GN-X

登録日:2009/10/12(月) 17:59:53
更新日:2024/02/08 Thu 19:31:46
所要時間:約 21 分で読めます




※推奨BGM:「POWER」



ガンダムに対して、新型MSが牙を剥く。
それは、戦争根絶などという夢想を求めた者への断罪か。


次回

滅びの道


これが、世界の答え。




何という性能だ、やはりこの機体……

凄い!

最早ガンダムなど…恐るるに足らず!


機体が私の反応速度についてくる……

これが、ガンダムの力!


機動戦士ガンダム00』に登場する量産MS(モビルスーツ)。


GN-X


機体諸元

型式番号:GNX-603T
頭頂高:19.0m
重量:70.4t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:国連軍 / 地球連邦平和維持軍

武装:
GNビームライフル / GNロングバレルビームライフル
GNビームサーベル×2
GNシールド
GNバルカン×2
GNクロー×2


機体概要

ソレスタルビーイングの中でイオリア計画を我が物にしようとするアレハンドロ・コーナーにより極秘に開発された擬似太陽炉搭載MS。
GN-Xと書いて「ジンクス」と読む。また、本機を後継機と区別する際に便宜上「Ⅰ」が付加される場合もある。
「目は二つじゃないしアンテナもない」が、『00』の世界では「太陽炉搭載MSがガンダム」と定義されているためれっきとしたガンダムである。
登場人物のセリフや次回予告でもGN-Xがガンダムである事について触れている。

製造を秘密裡に行う為に、基本設計が仕上がった後には、GN-Xに必要な各パーツを「新開発のワークローダー用のパーツ」だと偽装して多数の民間企業に分散発注するといった綿密な処置を取り、届いた物を秘密工場に寄せ集めて組み上げた

チームトリニティが使用したガンダムスローネをベースに発展させており、木星で回収されたデータを基に造られた擬似太陽炉を搭載している。
コスト削減と軽量化のため太陽炉をフレームの一部に組み込んだ構造を持ち、このため太陽炉の交換はガンダムやGNZシリーズほど簡単ではない。*1
さらに機体の強奪を防ぐ目的でスローネシリーズにあった始動機が排除されたため、起動時には母艦や基地での「火入れ」が必要であるなど運用上の制約が大きい。

性能面では汎用性を重視した為、特定分野に特化したソレスタルビーイングガンダムにはそれぞれの分野で劣るものの、基本性能はほぼ同等であり、各軍の旧世代機を圧倒的に上回る。

最終的に30機が完成、ユニオン、AEU、人革連にそれぞれ10機ずつ引き渡された。
この内、ユニオンに割り当てられた1機はグラハムが搭乗を拒否したため、GNドライブを取り出す為に解体されている。

太陽炉搭載機を国連軍に運用させるにあたって従来機に乗り慣れたパイロットが容易に乗りこなせるよう配慮されており、
頭部には操縦をサポートするサブコントロールシステムが搭載され。このシステム用のサブカメラとメインカメラを合わせてX字の特徴的な4つ目の顔を形作っている。
胸元と腰にX字状に配置された4本の大型クラビカルアンテナ(単に「バインダー」とも呼ばれる)も、操作感を太陽炉非搭載機に似せるための措置である。*2
疑似太陽炉を制御する機器類が小型化できなかったためコックピットは腰部にあり、この構造のおかげで上半身を吹っ飛ばされても難を逃れたパイロットが一部存在する。

また、先行試作機であるスローネ ヴァラヌスの時点で国連の軍事条約査察官として各国の機体に乗り慣れたデボラ・ガリエナの協力のもとでテストと調整を繰り返し、操縦系統や機体細部の構成を練り上げた。
その結果として、操縦系統も各軍パイロットに合わせたカスタマイズが容易になっており、訓練の必要無く初戦からガンダム達と互角に渡り合えた。

その性能は(普段冷静な)セルゲイ・スミルノフをして「すぅんごぉい凄い!」「最早ガンダムなど……恐るるに足らず!」と唸らせ、めでたくソーマ・ピーリスに初の勝利の美酒を味わわせた。

