アニメソング(タイアップ)

登録日:2011/03/22 Tue 06:42:37
更新日:2023/11/28 Tue 21:05:36
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タイアップとは協力・協賛の意味。
このページでは、アニメとタイアップしたアーティストによる曲について解説する。

概要

アニメ業界におけるタイアップと聞いてまず思い浮かぶのは主題歌である。
多くの場合、アニメ主題歌にレコード会社がプッシュしたいアーティストの楽曲を提供することを指す。
厳密にはたとえそれがJAM Projectだろうと坂本真綾だろうとタイアップと呼ぶのだが、多くはアニメ業界とは無縁のアーティストを使うことをこう呼ぶことが多い。

普通のアニメに有名アーティストが主題歌を担当することでこれだけなら双方にメリットがあるように見えるが…

一言で言うならば諸刃の剣。

上手くいけば、アニメ本編とイメージが合致し曲を聴けば作品が思い浮かんだり、アーティストのブレイクに繋がったりといったことが期待できる。

しかし、外してしまうと作品と全く関係ない曲ができて叩かれ、アーティストのファンとアニメの視聴者で対立が生まれる可能性もある。最悪黒歴史になることもありうる。

また、曲やタイアップアニメも大成功をおさめたが、歌ったアーティスト自体がタイアップに否定的だった場合、その後曲については一切触れず、自身のベストアルバムにも収録されない*1という例もある。

特に現在はこの手法を取り入れたアニメが多いため、何気なく曲を聴いたらアニソンと気づくことがよくある。


【アニソンタイアップの歴史】

前史

60年代においては一社提供の番組というのは珍しくなく、スポンサー名が主題歌の前後に高らかに歌われていた。
「グリコ グリコ グ~リ~コ~」の『鉄人28号』、特撮だが「タケダタケダタケダ タケダタケダタケダ タケダタ~ケ~ダ~」の『ウルトラQ』『ウルトラマン』などが代表例で、ヒーローの名前そのものがスポンサーからとられている『ナショナルキッド』なんてのもあった。

70年代前半には子門真人、大杉久美子、ささきいさお、水木一郎、堀江美都子らが「テレビまんが」の主題歌でヒットを出した。

特に当時は消費税ではなく物品税の時代であったために、アニメソングは『童謡』と扱われ非課税となることも魅力で、業界においてアニメソングという金脈が掘り当てられ、新市場が確立。日本コロムビアをはじめポニーキャニオンなどが動く。

70年代

アニメソングのタイアップの歴史において、その端緒となるのは1978年公開の映画『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』主題歌、沢田研二が歌う「ヤマトより愛を込めて」だった。

この曲は番組・主人公・必殺技などの固有名詞を歌詞に織り込むのが普通であった時代に、敢えてそれらの要素を排除、70年代の数あるアニメソングの中でも異質な仕上がりでありながら大きな支持を獲得するに至った。

この成功をきっかけとし、ゴダイゴ(劇場版『銀河鉄道999』)、ダ・カーポ(劇場版『地球へ…』)、小椋佳(『マルコ・ポーロの冒険』)などなど、著名アーティストのアニメソング参入の流れが出来る。

ただしこの時点ではまだまだ少数派に留まっており、大きなうねりとなるまでにはさらに数年の月日を要する。

80年代

80年代前半、歌謡曲・アイドルソングなどの作家陣が大挙してアニメソング界に流れ込み、*2アニメソングの幅を大きく広げていた。

そうした中、突然変異的に現れた大ヒット曲が、アニメ『CAT'S EYE』の主題歌、杏里「CAT'S EYE」である。

オリコン5週連続1位などの大記録を叩き出し、アニメファンの間でも大評判。
デビューから5年もの間泣かず飛ばずだった杏里が、この曲一つで一気にスターダムにのし上がったのだ。
そんな現代のシンデレラストーリーに乗っかろうと、タイアップの一大潮流がついに湧き起こる。

こうして80年代は、タイアップ曲花盛りの時代となった。
そしてその中から、
  • H2O「想い出がいっぱい」(『みゆき』エンディング曲)
  • クリスタルキング「愛をとりもどせ!!」(『北斗の拳』主題歌)
  • 岩崎良美「タッチ」(『タッチ』主題歌)
  • TM NETWORK「Get wild」(『シティーハンター』エンディング曲)

といった、同時代人のほとんどが知っているレベルの大ヒット曲も誕生するのである。

ちなみに『ゴッドマーズ』も『キャッツ・アイ』も『ルパン三世』や『スペースコブラ』の東京ムービー。しっくりくるものがある。

また、1983年の『装甲騎兵ボトムズ』では織田哲郎を別名義で起用。監督の高橋良輔が作詞を担当し、ロボットアニメなのにロボットの名前が出て来ない歌はその後当たり前のこととなった*3

