ゴーデス

登録日:2009/07/10 Fri 14:17:54
更新日:2023/08/21 Mon 14:38:48
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ゴーデスとは、円谷プロ制作の特撮作品『ウルトラマンG』に登場する怪獣。別名は邪悪生命体
ストーリー前半、第1~6話までのメインヴィランとして登場した。
テーカン(現コーエーテクモゲームス)の縦スクロールシューティングゲーム『スターフォース』に「殺戮大陸ゴーデス」という浮遊大陸も登場するが、
本項では『ウルトラマンG』に登場する「怪獣ゴーデス」を解説する。

他の生命体や惑星に憑依して融合することができ、6話まではゴーデス細胞に融合されたことで怪獣化した敵との戦いとなる。
最終的に全宇宙の生命を同化させ、全宇宙を破滅させることが目的。

【形態】

●第一形態

種別:邪悪生命体
身長:83m
体重:12万7千t

第1話『銀色の巨人(原題:signs of life)』に登場。
タコとナメクジを掛け合わせたようなボディに露出したなど、かなりグロテスクなデザインになっており、吹替版では劇中でもジャックに「タコ野郎」と呼ばれている。
なお、デザイナーによると「第二形態の登場は当初から決まっていたので、それより弱く見える必要があった」とのこと。
宇宙船で火星を訪れていた主人公のジャック・シンドーとその同僚であるスタンレー・ハガードの前で、自身を追って現れたウルトラマングレートと交戦。
戦闘の最中、触腕でグレートを滅多打ちにして気絶させたゴーデスは、ジャックに促されて地球に帰還すべくスタンレーが乗り込み、離陸準備をしていた宇宙船を破壊したが、
その爆音で気絶から回復したグレートにバーニング・プラズマを撃ち込まれて倒れ、その遺骸もグレートのディゾルバーによって分解される。

しかしゴーデスは細胞の一片でも残っていれば再生可能という驚異的な生命力を持っており、分解された細胞の状態で地球に逃走。
地球に無数降り注いだゴーデス細胞はその後、様々な生物を怪獣化させていく……。
一方、グレートは地球に逃げたゴーデスを追うべく、ゴーデスに宇宙船を破壊され、
地球への帰還手段を失ったジャックと合体、彼と共に地球を訪れることとなった。

なお、原語版の第2話にて、グレートは自分の故郷の星(M78星雲)も侵蝕されたとジャックに語っている。

日本語吹替版では、粒子と化して地球に向かうシーンでバルタン星人の声がアテレコされている。

●第二形態

種別:邪悪生命体
身長:107m
全長:154m
体重:34万6千t

第6話『悪夢との決着(原題:the showdown)』に登場。
スタンレー・ハガードとバランガスによって1箇所に集められたゴーデス細胞が地熱を吸収し、さらに大きく、さらに凶暴になって再生した。
戦闘能力が向上した上にあらゆるエネルギーを吸収する能力を持ち、化学変化によって大地そのものを燃やし、地球上の酸素を焼き尽くすことで人類を滅亡させようと企む。

UMAの冷却弾やアーミーのミサイルは全く歯が立たず、現れたグレートの光線技をも吸収。
エネルギーボールでグレートを捕らえ、縮小して自身の体内に取り込んでしまう。
そして体内ではグレートにこれまで彼が倒した怪獣たちの幻影を見せ、それを彼と戦わせることで消耗させて取り込もうとするが、
ここでグレートと一体化していたジャックがゴーデスに語り掛けてきた。
大気を汚す人間たちを嘲った上で、「彼ら全てを吸収して新たな世界を造る」と豪語するが……。

以下、日本語吹替版と原語(字幕)版で展開のニュアンスが若干異なる為、分けて記載する。

  • 日本語吹替版
豪語した直後、ジャックに
「全宇宙を吸収した時、お前はどうするつもりだ?
友達すらいない世界で、たった1人で生きていけるのか?」
と(半笑いで)哀れまれ、動揺。

  • 原語(字幕)版
豪語した直後、ジャックに
「可哀そうな奴だ。
お前はどんな星へ行っても──食い尽くす事しか知らない」
と(半笑いで)哀れまれ、激怒。*1

いずれの展開でも、この時に生じた隙を衝かれる形でグレートに体内から身体を突き破られ、粉々になって燃え尽きていった。
どっちにしても豆腐メンタルじゃないか

こうしてゴーデスは死に、6話に渡るグレート&ジャックとゴーデスとの因縁に終止符が打たれた。
……しかし、今度は人間たちの自然破壊が生み出した怪獣やゴーデスとは異なる宇宙からの脅威が、グレートを苦しめることになるのである。

『ウルトラマンG ゴーデスの逆襲』ではVHS発売に先駆けてこの話が劇場公開されている。

【ゴーデス細胞によって生み出された怪獣】

  • 双脳地獣 ブローズ
身長:72m
体重:9万4千t

第1話に登場。
ゴーデス細胞が両生類の一種と同化して誕生した。
肩書通り上下二つの頭を持ち、上の脳が運動、下の脳が思考を司る。頭(上の方)の鞭は武器としても使える。
頑丈な甲皮とテレキネシス、水色の毒ガスでUMAを手玉に取るが、グレートのバーニングプラズマで倒された。
映画『ウルトラマンG ゴーデスの逆襲』ではグレートにナックルボルトで攻撃されるシーンが追加されている。