とはいえ、チームプトレマイオスのガンダム同様、装甲は機体全体を覆える訳ではないので弱点は当然存在し、
ユニオンフラッグ のリニアライフルが急所に直撃して出会い頭に撃墜…というケースも稀にだが存在するし、
当たり所が良くても戦艦サイズのプラズマキャノンなどを喰らえばさすがにただでは済まない。

このGN-Xがガンダム相手に猛威を振るえたのも、本機の性能と数のみならず、トップクラスのパイロットが配備された機体の分だけ乗っていたからこそとも言える。


武装

メイン武装。
ビーム兵器だけあって破壊力は絶大で、疑似太陽炉の弱点であるエネルギー切れも考慮して大型GNコンデンサーが搭載されている。
ロングバレルを装着する事により、連射機能は落ちるものの長距離射撃が可能となる。
よく誤解されるがロングバレルもショートバレルも威力自体は変わらない。

ガンダムが標準装備している物と同等の能力を持つ。
その破壊力は其れまで鉄壁の防御力を誇っていたガンダムデュナメスのGNフルシールドを一気に貫通してコックピットブロックを半壊に追い込む程。
大腿部前アーマーの内側に収納され使用時にアーマーが前にせり出しグリップを露出する。

高い強度を持つEカーボン製のシールド。これにGNフィールド効果を加えてより堅牢なものとしている。
ユニオンやAEUのパイロットがより使い易いようにという理由で、ディフェンスロッドも搭載されている。
表面に円形の小型GNフィールドを発生させられるが、GNミサイル数発の直撃で腕ごともげる等心許ない。

  • GNバルカン
頭部に2門内蔵されている小型砲。
牽制やミサイル迎撃に使用される。

  • GNクロー
GNフィールドで覆った鋭い指先で貫手の要領で相手を貫く。
ガンダムにはない本機のみの装備で、後の系列機体にも共通で採用されている。
武装を失った時の最後の手段だけにアニメ劇中で使用された描写は無いが、
小説版ではGN-XⅢに乗ったパトリック・コーラサワーが一度だけ使用し、自機に取り付いたガガを破壊した。*3


劇中の活躍

ユニオン、AEU、人革連の三国から選抜された30(-1)名のエースが搭乗し、数と質の双方を活用してガンダムを圧倒した。だが、トランザムの存在やマイスターの成長もあり多くの機体とパイロットが失われるという手痛い代償を払う結果に。
とはいえ出した戦果は凄まじく、ロボットアニメ史上最強の量産機候補と呼ばれる程の活躍を見せた。

最終戦では破損した機体を複数組み合わせた番号無しの機体に予備パイロットが乗り込み、機体数より多くのパイロットがガンダム戦を経験した。

最終的に出撃したほぼ全機が撃墜されながらもソレスタルビーイングを壊滅させる事に成功し、その後も少数が再生産され様々なバリエーションも造られた。

ソレスタルビーイング崩壊後の4年間で改良が進められ、地球連邦とアロウズに主力機として多数配備されている。


主な搭乗者と機体番号

パトリック・コーラサワー(1番機)
セルゲイ・スミルノフ(11番機)
ソーマ・ピーリス(20番機)
ダリル・ダッジ(22番機)
その他兵士

+ 名もなきGN-X乗りの一部
  • ヴァーチェにデブリごと消された人(所属不明)
GN-Xの登場初期にヴァーチェと交戦した人。
バーストモードの砲撃を前に小惑星の背後に隠れたが、諸共に消し炭にされて戦死。

  • ハイメガに落とされた人(人革連)
地上戦でトリニティを追い詰めた「頂武」の一人で、遠距離からのGNハイメガランチャーを受けて戦死。
「ハイメガ使って一機だけかよぉ」の一機に乗っていた人で、トリニティと交戦したGN-Xでは唯一の犠牲者。

  • ヘンリー(ユニオン)
エクシアに対して「行くぞダリル!!」と叫んで斬りかかった勇猛果敢な人。
ヴェーダ喪失から復活したエクシアをダリルと共に挟み撃ちにしたが、GNダガーに突き刺されて戦死。
GN-X乗りのモブで名有りは彼だけ。

