可能な環境に加え、サガテレビがCygames原作作品を中心に深夜アニメ放送に積極的になっており、福岡県内でもサガテレビが映るか否かも多少は差が付くようになっている。しかし最近はCygames作品であっても放送されなくなっている。

全く放送しないよりかはマシとは言え、いまいち作品選定基準の分からない深夜アニメ枠が突発的に出来たり消えたりの繰り返しで安定感ゼロ。
全国ネットだったコードギアス第二期は放送されたものの、第一期が放送されなかった県でもある。
ちょっと前まではノイタミナも見られたが、それもなくなった。
長崎市を舞台にした『幻影ヲ駆ケル太陽』も当然映らない。気のせいか、原作者が九州出身なら贔屓されている気がしなくもないが、仮に贔屓されているならマシ。
『坂道のアポロン』や『弱虫ペダル』などのように作者が地元出身の場合は放送される事がある。

BLEACHやナルト、トリコあたりのジャンプアニメは放送するが、月、火曜日の午後3時からと、明らかに子供達が録画以外で観れる時間ではない。
ワンピースは一度終了したが抗議が殺到して再開されたクチ。一回深夜に移籍し、その後は日曜の朝9時に放送されている。
ドラゴンボール改は第1期が月曜午後3時半、第2期は土曜朝11時からの放送だったが、『改』終盤からは日曜朝6時半からの放送となり、『超』も日曜朝6時半からの放送だった。
ナルト疾風伝は日曜朝5時半という早朝アニメに。
ちなみにアニメイトは二店舗があるが、ほぼ見れないアニメのグッズが売られているという何とも滑稽な話である。

地元(五島列島)を舞台とした『ばらかもん』は地元の新聞や情報番組、書店などでそれなりにプッシュされ、遅れナシで放送されている。但し放送時間は土曜日朝10時からである。
『ばらかもん』では子どもを深夜アニメの世界に引きずり込んだ事が批判されたが、地元民にとってはピンとこない話だった。
なお『ばらかもん』については年末に一挙放送が行われている。編集者は深夜アニメであることを知らなかった始末である。
余談だが、『ばらかもん』に出演している立木文彦と古木のぞみは五島列島出身である。

2015年には何故かNBC長崎放送で『艦隊これくしょん -艦これ-』が放送され*72地元の提督を驚かせた。佐世保鎮守府の提督に配慮したのだろうか。
なお艦これの後番組は『ローリング☆ガールズ』。何故だ。
2017年11月には、NBCで地元動物園の提供により突然『けものフレンズ』が放送された*73。すっごーい。ぜんぜんわからん。

本数はさておき安定度抜群のお隣とは大違いである。

と思っていたら、ncc長崎文化放送が2019年4月より突如「あに。」なる平日深夜の深夜アニメベルト枠を新設。果たして定着するか否か全国のローカルアニメファンから注目を浴びている。
nccが深夜アニメに注力した結果、本数面で福岡県を匹敵する結果となった。
現在は本数が減少傾向にあるものの、NBC、KTN、NIBでもわずかながら深夜アニメを放送している為、県内4局でそれぞれ深夜アニメを放送している。
なお、『SPY×FAMILY』はseason1の1クール目が他の地域と同様に深夜での放送だったが、2クール目は日曜日のお昼(午後1時)に放送という全国でもかなり珍しいケースとなっており、2023年の元日も特別番組などで休止する番組が多い中、ニューイヤー駅伝の放送で開始時間は遅れたものの普通に放送され、season2では再び深夜に戻ったものの6日遅れでの放送とかなり早いほうだった。
ただし、『【推しの子】』は多くの地域から約10ヵ月遅れの2024年2月に放送を始めた為、同じ話題作でも放送開始にかかった期間の差がかなり大きい。

場所によっては福岡や熊本の電波を拾えるが、基本的に電波に不利な地形なため、隣の町は映るのに、うちでは映らないといった学校の友達レベルで格差が生まれることは日常である。

福岡県を除く九州地方では唯一、アニメイトが2店舗(長崎市と佐世保市)存在する。

RKK熊本放送とTKUテレビ熊本が拒否しているせいで、県内のケーブルテレビ局では県外局を一切視聴出来ない。無論TVQもである。ある意味3局地帯の山口や大分より酷い。しかしその副次的効果なのか、両県で地上波未放送の『SPY×FAMILY』が地上波のくまもと県民テレビで視聴できる
そんな中、RKK熊本放送はマニアックなチョイス(BS未放送アニメ、またはBSに回る確率が低めのテレ東系深夜アニメなど)で1クールあたり1~2本深夜アニメを放送し続けている事で有名である。
大都市圏に所在しない地方局(一応熊本市は政令指定都市ではあるが)でここまで安定して深夜アニメ枠を維持している局は希少である(RKKより規模大きい、HBC北海道放送、CBCテレビ、RKB毎日放送、お前らココの爪の垢煎じて飲め…)
テレビ熊本もノイタミナ枠のほか、地元舞台の夏目友人帳シリーズを遅れネットしているほか、くまもと県民テレビでも深夜アニメを放送するようになった。しかし熊本朝日放送はユーリ!!!onICEを2017年正月に一挙放送したのみでそれ以外はほとんど放送しないなどテレ朝系ではもっとも消極的である。