90年代

90年代のタイアップはBeingブームの存在が大きかった。

Being系のアーティストを起用したアニメで代表的なのは、
名探偵コナン
SLAM DUNK
ドラゴンボールGTの3作品。
特にSLAM DUNKは3曲がミリオンヒットを記録する大ヒットとなった。
初代EDの歌詞は気にしないこと。

そして、1996年に新たなブームを巻起こしたのが『るろうに剣心』である。
タイアップの話になるとたいてい話題に上がる、3日でアニメタイアップ曲を作れというマネージャーからの無茶振りに対しキャンディキャンディくらいしかメンバー全員が知ってるアニメがなかったJUDY AND MARY綺麗な思い出をテーマにした楽曲を提供したところ、後から知ったアニメの内容は凄惨な過去にトラウマを抱えた主人公が活躍する時代劇だったという見事なまでにアニメと主題歌が乖離した1st主題歌「そばかす」が有名。

それはそれとして「そばかす」を筆頭に主題歌が次々とヒットしたことでいつしかるろ剣の主題歌を歌えばブレイク間違いなしとまで言われていた。
T.M.RevolutionSIAM SHADEはそのジンクスの代表格。
ジュディマリがひどい目にあったのを知ってか知らずか、西川貴教はスタッフにるろ剣を全巻読ませてから作詞に入らせたこともまた有名。

一方でL'Arc~en~Cielは身内の不祥事のせいでEDに採用されたシングル「the Fourth Avenue Cafe」の発売が中止となりジンクスに乗り損ね、変更前の曲に合わせた気合の入りまくったED映像だけが残され、前回のT.M.によるエンディングが流されるという可哀想な事になった。

尤も、ビデオ版では一貫して同時期のEDテーマが「the Fourth Avenue Cafe」で統一されており、後の主題歌集でも問題なく収録されるなど黒歴史にはされていない。

その後ラルクは休止から復活直後のシングル「虹」が劇場版テーマソングとしてタイアップすることになり、
製作側としてもラルクとのタイアップを不幸な形で打ち切ることになった事には思うところがあったのかもしれない。

90年代でタイアップ曲の作品はGTO、こち亀忍たまなども有名。

ちなみに機動戦士Vガンダムやあずきちゃんもタイアップ曲である。

TOKIOGLAY、ラルクのデビュー曲もアニソン。
SMAPやシャ乱QやDragon Ashや篠原涼子やDIR EN GREYも歌っていた。当時はそんな時代でした。

00年代

2000年代初頭のアニソンタイアップにおいて最も活躍したのはavexだった。
犬夜叉
ONE PIECE
仮面ライダー龍騎など平成ライダーシリーズ
ヒカルの碁などはavex系列のアーティストが主題歌を担当した作品。

しかし、2002年アニソンタイアップの商法において新時代の幕があけた。
機動戦士ガンダムSEEDの登場である。
T.M.Revolutionの主題歌から始まったこの作品は主題歌が大ヒットを連発。
この作品をきっかけにアニソンのタイアップにおいてSONY系列が強くなり、同時に新人アーティストをアニメ主題歌に抜擢する現在のスタイルが確立された。
また版権をSONY系列で比較的統一したおかげで、番組終了後に主題歌だけを集めたCOMPLETE BESTを出すという商法もSEED以降は定番になっている。


また、SONY系列が関わった作品はロックシーンで注目されているアーティストが担当するケースが多い。

これはSONYがアニメ事業に力を入れていること、古くからSONY系列レーベルが有望なロックバンドなどを沢山抱えていること、以上の2点が重なった結果と思われる。

特にジャンプアニメはSONY系列がほとんどであり主題歌に高確率でROCKIN'ON JAPANに縁のある、ロキノン系アーティストが起用されている。

参考に銀魂のOP曲は2年目と傑作選を除いて全てロキノン系が担当している*5

ガンダムSEEDのヒットによりアニソンのタイアップが注目され、ハルヒやけいおん!など純粋なアニソンも売れることから、
タイアップを起用するアニメは90年代と比べてかなり増えた。

それと同時に諸刃の剣になるリスクが大きくなった訳だが…

その例を上げると、高橋瞳が機動戦士ガンダムSEED DESTINYのOP曲でデビュー曲にしてオリコン1位。
さらに、史上初平成生まれのアーティストがオリコン1位を達成。その後の作品については聞 く な