  • アルヴァトーレの砲撃に巻き込まれた人(人革連?)
キュリオスとの交戦中、黄金大使の砲撃でキュリオスは半壊……
するのだが、この時に明らかに一機巻き添えで爆散している機体がいる。

  • ナドレを追い詰めた人(AEU?)
トランザムを駆使してGN-Xを撃墜していくナドレに対し、生き残ってとどめを刺そうとした二機のGN-Xの一機。ナドレの最後の反撃によって撃墜される。
この時生き残っていたもう一機はコーラサワー。つまりは彼と並ぶほどの技量……なのかもしれない。

  • プトレマイオスを撃沈した人(所属不明)
後方に下がっていたプトレマイオスに肉薄し、艦を撃沈(この際にリヒティとクリスを殺害)したパイロット。
片腕を失いながらもミサイルの弾幕を潜り抜けて単独突破に成功し、ブリッジを破壊後に強襲コンテナのビームキャノンによる迎撃すら華麗な操縦で回避してみせた(最終的には砲撃に被弾し戦死)。
強烈な技量を見せつけ大戦果を挙げた、名無しパイロットとしてはガンダム界屈指の猛者。



バリエーション


アドヴァンスドGN-X


機体諸元

型式番号:GNX-604T
頭頂高:19.0m
重量:70.4t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:地球連邦平和維持軍


機体概要

極少数が生産されたエース専用機。
開発系統としてはⅠとⅡの間に位置する機体だが、大人の事情でⅡが封印された事と配備数の関係で、Ⅲと同時期にも運用されていた。
搭乗者に合わせた調整が施されており、エース用だった事もあって生産数の割に高い戦果を挙げたとされる。

頭に一本角が生え、両肩に大型のディフェンスロッドを装備。太股に大型の姿勢制御バーニアが追加された。
頭部の角はただの通信アンテナではなく、一般兵用のGN-Xを制御下に置く機能も持っている。
これは太陽炉搭載機の流出を防ぐ為で、連邦が太陽炉搭載機を恐れていた事が見て取れる。
武装は銃剣として使えるビームサーベルを装備したアドヴァンスドGNビームライフルとプロトGNランス。
アドヴァンスドGNビームライフルは任意に威力や連射性能等を調整出来、汎用性が高い。
手持ちのGNビームサーベルは収納スペースの問題で装備していない。


主な搭乗者

エイミー・ジンバリスト
デボラ・ガリエナ



GN-XⅡ


機体諸元

型式番号:GNX-607T
頭頂高:19.0m
重量:70.0t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:地球連邦平和維持軍


機体概要

武装コンセプトにスローネの設計が取り込まれた機体。
肩部装甲と頭部を交換して用途毎に通常型、近接格闘型、遠距離砲撃型に換装出来る。
3機構成の1個小隊で運用し、基地を襲撃する外敵等の迎撃用として少数が運用された。

性能自体はかなり良好で、熟達した連携が行えれば3機でマイスター級を相手に、トランザムを使用されるまでは優勢に戦える。

だが、当時CBの中でも過激派として知られるチームトリニティの3機に外見が酷似してしまっており、世間の悪感情を配慮して実質お蔵入りとなった。


換装形態

GNX-607T/AC GN-XⅡソード

左肩にGNバスターソードを装備した近接戦闘型。
フォン・スパークが奪取した本機の武装を元に、ダブルオーガンダム セブンソードのGNバスターソードⅡが開発された。
後に劇場版でGN-XⅣが使用していたGNバスターソードはこのGN-XⅡソードのもの。

GNX-607T/BW GN-XⅡキャノン

右肩に大型GNキャノンを装備した砲撃戦闘型。
頭部のセンサー類はGNキャノン(ガンキャノン)の技術が流用されている。



GN-XⅢ




不死身のコーラサワー……只今参上!!!


