本当に、本当にありがとうございました(ドラッグオンドラグーン)

登録日:2012/02/14 Tue 21:20:48
更新日:2024/04/14 Sun 09:53:52
所要時間:約 7 分で読めます





抗え、最後まで


彼は運命に抗い続けた


契約した


守るべき


フリッ♪アエッ♪が


永遠の美ショタが


オナ兄さんが


人喰い美女が



仲間が敵が、愛する者が憎む者が、皆、死んでいった



彼の物語の最後はいつも、どうあがいても絶望だった


それでも彼は抗い続けた


このままバッドエンドで終わるはずがないと信じて





そして彼が辿り着いた最後の敵、その決戦の舞台は――



「ここは……神の国なのか?!」



新宿



地を駆け、数多の武器で敵をなぎ倒し、大空では龍に乗ってその力で敵を打ち砕いてきた彼が挑む最後の戦いは――




音ゲーだった




その戦いの果て、抗い続けた彼が見た、物語の結末は――






オト ガ キ コエ ル





「何なのだ、これは!?

どうすればいいのだ!?」






『母』は歌い始めた……。
陰と陽、正と邪……。
摂理を見出し母天使の声の波紋を押さえつけろ!





概要

「本当に、本当にありがとうございました」とは、あのマルチバッドエンディングとして名高いドラッグオンドラグーンを締め括るに相応しい、絶望の言葉である。

上の文章はこの言葉にいたるまでの大体の流れ。


……まあ、あれだけじゃ「何なのだ、これは!?」となりかねないからDOD知らない人でも分かりやすくすると、

  • 基本的にこのゲームの世界観は王道な、いわゆる魔法と魔物で構成されているアクションRPG

そう、王道である
ホントに大事なことなので2回言いました。


ん?王道と言うには設定からしてすぎるって?

まぁ、それは置いといて


ほら、王道じゃないか?
……え?王道で復讐っておかしい
それに関しちゃ気にしちゃ負けだ。

  • 登場人物の心の闇が凄まじい

これはそれぞれの項目を見てもらえばいいんじゃないかな?



ほら、王道……でしょ…?。
そして最後になんと言っても
  • マルチエンディングだが、必ず誰かが犠牲になり、ルートによっては「世界オワタ\(^O^)/」一歩手前のどうにもならない状況で締めくくられる、救いのないエンディング
がある。

守るべき妹はどのルートでも死んでしまうし、主人公のカイムですら力尽きるものもある。

……どうあがいても絶望しかない。

だが、このゲームのキャッチコピーは「抗え、最後まで」。

故に、プレイヤー達は信じた。

この絶望の先に希望が、ハッピーエンドが待っていると。

山あり谷あり、絶望を前に折れそうな心をなんとか支えて、武器を集め、その武器で屍の山を築き、最後のルートへの道を切り開く。

プレイヤーの努力は実り、遂にカイムはレッドドラゴンと共にラスボスの『母体』に挑むことになった。

そして、その舞台が――


新宿

( ゚Д゚)「…………」


新宿である




……いかに鬱だろうが、世界観はファンタジーだったはずなのに、いきなり、説明なしで新宿。


驚愕で目を見張るプレイヤー。

だが、休む間もなく次の驚愕が襲う。

このゲーム、アクションRPGである。

地上ではカイムが無双シリーズみたいに敵をなぎ倒し、空中ではレッドドラゴンがその圧倒的な力で敵をねじ伏せる、アクションRPGである。

誰もが最後はドラゴンによる空中戦で締めくくられると思っていただろう


だが違った




まさかの音ゲー

しかも、半端じゃなくキツイ鬼畜音ゲーだった

(; ゚Д ゚)「……!?」



冒頭のセリフはこの異常な状況に陥ったレッドドラゴンの叫びなのだがこの時のプレイヤーの心境に見事なくらいシンクロしていた。

( ゚Д゚)「何なのだ、これは!? どうすればいいのだ!?


……実は新宿&音ゲーにも理由があり、

  • 『母体』の力でカイム達の世界からこの現実世界(カイム達の世界から見たら平行世界)にワープさせられたから新宿で戦闘に
  • 最終決戦は『母体』の紡ぐ『歌』を、レッドドラゴンの『歌』で相殺する戦い方であり、そのせいで音ゲーと化した。

……のだがいかんせん説明されない&いきなりで何の前触れもないせいでプレイヤーの度胆を抜いた。
……ただ、「なんなのだこれは」の下りと同時に説明が下に出てくるためちゃんと見れば分かる。ドラゴンの声が衝撃的すぎてそっちに気を取られるが。