  • 火炎飛龍 ゲルカドン
身長:67m(最大)
体重:6万5千t(最大)

第3話『魅入られた少年(原題:the child's dream)』に登場。
ゴーデス細胞が、ペットのトカゲ「ガス」を失ったジミー少年の怨念と古代の爬虫類・ゲルカドンの化石の残留思念を同化して誕生した。
ムササビのような皮膜が生えており、これを用いた飛行能力を駆使した素早い動きと口から放つ高熱火炎が武器。
ちなみに名前こそ同じだが、その姿はジミーが化石から想像していたゲルカドンの姿に基づいており、
劇中世界の古代において、実際に生息していたゲルカドンとは異なる姿をしている可能性がある。
ゴーデス細胞が作り出したジミーのクローンに制御されていたが、本物のジミーがゴーデス細胞に打ち勝ったことでクローンは消滅。
ゲルカドンもグレートに跳ね返された自身の火炎を浴びたことでゴーデス細胞の支配を逃れ、ジミーを乗せて空の彼方に飛んで行った。

出自や少年を乗せて飛び立つラストは『ウルトラマン』のヒドラオマージュ
島本和彦氏の漫画版では、ガスがゴーデス細胞によって変異した存在であると作中で明示されている。
ちなみに、「ゲルカドン」は架空の古代生物であり、当初のデザインは絶滅動物の「モア」をモチーフにしていた。

  • 風魔神 デガンジャ
身長:89m
体重:7万4千t

第4話『デガンジャの風(原題:the storm hunter)』に登場。
ゴーデス細胞がアボリジニの伝説に登場するを実体化させたもの。
大きなの頭に手足がついているようなデザイン。
『テレビマガジン』誌の図解によると、「ゴーデス細胞により実体化しているが、意識は保っている」という。

敵の攻撃を物ともしない剛毛と、竜巻を起こす能力を持つ他、両手からはグレートを跳ね飛ばせるほどの威力の緑のビーム「雷電光」を放つ。
グレートとの格闘戦の末、マグナムシュートに跳ね返された雷電光を受けてゴーデス細胞の支配から解かれ、
その後は砂塵(雲とも)と化し、オーストラリアの砂漠に雨季をもたらせた。
映画『ウルトラマンG 怪獣撃滅作戦』完全版(映像ソフト版)では、時系列的にはゴーデスが倒された後に登場した形になった。

  • 毒ガス幻影怪獣 バランガス
身長:79m
体重:12万9千t

第5話『悪夢からの使い(原題:blast from the past)』に登場。
身体を気化させる能力を持つ神出鬼没の怪獣で、翼状の器官から赤い毒ガスを噴射する。
郊外に出現し、ジャックがデルタ・プラズマーで変身直前、彼の前に現れたスタンレーの兵器で倒され姿を消す。
が、これはスタンレーの策略であり、スタンレーのUMA基地破壊のための陽動として再び出現、目的が済んだ後は再び姿を消した。
実はバランガスはゴーデスの使徒となったスタンレーに操られており、ジャックとジーン・エコーに正体を明かした彼と同化。
そして現れたグレートと交戦し、汚染された大気を苦手とするグレートを赤い毒ガスで苦しめるが、アロービームで倒される。
しかし、本来の役目であるゴーデス細胞の収集は交戦開始前にすでに終えており、勝負に負けて戦いに勝ったと言える。
島本和彦氏の漫画版では「消滅したふりをして逃げ、ゴーデスの一部に戻った」と説明されている。

【ゴーデスの被害者】

  • スタンレー・ハガード
火星でジャックと共にゴーデスに遭遇した宇宙飛行士。同僚なのか部下なのかはあいまい。
ゴーデスに乗り込んでいた宇宙船を破壊され死亡したが、ゴーデスによって蘇生され、
それ以降はゴーデスの意のままに行動する傀儡として暗躍していた。
そして第5話にてバランガスと同化し、グレートに倒された後にバランガスと共にゴーデスに同化したと思われる。

兵器を用いての自作自演での怪獣退治~防衛隊基地侵入までのストーリー展開は『ウルトラマンA』第10話「決戦!エース対郷秀樹」のアンチラ星人(偽郷秀樹)、
主人公にのみテレパシーで語りかけ、周囲から孤立させるのは『帰ってきたウルトラマン』のゼラン星人(輝夫)のオマージュであり、
どちらも善人を装って主人公陣営に接触してくる点が共通している。ジャックだけに?