機体諸元

型式番号:GNX-609T
頭頂高:19.0m
重量:69.8t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:地球連邦平和維持軍 / アロウズ

武装:
GNランス
GNビームライフル/GNロングバレルビームライフル
NGNバズーカ
GNビームサーベル×2
GNフィールド手榴弾
GNバルカン×2
GNシールド
GNクロー×2
GNミサイルコンテナ


機体概要

2ndシーズン時の連邦・アロウズ主力量産機

パイロット全体の習熟具合に合わせて粒子制御用の胸と腰のバインダーがさらに短くなり、擬似太陽炉も改良されGN粒子の色がオレンジ色になり、毒性も解消された。
普及型量産機の性か、最高品質のパーツを使用した30機限りのGN-Xと比べて機体の基礎性能は若干下がっている。
但し、GNドライヴや武装等のGN粒子関連機器の性能は向上しており、各パイロットに合わせた微調整も容易なので、総合能力自体は遜色無い。
アロウズ所属機は、連邦正規軍所属機は明るい青で配色されている。またアロウズで運用されている機体は擬似太陽炉のリミッターが解除されており、限界活動時間が連邦正規軍仕様よりも短くなっているものの出力が高められている。

設定上のスペックはともかく初代のような特別性が乏しくなってしまったが故、劇中ではガンダムに撃たれ斬られ消し飛ばされ大忙しだったが、カタロンの旧型MS相手なら一方的に蹂躙出来るほどの脅威となっていた。
最終決戦における小説版の描写では本機に搭乗したコーラサワーによってアロウズ艦隊の1割に当たる2隻の巡航艦が護衛のアヘッド4機諸共瞬殺され、敵艦隊を大混乱に陥れるというルウムの赤い彗星並の大戦果を挙げている
劇場版ではコロニー公社仕様の機体も登場。軍縮に伴って、自己防衛能力が必要と思われる民間企業等に、出力をセーブした機体が払い下げられた。


武装

  • GNランス
4門のビームライフルを内蔵した格闘用の。ライフルは単射か速射の切り替えが出来る模様。
この武器一つで射撃・格闘が行えるが、扱い方が難しいらしく目立った活躍はしていない。
実体剣は元よりビームサーベルともある程度切り結べるが、CBのガンダムクラスの扱う物を長時間受け続けでもすれば真正面から真っ二つにされる。
所詮は量産機の武器とはいえ、貧弱な感はある。

だが、この機体に求められたのはの掃討であり、そもそもその点を重視された武装である。
量産機として配備する関係上、誰でも使える事が最重要事項であり、扱いが非常に難しい実体剣と異なりただ突進してもそれなりに戦える点が魅力。
刺突でセラヴィーの装甲にも穴を開けるなど光る所はある。

但し、コーラサワーが扱うとアヘッドのバズーカを至近で避けた後、ランスで殴り飛ばしそのままビームを叩き込む…といった具合になる。
要求される熟練度は非常に高いが、門戸は広く、使い熟せれば使用法は多岐に渡る。案外優秀な武装。

  • NGNバズーカ
粒子撹乱環境下での使用を重点に置いた大型バズーカ。高濃度GN粒子を炸裂させる弾頭を発射する。
弾倉をGNコンデンサーに変更することで粒子ビームの発射も可能。
NGNの頭文字は「NON(非GN)」の略である。

  • GNフィールド手榴弾
ビームを拡散させて無力化する粒子を周囲に放つ手榴弾。ビームサーベル収納部分に選択式で収められている。
ガンダムクラスのビームすら無効化する。

  • GNシールド
基本的な形状に変わりは無いが、防御性能が向上しており、以前はフィールド展開中でもデュナメスのGNミサイル数発で腕ごと吹き飛ばされていたが、プトレマイオスのミサイルを防ぎ切る程度には改善されている。

  • GNビームライフル
劇場版のコロニー公社仕様の機体が使用した。
基本的な性能は初代GN-Xと大差は無いが、マシンガンのような速射機能が追加されている。

主な搭乗者

アンドレイ・スミルノフ
ルイス・ハレヴィ
パトリック・コーラサワー
セルゲイ・スミルノフ
パング・ハーキュリー



スペルビアGN-X


機体諸元

型式番号:GNX-612T/AA
頭頂高:19.2m
重量:69.1t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:アロウズ