3局地域ではあるが、テレビ大分がフジ・日テレのクロスネット(今や全国でも希少な局である)。
そのおかげで県内のケーブルテレビではテレビ西日本と福岡放送(にTVQ九州放送)の放送が認められている。深夜アニメは勿論全体的にアニメの放送に消極的。
ナルトやワンピース、イナズマイレブンなどは朝の5時30分くらいから放送している。

勘違いしてはいけないが、格差は昔からあり、今はかなり改善されている。難視聴も4局見られる。
また、県外波を直接受信しやすい地域が多いが、地域によって受信できる局はバラバラで、特に2局以下の地域が多かった昭和時代は県内で格差が目立った。
地元局(TBS系のOBSとクロスネットのTOS)との相性が良い日テレ系とフジ系が視聴できる愛媛波か、福岡波を受信できる地域が勝ち組だった。

アニメ過疎地域どころか、テレビ自体がやばい。いや、高知と同じくテレビ以前に交通の便もだが。東京や大阪どころか宮崎と同じ九州でも福岡に行くのですら飛行機が速い、と言う有様。

民放は「TBS系のMRT」と「TOSよりひどいフジ・日テレ・テレ朝の闇鍋状態のUMK」しかない上に県外波の直接受信は都城市近辺を除いて絶望的
CATVもあるにはあるが、よりにもよってあのUMKがフジ系扱いされているためフジ系は再送信されていない。難視聴でもTBSとフジのみしか見れなかった。
ちなみにUMKがフジ系扱いされているのは総務省は番組供給系列のみで判断しているためである。UMKの番組供給系列はFNSのみであり、省庁と住民の認識のズレがよくわかる例である。

おまけに県外波は基本的にSTB必須のトランスモジュレーション方式で再送信されているので、テレビの数が多いほど費用がかさむ有様。
テレビがこの有様であるため衛星放送加入率が非常に高い。CATVに加入する場合も衛星放送との契約が必須なのもあるが。

そのため、アニメよりもニュース・ドラマ・バラエティ番組・スポーツ中継の方が酷い場合が多い。
例えば、2013年のプロ野球オールスターゲームはテレ朝系とフジ系な上に、いずれもUMKではネットしない時間帯であったためにすべて放送されず、
日テレの1番ソングSHOW、フジテレビのMUSIC FAIR、僕らの音楽10、テレ朝のミュージックステーションなどの音楽番組もろくに放送されていない。
かつては月曜9時から11時まではどちらもサスペンスドラマだった時期があった。現在この時間帯はMRTはTBSのバラエティ番組、UMKはテレ朝の木曜日のドラマ2枠を放送している。
かつて放送されていたニュース番組『ズームイン!SUPER』のマスコットキャラ・ズーミンのご当地版も、CATVに加入しても日テレ系が見れない地域である沖縄ですらあるのに、放送してないとはいえクロスネットの日テレ系がある宮崎だけないという有様。
日テレ系を視聴できない沖縄県の方がUMKより日テレに優遇されているかが一目瞭然である。

また、UMKは回線費をケチってるのか緊急ニュースが出ても流さない時もある。例としてはアメリカ同時多発テロ事件など。
そのため見終わった後すぐに寝て、朝になってようやく緊急ニュースを知るということもある。

肝心のアニメに関しては民放2局という最悪の状況で、特に日テレ系のアニメは扱いが悪く、名探偵コナンすら放送開始から10年以上経過して平日の昼間という枠でようやく県内での放送が開始し、しかも深夜枠に左遷させられるという有様(一方で金田一は普通に夕方に放送していた)。
テレ朝系に関しては、プリキュアや(特撮だが)仮面ライダーは長い事放送されていた。
…のだが、仮面ライダーエグゼイドとキラキラプリキュアアラモードをもって揃って相次いで打ち切られる悲劇が起こった。
と思ったら暫くして仮面ライダービルドが半年遅れて開始が開始し、仮面ライダーシリーズは再開へ。何なんだこのドッタンバッタンぶり。

ちなみに宮崎県のテレビの電波は鹿児島県の大半や高知県西部の極々一部でも視聴できる。
が、前述のようにテレビ自体が悲惨な状況であるため、当該県の局では放映されていない番組や、遅れネット目的以外で見られることはない。
そんな悲惨な宮崎だがMRTでは鬼滅の刃再放送以降アニメ枠が若干ではあるものの復活しつつあり、ぼっち・ざ・ろっく!は作者が宮崎出身ということもあってか
本放送から約1時間後という宮崎にはあるまじき速さでの放送が行われたり、何故か系列外のテレ朝系深夜アニメの製作委員会に加わったりと頑張っている一面もある。