《成功例》
  • DOESが劇場版銀魂の主題歌で大ブレイク。

  • ロードオブメジャー解散の際にMAJORの主題歌は彼ら以外にできないという声が多数。

  • 完全に作品をイメージして作られたマキシマム・ザ・ホルモンの「アカギ」。

  • 作者本人が望んだら本当にONE PIECEの主題歌を歌ったMr.Children。

  • 数々のMADを生み出した松下優也が歌うデュラララ!!前期ED。

  • CASCADEの曲で学校の怪談のEDだけ知っている人。

  • ハガレンの主題歌と聞かれてラルクとポルノとアジカンが真っ先に思い浮かぶ。

  • 作品と強くリンクし、高い評価を得たPlastic Treeの「みらいいろ。」(遊戯王ファイブディーズ)

  • 原作ゲームの脚本を渡された上で曲を執筆し、ボス戦BGMやアニメ版でも採用されたBUMP OF CHICKENの「カルマ」。

…しかし、失敗例もある。

ヘキサゴンファミリーを起用し、BBS炎上を引き起こしたONE PIECEは有名な例である。
それについては曲の良し悪し以上に、明るい曲調と当時のシリアスなストーリーとのミスマッチが原因である。

2008年版『ヤッターマン』では世良公則、野村義男の二人によるユニット「音屋吉右衛門」によるカバーがリメイク版主題歌の初陣を切ったが、明るく楽しい本編には合わないアダルティな歌い方である事が批判された*6
オリジナル版で曲を担当していた山本正之も「デモテープだと思っていた」「様々なところに掛け合ったが間に合わなかった」と不本意であることを掲示板で告げていた事も不評の原因となった*7
下手ではなく、むしろ二人のこれまでのキャリアを考えれば充分なクオリティであったことから「最初は何曲かオリジナル版に近い曲を出して、変化球としてこのバージョンを出せば良かった」と言う声もチラホラ聞かれていた。

種死のOP4期を歌ったCHEMISTRYだが、歌自体は良いのに歌詞の内容と映像が明らかに合っていない。
これはアーティストよりも監督のせいという意見が多い。なお、リマスター版では別の曲に変更された。

その後、CHEMISTRYはガンダムUCの主題歌で再登板し、凄まじい盛り上がりを見せた第三章をこれまたぴったりな楽曲で〆るというリベンジを果たした。

他にもギアス1期のOP曲を歌ったジンに対する大バッシングも有名な例*8

2012年の宇宙戦艦ヤマト2199では、前期主題歌は往年の名曲「宇宙戦艦ヤマト」だが、後期主題歌及びエンディングテーマは全てSONY系列のタイアップ曲となっている。
後期主題歌を担当したのはガンダム00シリーズなどでアニメの雰囲気に完璧にマッチした楽曲提供を行ったUVERworldだったが、今回提供したスタイリッシュな主題歌は、よりによって前期がノスタルジーだとかお約束だとかを超越した名曲中の名曲だったことでそっぽを向かれてしまう羽目に。
劇場公開版及びDVD/BDでは主題歌は「宇宙戦艦ヤマト」、エンディングテーマはランティス系のタイアップ曲*9となっている。

SONYがいわゆるアニソン歌手の発掘に乗り出し始めたのは2010年代に入ってからであり、現在SONYが関わるラブコメ漫画やライトノベル系のアニメの殆どはLiSAや藍井エイルといったアニソン中心の歌手が担当しているため、以前と比べると大胆なタイアップは少なくなっている。

このように歌詞やメロディが作品と全くあってないミスマッチなタイアップは多い。
アニソン界の帝王の異名を持つ水木一郎もこういったアニソンにおける安易なタイアップには否定的な姿勢をとっておりそれがJAM Projectの結成につながっている。

また、近年のアイドルブームからアイドルがアニソンを歌うケースもあり、
AKB48は別ユニットでドラゴンボール改やMAJORなどの主題歌を担当。評価はご察しください。

ちなみにSKE48はデビュー曲が真マジンガーのEDだったり、最近話題のももいろクローバーはヨスガノソラのEDを歌ったが、メンバーは当時平均で15歳に達して無かったのに、ヨスガノソラはエロゲー原作アニメでAT-Xでは15禁アニメ*10

自分の好きな漫画のアニメ版の主題歌がミスマッチすぎて絶望を味わった人は多いはず…

とはいっても最終的にミスマッチかどうかを決めるのはあくまで視聴者一人一人であり、ある人にとっては絶望的なまでのミスマッチであっても、別の人にとっては普通に許容範囲だったりする事もある。
なのであまり好きでは無いタイアップだとしても、公の場で批判するのは自重した方がいいかもしれないし、逆に評判は悪くても自分は好きだったとしてもあまり気にする必要はない。