機体概要

通称忍クス
特殊任務用の機体。
トリロバイトのセンサーの改良品を搭載した、水中での機動力を上げられ自主的に着脱可能な強襲揚陸ユニットを装備出来る。
また足裏に大きな"爪"が仕込まれており、天井や柱を掴んで足場にすることが可能。
レグナント用の頭部センサーユニットを搭載する等、イノベイドの技術が投入されている為、通常のGN-Xより性能は高い。
が、この時点では規格の合わないパーツを捻じ込むような割と無茶な改造もしている為、フレームに若干隙間が有る等不安要素もあり、並のパイロットから見れば蓋の空いた棺桶に近い代物。

アロウズでのみ運用され、主にライセンサーによって使用された。

余談も余談だが、とある漫画家のお気に入りの機体でもある。


武装

  • GNバルカン
腰部に2門内蔵している唯一の固定兵装。通常のGNバルカンよりも大口径で、高出力のビームを発射可能。

  • GNクナイ
両腕部に2基装備している、忍者扱いされる要因。小型のGNソードをベースに、GNバルカンと小型のビームサーベルであるGNビームニードルも組み合わせた複合兵装。
ソードは逆手持ちになる。

  • GNミサイル
強襲揚陸ユニットに2基装備している。

  • GNビームガン
強襲揚陸ユニットに4門内蔵している。



GN-XⅣ




戦力差はざっと10000対1、状況は最悪だ……。

しかし、守ってみせる……!父と母の求めたものを!!


機体諸元

型式番号:GNX-803T
頭頂高:19.0m
重量:70.6t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:地球連邦平和維持軍

固定武装:
GNバルカン×4
GNビームサーベル×2
GNクロー×2

選択武装:
GNビームライフル / GNロングライフル
NGNバズーカ
GNシールド
GNバスターソード


機体概要

劇場版に登場したGN-X。
スペルビアをベースに、スキャンダルで後継機を開発出来なくなったアヘッド系ソレスタルビーイング号から入手したガンダムの技術を統合させて開発された。
その基本性能は第3.5世代ガンダムを軽く凌駕しており、劇場版の化物達と比較しても(あれらがピーキー過ぎる所為もあって)、同等以上である。

格段に性能が上がったその様から、開発者をして「これはもうGN-Xの域を超えた。(あの猛威を振るった頃の)ガンダム(タイプ)と呼ぶべきだ」と言わしめた程。
また世間ではガンダムが英雄扱いされるようになっていたため、V字アンテナに加えて4眼もツインアイ寄りにするなど外見を意図的にガンダムに似せている。
その為、この機体は「ガンダムタイプ」という綽名もついている。

さらに連邦の量産型で初めてトランザムも搭載された。
……しかしELS戦であまりにも多くのパイロットが(それしか手がなかったとはいえ)トランザムによる太陽炉臨界突破を利用した自爆特攻を行い死んでいった事から、その後生産された機体からはトランザム機能は取り除かれている。

の一般機とグレーの指揮官機があり、更に各種装備を選択して様々な戦況に対応可能。
一般機は決まった5つのセットパターンから選ぶ。セットパターンは以下の通り。
A:ショートライフル
B:バズーカ
C:ロングライフル
D:ダブルバズーカ
E:バスーカ+ライフル
これに加えてGNシールドを1基のみ任意で装備可能。

指揮官機はこれらのオプションを自由に選ぶ事ができ、重武装を施す、逆にコーラサワーの様にシールドを2枚装備し防御力を高めるなどする事ができる。
任務内容やパイロットの要望次第では通常のオプションではないⅠからⅢで使われていた武装も使用可能で、実際にアンドレイがⅡのGNバスターソードを取り寄せて装備した。

また追加のオプションとして、長距離航行時に使用するアヘッド長距離タイプから発展した大型のブースターユニットと、増漕と高機動スラスターを兼ねた増加粒子タンクも存在する。