ご多分に漏れず深夜アニメは多いとは言えないが、南日本放送が細々と放送している。
かつては鹿児島テレビの代名詞ではあったが(今は通販専門となったひょうたん書店提供枠が有名)。
また、鹿児島読売テレビはどういうわけか月に1回しまじろうを通販に差し替えている。

日本の果てのアニメ 過疎地。

深夜に昼間のニュースを再放送するなど編成にてーげー(沖縄の方言でいい加減)やる気のかけらも見られない。
一部のジャンプ作品も放映されているが、勿論地方例に漏れず遅れネット。
日曜早朝からワンピース、土曜朝5時半に妖怪ウォッチ、朝9時半からBLEACH、平日昼間にナルト…少々子供には酷すぎるのではないか。

アニメではないがメタルヒーローシリーズも、スピルバン以降はQAB(琉球朝日放送)ができるまでは、メタルダーからブルースワットすら流れず、デジモンアニメシリーズクロスウォーズシリーズ以外はまったく見れなかった。
辛うじてレンタルで見た人も多いだろうが。

一時期、遅れでコードギアス第一期とけいおん!(早朝4時から)が放映された。
その後けいおん!(二期)、あそびにいくヨ!が関東地区と同時期に放映され、オタは歓喜の涙を流したが…

今はその時間にテレビショッピングを流されていたが、何を考えたのか2014年10月26日(日)25:20から進撃の巨人が始まる。
そして2017年、QABにてけものフレンズが土曜夕方17時にて放送された。すっごーい!
だが、この奇跡はいつまで続くかわからない。アニメイズムはおろか、ノイタミナすらもネットしてない(スーパーアニメイズムはネット)。

テレビ局がアニメに大して興味ないのか、一時期アンパンマンを朝5:30から放送したりしていた。
作者であるしまぶーの出身地であるにもかかわらずトリコも打ち切りになったり、ウルトラマンの生みの親の金城哲夫上原正三の出身地でもあるが、マックス以降はウルトラマンの扱いも悪い

アニメ以外でも、CATVに入っても日テレ系列が見られないため沖縄に行って涙を飲んだ人はいるはず。
特に年末年始は定番番組である『絶対に笑ってはいけないシリーズ(ガキ使)』と『箱根駅伝』が見れないので非常に痛い。

理由は簡単。遠距離受信できない理由が山に囲まれている他の電波過疎地と違い、単に鹿児島波ですら遠距離受信が距離的に困難で、鹿児島読売テレビの再送信を行おうとすれば回線費及び維持費が大きくかかり割に合わないからである。
日テレ系列(南西放送)開局構想はあったのだが、バブル崩壊により頓挫した。これが実現していれば…と悔やまれてならない。

沖縄の人口自体はさておき、那覇都市圏の人口密度は三大都市圏並みなのが更に悲劇だったりする。


  • おまけ「日本国外」
ごく一部に日本国内の越境電波を受信出来る地域もあるとか?
それ以外だとBSでさえ全く映らないどころか、各種ネット配信も配信契約上などの理由で日本国外からのアクセスを締め出しているものも数多い。
海外留学や出張、転勤となると日本国内の過疎地以上に本当に不自由する羽目になる。仮に日本国内の配信サービスが利用可能だとしても、時差の関係で生活習慣上事実上困難な地域もある。


現状と格差改善策の進展と

2010年代前後から公式がネット配信するアニメ作品が増えており、最速放送局と同時配信されるものも徐々に増え、更には「無料で」テレビより速く視聴可能なものまで登場(配信草創期には有料のしか無かった)。

また地域に関係無く視聴出来るBS・CSでも深夜アニメの過半数を放送するようになり、特にBS局で後発組ながらBS11は今では恐るべき量のアニメ枠を設けたり、TOKYO MXなどの独立局との同時ネット番組がじわじわ増えるなど、地方民からは救世主みたいな存在として崇められており(それに対抗するかのように、BSフジもアニメ枠を増やしている)、更には地上波でも毎日放送・TBS系のスーパーアニメイズムを皮切りに全局同時ネットの深夜アニメが相次いで新設されるなど、かつてのような格差は徐々に解消されてはいる。

関東ではTOKYO MXを中心に放送されるアニメは比較的BSやネット配信補完率が高いが、視聴率など柵の多いキー局系のものは依然としてBS未放送だったりネット配信でさえ敷居が高いものが多いなど、地方民には不親切な放送配信体制なのが目立つ。

また、dアニメストアやAmazonプライムビデオ、Netflixなどは有料であり、中にはこれらのサイト独占配信のアニメもあり(AbemaTVなどの一定期間無料配信を重視する番組との二極化も進んでいる)、更に支払い方法もクレジット決済のみ、と言うものも少なくない。