特にネット界隈では「タイアップだから」「アーティストが嫌われているから」という理由でロクに曲を聞かずに批判しているケースも多く、「他の人もこんなに嫌っているのだから」と感覚がマヒしがちなので注意が必要。

ちなみに夜鷹の夢(Do As Infinity/ゾイドジェネシスOP)の様に編曲を重ねてミスマッチなはずの歌詞がぴったりになるケースもある。

あと1クールごとに曲が変わることが評価を下げる要因でもある。
現在はこうした流れもあり、有名アーティストでアニソンが多くアニメ業界と関わりが強いアーティストがたくさんいる。

主なアーティストはSONY系列だと
西川貴教(T.M.Revolutionabingdon boys school)
L'Arc~en~Ciel
いきものがかり
UVERworld
FLOW
ポルノグラフィティ
シド
SURFACE
グループ魂
ASIAN KUNG-FU GENERATION
CHEMISTRY
中島美嘉
中川翔子
supercell(ryo)
ステファニー
ステレオポニー
SUPERCAR
チャットモンチー
DOES
SCANDAL
the brilliant green
サンボマスター
ORANGE RANGE
玉置成実
SONY系列以外だと
Do As Infinity
BACK-ON
m.c.A・T
千里愛風
DA PUMP
m.o.v.e
B'z
倉木麻衣
ZARD
他にもいるがそこは省略。

10年代

10年代初頭は前年代から傾向はあったがけいおん!などのきらら系アニメが「キャラソン」の時代を確たるモノにしたことから
OPEDへのキャラユニット、ソロの起用がより増えた時代であった。

その後前述の通りSMEが女性アニソン歌手の発掘に力を入れ始め、第一号としてAngel Beats!で劇中のバンドのボーカリストの吹き替えをしていたLiSAがSMEからFate/ZeroのOPでソロデビューを飾った。

そしてそれに続くかのように、様々な女性アニソン歌手がデビューしていった。LiSA以外の例を挙げればレーベルメイトだと藍井エイル、春奈るな、ASCA、halca、綾野ましろ、ReoNa
ソニー以外のレーベルだと鈴木このみ、亜咲花、ChouCho、黒崎真音、やなぎなぎ、ayami、rionos、佐々木恵梨、marina、Kyoco、蓮花らが挙げられるだろうか。

SMEは他にも積極的に仕掛けており、傘下の声優事務所を設立し、大規模なオーディションで選抜した四人の声優をユニットとして売り出したスフィアも一気にスターダムにのし上がると
他の会社も様々な形で声優をユニットで歌手としてデビューさせ、アニメタイアップを獲得することも多くなった。

前述のキャラソンと絡めた形で生まれたユニットであるRhodanthe*、七森中☆ごらく部、イヤホンズ、ワルキューレ、sweet ARMS、ミルキィホームズ、Wake Up, Girls!らアニメ作品が途絶えても別作品のタイアップを獲得したりファンクラブを設立する他、一個のコンテンツとしてアニメから独立、あるいはアニメが従でユニットの活動こそ主、というような施策を行うグループも増えていった。

μ'sやAqoursはその極致とも言える存在で、μ'sに至っては最後の東京ドームライブに向けた大仕掛けの一環としてミュージックステーションや紅白歌合戦出場まで果たし
後輩のAqoursもまた一般向け音楽番組に頻出する存在となった。
アニソンを添え物ではなく主役として据えた戦姫絶唱シンフォギアシリーズというキワモノ意欲作も存在するなど、多様化が進んだと言える。

けいおんの路線を更に先鋭化させライブでは全曲キャストが生演奏をするRoselia、ライブフェスに積極的に顔出ししていくキャスト生演奏バンドRAISE A SUILENらをデビューさせたバンドリ、
10年代にライブコンテンツとして復調し、今や声付きでシンデレラのみで80人オーバー、全コンテンツ合わせると200人近い大所帯で声優界の公共事業と半分揶揄で言われることすらあるアイマス系、ヒプノシスマイクという日本語詞ラップを重点したコンテンツも既に楽曲・キャラで話題を集めており、タイアップとは又違う形であるがアニソン系の新しい地平を突き進む存在も多く出た。