2314年時点での総配備数は推定80機前後。旧世代のGN-Xを改修して作られたものが多く*4、新規製造の機体は少数にとどまっているらしい。


武装

  • GNビームライフル / GNロングライフル
Ⅲまで採用されていた初代のモデルから一新された新型のGNビームライフル。
基本的な機能はそのままにパワーアップされた機体に合わせて性能向上がなされ、ビームを数秒間照射することが可能になっている。
ただしバレルの変更はバレルそのものを交換する仕様に改められた。

  • GNシールド
ソレスタルビーイングから入手したガラッゾのデータを用いて開発されたGNシールド。
Ⅲまでの先代モデルからかなり大型化しており、装着位置も腕部ではなく肩部マウントラッチに変更された。
ディフェンスロッドも撤廃され、代わりにガラッゾ譲りの強固なGNフィールドが展開可能になった。
裏面には多目的GNハンドグレネードを2発装備可能。
一般機は1基のみ装備可能で、非装備状態のマウントラッチには十字の小型シールドが取り付けられている。
両肩への装備は指揮官機のみ認められている。


主な搭乗者

パトリック・コーラサワー
アンドレイ・スミルノフ
イワノフ



GN-XⅣ コアファイター搭載型


機体諸元

型式番号:GNX-805T/CF
頭頂高:19.0m
重量:72.2t
動力機関:GNドライヴ[T]
装甲材質:Eカーボン
所属:地球連邦平和維持軍

機体概要

ELS戦で多くのMSパイロットが失われて人員不足に陥った為、貴重なパイロットの生残性向上の為コクピットブロックをコアファイターに改修した機体。これはヴェーダから提供されたデータを基に造られた。
その結果、腰部の中口径GNバルカンはオミットされている。
次世代機GN-XⅤではこれが標準装備になる予定。

上記のように、表向きパイロットの生還率向上を謳って開発されているが、これは提案した者にとって方便に過ぎない。
イノベイターの出現やELSとの対話が成功したことによって穏健派がより勢いを増す中、一度凍結した生産ラインの復旧は極めて困難になり、軍縮はより加速する。
軍縮を押し止めたいタカ派としては、何ともしても兵器工場の生産ラインは維持せねばならなかった。
この機体はそうしたタカ派の議員が一時凌ぎの為に用意した策のひとつで、「人命の尊重」という穏健派を説得しやすい建前で機体の入れ替えや改修の許可を取り付けるための苦肉の策である。
そもそも、初のコアファイター搭載機の時点で、「多勢に無勢の状況下では、コアファイターでパイロットが無事戦線離脱出来る確率は低い」という評価を下されており、開発を提案した当人もさして期待していなかったようだ。
実際、ELS戦のような状況下でコアファイターが使えたところで、パイロットがその後生存出来たかは怪しいものがある。これだと土壇場で装置に頼りようもない

尤も、あの激戦では多くのパイロットが死んで人材不足なので、無いよりは遥かにマシなのも事実であろうが。



ELS GN-X


詳しくはELSが擬態・融合した機体・人物一覧参照。
金属生命体がGN-Xに模した姿を取っただけで中身は全くの別物。というよりMSですらない。
GN粒子の色が異なっているが、これはただでさえ見た目が同じなのに粒子の色まで本物と同じだといよいよ見分けが付かないという点に因む演出上のもの。



ゲームでの活躍

Gジェネシリーズ

『WARS』でGN-Xが初登場。
基本性能は量産機の中でもかなり高く、GNロングバレルビームライフル等のおかげで射程も長いという原作通りの高性能機。
敵としても複数出てくるため、かなりプレイヤーにとって脅威となる存在でもある。

『WORLD』ではGN-XⅢが登場し、アヘッド等との兼合いもあって性能は抑えられたが、Ⅰと比較してGNランスのおかげで手数が増えた。

『OVERWORLD』ではスペルビアを除いてまさかのほぼ全種類登場。
Ⅱはソード、キャノンに換装できるが武装が極端になって使い辛さが目立つ。
アドヴァンスドは少数生産機な為かⅢより性能が高めであり、プロトGNランスの戦闘アニメは必見。
そしてⅣはGN-X系どころか量産機の中でもトップクラスの性能を誇る。
GNバスターソードが標準装備でトランザムもあるので相手を選ばず戦える上にGNフィールドも備えており、攻守共に隙がない。
さらにマスター機かリーダー機にすると指揮官機に変化し、ビームライフルの射程が1伸びる。
並み居る主役機やラスボス機にも見劣りせず、十分一線を張れる機体である。