そもそもネット環境が無いと観られない、配信が終了する恐れがある等、決して万全の対策とは言えない。
BSとCSにしても衛星放送を受信出来る環境を整えなければならず(物件によっては衛星放送環境そのものを構築が不可能な場合もある)、少し面倒(そして何と言ってもスマホなどの端末で衛星放送を受信するのは現状では困難なのが致命的)。故にMXにBS11かBSフジ、更に何かしらのネット配信で相互補完しあいながら、効率的に全国をカバーする手法が徐々に広まりつつある。低予算での制作を強いられるケースが多い深夜アニメにとっては、まさに好都合な手法の登場であった。

なお4K/8K放送は現状では地デジで実施するには技術的並びにコスト的障壁が余りに大きく、現行規格に切り替えるだけでも相当な苦労を放送局並びに視聴者に強いたことから、これをすぐさままた切り替えるなど、到底同意を得られない事から、当面は衛星放送で実施する運びとなる。

都市部のオタクだって、別に地方民に対してイヤミっぽく自慢する気も無いだろう。進学就職転勤などで地方に行く事になるパターンだって珍しくない、恵まれない地域のオタクと付き合う時に不意に相手を傷付けないように神経使わざるを得ない事を考えれば、そんな時でもアニメ格差が少ない方がいいに決まっている。ただ、同じ視聴者同士でさえ立場が大きく違ったり、更に放送局に製作側との利害が必ずしも一致しない所が、このような格差を引き起こしてしまう悲劇の要因だと思われる。


違法サイト蔓延の背景、その対策、そして残酷な現実

このような理不尽な地域格差が、近年急激にその数を増やし続けている、アニメ作品を不当にアップロードした海外の違法動画サイトの蔓延…所謂「割れ」に繋がっているとの指摘もある。

これらのサイトは明らかな著作権法違反を犯しており、またユーザーに正規の手段で作品を視聴して貰わないと、各テレビ局や制作側に収入が入らなくなってしまう。
それ故に現在はほとんどのアニメ作品において、
番組を違法にアップロードするのは違法行為なので止めて下さい
といったテロップを流すようになっているが、残念ながら現状では製作側の苦しみを嘲笑うかのように、次々と作品をアップロードされているというのが実情である。

そんな中、雑誌アニメディアの読者投稿コーナーにおいて、上記の違法サイトでアニメを視聴している事を公言する者が現れ、
  • 私も確かに悪いが、全国ネットで作品を流してくれないテレビ局や製作側にも問題があるのではないか
  • 地上波で作品を流してくれない以上、我々のような過疎地域の住民には、これ(違法サイト)以外にアニメを視聴する手段が無い
  • 製作側は自分たちの権利を主張してばかりで、我々のような過疎地域の住民の事を何も考えてくれていない
と主張した事で騒然となった。*74
既にその頃からスカパー!でやっていたのもあったのだが。加入している者からすれば納得出来る意見とは到底思えない。
とはいえ地理的な問題などでどうしても衛星放送などがダメな場合があり、金で解決できないような問題もあるので仕方ないことではある。

無論法的には許されるものではない違法動画だが、製作側に危機感を募らせて、公式配信サービスの整備を一気に促した一面もあるのは事実である。
違法アップロードを無意味化させる「同時配信」や「テレビ放送よりいち早く配信」などなど。

見たいのが有料放送か配信しか無い場合?それは製作側の意向ですので、その方針を呪うしかありません。これ書いている人達でもどうにもなりません。
仮に製作側が違法手段黙認でもしたら、正規手段で視聴している方々からの信用問題にも関わるのである。
「何で都会民だけタダで見られんだ!」これも主にキー局の抱える柵など、そう単純な問題では片付けられないのである…。
娯楽は生活必需品やインフラとは言えない以上、国家や地域行政政策においても優先順位はどうしても低くなるのである。

上にもある買い物やライブイベント関係になると、もっと露骨なまでの格差を味わう世界…(住む世界が違いすぎ、妬んでも仕方無いと悟るしかナッシング)

確かに、作品愛があれば多少の格差などものともしないファンも存在している。
地方のファンが熱心に誘致活動行って実ったケースもある。

だがものには限界というものがあり、ファンの財布の中身も熱意も同様である。
中には純粋に楽しめなくなり、アニメ、あるいは作品そのものから離れていってしまったファンもいる。


敢えてテレビを持たない層の出現は現状を変えるか?