  • ジーン・エコー
UMAに所属する女性隊員。
第5話でゴーデス細胞が集められた穴に落ち、細胞に感染してしまう。
第6話では地球上の他のゴーデス細胞と共にゴーデスに吸収されるも、ゴーデスはグレートに倒され、彼女は無事生還した。

  • 古代怪獣 ギガザウルス
全長:120m
体重:14万9000t

第2話『凍てついた竜(原題:the hibernator)』で登場。
南極大陸の氷の中で仮死状態のまま冬眠しつつ進化を続けていた、恐竜ブロントサウルスの生き残り。
スタンレーによって仮死状態を維持していた冷却装置を破壊されたことで蘇生・覚醒する。
永い間氷の中に閉じ込められていたためか太陽熱を嫌い、口から超低温のアイスガスを吐きながら日陰を求めて暴れまわった。
太古の時代から生き続けてきた故に強靭な生命力を有し、ゴーデス細胞の支配を受け付けない。
映像ソフト版ではグレートにアイスガスを反射されて凍結された後、ディゾルバーを受けて分解されたが、
映画『ゴーデスの逆襲』では凍結されてそのまま眠りについたとされ、島本和彦氏の漫画版でも同様の展開となっている。

【他作品での活躍】

ウルトラギャラクシーファイト 大いなる陰謀

スラン星人アブソリュートタルタロス経由で入手したゴーデス細胞をウルトラマンマックスに注入する事態が発生。
マックスがどうにか持ちこたえる間、ウルトラマンヒカリを始めとした宇宙科学技術局が抗体を開発し、
ウルトラマンリブットはグレート、パワードと共に対ゴーデスの特訓を開始。
そして3日目。ゴーデス化が進むマックスに抗体を撃ち込んで助け出すが、なんとゴーデス細胞がマガオロチの卵と融合。
そのまま孵化したゴーデスマガオロチがマックス、リブットと戦うも、
2人の加勢に現れたウルトラマンゼノンによって形勢を覆され、3人の必殺光線でとどめを刺されたのだった。

漫画『ウルトラ怪獣かっとび!ランド

グレート編で登場。
銀行前で落とし穴を掘ったり、ソフトクリームに見せかけたウ●コを食わせるなど、「筋金入りのワル」を自負している。
実際、背中には筋金が入っていた。
なお本作におけるゲルカドンは単なる宇宙怪獣であり全くゴーデスとは関係ない。

漫画『ウルトラマン超闘士激伝

闘士グレートとパワード流派総帥・パワードが追っていた宇宙の悪魔/大宇宙の絶対悪と呼ばれる存在で登場。
グレートの身体を乗っ取り「仮面騎士」と称して第3回銀河武闘会に出場した。
そのことをパワードに暴かれると「ウルトラマンゴーデス」と名乗ってゴーデス細胞をまき散らし、出場者全員からエネルギーを奪い逃走。
「大宇宙の破壊神」を復活させるためのエサとしてそのエネルギーを与えた。

配下にゴーデス細胞から生み出した邪生鋼(エビルブレスト)をウルトラ戦士に勝ちたいという欲望を持つ怪獣・宇宙人に寄生させた「ゴーデス五人衆/邪生鋼戦士(エビルブレストファイター)*2
さらに移動用の乗り物としてUF-0(ユーエフゼロ)を従えている。

本拠地・海魔星に殴り込んできた闘士タロウから奪ったエネルギーを契機に海魔神コダラーが目覚めると、早速命令を下してウルトラ戦士を攻撃させる。
しかしコダラーは言うことを全く聞かず、踏み潰されてしまう。
もはや誰もコダラーを止めることができないと悟るとUF-0に乗り逃げようとするも、別星系で目覚めた天魔神シラリーの絶命光線を受け、UF-0共々即死してしまった。
ゴーデスが死んだため、グレートは意識を失ったものの光の国で治療を受けることになる。
身も蓋もないことを言えば、魔人ブウに対する魔導師バビディみたいな奴であった。

漫画『ウルトラ忍法帖超

侵略組織「虓魔衆」の首領「虓魔王」が倒されると、割れた仮面からゴーデス(第二形態)の姿をした「真の虓魔王」が誕生。
ウル忍と死闘を繰り広げた。

AC『ウルトラマン倶楽部 闘え!!ウルトラマン兄弟!』

ラスボスとして登場。

『ザ・グレイトバトルII ラストファイターツイン』

中盤の海底ステージのボスを務めた。

『大怪獣バトル』

NEO6弾に技カードとして登場。スキルはゴーデスモンスターの源となった「憑依融合」。

『ウルトラマンフェスティバル2004ライブステージ』

第1部では光の国に保管されていたゴーデス細胞で復活を企むヤプールが、
ピグモンもろともゴーデス細胞と一体化し、超巨大なゴーデスの姿となってウルトラ戦士を苦しめた。
第2部ではダークザギに召喚されて登場。
ウルトラマンノアと自身を呼び出したダークザギを飲み込んだ後、ウルトラ戦士を苦しめたが、
突如ウルトラマンネクサスが出現して形勢を逆転され、最期はウルトラ戦士達の合体光線で倒された。



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最終更新:2023年08月21日 14:38

*1 ちなみに島本和彦氏の漫画版ではこちらに近い流れを採用している。

*2 邪生鋼戦士としての姿はブローズ、ギガザウルス、ゲルカドン、デガンジャ、バランガスがモチーフ。