『CROSS RAYS』ではスペルビアジンクスも参戦。トリッキーな演出を見せてくれる。
GN-XⅢはアロウズと連邦軍でユニットが個別に用意された。
敵限定ではあるが、ELS GN-Xも参戦。映画とは違い火星圏での戦闘で登場・交戦する。

・ガンダムVSシリーズ

『FULL BOOST』にて「III」のアロウズ仕様機がコスト1000の機体として参戦。パイロットはパトリック・コーラサワー。
(『MAXI BOOST ON』ではゲーム全体の仕様変更で1500コストに昇格した)
性能的にはコスト相応の、格闘よりの万能機といった所か。特殊格闘のバレルロール移動を活用するとマシンガンをバラ撒きながら変則的に移動可能。
特殊射撃の時限強化技「早く来いよ、ガンダム!」で射撃武器の弾数も回復するため、これを如何に上手く回していくかが勝利のカギ。
バーストアタックは「不死身のコーラサワー」。相手に掴みかかる自爆技だが、耐久値が1だけ残って生存するという、いかにもパトリックらしいとも言うべき技。
耐久値が1しか無いので一撃食らえば撃墜されてしまうのだが、

「こちらの残り耐久値がどれだけ低い状態で使っても、必ず1残る」
「こちらの根性補正を任意で最大に出来る」

という長所があるので、ネタに見えて意外と馬鹿に出来ない技である。
ただし、平時の射撃火力の低さや単発でダウンを取れる武装がない故に放置されやすく、自分が生き残っても相方を2落ちされて終了…なんてこともままある。
他の最低コスト帯もそうだが、一見初心者向けに見えて中々上級者向けの機体に仕上がっている。

家庭用ゲーム『GUNDAM VERSUS』では、コスト200で初代GN-Xが参戦。
パイロットはセルゲイ、ソーマ、パトリックから選択する。
無難な射撃と格闘を持ち合わせているが、その分尖った性能を持たないので攻勢面でやや難を抱えている。
格闘や覚醒技にパトリック機のモーションを多数採用しているので、ゲーム的なメインパイロットは彼なのかもしれない。


スパロボシリーズ

第2次Z破界編』でGN-Xが初登場。量産機ながらHPが10000以上あって手強い。一部シナリオでは、セルゲイ機とピーリス機がスポット参戦することもある。
第20話でジョシュアオーバーフラッグを撃墜せずにクリアすると、第48話でGN-Xに乗って出現するという小ネタがある。
『第2次Z再世編』ではプロローグで出現するGN-Xが序盤相応の弱さになっている。そして本編でGN-XⅢが数多く登場するが、大して強くない

劇場版ガンダム00が参戦した『第3次Z』『UX』『BX』『V』ではGN-XⅣが登場するが、いずれもGN-XⅢが主流だった頃より技術が進歩したとは思えないくらい弱い。ただし、トランザム発動が可能な場合は注意が必要。
条件を満たせばパトリック機とアンドレイ機が味方になるが、どのシリーズでも凡庸な性能である。
また、弱い弱い言ったが、UXでは序盤にて自軍と連邦軍とホウジョウ国の三つ巴になるシナリオではホウジョウ国のライデンの攻撃をGNフィールドで弾いて寄せ付けない戦いを見せてくれるため*5
この意外な戦いぶりが印象に残ったプレイヤーも多い。それだけにイベント加藤機関に大敗した際には「GN-XⅣが必殺技もないアルマに負けるなんてありえないだろ」と嘆くプレイヤーの声もあった


立体物

HG GUNDAM 00

無印、Ⅲアロウズ仕様、Ⅲ連邦軍仕様が発売。
他のキットに劣らず完成度は高く、スミ入れするだけでもサマになる。また、当時の00第1期関連キットはABS樹脂素材をよく使う傾向があったが、それも使われていない。
しかし首は殆ど回せず、X型バインダーの関係で下半身の可動範囲は狭い。バインダー先端も対象年齢の都合上丸みがある。
30機買った猛者もいるとか。