その鬼畜音ゲーをクリアすれば、カイムとレッドドラゴンが『母体』を倒すことに成功する。

安堵する彼ら。

エンディング

そして、感動のエンディングに――



( ・ω・)「ついに、ついに――」



エンディングに――


Epilogue

常軌を逸した戦闘の末"敵"を倒したカイム。
世界を救った勇者の血で、塔は赤く染まった。
*1



……なるわけなかった

感動のエンディングに、なるわけがなかった。

彼らは世界を救ったが、現実世界の人間にとっては見たことのない化け物、異端でしかなかったのだ。



カイム達に襲いかかる自衛隊ミサイル

為すすべもなく吹き飛ばされるカイム、撃墜されるレッドドラゴン。


そして、そのままエンディングへ――


( ゚Д゚)「いや、冗談だろ、この終わりとか……」


僅かな希望にかけるプレイヤー……

だが、スタッフロールの最後に、そんな希望も打ち砕かれる。



墜落する龍は、そのまま東京タワーに突き刺さる――――。
その最後に告げられた言葉こそが





「本当に、本当にありがとうございました」(CV:マナ)





( ゚Д゚)


(゚Д゚)


(゚Д゚)「最後まで抗った結果がこれだよ!


こうして新宿→音ゲー→東京タワーと言う伝説の3連コンボとともに、DODはマルチバッドエンディングの称号を手にし、同時にプレイヤーを絶望のどん底へ叩き落とした。


ちなみに『母体』の『歌』のパターンは何度戦っても同じなので、死んで憶えればいつかはクリアできる。
某動画サイトには『母体』の『歌』が出てくる前に事前入力して即相殺をするというTASみたいなプレイや、『歌』をギリギリまで引きつけて押した瞬間相殺というアホみたいな舐めプ動画もあったりする。

無理な人はポーズを使うんだ!!


(; ゚Д ゚)「何なのだ、これ(ry


戦いに勝利すると、レッドドラゴンの最強形態が使えるようになる。

  • レッドドラゴンの隠し形態について少しだけ考察
「ドラゴン」とは何か、そして「」は人間をどう見ていたのか。
ここまでたどり着き、その答えを知っているプレイヤーは、レッドドラゴン最後の深化(進化ではない)をどう見るのだろうか?
「神」に対する皮肉か、それとも抗い続ける人間が起こした小さな奇跡と見るか、それはあなた次第。
どう考察したところで東京タワーには突き刺さるが


使用例

  • 何かに対して感謝の気持ちを伝えるときに→「本当に、本当にありがとうございました」
  • 何かに絶望したときに→「本当に、本当にありがとう(ry
  • もうどうにもならないときに→「本当に、本当に(ry
  • フリアエが好きすぎてフリッ♪アエッ♪ってなったときに→「本当に、本(ry
  • むしろアンヘルが(ry→「本当(ry
  • いいやオナ兄(ry→「本(ry
  • カイムの素敵笑顔が(ry→「h(ry
  • Nierも絶望だったよ!→「(ry
  • おか~さ~ん、おか、おか、おか~さ~ん→(ry
  • オートマタもどうせ→なん……だと……?


最後の絶望

実はNierはこのエンディングから約千年後の世界の物語である。
それにしちゃ文明格差がハンパない…と思うかもしれないが、それはこのエンディング後に一度現実世界から文明が滅んでいるから。そしてその滅びの原因が、カイム達が撃破した『母体』にある――つまり、カイムは知らないうちに現実世界に滅びの種を蒔いてしまった。*2

……しかし、カイム達が『母体』を倒さなければ世界が救えたかと言えばそうではなく、放置していれば『母体』の力によってカイム達の世界もろとも現実世界は跡形もなく滅び去っていただろう。

結局、新宿に『母体』が出現した時点で現実世界の崩壊は確定していたと言っても過言ではない……。

どこまでいっても救いがないよ………まあ、「人類」そのものは滅ばず、ドラゴンの遺骸などから「魔法」や「異世界」の情報が伝わり、僅かながらの希望は残って「いた」のだが、うん……。

また、Nierの設定資料集ではこれらの件についていくつか興味深い話が語られている。

  • ドラゴンの遺骸は後に何者かに奪われた模様
これは「カイムが奪った」と考える者もいる。
ミサイルが直撃してたので生きているとは考えにくいが…。
一方で、世界共通の脅威のである遺骸を、カイム以外が奪い去る理由がない。
第一ファンタジー世界の人間がミサイルで死ぬかというのもある。ミサイルより強い魔法はいくらでもあるのだから。

  • 自衛隊に撃墜命令を下したのが誰なのか不明
詰まる所、日本の判断は撃墜ではなく最低でも偵察だったはず。にも拘らず撃墜命令がどこぞから下され、記録すら残っていない。
平和を憲法で謳う日本で撃墜命令が通るなど、まともなルートではないと思われる。
あの場でそんな干渉ができたとすれば「母体」ぐらいしかいないが、そうなると母体は兵器を知っていたことになる。
最後の悪あがきにカイム達を道連れにしようとしたのだろうか?