昨今、自宅にテレビを置かず、代わりにチューナーの無いモニターを設置し、Fire TV Stick、Chromecast、Apple TVなどのメディアストリーミング端末を置いて視聴する生活に切り替える世帯も増えているようだ。
そうすれば有料放送などの受信料やアンテナの設置費用を浮かす事が出来て、その分有料配信サービスに回す余裕もできる。
最速放送などは一部諦める必要も出て来るが、特定配信サービスオリジナル番組を視聴出来るメリットもある。現状はまだ少数派であるが、ネット配信オンリーアニメもある。設定次第では手持ちのスマホやタブレットなどの携帯端末でどこでも視聴可能である。
つまり、どこに住もうが、全くテレビ放送に頼らない場合は大幅に格差は縮小される。都市部でも敢えてそれを選択する者も増えているとか
まだ主流派には程遠いが、果たしてネット配信がテレビ放送に取って代わるかは、今後の動向に注目であろう。

2022年になって地上波を受信出来ない「サブスク専用テレビ」なんて物まで販売されており、NHKも「地上波を介さずにサブスク専用テレビと端末を使って番組を視聴するのであれば、受信料を支払う義務が発生しない」と公式に認めている。
だがそれに対抗するかのように、今度は一部の国で認められている事を理由に「ネットの受信料を徴収する事を検討している」などと言い出す始末。人の心とかないんか?
かつて存在していたラジオ受信料の復活にも関わってくる話であり、今後どうなるのか、先が見えない状況である。


先人におけるアニメ格差事情

1960-1970年代

そもそもテレビ自体が一般家庭では今みたいに簡単に買える値段ではなく、買えたとしても、親兄弟姉妹とのチャンネル争いは普通にあり、自分が見たい番組が見られない事もゴマンとあった時代が長く続いた。
録画機器は1970年代後半頃にようやく市販化され、かなり高価で一介のファンが買える値段ではなかった。

そして、当時はまだオタクと言う用語さえ登場していなかった。

1980年代

70年代後半にアニメ専門雑誌が登場。それに掲載されていた毎月のアニメ放送データを読んで、各地のアニメ放送事情を知ったファンも数多い。
この頃にテレ東系列局が徐々に開局し、4大系列の地方局も開局ラッシュが進む。
BSアナログ放送がようやく登場したが、今ほど手軽に装備出来る値段ではなく、NHKと後に開局したWOWOWだけという時代が暫く続いた。
テレビやビデオデッキの低価格化が進んだとは言え、まだ1人に1台とまでは行かなかった。

パソコンも高価で、インターネットなど想像すら出来なかった時代で、当時はパソコン通信が主流、回線接続のためのプロバイダや電話回線料金も従量制、常時接続だなんて夢のまた夢の時代であり、富裕層の娯楽であった。

1990年代

バブル崩壊と共に格差の増大の足音が聞こえて来るようになる。
テレビやビデオデッキも低価格化が進み、一家に1台から個人に1台、と言う時代へと変化し始める。
映像ソフトはDVDが登場する。

後半になり、インターネットが徐々に普及し始める。しかし当時はまだ技術的に未熟で音声配信が出来るかどうかの水準だった。プロバイダによっては固定料金の制度も出始めたが、電話回線使用料金は依然として従量制であった。
それと同時に、全国ネットアニメの衰退と共に深夜アニメの展開が本格化して行く。これまで独立局でアニメ放送は殆ど再放送か遅れネットが相場であったが、新作深夜アニメの放送の場となったのもこの頃である。

2000年代

ここから激動の時代となる。
バブル崩壊からの景気悪化に歯止めがかからず、所得や地方格差も次第に深刻なものと化して行く。
依然高価な光回線の代わりに、既存の電話回線がそのまま使えて低価格のADSL回線が登場、常時接続環境が一気に普及し出す。パソコンの技術革新と共に、動画配信も出来るレベルに達する。一方で違法動画も簡単に制作してアップロード出来るようになったのである。
DVDレコーダーにHDDを内蔵したレコーダーが登場し、オタクのライフスタイルを大きく変えた。この頃の東芝製レコーダーはマニア向け設計で大いに人気を集める。後半にはブルーレイ搭載のものが登場する。

BSデジタル放送の登場で民放BS局が相次いで開局。特に2007年開局のBS11は次第に深夜アニメ放送におけるシェアを拡大させる。地上波デジタルテレビ放送も登場し、ハイビジョン環境への置き換えが進む。
深夜アニメの展開は留まる所を知らず、本数増加によるしわ寄せは制作現場に押し寄せ、制作スケジュール崩壊も相次いだ。色々制約の多いキー局を見限り、独立局のシェアが大きく伸びて行く。

2010年代

この時代の中期前後からサブスクリプションサービスが大幅にシェアを伸ば始める。
これまで深夜放送の録画やDVDといった何かしらの時間や価格に制限があった中、そうした労力を経ず「いつでも見放題」というかつての時代がウソのような時代が到来した。もちろんサービスには種類があり、いつでも見られる訳ではないものや、アニメに限らずドラマや映画などにスポットを当てたサービスなども存在する。
様々なサービスが存在するためどれが一概に代表的とは言えないが、一例としてdアニメストアは月額低価格が人気を博し2015年頃には200万人を突破。
もちろんまだ完全とはいえないが、アニメ過疎地域によって苦しむ民の救済はかなり進んだといっていいだろう。

2020年代

2019年に登場した毎日放送・TBS系スーパーアニメイズムのような全局同時ネット深夜アニメ枠が4大キー各局で相次いで誕生している。日本テレビ系のFridayAnimeNight(フラアニ)枠で放送の葬送のフリーレンは初回を金曜ロードショー枠で放送した事が話題となった。