Ⅲのアロウズ型は、Ⅰ発売の時点でまだそれまで考案されていなかったことと、カラーリングがⅠのランナー配置を考慮していない影響で、太腿用の巨大なシールが付属する。
素組み派には正直お薦めできない。

Ⅳは劇場版公開当初は発売せず、Ⅰ/ⅢをⅣに改造出来るレジンキットが発売されていたが、バンダイ非公認である。お値段は何と12,000円。
かなり後になってからビルドファイターズ バトローグに登場したⅣ TYPE.GBFがプレミアムバンダイ限定で受注生産。カラーリングは異なるが、形状はそのままなので色を塗り替えれば劇場版仕様にもなる。
武装はGNビームライフルとロングレンジ用ストック、GNバスターソード、GNシールド×2、GNビームサーベル2本とかなり豪華。さらに増加粒子タンクも付属した。

そして劇場版の公開から丸8年経った2018年9月にようやく、Ⅳの指揮官機及び一般機がプレミアムバンダイにて予約開始された。
武装面ではNGNバズーカが二丁追加され、パトリック機とアンドレイ機のどちらの再現も容易である。

アドバンスドも同じくエイミー機がプレミアムバンダイ限定で受注生産が行われた。
また、アドバンスドの受注開始に先駆けて、これまたバトローグよりアドバンスドに増加装甲を付けたようなデザインの「ストライカージンクス」が一般店頭販売されている。こちらは足りないパーツをIから流用すれば渋い配色のアドバンスドを再現可能。

ここまで発売しておいて、未だⅡのみ立体化に恵まれていない。

MG

平成以降の主役・ライバル格以外のMSはMG化しない…

というジンクス(笑)を破ってまさかのMG化。

フレームの一部をMGガンダムエクシアから流用しているが、組み方を工夫することで系列機だということを意識させる構造になっている。
HGでは不可能だったGNクロー、GNシールドのディフェンスロッドの可動、GNビームサーベルの収納等が再現され、全身の可動範囲も大幅に改善されている。X型バインダーの先端も設定通り鋭くなっている。
擬似太陽炉はLEDユニットによる発光が可能。展示用ベースが付属し、そのまま連結も可能。
ただし頭部のX字の四ツ目のシールが細過ぎて破損しやすく、物すぅんごぉい貼りにくい代物なので、素組み派の人は注意。

他、プレミアムバンダイ限定でアドバンスドのエイミー機とデボラ機が受注発売され、IIIのアロウズ仕様と正規軍仕様もプレミアムバンダイ限定とはいえ、この度2018年に発売と相成った。
MGのⅣは一度イベントで模型誌の作例が参考出品という形で展示されたものの、それ以降は音沙汰無しである。


ROBOT魂

Ⅲが両機とも通常販売された他、Ⅰ、アドヴァンスド(デボラ機はHJ応募、エイミー機は魂Web)、Ⅳ(指揮官機・一般機・トランザム)は限定販売となった。





何という追記・修正だ、やはりこの項目……

すぅんごぉい!

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最終更新:2024年02月08日 19:31

*1 といってもこれは「ガンダムのオリジナルの太陽炉は代替が利かず機体の世代更新に伴う着脱が前提であること」や「GNZシリーズの疑似太陽炉がコアファイターの一部としてボディから独立していること」等の特殊な事情によるものであり、元々疑似太陽炉を含めて追加生産が前提で設計されたGN-Xの構造が特別非合理というわけではない。

*2 このせいか、GN-Xシリーズは妙に機体重量が重い

*3 角川スニーカー文庫「機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 5巻」より

*4 世代が旧いほど手間が増えるものの、いずれのGN-Xでもパーツ交換だけでGN-XⅣに改修可能とのこと

*5 さすがにライデン側の気力が溜まってオーラフレイムソードが使われるとGNフィールドを抜かれてしまうが。