しかし一方で中の人=キャラでやるコンテンツは声優に過酷を強いるという面もあるのだがそこは割愛*11

スフィアはユニット結成前後に四人をそれぞれソロデビューもさせていたが、10年代はその成功にあやかる形か
90年代の声優ブームの再来かというくらい、役ではなく自分名義でソロデビューを飾る声優も増えた。
女性は当然枚挙に暇がないが、男性も枚挙に暇がないほどにデビューしており、タイアップの取り合いは熾烈となっている。
00年代後半から人気を固めた水樹奈々はμ'sに先駆けて紅白歌合戦出場を09~14の間、5年連続に渡って果たしている。

さらにさらに、00年代ごろよりCD売上は落ち込み、一般方面の売上が冷え込んだ一方オタク市場は売上面で相対的に上昇。
一般アーティストとしても一部の人間にばかりやらせるわけにはいかん、ということで更に進出が進んでいる。
Aimerあたりは機動戦士ガンダムUCやFateに起用され人気を上げた一方一般向けとしても評価は高い。

逆にオタク向けから一般向け方面へも進出し、NHKの歴史秘話ヒストリアに起用されたKalafinaという例もある。まあこれは楽曲プロデュースの梶浦由記ありきではあるが。

…と、ここまで新たな潮流を書き連ねてきたが、そうなってくるとどういう事が起こるかというと、古参や男性のアニソン専業歌手にパイが回らなくなるということが起こるのである。まあ00年代から始まってはいたのだが。

声優のソロデビューが増えた現在では出演作にタイアップで起用されることや、あまりないケースだが起用クールに出演がないにもかかわらずタイアップ起用される*12こともあるため、よっぽどじゃないと回らなくなっている。
アニメも本数は増えて起用される枠はあるが、その一方2クールやるアニメすら希少という状態なので00年代以上にあっという間に通り過ぎる曲もままある。

20年代はオタク市場も売上面で厳しさを増す可能性は十分にあり、DVD/BD市場はすでにバブルは弾け、サブスクの普及によりよっぽどの作品でなければ売れない氷河期寸前といえる状況ではある。
音楽も又サブスクの波は押し寄せてきている。果たして、どのように進化していくのであろうか…

余談

アニメ主題歌のタイアップに関して重要なことの一つはカラオケだろう。

普段アニメが好きな仲間同士で行くなら問題ない。

ただ、カラオケに行くメンバーに同じクラスのリア充
職場の上司や部下
密かに思いを寄せる相手

などなどアニメに興味のない人とカラオケに行く機会はたくさんある。

そんな時に声優のキャラソンとかを歌ったら爆死することは充分考えられる。

その最悪のパターンを回避するためにタイアップ曲はあるといっても過言ではない。

カラオケで何気なくアニソンを歌ってから会話で

「○○君、あれアニメの曲だよね?」
「うん」
「あたし、あのアニメ好きなんだ」

これだけで作戦は大成功。
新たなアニメ仲間を増やすことができたり、相手がアニヲタを隠したことも発覚する。


ただし
「○○君このバンド好きなの?」
「まぁね…」
「あのバンド最近ギターが脱退したよね?」
「(゜Д゜)」

この場合作戦は失敗である。

こうならないために歌うアーティストの予備知識も身に着けておこう。

「実は歌番組(又はラジオ)で聴いただけのにわか(新参)ファンで…」という言い訳も一応用意しておくべきか。

この項目を見たみんながこうならないことを祈る。






追記・修正はカラオケでアニソンを歌いまくってからお願いします。

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最終更新:2023年11月28日 21:05

*1 作品自体のアルバムには収録されている。

*2 一例として、松田聖子「青い珊瑚礁」などの作詞・作曲コンビが制作した『六神合体ゴッドマーズ』主題歌。

*3 元祖は『魔境伝説アクロバンチ』か。

*4 一部別レーベル歌手が担当するが。

*5 映画版、2期含む。

*6 映像はタイムボカンシリーズの空気をきちんと現代風にアレンジした物であったため、より一層ミスマッチさが浮き彫りになった。

*7 なお、一連の騒動を受けて山本側は発言を削除している

*8 2010年にレーベル移籍時にジンは「SONY時代は自分達の思うことができなかった」と話していた。

*9 当時のエンディングテーマである「真赤なスカーフ」や、そのアンサーソングとして作られた「星が永遠を照らしてる」なども含む7曲。

*10 だが、どう見ても18禁の内容である。

*11 南條愛乃や花守ゆみりは膝を壊してダンスやるコンテンツからは撤退を余儀なくされていたりする。シンデレラの島村卯月とバンドリのポピパのドラム掛け持ちの大橋彩香あたりの健康状態も心配である。

*12 例としては進撃の巨人一期第一クールEDに起用された日笠陽子