(PS)
特にアニメ過疎地の方は追記・修正お願します。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • アニメ過疎地域
  • アニメ僻地
  • アニメ過疎
  • アニメ難民
  • 都道府県
  • 市町村
  • 地域ネタ格差社会
  • オタク格差
  • 貧乏人は辛い
  • 金の切れ目が縁の切れ目
  • 商業主義
  • アニメ
  • テレビ
  • オタク
  • 一覧項目
  • 所要時間30分以上の項目
  • 所要時間60分以上の項目
  • 大人になったら意味がわかる項目
  • アニメ業界の闇

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年03月23日 13:17

*1 関東でさえ、同じ放送エリアの4大キー局とテレビ東京の間ですら倍近い差があるくらいである。

*2 しかし商業の自由があるため、独占を禁止することもできない。

*3 地方局の社員、特にアナウンサーが経験者採用、新規でも契約か派遣でしか雇っていないところが多いのはそのため

*4 一部では消費税の増税が影響している声もある。

*5 熱海・伊東市でも2018年9月末でテレビ東京以外は打ち切り

*6 テレビ朝日・フジテレビは系列局が無い為、継続が認められた

*7 同一系列の四国放送が同意しなかった為

*8 結局2022年8月までに池袋店と台北店を残して全店閉鎖した。なお今後は駿河屋や書店内にショップインショップ形態として縮小された上で全国各地に展開している

*9 そもそも声優も人気ある人は多忙なスケジュールを縫いながらの出演となるので、そっちばかりリソースを食われると、本業にも支障を来す結果にもなりかねない。

*10 なおゲーマーズ札幌店は2023年9月18日をもって併設のカードラボが拡大(というか侵食)、それに伴い店頭販売、店頭予約が終了。予約商品の受取のみの営業となっており、退化どころか実質死に体と化している。最早カードヲタ以外喜ばない誰得レベルなので北海道を訪れたアニヲタ諸君はその惨状を見てみると良い

*11 現状、北海道新幹線が新函館北斗駅まで伸びているが、そこから札幌まで在来線特急で約4時間を要する。そもそも東京駅から新函館北斗駅までもが4時間かかっていることを踏まえると東京から札幌まで鉄道移動となると最低約8時間要することとなり現実的な選択肢になり得ない。

*12 アニメイト(札幌の他は旭川、函館、釧路の計4都市に展開)やメロンブックスは流石にあるが、とらのあなに関しては2021年に閉店、ゲーマーズも上で述べた通り事実上閉店に等しい状況となっており、年々状況が悪化している。

*13 丸井今井は三越伊勢丹系列。丸井今井でのアニメイベント充実度はお察しください

*14 博多駅前にあるKITTEの核テナントとして

*15 マルイで開催されるポップアップショップ自体はたまに札幌においても例えばサッポロファクトリーなどで出張販売されるが、全日帯のアニメやら女児向けやら女性向けしかない。 なのでほぼほぼ意味がない。なお札幌でも関連イベントをやる理由はエポスカードの勧誘目的ではないかと言われる。 なお当然札幌には現時点でマルイやモディは無いし、使える店舗もほぼない。ダメじゃん。ただしマルイ系列が札幌へ進出する可能性に賭ける人、また東名阪福によく行く人は加入してもいいかもしれない

*16 名古屋市、仙台市、広島市もマルイは無い。特に名古屋市の場合は典型的な「名古屋飛ばし」である。ただし、名古屋市は都市圏自体の集客力の高さから、地雷はあるにせよそれ以外のイベント自体は充実している。

*17 但し最近ではマンガ博物館の設立が検討されている他、自治体単位ではアニメとコラボを行う事例も増えている。

*18 札幌周辺と函館周辺に固まっている

*19 ファミリーマートの北限が北海道滝川市であり、稚内市からだと250kmもある。実際に購入するために片道4時間をかけて滝川へ「遠征」した稚内市民がX(Twitter)で話題になった

*20 そもそも稚内は2023年にローソンが進出するまで、三大コンビニチェーンが進出しておらず、地元資本のセイコーマートのみであった

*21 当然萌え系などなく、全日帯や人気作品を除くと腐女子受けを狙った企画ばかり

*22 雪まつりの場合、比較的メジャー寄りではあるものの深夜アニメ公式が雪像と共にブースを建てて物販を行う場合がある。

*23 例えば、札幌駅前には高さ200メートルクラスの新ビルが建設される他、低層部には大規模なバスターミナル兼商業施設が入る予定

*24 主要都市のマルイはターミナル駅周辺部に出店している

*25 北海道新幹線が札幌まで延伸すれば東京と札幌が4時間半、場合によっては4時間未満で結ばれる上に新幹線は雪に強いというメリットがある。少なくとも東京からのアクセス、利便性に関しては福岡と大差変わらないものになる他、場合によっては上回ることになる。また、札幌と1時間で結ばれる函館をはじめ、仙台を中心とする東北地方に関しては確実に、場合によっては埼玉を含む北関東からの旅客需要もとれる可能性があり、重大な欠点の一つであった集客力もかなり改善される。