余談

○エンディングをクリアすると自衛隊の戦闘機相手にレッドドラゴンで戦うミッションに挑めるようになる。*3
本編で受けた仕打ちを倍返しにできる!!……と思いきや、仮にも相手は現代の最新兵器、滅茶苦茶強い。

なめてかかると間違いなく東京タワー行きになる。
ドラッグオンドラグーン2のオープニング冒頭にこのセリフが逆再生で仕込まれている。嫌がらせだろうか?

○「ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞迷宮」のエンディングでもこのセリフをあるキャラが言う。
如何にも東京タワーに突き刺さってもおかしくない見た目のあの人だが、純粋な感謝のセリフであるので勘ぐってはいけない。

○上記に関連して、「時の探検隊」・「闇の探検隊」でもそれらしき台詞が出てくる場面がある。



そして、時を超えてDOD3では、
装いも新たに帰ってきやがったのである。さらに上昇した鬼畜度とともに。
  • 色の違いで押し分ける必要こそなくなったが、ミスればその場で死ぬ。
  • 今回は純粋に音のテンポに合わせて押す必要がある。そのため、リズム感がない人はガチで死ぬ。
  • パートごとにテンポが変わる。聞き分けないと死ぬ。
  • 序盤は目押しが可能なのだが、途中から「やらせはせんぞぉ!」と言わんばかりにカメラワークで邪魔しくさってくる。嫌がらせであることを隠す気配が微塵もないレベルで。まずミハイルは画面に映らないと思った方が良い。画面を見てると死ぬ。
  • DoD3はPS3のわりにやたらと処理落ちが起きるが、音ゲーでも若干処理落ちする。リズム感だけに頼ると死ぬ。
  • これだけやっておいて、コンテニュー無し。ミスれば最初からなので完全に「死んで覚えろ」。ちなみに、曲の長さは約8分。コンティニューし続けるとこっちが疲れて死ぬ。

とまあ、前回「ポーズをかけつつやれば何とかクリアできる」という弱点を反省したスタッフがハッスルした結果、ご覧の有様である。
しかしそんな地獄を潜り抜け、嫌でも聞き慣れたBGMの停止&暗転した画面に安心して胸を撫でおろし、しんみりした会話を聞いていると…。



「ねぇ、ゼロ」


「何だ?」


「ぼ\ド-ン/


( ゚Д゚)!?


突然の撃墜音。そして、最初から。


(; ゚Д゚)…

そう、実は暗転した直後、とどめとばかりに一発放たれていたのである。発射音は聞こえるのだが、BGMが止まっているので幻聴と思いかねない。
BGMがないのでテンポすら掴めない中、会話の真っ最中にボタンを押せという暴挙。事前情報がない状態なら、まさに上記絵文字のような顔になることだろう。
間違いない。DOD3シリーズのスタッフ、奴らは種族:外道だ(今更)。
誰が呼んだか「新宿地獄阿波踊り」「太鼓の殺人」「リズム地獄」

あれこれ書いたが、DoD3のものは実は音ゲーとしてはさほど難易度は高くない。そのため、慣れるなり動画を参考にするなりすれば何とかなる。
そして、最後の最後でやっぱりこの台詞が炸裂する。
まあ、今回は前回ほど理不尽な展開ではないのだが(救いの有無はともかく)。
ちなみにラスボスのデザインは各ウタウタイ達を模しているのだが、そのせいでワン様のバストサ(→東京タワー)
公式設定ではワン>フォウ。





( ゚Д゚)「何なのだ、この項目は!? どう追記・修正すればいいのだ!?」

→東京タワー


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最終更新:2024年04月14日 09:53

*1 ロード画面テキスト。どうやら新宿で音ゲーというのはスタッフもどこかおかしいとは思っていたらしい…

*2 軽く説明すると、『母体』とは、「大いなる時間」すなわち「時間」「空間」「次元」を歪める…つまり破壊する能力を持つ。時間と空間は並行世界のそれぞれが持っているものだが、次元に関しては全ての並行世界で共有している為、どの世界一つでも次元が崩れれば芋づる式に他の世界も滅んでしまう、という訳である。母体が次元を歪めて新宿に干渉したことで現実とカイムの世界が滅びの道を歩んだ訳である。スケールがデカい話だが、それにしてももう少しゲーム内で説明してくれてもいいと思う。

*3 ストーリーには関係ないフリーなもの。