*26 北海道新幹線札幌延伸は2031年春に予定されている

*27 ちなみにこの政治家は保守系の産経新聞が基本的に支持している某保守系政党の所属だったが、この政治家はその党内の中のリベラル派の派閥に所属していた。

*28 最初はNET系列とのクロスネット

*29 かつてはケーブルテレビ局があったが加入者数が伸び悩んだ上、北海道文化放送か秋田テレビの再送信も出来ず、10年持たずに廃止された

*30 但し、実際はテレビショッピングしか放送されていない

*31 1997年まではそれに続いてスーパー戦隊シリーズが放送されていたため、ある程度は配慮されていたが…

*32 提言の広場はフジ系時代から1時間繰り上げた。理由は不明だが、テレビ朝日の日曜午前の枠にローカルセールス枠がなく、その上枠を大きく移動させるのが難しかったためと思われる

*33 厳密にはYBCが日本テレビ・テレビ朝日のクロスネット、YTSはフジテレビの単独ネットだったが、YBCから溢れた日テレの番組をネットした上、YBCとYTSはともにTBSの番組も放送していたためクロスネットのような状態になっていた

*34 TUYの開局を巡っては山新グループと庄内地方の経済界が主導権争いを繰り広げたが、TBSは庄内地方の経済界を支持した。TUYの本社が酒田市にあるのはそのためである

*35 株主の都合上1975年にANN系とのクロスネットにもなった時期があったが、朝日新聞に乗っ取られてテレビ朝日系列のフルネット局にネットチェンジされる事を危惧して5年後に系列から脱退させられ、YBCが新たなクロスネット局になった

*36 バブル期にハリウッド映画への出資や金貨の販売、健康食品の販売などに手を出し、どれも大コケしてしまい、フジテレビからも支援を拒否された

*37 フジテレビは系列を裏切った形となったYTSは勿論、ネットチェンジに協力したYBCにも番組販売を拒否したため。但し、権利切れの番組やスポンサーの都合上どうしても放送しなければならない番組は対象外であり、ネットチェンジ後も最終回まで10年以上放送された番組もあった

*38 フジテレビと違い、90年代のテレビ朝日の番組は報道番組やアニメ・特撮番組が強かったが、それ以外は人気番組が殆どなかった

*39 放送枠がないのは勿論の事、平成新局ゆえに資金が少なく、サザエさんなどのスポンサードネットの必要最低限の番組しか買うことが出来なかった。開局から10年ほどは取材費の節約のため夕方のニュースをたった5分しか放送していなかったことからお金がなかったことが伺える

*40新世紀エヴァンゲリオン』がテレビ東京系列で放送されていた当時、YTSはテレ東系にネットチェンジしていれば良かったのにと嘆いたアニオタもいたほどだった。ちなみにエヴァンゲリオンはYBCで遅れネットされた

*41 YTSはネットチェンジ後は県民の反発を買い視聴者が離れたが、テレビ朝日の制作能力が向上した現在は昔ほどでないが持ち直し、TUYと2位争いを展開するようになった。一方のSAYは最初は良かったものの、現在はフジテレビの不振に比例するように県内で視聴率は断トツで最下位になっている。

*42 「鬼滅の刃」や「銀魂」など。ちなみに前者は劇場版公開に伴う集中再放送時からは仙台放送でネットされるようになり、後者はアニメ第1期を3週間~1ヶ月ほどの遅れネットで3年間、これまた仙台放送でネットされていた。

*43 16時00分からの1時間。2006年頃から放送枠を15時54分からの1時間と6分前倒しになった。

*44 2003年辺りまでは「タッチ」や「キテレツ大百科」、「北斗の拳」などといったフジ系のアニメ(本放送は言うまでもなく仙台放送)を番組販売という形で事実上の再放送を行っていた。また全国高校野球選手権宮城県予選の試合がある時は休止になっていた。

*45 ドラマの再放送の時間枠もこの情報番組の放送開始の煽りを受けて前倒しになった。

*46 2015年に放送された第1作の方。第2作は非ネットだった。

*47 時間帯は平日の午前9時55分から10時55分まで。2020年春にも一時的かつ時間枠を縮小しながら平日昼前に再放送を実施した。

*48 宮城・新潟・静岡・広島も昭和時代に4局化を完了したが、どちらも後に県庁所在地が政令指定都市になった

*49 現在の時間帯に移動した当時は2011年2月に同時間帯に移動したミヤギテレビと同時ネット(ミヤテレは当然ながら遅れネット。いわゆる「同時刻ネット」である)だった。その後ミヤテレでは2019年10月から放送時間を30分前倒ししたため日テレとの同時刻ネットは解消されたが、わずか半年後にテレビ新潟が同時刻ネットに移行した。

*50 ただ、『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』は後に放送している。

*51 RXが終わった1年後に開局した

*52 1962年に地方局初のカラーテレビ放送開始、1978年には地方局初の音声多重放送開始、2004年に地方局初の地上デジタル放送開始、2006年に全国の民放初のテレビ設備の完全ハイビジョン化実現をやってのけている

*53 佐賀県と徳島県を除けば全国で唯一、スーパーアニメイズムとNUMAnimationとANiMAZiNG!!!が放送されない都道府県である上にノイタミナも長らく放送されなかった。

*54 ただし一時期は虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会1期やアサルトリリィなどブシロード系作品を放送していた。

*55 MBSとTBSの仲の悪さはスポーツ中継やアニメにも影響するほど。MBSは冬の高校ラグビー全国大会と春の選抜高等学校野球大会中継を制作しているがTBSアナウンサーはそれらの中継に関わることはないどころかベンチリポーターとしての派遣も消極的である。TBSとBS-TBSはMBSのアニメイズムをネットしているが、MBSはTBSの深夜アニメ作品のネットには非常に消極的であり、2018年7月期の少女☆歌劇 レヴュースタァライト(アニメ版)(続編も含めれば2020年7月期のやはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完が最後。)を最後に途絶えている状況である。また、近畿圏でのTBS深夜アニメ作品はサンテレビで放送されることが多い。がそれも減りつつある。

*56 現在放送されているテレ東の番組はKBS京都制作の土曜競馬中継(現在はうまDOKI)のうち東日本(中山・東京・福島・新潟(福島と新潟は夏開催のみ。春と秋開催はテレ東制作ではない。)・函館・札幌)のメインレースと準メインレースのみ。

*57 6期鬼太郎で鳥取県がスポンサーについた事により、アドベンチャーサンデー前半枠の同時ネットが実現した

*58 中国地方のフジテレビ系列局では、日曜09:30の枠でテレビ新広島制作のローカル情報番組を放送する為。

*59 一応、翌年の夏休みと冬休み期間中の集中放送の形でフォローされてはいる。

*60 そもそもまんが甲子園はユーモアや風刺を主とする「ポンチ絵」を競い合うのであり、オタク的な「マンガ」はそこにはない。申し訳程度に声優イベントなどはあるが。

*61 県同士で人口を比較すると島根県と鳥取県が高知県を下回るが合計は高知県より多く、その二つの県は一つの放送エリアとなっている

*62 ちなみに香川は8時半枠がある代わりにワンピが違う時間

*63 理由は不明だが角川メディアハウスと在福各局との間に確執があるのではないかと見られる。

*64 これはテレQの6局ネット作品以外の放送がなかった上に2021年以降新規放送作品を継続して放送し続けていたKBCの新規放送作品が全国ネット作品を除いてなかった(前クールから継続のサマータイムレンダのみ。そのKBCもサマータイムレンダが終了した2022年10月期以降は現在に至るまで全国枠以外に深夜アニメを放送していない。

*65 ツクモは結局福岡市に再進出した。

*66 ジーストアは北九州への移転扱い。

*67 先述のKBCがショートアニメの制作に参加していた他はRKBが2000年代の一時期に製作委員会に参加していた作品があった程度。FBSやTNCはおろかテレQですらも製作委員会に参加した作品が存在しない。

*68 AT-Xのリピート放送を除けば全日枠での放送はここだけであり、また地上波放送はテレビ東京(関東地方)とテレQ(福岡県)のみである。

*69 その代償として福岡市都心部には高さ制限があり超高層ビルが建てられなかった。最近になって高さ制限が緩和され100m級のビルが福岡市都心部の一つである天神地区周辺に建てられているが東京や大阪に比べると見劣る。また、市街地に近いことから24時間運用が出来ない。所謂「門限」の存在。膨大な利用者に見合わない貧弱なターミナル、空港施設拡張の余地が無いなど超高層ビルよりも深刻な問題が複数あり、近すぎるあまりの弊害も露呈している。なお福岡県にはもう一つの空港である北九州空港が存在しこちらは海上空港のため24時間運用が可能であるが鉄道が通ってないためアクセスは比較的悪い。ただしこちらに関しても空港アクセス鉄道計画がある。

*70 札幌には札幌ドーム、宮城には宮城スタジアム、関東は埼玉スタジアム2002と国立競技場と味の素スタジアムと日産スタジアム、静岡にはエコパスタジアム、愛知には豊田スタジアム、関西にはヤンマースタジアム、広島にはホットスタッフフィールドがそれぞれある。

*71 九州で4万人以上収容のスタジアムは大分県にレゾナックドーム大分があるが福岡市や北九州市から離れている。

*72 新シリーズの『いつかあの海で』も放送。

*73 けものフレンズのコンセプトデザイン(総監督)である吉崎観音は長崎県出身。

*74 この投稿があった当時は、dアニメストアなどの正規の公式動画配信サービスはまだ普及していなかった。